リフォームを開業する際、フランチャイズへの加盟は選択肢のひとつです。フランチャイズに加盟する際は、本部選びが大きなポイントとなります。たくさんあるフランチャイズブランドの中から、どこを選べばいいか迷ってしまう人は少なくありません。また、費用も気になるところではないでしょうか。
この記事では、リフォーム業で独立開業できるフランチャイズやその特徴を詳しく紹介していますので、フランチャイズ選びの参考にしてください。
リフォームフランチャイズの一覧表
会社名 | サービスの特徴 |
---|---|
イメチェン |
景気の影響を受けにくい築古賃貸物件リフォームで満室経営をサポート |
LIXILリフォームショップ |
知名度の高いLIXILブランドを活用した開業が可能 |
インデュアホーム |
輸入住宅を専門とするフランチャイザー!1エリア1社制で競合加盟店がいない |
セルコホーム |
カナダ輸入住宅に特化したフランチャイズ。集客サポートも提供 |
ココデリフォーム |
安価仕入れなどコスト負担を軽減する取り組みに力を入れている |
リノリースCLUB |
空室物件向けリノベーションフランチャイズ |
アエラホーム |
高性能住宅に特化。本部一括仕入れで高利益率を実現 |
JACOF(ジャコフ) |
反応率の高いホームページ作成とサイト運用のノウハウを提供 |
Handyman(ハンディマン) |
無店舗開業が可能!便利屋と住宅リフォームを融合させたサービス |
ナオス・テック |
安い費用で床リフォームができるシステムを提供 |
リノベ不動産 |
不動産と建築を融合したビジネスモデルを「ワンストップ」で提供 |
フランチャイズでリフォーム業を開店するメリット
本部に蓄積されたノウハウを共有してもらえる
リフォーム業を行う際は、建築技術はもちろん、建材の仕入れ先との契約、営業・集客などのノウハウが欠かせません。日々の業務の中で一つひとつノウハウを構築していくものですが、自分だけで手探りの営業活動をするのは遠回りです。
フランチャイズなら、これまでの加盟店の成功・失敗事例が蓄積されています。反応を得られやすいチラシ、営業トーク、仕入れ先、web集客ツールなどのノウハウを本部が共有してくれるため、スピーディに事業を軌道に乗せることが可能です。
フランチャイズのブランド力を活用できる
安定した商売をするためには、知名度や好感度といった「ブランド」を構築する必要があります。しかしブランディングは、時間とコストがかかることが難点です。フランチャイズは、すでにブランドを構築しています。加盟したフランチャイズブランドの看板を掲げて商売できるので、自分でブランディングする必要がありません。フランチャイズブランドのイメージが良ければ、加盟店では仕事を取りやすくなります。フランチャイズのブランド力を活用できるのは、大きなメリットと言えるでしょう。
共同購買でスケールメリットを得られる
フランチャイズに加盟すると、フランチャイズ加盟店全体の規模での営業活動が可能になります。たとえば、建材の仕入れの際は、加盟店全体のスケールで建材業者から仕入れすることで、スケールメリットによる良い条件での調達が可能です。PR活動をする際も、地域密着の工務店では難しいテレビCMや新聞広告なども、加盟店全体として取り入れることができます。一社ではできないことが、フランチャイズの看板とスケールの元では実現可能です。
フランチャイズのリフォーム業を開業する手順
フランチャイズとの契約
フランチャイズで開業する際は、フランチャイズとの契約が必要です。契約手順はフランチャイズによって異なりますが、おおよそ以下のような流れになるでしょう。実際は加盟するフランチャイズの本部へ問い合わせてください。ここでは、一般的な流れを紹介します。
問い合わせ
フランチャイズの本部へ問い合わせをしてください。いきなり申し込む必要はありません。まずは話を聞いてみましょう。説明会を開催している会社なら、説明会に参加すると話が早いです。リフォーム事業内容や加盟店の現状など、納得できるまで、じっくり話し合ってください。
申し込み・契約
