【内装工事業者の集客手法】広告・マーケティング戦略の考え方
最終更新日:2021年08月26日
新型コロナウィルスによる各業界への影響は多大なもので、マーケティング戦略や広告戦略の進め方に大きな方向転換を余儀なくされた企業は少なくありません。
内装工事の業界も少なからず影響を受けましたが、リモートワークや休日の過ごし方などの「おうち時間」が重要視されるようになったことで住宅の環境が見直されるきっかけとなりました。
企業においては休業要請を機に店舗を改装しようという動きが都心・地方を問わず見受けられ、新しい様式に沿ったオフィスや店舗内装のニーズもあり、利益を上げるチャンスであるとも捉えることができます。
この機会を活かすために、どのような広告を打ち出せば集客につながるのでしょうか。
本記事では、内装工事や店舗デザインにおける引き合いを獲得したい方に向けたマーケティング戦略について解説します。
内装工事の集客・マーケティング戦略の重要性
内装工事を行う業者や工務店において、今の状況に合わせたマーケティング戦略が展開できているのかというポイントは非常に重要です。
例えば、最近はスマートフォンやパソコンでの情報検索が当たり前となっていて、さらに外出を控えている今は、ネットでの情報収集や比較検討が以前よりもじっくりと行われています。
つまり、オンラインを主体とした集客・マーケティング戦略に力を入れることが、顧客獲得のチャンスにつながると考えることができます。
より市場を俯瞰してみると国土交通省の統計資料「建築物リフォーム・リニューアル調査」によると、2019年度の受注額は前年度比5.5%増の12兆7394億円に上ります(建築許可業者5000社が対象)。
消費税の増税前の駆け込み需要で、上半期は前年同期比5.3%増の1兆8104億円となりましたが、増税後の下半期は同23.3%減の1兆6839億円となっています。
その後、新型コロナウィルスの感染拡大にともなう緊急事態宣言の影響で受注額は大きく落ち込みましたが、在宅時間が長くなったことで住空間への投資が盛り返し、2021年は6.4兆~6.7兆円と予測されています。(2021/05/14調査)
データー参照・引用元:日経テレコン | リフォーム・内装工事・修理の業界概要(https://www.nikkei.com/telecom/industry_s/0475
内装工事の引き合いを集客するためのマーケティング戦略とは?
とはいえ、やみくもにネット広告を出しても効果的な集客は実現できません。
インターネット上に情報があふれかえっている今、選択肢が多岐に渡るため、顧客は何をどう選べばよいのか悩んでしまうのが現状です。
また、そのような状況で押し売りのような広告を出してしまうと、顧客は抵抗を感じてしまいます。
そのため、「顧客を集める」ことを目的としたマーケティング戦略ではなく、「顧客に自社を選んでもらう」マーケティング戦略が重要となります。
顧客に選ばれるためには、アプローチする顧客を選定し、「誰に何を伝えるか」を明確にすることが大切です。
上記に通じるターゲット選定と、自社が強みを発揮できる市場選定に重要なのが、バリュープロポジションという考え方です。
バリュープロポジションとは
バリュープロポジションとは、日本語で「提案できる価値」という意味を持ちます。
この価値こそが、顧客が自社の商品やサービスを購入する理由になります。
ビジネスにおいては、下記の3つの条件を満たすものがバリュープロポジションにあたります。
- ターゲットユーザーが求めている(ニーズや解決したい課題がある)もの
- 自社の強みや商品によってニーズに応えられるもの
- 競合が提供できていないもの
つまり、自社の特徴ともいえる商品・サービスを提供することで、他社との差別化を図るのです。
自社の強みに魅力を感じてくれるターゲットユーザーを決め、適切な広告媒体・広告手法を活用することで、集客効果の高いマーケティング戦略が可能になります。
内装工事の集客・マーケティング手法
内装工事会社が実施できる集客・マーケティング手法には、どのようなものがあるのでしょうか。
とりわけ有用と考えられるオンライン(Web)施策を中心に紹介します。
リスティング広告
リスティング広告とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンの検索結果でユーザーが検索したキーワードに連動して表示される広告のことです。
リスティング広告の魅力は、第一に必要な予算が明確で予算管理が行いやすいこと、そしてアクセス数などのデータが把握できることが挙げられます。
逆に、上手く機能しなければその場限りの広告になるため確実な成約にはつながりにくいことや、便利で手軽だからこそ他社との競合も激しくなっていることがデメリットとして挙げられます。
コツとしては検索数の多いキーワードだけを狙うのではなく、自社の強みに則したニッチなキーワードにも出稿することです。
どういったニーズを持つ顧客と自社の強みが相性がいいのかを考え、その顧客がどういった検索キーワードで情報収集するかをイメージしてみてください。
Googleマイビジネス
