集客したい自治体向けの広告媒体・集客手法まとめ
最終更新日:2021年01月23日
自治体向けの集客に使える広告媒体・広告手法とは?
インターネットでの検索が当たり前になり、情報があふれている現在、自治体のことや、地域の魅力を認知してもらうためには、適切な広告戦略・マーケティング戦略が必要です。
観光や企業誘致などを通じた地方創生を進めていく中で、他地域との差別化ポイントや、集客・プロモーション方法に頭を悩ませる場面も多いと思います。
この記事では
- 地域の魅力をもっと知ってもらいたい
- 地域のアピールポイントを狙ったターゲットに発信したい
といった自治体向けに、集客に活用できる広告媒体・方法をまとめてみました。
自治体の集客・広告戦略を考える前に
自治体への集客を図るべく広告戦略を考える前に、まずは自治体のバリュープロポジションについて改めて考えておきましょう。
これが広告戦略の軸になります。
バリュープロポジションとは
集客を成功させるマーケティングを行う上で、重要なポイントがバリュープロポジションです。
バリュープロポジションとは、
- 顧客が求めていて
- 他の自治体や競合するサービスからは得ることができない
- 自分たちの自治体だからこそ提供できる
という価値のことです。
自分たちの自治体が提供している価値の中に、上記にあてはまるものはあるでしょうか?
広告戦略を立てて集客を目指す前に、まずは顧客のニーズは何なのか、他の自治体はどのような価値を提供しているのかを調査してみましょう。
その上で、自分たちの自治体ならではの魅力、自分たちの自治体にしかない魅力を見出していきます。
では次に、このバリュープロポジションを探し出して集客することに成功した自治体の例を紹介します。
自治体マーケティングの集客成功事例
ご存知のように、以前は無名であった温泉地・阿智村は、今では多くの人たちを魅了する人気スポットに生まれ変わりました。大勢の人々を魅了してやまないのが、阿智村の「日本一の星空」です。
阿智村の強みとして考えられるのは昼神温泉です。ところが、全国には数多くの温泉地があることから、バリュープロポジションの「自分たちの自治体にしかない魅力」には当てはまりません。
阿智村には日本一の庭園である花桃の庭園がありますが、美しい花の見頃は1年間でたったの2週間のみ。
そこで注目されたのが星空です。阿智村は、日本で最も星の観測に適している場所と認定されています。キレイな星空は若者を含むたくさんの人たちからのニーズがあり、他の自治体はなかなか真似できません。
自分たちの自治体には、阿智村のような強みはあるでしょうか?
自分たちの強みは内側からの視点ではわかりにくいものです。ぜひ地元の人の声や、地域をよく訪れている外部の方のお話なども聞いてみてください。
様々な視点での意見を聞くことで、強みとなり得るポイントが見つかりやすくなるはずです。
自治体の強みを求めているターゲット顧客はどこにいるのか
バリュープロポジションの考えを軸に強みを考えることで、市場の全体感が見えてくると思います。
自分たちの自治体ならではの強みを再認識できることだけでなく、他の自治体がニーズを満たせていない市場はないかという視点で見れば、新たな強みをつくりたい場合にも有用です。
そして自治体の強みを求めているターゲット顧客もまた明確になります。
「誰に自治体の強みを伝えたいのか」と考えた上で、ターゲット顧客に対して効果的にプロモーションができる広告媒体や手法を選びましょう。
自治体向け集客に活用できる広告媒体・方法の紹介
広告戦略を決定する際は、
- 自分たちの自治体ならではの魅力を求める顧客はどんな人なのか
- ターゲット顧客は、どんな言葉で検索をしているのか
- ターゲット顧客は、どんな方法で情報収集しているのか
を考えて決めるのがポイントです。
では、自治体が集客に活用できる広告媒体や方法について、以下で詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
SNS
ここではSNSを用いた戦略をご紹介しましょう。SNSの注目すべきポイントは情報拡散性の高さです。SNSでの投稿がバズれば口コミで話題となり、大多数のユーザーへと拡散されることもあります。
代表的なSNSは以下のとおりです。
- Twitter(ツイッター)
- Facebook(フェイスブック)
- LINE(ライン)
- Instagram(インスタグラム)
- YouTube(ユーチューブ)
- TikTok(ティックトック)
Facebookの主な利用者は30~40代、Instagramでは20~30代の女性ユーザーが多いなど、SNSによってメインユーザーの年齢層や性別が異なります。したがって、ターゲット顧客が利用しているSNSを活用することが大切です。
SNS広告
SNSを使った集客でよく用いられるのが、SNS広告です。それぞれのSNSには広告を配信する仕組みがあります。利用者の行動やアカウント情報から分析し、利用者の興味・関心に合った広告を配信することができるのです。
たとえばInstagramでは、安い価格の広告から配信することが可能。また、自分たちが狙いを定めたターゲットに対して広告を配信できます。
さらに、「予約する」「詳しい情報はこちら」といったアクションボタンを追加することもでき、美しい画像や動画と一緒に配信すれば、ユーザーの行動を促進できます。
YouTubeを活用すれば、動画広告を配信することが可能。自分たちの自治体の強み・魅力を的確に伝えられるSNSを選ぶのがポイントです。
アカウント運用による情報配信
SNS広告だけでなく、アカウント運用による情報発信も組み合わせることで、さらなる集客を目指せます。自分たちの専用アカウントをつくって、自治体の魅力が伝わるような投稿を、画像や動画と共に配信してみましょう。