説明を聞いてフランチャイズに参加する決心ができたら、正式な申し込みをします。申し込んだからと言って加盟できるとは限りません。フランチャイズ加盟には審査があるのが一般的。審査に通過すると正式な契約手続きに進みます。契約の際に、初期費用の納入が求められることもあるので、事前に確認しておきましょう。
研修
仕事の進め方や技術に関する研修があります。フランチャイズブランドとして仕事の質を統一するための研修です。営業や集客方法の指導や実際のリフォーム現場への同行など、研修内容は会社によって様々。研修内容は、加盟するフランチャイズを選ぶ際に参考にしたいポイントです。
業務開始
本部から許可が出たら、リフォーム業務をスタートできます。新規でオフィスを構える場合は、研修期間中にオフィスの確保が必要です。オフィスの立地なども本部が相談に乗ってくれます。
許可や届出
建築工事の請負には、建設業の許可を受けなければいけません。しかし、リフォームの場合、その工事の多くが「軽微な建設工事」に該当し、許可を受ける必要がありません。 許可が必要な工事は次の通りです。
- 建築一式工事については、工事1件の請負代金の額が1,500万円未満の工事または延べ面積が150㎡未満の木造住宅工事
- 建築一式工事以外の建設工事については、工事1件の請負代金の額が500万円未満の工事
引用元:国土交通省「建設業の許可とは」(https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000080.html)
どちらかに当てはまる場合は、リフォームでも建設業の許可が必要となります。資格がなくてもリフォーム業はできますが、次のような資格があると有利です。
- 建築士
- 建築施工管理技士
- 建築CAD検定
- インテリアコーディネーター
個人事業で開業する場合は開業届や確定申告の申請をしておきましょう。法人を設立するなら、印鑑登録や登記申請、定款の作成、資本金の準備などが必要です。
フランチャイズのリフォーム業の年収
新築戸建住宅の着工は減少傾向ですが、既存住宅のリフォームは件数が伸びています。フランチャイズで開業した場合、最初の目標にするといいのは、一般的なフランチャイズリフォームの年収と言われている500万円です。
「高単価のリフォームを複数こなせる」「営業も自分でできる」「紹介中心で仕事がたくさん入ってくる」ようになると、700万~800万円もめざせます。また、少し規模を大きくして複数名で仕事をする場合は1,000万円程度も可能です。
せっかくフランチャイズ契約をして開業するなら、高収入を目指したいと考えるのではないでしょうか。高収入のコツとして、助成金・補助金を活用する方法があります。助成金・補助金の活用は、施工主の金銭的負担が軽減することで受注しやすいのがメリット。
地域の助成金・補助金対象をチェックして、対象となる工事のニーズをつかめると高収入が期待できます。また、高齢者向けのリフォームもニーズが多い業務です。 他にも高収入のポイントは次のようなものがあります。
- 効率のいい業務を選ぶ
- 省エネ関連の業務を得意になる
- リフォームの技術を上げて高単価で依頼してもらえるようになる
- 自分が不得意な部分のサポートが手厚いフランチャイズを選ぶ
「件数をこなす」「質を上げる」「ニーズがあり高単価を得やすい業務を専門にする」など、自分に合う仕事のスタイルを見つけることが大切です。どんな方針で仕事をしていくか迷っても、フランチャイズに加盟すれば本部とじっくり相談できます。
フランチャイズのリフォーム業開店にかかる費用
初期費用の内訳
フランチャイズでリフォームを開業する場合は、初期費用として150~300万円程度が必要になることが多いです。もっと安い初期費用でスタートできるフランチャイズもあります。
ただし、初期費用の金額が安いというだけの理由で加盟するフランチャイズを選ぶのはおすすめできません。初期費用が安いかわりにサポートがないのでは意味がないからです。 初期費用には次のような費用が含まれています。
- 加盟費
- 研修費
- リフォーム機材準備費
- 開業広告費