Googleマイビジネスは、Google 検索や Google マップなどの Google サービスに会社の情報を掲示し、管理するためのツールです。
無料で利用でき、写真なども掲載できるため視認性が高まり、セールスポイントがアピールしやすいのが特徴です。
また、電話やメッセージ、口コミなど、様々な問い合わせ方法で顧客と交流できます。
口コミはポジティブ・ネガティブどちらも表示されてしまいますが、口コミに対する対応を見せることができるため、うまく信用につなげることも可能です。
Googleマップに表示される特性上、特に地域での集客に活用できます。
近隣で内装工事業者や店舗デザインの会社を探している…、といった顧客に対して認知してもらいやすくなるためぜひ取り組んでおきましょう。
ポータルサイト
内装工事業者などをまとめたポータルサイトに広告や自社情報を掲載するメリットとしては、コーポレートサイトでは接触が難しいユーザーに接触する機会が得られ、集客効果がアップすることです。
また、業者に特化したポータルサイトのほか、地域に特化したポータルサイトなど、様々なカテゴリの玄関口からアプローチを受けられる点も魅力的です。
ポータルサイトを見ている顧客はすでに業者の比較検討の段階まで来ていますので、ここで認知してもらえることは受注やお問い合わせにもつながる可能性が高まります。
ただし当然競合も掲載されているため、しっかりと自社の強みを伝えられるように意識しましょう。
ポータルサイトの形式によっては、掲載できる情報に制限や型があるため、自社が伝えたいことが伝えられるサイトかという視点も持っておくといいでしょう。
オウンドメディア
オウンドメディアとは、自社で運営するメディアのことを指します。
ホームページ内のブログやSNSアカウントなども含まれますが、多くは公式ホームページ以外で運営しているWebサイトを意味することが多いです。
オウンドメディアの主な目的は、
- 自社ならではの強みや価値を知ってもらう
- 企業や商品・サービスのファンになってもらう
といったものになります。
あくまで顧客にとって有益な情報やコンテンツを発信することが重要なポイントです。
そのため顧客の課題や悩みに対する答えとなる情報を伝えつつ、その解決手段として自社の商品やサービスがあるというストーリーを展開できるといいでしょう。
自分にとって有益なサイトだと顧客に認識してもらえれば、継続的な接触機会が増え、なにかあった際の相談先として自社を想起してもらいやすくなります。
ただし中長期的に効果を狙っていく施策になりますので、即効性の部分では弱みがあります。
しっかり成果が出始めるまでは、ほかの施策と並行して行った方がよいでしょう。
内装工事の動画や写真を上手く活用しよう
内装工事・店舗デザイン業者としての魅力を伝える上で、やはり施工の様子を見せるのが基本であり有効でしょう。
例えばインスタグラムのアカウントを作成し、自社の施工事例の写真を見せたり、動画で施工の様子やデザインを見せたりといった方法も有効です。
SNSやYouTubeチャンネルなどのアカウントを活用したオウンドメディア集客もぜひ検討してみてください。
その際には投稿のテーマ性を統一すると、自社の得意分野を伝えやすくなり、ブランディングにもつながるでしょう。
ポジショニングメディア
ポジショニングメディアとは、市場内での自社の差別化・独自化のポイントを明確に示すことで、自社の強みと相性の良い顧客を集客することができるマーケティング戦略です。
ポジショニングメディアに以下のようなメリットがあります。
- 競合の最新情報をひとつのサイトで確認できる
- 価格ではない、自社ならではの強みをアピールできる
- 自社の強みと顧客のニーズをメディア内で結び付けることができる
- ターゲットを絞り込み顕在性の高いユーザーが獲得できる
顧客は納得して自社を選んでくれている状態のため、ポジショニングメディアを経由した顧客は受注などの成果につながりやすくなります。
またポジショニングメディアをつくることによって、市場のリサーチや競合の最新動向なども整理できるため、自社が勝ちやすい市場・攻めやすい市場を見つけるきっかけにもできます。
ポジショニングメディアに興味を持ち、より詳しく知りたい方はポジショニングメディアについてまとめた資料も別途ご用意しています。ぜひダウンロードしてご活用ください。
まとめ:自社の強みを明確にするマーケティング戦略が重要
様々なマーケティング手法についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
適切な集客・マーケティング戦略を行うことで、集客の費用対効果もよくなります。
適切な集客・マーケティング戦略とは、自社の強みや提供する価値が顧客に伝わることです。
いま一度、自社ならではの強み・価値であるバリュープロポジションを整理した上で、集客・マーケティング戦略を考えてみてください。
Zenkenでは、様々な業界で120業種を超える企業の集客支援実績があります。
クライアントのバリュープロポジション分析や、強みに則した最適なマーケティング戦略の提案を得意としていますので、集客やマーケティング戦略で課題やお悩みがあれば、ぜひご相談ください。