居酒屋のリピーター客を増やすには
公開日:2020年02月20日
安ければ居酒屋のリピーターになってくれるのか
集客力アップで一番頑張らないといけないのはリピーターの確保。あとで書く売上公式でも触れますが、回転率を上げるためには、リピーターの確保は絶対に必要な要素です。
チラシを撒いたりネットの情報発信を強化したりいろいろお金をかけてみるのは、初めてのお客さまを獲得するためだと思います。でも、一度来ていただいたお客さまにもう一度来ていただくためには、あなたのお店で味わっていただくお料理とお酒、そしてお店のスタッフのサービスが決め手になります。
「じゃあ、いつものとこで。」と先に出る人が声をかけ、いつの間にかいつものとこでいつものメンバーでワイワイ飲んで帰る。そんな、会社の真ん前の居酒屋にしか行かないおじさんたちはともかく、会社から駅の間、駅から家に帰る間にあるお店のリピーターは、どんな人たちなのでしょうか。
また、その人たちが、その店に行ってしまう理由はどんなことなのでしょう。
- 店の名前が覚えやすい。
- 店の場所が分かりやすい。
- 店員さんの愛想がいい。
色々理由がありそうです。一人1,000円でけっこう満足出来る!だけでは、リピーターはなかなか増えません。
リピート率を上げるためには?
リピート率を上げるためには、初めて来店したお客さまに「もう一回この店に来てみようかな」と漠然と思ってもらうのではなく、「もう一度この店に来たい」と明確に思ってもらうことが必要だと思います。
ラーメン屋さんやカレーライス屋さんの場合は、お客さまの好みのお店が決まってしまう傾向があると思います。
でも、それがリピーターを生む秘密なのかもしれません。
あのラーメンは、あのカレーライスは、あのお店でないと食べられない。
長崎ちゃんぽんや皿うどんの場合は、食べられる店が割と限定されてるように思います(免許みたいなものがあるのかな?)。
食べたくなると、そのお店に行かないといけないわけです。
リピーターを増やすには、「また、行きたい」、「また、行こう」と思わせることが必要です。
再来店(リピート)してくれない理由は何?
とは言うものの、なかなかリピーターにはなってもらえないものです。これには、以下に示すような、いくつかの理由があります。
店の名前や場所を忘れてしまう
人間は忘れる動物です。自分で探していった店なら覚えていると思うかもしれませんが、一度行っただけなら、お店の名前は結構忘れてしまうものです。どこにあったかという場所や道筋の記憶も、すぐに曖昧になります。
今は、曖昧な記憶を探るより、ネットで探した方が早いですから、同じジャンルの料理やお酒を味わいたい人が、あなたの店にまたやってくる確率はますます減るわけです。
料理やお酒の印象が薄い(感動が残らない)
お店の名前や場所を忘れられるよりもややこしいのは、お客さまに、あなたのお店の料理やお酒の印象が残っていないことです。「あー、美味しかった!」と言っても、食べてしまえば、お店を出てしまえば、後は忘れるだけです。素材の産地やお酒の銘柄、料理のネーミングなど、印象付ける工夫が必要です。
お店の雰囲気や店員の愛想がイマイチ
「駅近で便利だし、料理もお酒も美味しかったから、また来ようかな」と思ってくれたお客さまを、むざむざ逃がしてませんか?
アットホームな雰囲気が良いのか、おしゃれでちょっとお澄ましな雰囲気がいいのかはお客様の好みですが、店員さんの接客は「愛想」が肝心です。気遣いと感謝とまた来てくださいねと言うメッセージを上手に演出できるスタッフが必要です。
居酒屋にも来ている「サブスクリプション」ブーム
定額の料金を前払いしておくと、一定の期間内、そのサービスを自由に、好きなだけ使える仕組みが「サブスクリプション」です。
パソコンのソフトウエアでも、製品を購入するのではなく、製品の使用できる権利を購入する仕組みに変わってきています。居酒屋のサービスにも「サブスクリプション」が導入されています。
居酒屋サブスクとは?
居酒屋サブスクとは、要するに「定額飲み放題の月間版」です。2時間飲み放題のサービスは定着していますが、よほどの飲ん兵衛でなければ、2時間でそんなにたくさん飲めるものではありません。
だんだん酔っぱらっていきながら、「元が取れるか?」と計算しながら飲むのは、結構難しいことだと思います。一カ月などの一定の期間の中で、「元が取れるか?」を計算できるのが、居酒屋サブスクの良い所だと思います。
定額の飲み放題で損はしないのか?
一カ月定額で飲み放題では、店の方が損をするのではないか?と思われる方もいらっしゃると思います。でも、いくら飲み放題だから言って、毎日お酒だけを沢山飲むお客は多くないと思われます。
いろんな人と頻繁に食事とおしゃべりを楽しみたいお客さまにとっては、サブスクリプションは魅力のある仕組みだと思います。リピート率も高くなるので、お酒は飲み放題だけど料理は必ず一品頼まないといけないなどのルールを決め、損はしない仕組みを構築することは可能なのです。
すでに導入している居酒屋の事例
サブスクリプションについても、百聞は一見に如かずです。次に掲げるページを参考に、実際にやってるお店を体験してみるのも、検討の方法だと思います。
定額でおトクに楽しむ、飲食店系のサブスクリプションサービスまとめ【居酒屋・カフェ・ラーメンほか】
広く浅くではなく狭く深くリピートさせるためには
リピーターを増やすには、リピーターが増えない原因の逆をやることだと思います。
- お店の雰囲気や店員の接客に好感を持ってもらうこと
- 料理やお酒で、感動を味わってもらうこと
- 店の名前や場所を覚えてもらうこと
来店していただいた時のサービスが肝心ですが、リピーターとなってもらうためには、お帰りになってから、お客さまが他の選択肢の無い状況に追い込むことではないでしょうか。次回来店時に使えるクーポンや、今後のサービスメニューの予定表、イベントカレンダーなど、記憶を呼び起こすためのアイテムをお渡しすることです。
近くの会社のおじさんが毎日やって来るのに安心してはいけません。しばらく顔を見ないなあと思ったら、忘れられる前にチラシを撒くのも良い方法だと思います。
一度来たお客さまに思い出してもらおうと思ったら、そのお客さまが喜んでいた料理やお酒をキーワードにして、検索した時にあなたのお店が検索サイトの上位に来るように工夫しておく必要があります。
お店を経営するあなたが、もう一度来てほしいお客さまに狙いを定めて、情報発信をすることが、「常連さん」を生み出すことになると思います。