加盟費はゼロ円のところもありますが、研修や機材、広告のコストは大切です。加盟費ゼロ円でも、ロイヤリティがその分高く設定されていることもあるので、バランスをよく検討してください。
初期費用以外の費用
開業にあたり、オフィスや営業車、トラックなどが必要になる場合は、初期費用の他に150~300万円程度を見積もる必要があります。また、建設業許可を取得するのであれば、自己資本500万円が必要です。
ロイヤリティ
ロイヤリティは、月々発生する費用です。フランチャイズはロイヤリティが発生するのが一般的。ロイヤリティが本部の売上になります。売上の何%というシステムもありますが、リフォームのフランチャイズでは、定額制が多いです。月額4万円~30万円くらいで幅があります。
サポートの内容や事業規模によるので、ロイヤリティについては契約前に必ず確認しましょう。 ロイヤリティとは別に、「システム利用料」「CADソフト利用料」「溶剤費」などが経費として加算されるケースもあります。
フランチャイズを選ぶポイント
市場規模
フランチャイズによって、打ち出しているリフォーム内容に特色があります。特定の分野のリフォームを専門にする場合は、市場規模の確認は必須です。3年後の予想値が1000億円を超えているなら見込みがあります。リフォームニーズには法改正なども関係するため、様々な情報を元に、ニーズの動向を検証してください。
フランチャイズのブランド力
フランチャイズに加盟する一番のメリットは、そのブランド力を使えるということです。ブランド力がないフランチャイズなら加盟する意味があまりありません。オリジナル商品があり、認知度が高いブランドかどうかを確認しましょう。
また、新しいサービスの開発にも意欲的かどうかも重要なチェックポイントです。今のニーズにはヒットしたブランドだとしても、将来はそのニーズがなくなるかもしれません。多様なリフォームのニーズに対応でき、柔軟に変化できるフランチャイズを選びましょう。
収益性
フランチャイズに加盟して開業するには、初期投資が必要です。初期投資は1年半で回収できるビジネスモデルが理想とされています。仮に回収に10年以上かかるモデルは、途中で資金が不足しかねません。収益性は、重要なチェックポイントです。目安として、営業利益率が20%を超えると収益性はかなり高いと言えます。
研修・サポート体制
研修やサポートは、フランチャイズに加盟するメリットのひとつです。開業に向けて、実務に十分対応できるだけの研修をしてくれるかはチェックしてください。開業後もスキルアップの研修を受けられる環境が望ましいです。また、マニュアルが完備されているか、定期的なサポートが用意されているかなど、サポート体制も確認しましょう。
リフォームのフランチャイズ加盟でよくある質問
Q1.フランチャイズのリフォーム業を開業する手順を教えてください。
フランチャイズで開業する際は、フランチャイズとの契約が必要です。契約手順はフランチャイズによって異なりますが、おおよその流れとしては、「問い合わせ」「申し込み・契約」「研修」「業務開始」となります。
さらに詳しくは「フランチャイズのリフォーム業を開業する手順」でご確認ください。
Q2.フランチャイズのリフォーム業開店にかかる費用はどのくらいでしょうか?
フランチャイズでリフォームを開業する場合は、初期費用としておおよそですが、150~300万円程度が必要になることが多いです。もっと安い初期費用でスタートできるフランチャイズもありますが、初期費用が安いというだけの理由で選ぶのはおすすめできません。
初期費用が安いかわりにサポートが受けられない可能性があるためです。詳しく知りたい方は「フランチャイズのリフォーム業開店にかかる費用」もご覧ください。
本記事のまとめ
本記事では、リフォームフランチャイズを紹介してきました。リフォームフランチャイズを運営する企業は今回ご紹介したように複数あります。
会社によってサポート内容やサービスが異なりますので、自社が利用する際にはどんな目的でフランチャイズ加盟をするのかを吟味した上で判断しましょう。
- 免責事項
- 本記事は、2024年1月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。