アカウント運用を行う際は、
- 投稿にストーリーを持たせる
- 統一感のある画像を配信する
- ハッシュタグをつける
のがポイントです。もちろん、多くのユーザーを惹きつけるような、魅力的な投稿を考えなければなりません。
なお、TwitterやInstagramといったフロー型のメディアだけでなく、YouTubeやブログ、コーポレートサイトなどのストック型メディアを一緒に活用するとより効果的です。
オウンドメディア
オウンドメディアとは、自分たちが運営するサイトやブログ、メールマガジンなどのことです。
地方自治体からの発信は、検索エンジンで優位性があるので、必ずWebサイトを活用するようにしましょう。そのため、SNSと共にオウンドメディアもぜひ利用してください。
オウンドメディアを活用した集客方法のメリットは、広告費用を削減できること。初期の制作費用や管理費用は必要ですが、長期的に見ればWeb広告を散発的に出稿するより費用対効果がよくなります。
さらに、自分たちのメディアを通じて地域に対する愛着を持ってもらうなど、見込み客の育成につながるといった効果も期待できます。
自治体のオウンドメディア事例
自治体のオウンドメディアに関しては、以前は事務的で固い印象のサイトが多かったのです。ところが近年では、コンテンツ重視のオウンドメディア化した自治体サイトが増加傾向にあります。
以下、一部ではありますが自治体のオウンドメディアの事例をご紹介します。
香取市観光促進サイト「香を旅する」
引用元:香取市公式サイト(http://www.city.katori.lg.jp/sightseeing/index.html)
一つ目は、香取市観光促進サイト「香を旅する」。このメディアでは、地域の魅力が伝わるようなたくさんの写真がアップされています。また、「名所」や「行事」などの6つのカテゴリーに分類されていることから、検索しやすいサイトに仕上がっています。
日本語だけでなく、英語・中国語・タイ語・韓国語に翻訳されたページもあり、外国人観光客の集客にも適したサイトです。
島根県西部の公式観光サイト「なつかしの国石見」
引用元:鳥取県西部公式観光サイト(https://www.all-iwami.com/)
二つ目は、島根県西部の公式観光サイト「なつかしの国石見」。こちらは、地域の企業や商工会議所と共に運営されている、充実したコンテンツが魅力オウンドメディアです。カフェやレストラン、観光スポットなどのさまざまな情報が、豊富な画像と共に配信されています。
こちらも、英語・中国語・フランス語などの外国語にも対応したオウンドメディアとなっています。
「KYOTO SIDE」
引用元:KYOTO SIDE公式サイト(https://www.kyotoside.jp/)
最後の事例は、京都の情報を配信する「KYOTO SIDE」。KYOTO SIDEでは、観光スポットやグルメ情報のほか、かわいらしいパンやクッキー、占いの情報など女性受けするような情報も配信されています。
サイトのデザインも女性に好まれそうなデザインとなっていますので、女性顧客がターゲットの自治体にとって参考になるメディアといえるでしょう。
オウンドメディアをさらに効果的にするには
上記の事例を確認すると、観光スポットやグルメなどの情報をまとめているオウンドメディアが多いことが分かります。ただし、この場合すでにその地域に興味のある方にターゲットが限定されてしまいますよね。
「〇〇な旅行がしたい」、「〇〇なグルメが好き」、そんなニーズを持つ人に対して、それならばぜひウチに来てください、と自治体を提案するようなコンテンツがあるとより効果的です。
オウンドメディアを活用する際は、まだその地域を認知してない人にも届くように運用しましょう。
ポジショニングメディア
ポジショニングメディアとは、冒頭でお伝えしたバリュープロポジションの考え方を軸としたマーケティング戦略のことです。
ポジショニングメディアを活用することで、他の自治体にはない、自分たち独自の強みや魅力であるバリュープロポジションを、ユーザーに伝えることができます。
自治体の中で、「〇〇というニーズならここがおすすめ」というように、ニーズ別にベストなプランやスポットを細かく紹介することで、多彩な要望・希望を持つユーザーに対しても認知してもらいやすくなります。
ポジショニングメディアを使うことで、
- 注力したい観光ポイントなどに、より強力なスポットライトを当てられる
- ユーザーが自分にあった観光スポットはここだと、納得して選んでくれる
そんな状態をつくりだすことができるWebメディアとなっていますので、ぜひ活用してみてください。
自治体向けの広告・マーケティング戦略まとめ
このページでは、自治体向けの広告・マーケティング戦略について詳しくお伝えしました。
自治体の集客を成功させるためには、まずはバリュープロポジションを明確にすることが重要です。そして、SNSやオウンドメディア、ポジショニングメディアなどを活用して集客につなげましょう。
しかし、自分たちでオウンドメディアやポジショニングメディアを制作するのは大変です。専門知識も必要ですし、時間もかかってしまいます。そのため、サイトの立ち上げはプロに任せるのがおすすめ。
弊社、Zenkenでは、オウンドメディアやポジショニングメディアなどを用いたWeb集客を7000件以上手掛けており、さまざまな課題に合わせた戦略提案・実行が可能です。
広告戦略やマーケティング戦略でお悩みがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
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