設計事務所の経営戦略を徹底解説!
最終更新日:2023年08月23日
設計事務所として生き残っていくための方針
昨今は、一級建築士の数も減少傾向にあります。そのため建築業界で生き残っていくためには時代の変化に対応していかなければいけません。ここではその方針について解説します。
常に変化をすることを恐れない
時代は常に変化しています。その変化に随時対応していける設計事務所ほど生き残りやすくなります。特に最近はインターネットの普及でテレビや雑誌などの需要が低くなっており、SNSやWebサイトを用いてプロモーション活動が求められるようになってきました。
またこれらは広告媒体よりも金額が安く、多くの人にプロモーションしていくことが可能です。このように常に変化を恐れない設計事務所ほどどんな時代でも衰退せず生き残っていけるようになります。
もちろん、SNSやWebサイトを用いたからといって簡単に成果をあげられるわけではありませんが、生き残る手段としては必要不可欠と言えるでしょう。
人材を育て続ける
SNSやWebサイトで広告活動するためには、十分なスキルを持った人材を育てることも必要です。常に変化するということは成長を続けるということですから、人材の採用や定着をさせていくために十分は育成を行いましょう。
人材育成と言っても方法はさまざまですが、目指すビジョンや経営戦略から必要な人材を明確にしていくとスムーズにいきます。いわゆるこれは「5W1H」のことで“Who(誰が)・When(いつ)・Where(どこで)・What(なにを)・Why(なぜ)・How(どのように)”を意味します。
そのうえで人材を選び育成していきます。そうすれば自社にとって必要な人材やしっかり成果をあげることができるようになるでしょう。
また、自社に留まらず、さまざまな組織や人材を働くことで有能な人材も見つかりやすくなります。多様性が求められる時代だからこそ、雇用にこだわらない働き方をする人たちと仕事をしていくことも大切です。
先行投資や自己投資を惜しまない
常に成長すること、フリーランスやさまざまな組織・人材と仕事をしていくことも大切ですが、先行投資や自己投資などを惜しまないことも必要不可欠です。将来的に大きな差をつけたいのであれば、目の前にある仕事をこなすだけでなく、投資についてもしっかり考えていく必要があります。
方法はさまざまですが、スタッフの雇用やWebサイトの作成、セミナーなどが挙げられます。また投資を行うためには積極的に行動していくことも大切でしょう。
設計事務所の経営戦略は4つのポイント改善が重要になる
将来性のある設計事務所を経営していくためには、いくつかの改善が必要になります。ここではどんな改善を行うべきか、4つのポイントを解説します。
産業構造のポジションを改善をする
自社のポジションについてしっかり把握することで、より最適なポジションを獲得することが可能になります。ポジションは市場規模・成長性などさまざまな視点で探していきます。ポジションが獲得できれば、将来的にも安定した運営を行っていけるようになるでしょう。
ちなみに事業分野は「販売」「施工」「建材」「金融」「事業用施設」「グローバル」などが挙げられ、細かい視点で探索していくことがポイントになります。
たとえば、販売・施工なら設計プロセスの川上・川下の工程、グローバル展開なら新規市場に参入するといったことです。ポジションを改善するためには、自社を俯瞰して見る必要があります。
販路構造の改善をする
次に、現在の販路についてです。自社にとってもっとも好ましいポジションは何なのか、しっかり考えて検討していきます。特に、昨今はインターネットの普及でSNSやWebサイトへの参入が広告活動において効果的です。
もしSNSでポジションを確保していくなら、圧倒的なフォロワー数を獲得するなど積極的に取り組んでいくと良いでしょう。
他にも、市場シェアを拡大したいのであれば、現在の地域や特定分野などに取り組む必要がありますし、SEO対策で検索エンジンの上位表示を目指すのも効果的です。方法はさまざまですが、あくまで“自社に合った販路構造”を考えるようにしましょう。
取引内容の改善をする
契約内容や取引条件など取引構造の改善も必要になります。より好ましい条件に変更していくことで、賢く経営戦略に繋げることができるようになるでしょう。もちろん、改善していくためには協議や交渉が必要です。
営業組織の改善をする
これらの取り組みを十分発揮していくために、オンラインだけでなくオフラインでも展開していく必要があります。これらを駆使することで安定した営業組織が作れるようになりますし、好ましい営業構造も実現できるようになるでしょう。
ちなみにここで言う営業組織とは、外部スタッフや社内人員なども含まれます。総合的に組み立て改善していくことが必要不可欠です。
オンライン営業
これまでオフライン営業が主でしたが、インターネットが普及したことでオンライン営業も新たな営業手法になりました。わざわざ足を運ばなくても営業ができるので手間も省けますし、スムーズに進められるようになります。
オンラインの営業手法といっても方法はさまざまですが、一般的には「Webサイト」「SNS」「インターネット広告」などが挙げられます。
WebサイトやSNSはいわゆるSEO対策と呼ばれるもので、自社サイトを開設したりツイッターやインスタグラムなどを駆使して営業していきます。特にツイッターは、集客・誘導しやすいのがメリットです。
一方で、インターネット広告は費用をかければかけるほどある程度集客効果が見込めます。ただ、集客ができても受注がなければ意味がないので、単にインターネット広告を取り入れただけでは効果は得られません。
オフライン営業
