「小顔矯正」の集客キーワードで美容クリニックに転換させる方法
最終更新日:2021年01月28日
「小顔矯正」はエステサロンや整体の人気集客キーワード
小顔整形や小顔治療ではなく、なぜ「小顔矯正」というキーワードで集患(集客)できるのか、説明していきます。
広告表現に制限があるため景表法違反の可能性も
美容クリニックの場合であれば、「小顔 輪郭整形」や「小顔 脂肪溶解注射」といったキーワードで集客するのが王道です。現時点でも「小顔矯正」というキーワードは、コルギなどの小顔矯正サロンや整体、美容鍼、エステサロンの集客ワードとして使われています。
しかし数年前より「小顔矯正」のサロンなどが景表法違反で摘発されるようになり、その都度ニュースにもなっています。例えば、2017年には9つの業者に消費者庁より措置命令が出されました。
また2019年には持続性と即効性をうたったことにより株式会社ビューネス、そして、エラの張り・目の大きさ・鼻の高さが変化するとしたS.O.M株式会社に対しても、景品表示法に基づいた措置命令が出されています。
通常小顔サロンの場合は血流が改善されることでむくみが取れ、結果的に小顔になる、複数回通うことによりフェイスラインがすっきりする、という表現は認められていますが、「たったの5分で小顔」「頭蓋骨を動かす」「骨を整える」といった身体の劇的変化をうたうことはできません。
こうした表現が消費者に優良誤認を与えるということから、行政処分が出されるわけです。
認知度の高い「小顔矯正」で美容クリニックが顕在層を獲る
エステや矯正サロンを探しているユーザーは、顕在層のユーザー。どうすれば小顔になれるか、その手段を探していることは間違いありませんが、マッサージからエラ削りとなると、かなりハードルが高くなります。
でももし、「切らない小顔矯正」のようなかたちで、参入リスクを下げた施術で訴求し、着実な効果が得られるとなればどうでしょう?
もちろん費用面の差分などで尻込みするユーザーはいますが、確実に効果をが提供できる美容施術や美容整形に態度変容させることは可能です。
実際、リスティング広告では、小顔矯正サロンなどに交じって美容整形外科などの広告が掲出されています。リスティング広告の運用を広告代理店などに依頼している場合は、「小顔矯正」で集患すべきかどうか、検討してみるとよいでしょう。
小顔矯正で美容クリニックに集客する際の注意点
2018年5月に「医療広告ガイドライン」が改正され、これまで対象になっていなかったクリニックの公式ホームページも、広告としての規制を受けることになりました。したがって、ホームページ内の表現には十分に気を付ける必要があります。
具体的な事例をいくつか挙げておきます。
ホームページも「医療広告ガイドライン」準拠が必須に
医療功広告ガイドラインが2018年に改定され、すでに法規対応が完了しているクリニックが多いと思いますが、改めて法規チェックをするとNG内容の記載があるかもしれません。
以下にいくつかクリニックのホームページに「掲載NGの内容」を整理しておきましょう。
治療結果の保証
治療がもたらす効果については、それぞれの患者さんの状態などにより、異なってきます。したがって、患者さんたちが治療効果について誤った認識をしてしまう可能性があるため、治療効果についての表現は、広告することが禁止されています。
「〇〇施術なら小顔矯正よりも劇的に小顔効果あり!」といった治療効果を保証するような文言はNGです。小顔矯正に関する施術以外にも、
- 永久脱毛
- シミを消す効果があります
- 〇〇治療でお肌が確実に若返ります
といった表現もNGとされています。もし貴院のホームページに上記のような記載があれば、すぐに修正することをおすすめします。
医師個人の手術数
医師個人が施した手術数を広告することは禁止されています。ただし、医療機関で行われた手術の件数を広告することは可能です。
その際は、いつからいつまでの期間なのか、ひとつの施術でカウントしているのか、前治療法のグロスなのか、他院展開している場合は、何クリニックの合計なのか…といった数的根拠を示す必要があります。
これも消費者を不確かな情報で誘導しないようにするためです。
治療費の安さの強調
治療費の安さなど、費用を強調した広告もNGです。例えば、
- 早割〇%OFF!
- 〇〇周年特別価格!
- 現在キャンペーン実施中!
- 期間限定割引!〇〇治療が半額です!
- 今なら〇円のキャンペーンを行っています!
といった表現も禁止。安い費用やキャンペーンなどを前面に押し出したような広告はNGです。
ただし、治療費に関する情報は患者さんたちにとって有益な情報といえます。したがって、費用の部分を下線や太字にするなどして、わかりやすく表示することは可能とされています。
どこからがOKでどこからがNGなのか、非常にわかりにくく感じるかもしれません。できれば広告運用のプロにお任せすることを推奨します。
新聞や雑誌掲載記事は広告に使用できない
クリニックや、クリニックで働いている医師などが、新聞や雑誌などで紹介された記事の広告利用はNGです。
なぜなら、新聞や雑誌で紹介される=良いクリニックだと思ってしまう患者さんがいるからです。
ただし、新聞や雑誌などで取り上げられた内容を自院のホームページに載せることはできませんが、取材を受けること自体が禁止されている訳ではありません。
安全や痛みがないという表記
ホームページには、安易に「安全」という言葉は使用しない方が良いでしょう。例えば、「絶対に安全な手術です」と言ってはいけません。医学上絶対に安全な手術は存在しませんので、虚偽広告になってしまいます。
また「比較的安全な手術です」といった表記もNGです。一体何と比べて安全だと述べているのか、わからないからです。したがって、誇大広告として扱われてしまいます。
また「痛みがない」といった記述もNGです。例えば、「まったく痛みを感じません」「施術後の副作用はなく100%安全です」といった内容がホームページ上にあれば、消費者に誤解を与えない表現に修正する必要があります。
医師の略歴
ホームページでは医師の紹介欄があると思います。患者さんたちからの信頼を獲得するためにも、経歴や資格を記載するのはとても良いことです。
しかし、すべてを記載して良いわけではありません。例えば
- 研修
- 学会(役員クラスならOK)
に関しては記載NGです。研修に関しては、研修の内容や実施主体がさまざまで、医療に関して適切なものとそうでないものを分類することが難しいので、広告が認可されていません。
また、専門医に関しても、すべて記載することはできません。厚生労働省が定める認定機関が認めた専門医の資格のみ、記載することが可能です。
美容クリニック小顔矯正の集客まとめ
リスティングの運用、医療広告ガイドラインの順守、さらにエリア戦略などWebマーケティングで集客するための戦略にはいくつものハードルがあります。
したがって、ご自身で法規対応のスペシャリストやWebマーケティングの専門家を雇用して運用していくのもよいが、Webによる集客をまるっと外部パートナーに委託するのがいちばんスマート。
医療系ポータルも運用し、関連法規チームがあるZenkenのコンサルが、貴院までご説明にうかがうことも可能です。
- 医療広告ガイドラインについてよく分からない
- 小顔矯正のメニューで集客(集患)を成功させたい