三井ホームの経営戦略・マーケティング戦略とは
最終更新日:2023年08月18日
日本最大級のデベロッパーとして知られる三井不動産グループの中で、木造の注文住宅や2×4(ツーバイフォー)工法による住宅建築を担っている三井ホーム。三井ホームの売上は、数々のグループ会社を持つ三井不動産グループの中でも最大規模と言われていますが、どのような戦略で成果を出し続けているのでしょうか。
ここでは、三井ホームの経営戦略やマーケティング戦略のポイントについて紹介していきます。また、記事に合わせて自社と競合他社の分析を通じてマーケティングを成果に繋げるためのワークシートも提供しています。シートに記入するだけでマーケティングに活かせる分析が進められる内容になっていますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
三井ホームの経営戦略のポイント
三井ホームは、自社独自の技術力で競合他社と差別化しながら、その強みをブランドとして打ち出していくマーケティング戦略によって成長を続けています。
耐震性を前面に掲げて競争力を強化
阪神・淡路大震災や東日本大震災など、大規模な震災の多い近年の日本。その経験から、住まいの耐震性が重視されています。
三井ホームでは、耐震性に対する強いニーズを背景に、独自の耐震性技術「プレミアム・モノコック構法」を開発。耐震性を前面に掲げて競争力の強化を図っています。
三井ホームの設立以来、地震の揺れによる全壊・半壊が1棟もない点を、会社の強みとしてアピール。過酷な耐震実験にも挑戦し、連続した震度7の地震に60回も耐え抜いたことを公表し、安心感をブランド化しています。
快適さを追求してブランド力を向上
三井ホームが掲げているのは、耐震性や耐久力だけではありません。健康的に暮らすための空調システムや四季を通して快適に過ごせる空間設計にも注力し、住む人の快適さを追求しています。
家を建てるだけでなく、その後の暮らしの中で生まれるニーズにも目を向け、ブランド力の向上に取り組んでいるのです。
また、人口減少や共働き世帯の増加など現代日本の家族のかたちを背景に、価値観の多様化にも着目。機能的な空間構成や家の間取りを壁ごと変えられる構法など、顧客それぞれの価値観に合わせられる柔軟さを提案し、自社の強みとしています。
動画広告によるマーケティング
三井ホームでは、自社の強みが効率よくターゲットに伝わるよう、動画広告を用いたマーケティングに取り組んでいます。
YouTubeの公式チャンネルを開設して、複数の動画を配信。住宅のみを撮影した動画は15秒と30秒の2バージョンあり、短時間でも内外装のイメージをしやすい工夫がされていました。
また、三井ホームの大きな強みである耐震性にまつわる動画も配信。高い耐震性を示すため、過酷な耐震実験へのチャレンジ動画が公開されていました。
この動画は、社員が一丸となって取り組むドキュメンタリー風の映像になっています。
社内で働く人の様子が伝わる仕上がりになっており、自社の強みを伝えるのはもちろん、採用動画としても刺さる内容です。見込み客と求職者のどちらに対しても三井ホームのブランドをアピールできています。
三井ホームで家を建てたい人、三井ホームで働いてみたい人の両方に自社の強みが伝わる、コストパフォーマンスの高い動画と言えるでしょう。
三井ホームの経営戦略まとめ
耐震性の追求では「安全・安心」を、快適さや価値観に合わせた対応力では、住む環境や個々に合わせた「柔軟さ」を自社の強みに変えている三井ホーム。どちらも顧客ニーズを見据え、それに応えてブランド力を高めてきたことが分かりました。
また、認知度を高めるためにWebマーケティングを活用し、自社の強みを打ち出す取り組みも積極的に行っています。
どんなに素晴らしい開発力や独自技術を持っていても、それを「求めている人」がいる市場に示さなければ自社の魅力は伝わりませんし、その魅力をブランドに変えていくこともできません。
三井ホームのように、自社の強みや魅力に気づいてもらう戦略を構築していくことが重要です。顧客のニーズにマッチしつつ、自社だけが提供できる価値を創出しましょう。
「伝えたい強みがユーザーに伝わっていない…」「他社との差別化ができていない…」とお悩みでしたら、以下で経営戦略の立て方や成功事例を紹介しておりますのでぜひご覧ください。
経営戦略の立て方と
成功事例を紹介