知っておきたい外構工事・エクステリア業者の集客・広告方法とマーケティング思考
最終更新日:2024年04月10日
建物の周りを彩り住む人の個性を表現するエクステリアは、家の雰囲気を決める大事な要素です。ただ、昨今のエクステリア業界には、大きく売り上げを伸ばすには厳しい現状と課題があります。
それは、購入層や世帯数、新築購入志向の減少といった「対象の減少」や、ノマド・ミニマリスト・シェア文化・未婚率の増加傾向といった「住まい含む価値観の多様化」などです。
建物あってのエクステリアですので、単体で売り込むことはできません。必然的にマンションなどの集合住宅ではなく、個人の持ち家としての戸建ての住まいにおける需要に大きく影響をうけることになります。
安定した事業成長を続けていくためには、集客につながる戦略や施策が必要です。この記事では、外構・エクステリア事業における、集客の方法やマーケティング戦略のポイント・考え方を解説しています。
あわせて「月1~2件だった問い合わせが10件に増えた」「受注単価が2.5倍にアップ」「元請けの仕事になる問い合わせを獲得できている」といった実績のあるポジショニングメディア戦略もご紹介。
売上につながる自社と相性の良いユーザーを獲得できる集客戦略にご興味ありましたら、ぜひご覧ください。
外構・エクステリアの市場状況を踏まえる
壁を乗り越え活路を開くには、現状にマッチした集客・営業方法を身につけることであり、具体的にはエクステリアを必要とする状況を創出し訴求することです。
政府統計の総合窓口「e-Stat」が調査した「建築着工統計調査報告 令和4年度計」では、持ち家の新設住宅着工戸数が1997年は45万だったのが、2022年には24万にまで下がっていることがわかっています(※1)。
※1引用元:e-Stat公式サイト(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00600120&tstat=000001016966&cycle=8&year=20221&month=0&result_back=1&tclass1val=0)
その理由としては少子化や未婚率の増加(※2)による世帯数の減少が挙げられ、結果としてマイホームを購入する層が減少傾向にあります。
※2引用元:内閣府/ 令和3年度少子化の状況及び少子化への対処施策の概況(https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/gian_hokoku/20220614shoshikagaiyo.pdf/$File/20220614shoshikagaiyo.pdf)
さらに、ノマド生活やミニマリストといった生活スタイルの変化から、実利、合理性を求める若い世代が大きなローンを背負うことになる住宅購入を控えているという話も聞かれます。
最も利益率が高いエクステリア工事は直受け
エクステリア工事を行う際は、工務店やハウスメーカーの紹介、同業の下請けなどが多い傾向にどうしてもあると思います。
しかし今後、安定した経営を目指すのであれば、利益率の高い自社施工のエクステリア工事案件の割合を増やしていく必要があります。
また、直受け案件の集客を成功することが出来れば、よくある図面通りの施工ではなく、プロ目線によるゼロベースでの施工を提供できますし、職人にとってもやりがいのある仕事を提供することが出来ます。
市場が縮小傾向だからこそ、今のうちに利益面や仕事の内容にこだわれるエクステリア案件の集客から受注が出来る仕組みを構築しておくことが重要です。
また、そこまでマーケティングに力を入れていない会社も多いのも事実。
集客できる仕組みを構築しブランディングまですることが出来れば、先行者利益も伴ってより直受け案件の増加に繋がります。
外構・エクステリアの集客・営業(広告)方法
集客・マーケティングの考え方は、どの市場で自社の強みが求められているかという考え方が必要です。
また、エクステリアはその特性上、遠方の店舗よりも住まいの近隣、同市、同府県の店舗を訪ねる傾向にあります。
自身の近くに新しい住宅地となる土地はあるか?中古物件として販売件数の多い地域、または力を入れている不動産屋はあるのか?といった地域の情報を集めましょう。
例えばそのなかで、住宅業界で将来性のある中古物件を多く取り扱っている不動産屋があればパイプ作りのために接点をもつ、などの対策も見えてくるはずです。
アナログ集客・広告方法
自社に合った商圏内での集客・広告戦略を練ることができたら行動フェーズに移ります。まずはアナログ集客・広告方法から。