これまでの営業と言えばオフラインが基本でした。設計事務所の経営戦略には、オンラインだけでなくオフラインもとても重要です。ダイレクトな営業は相手にインパクトを与えますし、信頼性も高まります。
一般的な営業手法は「チラシ」「ダイレクトメール」「電話・FAX」「セミナー」「交流会」など。これらは不特定多数の人へアプローチできるので、ある程度集客が望めるでしょう。オンライン営業・オフライン営業については後で詳しく解説します。
設計事務所のオフラインの営業手法
先ほども述べたように、もっとも一般的な営業方法です。むしろこれまではオフライン営業がメインでした。ここでは設計事務所のオフライン営業について、どんな手法があるか詳しく解説します。
チラシ
オフライン営業と言えばチラシと言っても過言ではないほど、もっともオーソドックスな手法になります。チラシの良いところは、ある程度ターゲットを狙えることと不特定多数の人にアプローチできることです。
行き交う人々へ配布する方法や、新聞の折り込みチラシとして配布するなど方法はさまざまです。ポストインも立派なオフライン営業でしょう。
ダイレクトメール
チラシ同様、よくある営業手法です。チラシよりもターゲットを絞ってアプローチしやすく、数が多いほど成功しやすいのがメリットになります。一方で、郵送料がかかったり苦情がきたりと、マイナス面もあるので注意が必要です。
電話
顧客に直接アプローチできるのが電話です。対面ではないため難易度は高めですが、オフライン営業の手法としてよく行われます。近年は携帯電話にかけることが多く、「知らない番号は出ない人」には効果がありません。ターゲットを絞りやすい反面、苦情が来やすいのが難点でしょう。
FAX
今となっては利用している方は少ないですが、FAXを持っている方には有効な営業手法になります。広告を一括送信するだけで良いので簡単ですし、ターゲットの掘り起こしにも最適です。
ただ、レスポンスが難しいのがデメリットになるでしょう。デザインセンスを重視し、好感を持ってもらいやすい内容にすると成功しやすくなります。
ウェビナー
ウェビナーとはいわゆるオンラインを用いたセミナーや交流会などです。オンラインの営業手法なのでオフラインとは少し異なりますが、オフラインで行うセミナーや交流会をオンラインで行うと考えるとわかりやすいかもしれません。
本気度の高い集客が見込めますし、セミナーなら広い範囲で自社を知ってもらうことができるでしょう。
設計事務所のオンラインの営業手法
昨今は、オフライン営業よりもオンライン営業のほうが効果を得られやすくなっています。もちろん、どちらの手法も取り入れることで、より集客が見込めるようになるでしょう。ここでは、主なオンライン営業の手法について詳しく解説します。
SEO
オンライン営業で欠かせないのが「SEO」です。SEOとはWebサイトや検索エンジンの上位表示などが挙げられます。そのためには自社のホームページを構築し、集客・誘導する必要があります。
SNS
また、SNSが普及になったことでツイッターやインスタグラム、FacebookなどのSNSの導入も効果的です。自社サイトやオウンドメディアなどと連動させることで、顧客を定着させることができるようになります。
オウンドメディア
オウンドメディアとは、広義では自社が保有しているメディアのことを言います。狭義では自社のウェブマガジンやブログなどが挙げられ、これらを経営戦略として取り入れることで、成果に繋げることができるようになります。
ウェビナー
先ほども述べましたが、オンライン上のセミナーや交流会のことです。オンライン相談会など、Zoomを活用して多くの人と交流し自社を宣伝できるようになります。
メールマーケティング
メルマガとは違い、メールを通じて自社のコンテンツを提供していくことを言います。リードナーチャリングや見込み客の促進に繋げられ、顧客との関係性向上や維持、利用確度をはかることが可能になります。
設計事務所でもオウンドメディアの活用が効果的
いろんな経営戦略方法がありますが、そのなかでも効果的なのが「オウンドメディア」です。ここでは、オウンドメディアの活用について簡単に解説します。
オウンドメディアとは
広義では先ほども述べたように、“自社が保有しているメディアのこと”を言いますが、狭義ではブログやコラム、コンテンツマーケティングの展開などが挙げられます。オウンドメディアによるアプローチで、時代の流れに適応した運用が可能になるでしょう。
おさえるべきポイント
設計事務所がオウンドメディアを取り入れた場合、おさえるべきポイントは以下の通りになります。
- 住まいに対する強い思い
- 住宅設計に対するポリシーを載せる
- ディスクリプションを重視する
家づくりに対して強い思いがある設計事務所は、顧客への信頼度も高まりますし、安心して依頼することができます。さらにポリシーやコンセプトを掲載することで、どんな設計が得意なのか、希望に沿った設計を行ってくれるのかも明確になります。
Webサイトを作成した場合は、いかに検索エンジンで上位表示されるためにディスクリプションを意識すると集客効果が見込めるようになるでしょう。
Zenkenの
オウンドメディア制作について
設計事務所は入念な経営戦略が成功のカギになる
インターネットが普及したことで、従来通りの経営戦略ではあまり集客が見込めなくなりました。設計事務所として生き残るためには、時代の流れに合わせて、柔軟に対応していく必要があります。そのためには、これまでのオフライン営業だけでなく、オンライン営業もどんどん取り入れてことが大きな成功のカギになるでしょう。
キャククル運営元Zenkenでは住宅業界をはじめ120業種以上のWebマーケティング支援実績がございます。
施策だけではなく、自社がどんなポジションでどんな市場でマーケティングを仕掛けるべきかわからないとお悩みでしたらお気軽にご相談ください。