製造業に効果的な4P分析とは?マーケティング戦略立案のポイント解説
最終更新日:2024年07月19日
製造業においてマーケティングの具体戦略を考える際に役立つのが4P分析というフレームワークです。
この記事では4P分析の基礎知識や、製造業において分析を進める際のポイントなどを解説しています。
4P分析の理解を深めて、効率的なマーケティング戦略にお役立てください。
4P分析とは
4P分析とは、「Product」「Price」「Place」「Promotion」の頭文字を取った分析方法です。
これら4つの視点で市場を分析して、自社の強みや抱えている課題を発見し、企業側の視点でマーケティングを捉えて活動を行いやすくします。
自社商品の売上がなかなか伸びない場合や「売れるための仕組み」を考えたいとき、市場展開の戦略を考える際に役立つフレームワークです。
4P分析によって明確になるマーケティングの実行戦略のことをマーケティングミックスとも呼びます。
Product(製品・サービス)
顧客に対して、どのような製品を提供するかを決めていきます。
顧客のニーズを満たす製品とは?顧客が感じる製品のベネフィットは何か、という根本的な観点を含めた上でコンセプトを設定し、具現化することが大切です。
Price(価格)
次に、自社製品をいくらで提供するのか、価格を決めます。
高価格で高い利益を得るのか、低価格に設定してシェアを獲得するか、どちらを選択するかは戦略を進める上で重要です。
競合他社がいくつあるか、似たような製品の価格相場はいくらか、顧客にどれだけの費用対効果をもたらすか、など自社を取り巻く市場環境や、製品を提供する業界によって価格設定は異なります。
まずは市場価格や競合他社の提供価格を参考にしながら価格分析を行い、商品の適正価格を検証しましょう。
Place(流通)
顧客がどこで製品を購入するのか、場所を設定するのが「Place」です。
製品を効率的に販売するには、ターゲットとなる顧客と効果的に接触できる流通がどこかを分析する必要があります。
製造業の場合、自社が直接顧客に販売する「直接販売」のケースが多いと考えられますが、製品によっては卸売業者や流通業者に販売する、代理店や特約店など特定の企業に独占販売権を与える戦略もあります。
Promotion(プロモーション)
自社製品の認知度を高めて、市場への販売を促進する手法について設定します。
製造業では主に、ターゲット層が狭いBtoB向け商品を扱っています。
テレビCMなどで消費者に広く認知を得るよりも、営業などの人的販売や専門雑誌への掲載、展示会への参加、インターネットへの広告掲載が効果的です。
広告は即効性がありますが都度コストがかかります。長期的には、オウンドメディアなどの自社独自の流通チャネルをつくるのも有効です。
製造業で4P分析を進める際のポイント
4P分析を進めるにあたり、どのようなことに気を付けたほうが良いのか、分析を行う際の考え方やポイントをまとめました。
4Pをひと括りにして考える
紹介した「4つのP」は、独立しているのではなく、それぞれが密接に関わり合っている間柄です。製品を売り出すにあたり、4つのPそれぞれの整合性がとれ、統合されているかをチェックしましょう。
また「Product」→「Price」→「Place」→「Promotion」の順に進めると整理がしやすくなります。本質的にモノを売るということは、その製品が持つ価値や魅力はなにかを定めなければ、その後の効果的な戦略は立てられません。
自社が製造しているオフィス機器を大手企業に売り込みたいという場合、その製品の魅力とターゲットの課題、魅力がもっとも伝わりやすい方法を考えます。
例えばPriceは定額制で導入しやすく、Placeは狙っている業界の企業が参加するオンライン展示会、Promotionは製品の魅力が伝えやすい動画配信・動画広告といった形で、順に定めていきます。
「4C分析」も行った上で実施する
あくまでも企業側の視点で製品の売り出し方を考えるのが4P分析です。
ですが、モノがあふれる現代では、似たような製品を同じ流通経路・販促方法で売り出す企業も多く存在しており、他社との差別化が難しくなっています。その弱点を補うのが4C分析です。
4C分析は、4P分析の4つのPを顧客側の視点から考えた分析方法。
「Customer Value(顧客にとっての価値)」「Customer Cost(顧客にとってのコスト)」「Convenience(顧客にとっての利便性)」「Communication(顧客とのコミュニケーション)」をあらわしています。
どんなに優れた製品を開発しても、それを必要とする顧客がいなければ製品は売れませんし、顧客の考える価格と大きくかい離してしまっては売れることはありません。
4P分析を行う際には、顧客側の「4C」の視点も取り入れることで、企業側のひとりよがりなマーケティングになるリスクを防ぎます。
定期的な4P分析でマーケティングの効果を見直そう
自社が置かれている市場や顧客のニーズを考えながら4P分析を行うと、適切な製品、価格や販促場所、PR方法が見えやすくなり、成果を出す施策を考えられるようになります。
製品や業界事情、競合他社の台頭など、会社を取り巻く環境はさまざまで、常に変化し続けています。
自社のマーケティングミックスや現状のマーケティング施策が効果的かを見直すためにも、製品を売り出すときだけでなく、ぜひ定期的な4P分析を心がけるようにしてください。
自社を選んでもらうためのマーケティング戦略にお悩みなら
4P分析の意義や重要性は理解しつつも、自社の視点だけでは効果的な分析になっているものか不安を抱くかもしれません。
もし自社のマーケティング戦略を見直したいという際には、ぜひZenkenに一度ご相談ください。
この「キャククル」を運営していますZenkenでは、これまでに製造業を含む120業種以上のクライアントのWeb集客・マーケティングを支援してまいりました。
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