ポスティングによる集客・広告
ポスティングのメリットは、実際に物件の外構状況を確認しながらチラシをまけること。その場に家主がいればコミュニケーションを取ることで良い印象付けも狙えます。
この点は営業力というよりも、見た目の印象が大切です。人は短い時間の接点ではとくに非言語コミュニケーションによる印象が強く残るため、「たかがポスティング、たかが作業」と思わず、身だしなみを整えてポスティングをするだけでも競合との差別化になります。ちょっとしたことですが、それで効果が見込めるのであれば取り組むべきです。
狙ったエリアのユーザーへダイレクトにチラシを投函するポスティングは古典的ですが、最もポピュラーな集客宣伝方法の一つです。投函するエリアの対象にあわせてチラシの内容も変えましょう。新興住宅地には新興住宅用を、中古市場や年数の立った地域にはその特性にあったプランや情報を記載したチラシをポスティングします。
看板による広告宣伝
看板を含めた建物の外観こそ、自社の最大の広告となる。
どのようなサービスを提供しているのかを知らせる看板の設置はマーケティングの基本であり、「誰に、何を、どのように伝えるのか」を意識したデザインにする必要があります。エクステリアは少なからず視覚的なセンスが要求されるため、自社の看板のデザインはこだわりをもってつくります。
例えば看板でキャッチコピーを記載、そのコピーに対しての回答がこういうことになりますと、現物のエクステリアを提示する。自社の強み・こだわりを押し付けにならないように伝えるには、技術を見せつけるのではなくあなたの思いにこう答えますという提案型がお勧めです。
デザイン関連のコピーは抽象的な表現が多いので、文章だけでは伝わりにくい部分を実物の外構作品で見せるようにできれば、ユーザーは迷うことなく店舗にはいりやすくなります。
顧客からの紹介
人から紹介されるかどうかは、施工のクオリティよりも施工者・担当者の影響が大きく作用します。なぜなら、施工のクオリティは自分の納得いくものが最低ラインであって、しっかりできて当然だからです。
人が紹介したくなる店というのは主に感動した、自慢したい、紹介した相手に感謝されたい、という感情が動くときです。では、エクステリア業界に置き換えてみるとどうすればその感情を引き出せるでしょうか。
エクステリアで提案する商品には必ず施工という工程が存在し、必然的に家主とのコミュニケーションをはかる機会があります。
ですが外構で扱う素材は自然の石や木材などが多く、写真やCGの設計図とは雰囲気が異なる事から、「イメージと違う」といったトラブルが起きやすくなっています。その時の対応も含め、想定外の出来事への対処によって感動されることがあれば、紹介したくなる店として認知される可能性が高まります。
不動産屋や建築会社の下請け
住宅メーカーや建設会社の下請けとしてパイプをつくる方が安定しますので、下請けとして信頼を得ることができれば営業や集客をせずとも案件を獲得できます。直接BtoCの商売ができれば利益は増えるかもしれませんが、そもそも案件の確保ができないのでは本末転倒です。
しかも、「取引先に無理をお願いされた」「単価が安い」「納期に余裕がない」「休日のつもりだったのに急な打ち合わせが入った」など、顧客+取引先の二重の都合が重なりしわ寄せがくるなどのデメリットもあります。
メリットだけでなく、デメリットも理解し数件の取引先をつくっておくことが大切です。取引先が1件だけというのは依存度が高くなりリスクも高まるためあまり推奨できません。
もちろん、下請けだけでは利益面では不安ですから、直受け案件を獲得できる準備も水面下で準備はしておきたいところです。
Webを活用したエクステリア・外交工事案件の集客広告方法
ここからは現代のマーケティングに必要なWeb集客を解説。とくに、自社商圏を理解した、エリアマーケティング戦略がWebにも必要であり、自社を指名してもらえる仕組み作りが大切です。
主な手法は
・ポータルサイト広告出稿
・自社HP制作とSEO/MEO対策
・ポジショニングメディア
項目ごとに解説します。
ポータルサイトへの出稿
ポータルサイトのようなその業界に特化したプラットフォームに出稿すれば、Webサイトをつくりたてでも施工内容、地域、見積もりといった条件提示ができるようになります。ポータルサイトとは「e-toko」や「くらそうねエクステリア」といった、ユーザーが一括して数社を検索したいときに用いるサイトのことです。
後述するSEO/MEOが施された自社サイトをこれからつくるとなると、検索エンジンでの上位表示はすぐに難しいため見つけてもらえません。ですが、ポータルサイトにも同エリアの競合は必ずいるので、SEO/MEO対策とは少し違いますが差別化を意識して掲載内容をつくるようにします。
下記にはポータルサイトの具体例として、キャククルの運用元であるZenkenが運営しているものを紹介いたします。
Soil ~ソイル~ 敷地空間をワンランクあげるエクステリアDB
引用元:Soil ~ソイル~ 敷地空間をワンランクあげるエクステリアDB(https://www.exterior-soil.com/)
「Soil ~ソイル~ 敷地空間をワンランクあげるエクステリアDB」は、Zenken株式会社が運営しているエクステリア・外構工事専門ポータルサイトです。
全国に対応しており、都道府県別にエクステリア・外構工事業者の会社情報とその施工事例を掲載しています。掲載枠となっているエリアページ以外には「エクステリアの豆知識」や「センスのいい外構」というテーマについてのページも備わっており、エクステリア・外構業者を始めて探すユーザーでも、自分のニーズに合う会社を見つけるための知識が身に付く構成となっています。
「Soil ~ソイル~」への掲載についてお問い合わせしたい方は、下記のページからご連絡ください。
自社HP制作とSEO/MEO対策
ポータルサイトのようなプラットフォームに出稿するには、当然の事ながら自社サイトが必須です。
Web上での露出機会を増やし一人でも多くの人にみてもらうためにも、検索エンジンにて上位表示されるための工夫、SEO/MEO対策が必要です。
MEO =【 Map Engine Optimization 】 地図エンジン最適化 / マップ検索エンジン最適化
多くの人にみてもらうためのサイト要件は、自分の売り込みが前面に出るのではなく、自分たちが提供しているサービスでユーザーの悩みが解決できるということが分かりやすく記載されていて、さらに行動にまで発展させること。
SEO/MEO対策というのは、Googleのサーチエンジンに最適化をはかり上位表示をするように対策を施すことです。アルゴリズムのアップデートの影響をうけるため、日々進化しなければなりません。
ポジショニングメディア
ユーザーにとって業者選びが難しいエクステリア業界において、ポジショニングメディアはユーザー側の業者選びを助け、業者側が欲しいユーザーだけを狙って集客できる施策になります。
以下はある商品を例にした、ポジショニングメディア導入のメリットです。
ユーザー自身が「自分のニーズにあっている業者はここだ」と納得して自社を選んでくれるため、契約への温度感が高いユーザーが問い合わせをしてくれます。
実際にポジショニングメディアを導入した企業からは
- 今までは月1~2件程度の問い合わせで、無理な値引きで受注していた。いまは月10件まで増え、仕事を選べるような状態に。
- 明らかにお問い合わせの電話が鳴るようになった。下請けメインでやってきたが、いまではWebから元請けの仕事が獲得できている。
- 自社の費用感と合う検討者が増え、受注単価が2.5倍に増えた
といった成果を実感している声もいただいています。
ポジショニングメディアについては以下ページにもまとめています。
自社に適したユーザーからの問い合わせを増やしたい、売上につながる反響を獲得したい、といった場合はぜひご覧ください。
ポジショニングメディア戦略の
特徴・事例を見る
自社に合ったエクステリアの集客・営業(広告)方法を模索しよう
いかがでしたでしょうか。ここまでの内容をおさらいします。
- エクステリア業界は分母が減るため競合が激しくなる
- 自社商圏内のエリアマーケティングに注力する
- 競合との差別化ポイントが明確に伝わるようにする
- ポジショニングメディアで自社に適したユーザーを獲得する
多くの競合の中から自社を選んでもらうためには、「自社を選ぶべき理由」がユーザーに伝わっているかという観点で、広告やマーケティング施策をチェックしてみましょう。
もし集客戦略やマーケティング戦略でお悩みでしたら、Zenkenへご相談ください。
Zenkenではクライアント独自の強みを軸とした集客・マーケティング戦略をご提案しています。
現在までにエクステリア業界を含む120業種以上の集客を支援してまいりました。
各種分析や戦略提案から、メディアの制作・運用まで、すべてワンストップで対応可能です。
集客にお悩みの方や課題解決策を探している方なども、ぜひお気軽にご相談ください。
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