建設業で有効な営業方法のカギはオンラインマーケティング
最終更新日:2021年08月16日
建設業には、知り合いからの紹介や下請けなどを中心に業務展開する会社が多くみられます。しかし、売り上げを伸ばしていくためには新規顧客や直請けの仕事を増やしていく必要があります。
そこで今回は、直請けの仕事を受注していく体制を作りたい方に向けて建設業における営業方法のポイントからオンラインを活用した営業方法についてご紹介します。建設業で新しい営業方法を導入したい方は、ぜひ最後までご一読ください。
建設業で新しい営業方法が求められている理由
建設業もさまざまな業種が含まれますが、実はいずれも元請けからの紹介など従来の方法で経営を成り立たせている場合が多いです。
確かに元請けからの紹介で業務を担うことは、これまでの建設業界でも問題なく成り立ってきたことですし、問題ないように思えるかもしれません。しかし、ネット環境が発達した現代でこれまでの営業方法に頼っていると集客はどんどん困難になっていくでしょう。
とくに建設業は近年新型コロナの影響も受け、倒産件数が増加傾向にあります。帝国データバンクが発表した「新型コロナウイルス関連倒産動向調査」では、建設・工事業の倒産件数は2020年2月以降178件にも上っていることが分かりました。(2021年7月21日現在)もし仕事を紹介してもらっていた企業が倒産してしまったら、自社まで共倒れする危険性があります。
自ら仕事を獲得する力を付けることは、これからの建設業において必要な力となってくるでしょう。
営業方法が上手くない建設業の特徴
営業方法が上手くない建設業にはいくつかの共通点がみられます。自社が当てはまっていないか、営業方法が上手くない建設業の特徴も把握しておきましょう。
知り合いの紹介に頼っている
知り合いからの仕事なら面倒な営業活動はほとんど行わなくても、これまで築いてきた知り合いとの関係性だけで紹介してもらえるでしょう。しかし上記でも述べているように、知り合いからの仕事だけ請け負っていると共倒れするリスクが存在します。
また、仕事は5次請け・6次請けなど下層で請け負う場合が非常に多く、労働時間が多いにも関わらずマージンのせいで売り上げを伸ばすことも難しいでしょう。それでも「仕事が来るだけマシだ」と考えている人は意外と多く、営業活動もほとんど行わないケースが多いです。
認知度が低い
営業方法が上手くない建設業の特徴には、認知度が低いこともあげられます。大手企業のように広告が打てない中小企業でも、地域の認知度が比較的高い企業もあればほとんど知られていない企業もあります。
このように認知度の差が生まれているのは、営業方法に問題があることも考えられます。とくに自社のホームページを持っていない場合は認知度が低くなりやすいです。
ホームページのSEO対策が足りない
自社のホームページを持っていたとしても、集客が上手くいかない原因としてSEO対策の不足が考えられます。建設業者で多くみられるのは、綺麗なホームページを作ったことに満足してそのまま放置していたり、デザイン性だけを重視して顧客に向けた情報が分かりづらかったりする場合です。
もしこれらに該当するような場合はSEO対策不足で検索しても上位に表示されず、顧客から閲覧されていない可能性が高いです。
ホームページに顧客の欲しい情報がない
ホームページを作っても閲覧して、「この業者に依頼したい」と思ってもらわなければなりません。顧客に依頼したいと思わせるには、“信用”がポイントになってきます。
ホームページだけで信用できる企業だと思わせるには、顧客が求める情報を掲載し、その答えや解決する方法が自社にあることをアピールする必要があります。「なぜ顧客は業者を探しているのか」「どんな不安・問題を抱えているのか」を追究し、ホームページに取り入れることが大切です。
建設業の営業ポイント
これまでの知り合いに紹介してもらう営業方法から脱却し、新たに仕事・顧客を増やしていくためにはどういった営業方法を取り入れた方が良いのでしょう?続いて、建設業における営業ポイントをご紹介します。
オンライン・デジタル化が求められている
まず重要となってくるのは、オンライン・デジタル化です。現場が主体になって業務を進める建設業にとって、オンライン・デジタル化は後回しされるものでした。これからは営業方法にオンライン・デジタル化を取り入れていくことで、効率的かつ新規顧客の獲得も目指していくことがポイントとなります。
ただし、だからと言って一切オフライン営業を行わなくても良いわけではありません。実際にオンライン・デジタル化の際に活躍する方もオフライン営業で良い成績を収めてきた人が多いです。オフライン営業で培った知識やスキルなども活かしつつ、上手くオンライン・デジタル化を進めていきましょう。
顧客・競合・自社の分析をする
同業他社も数多く存在する中で、新規顧客を獲得していくためには自社を選んでもらうための取り組みが必要です。自社に必要な取り組みは、マーケティング分析を行うことで明確になります。
営業をしていくには、顧客になぜ競合ではなく自社を選んでもらう必要があるのかを伝える必要があるため、自社の強みをはじめ理解しておくことが大切になります。
そこで、とくに企業にとって欠かせないのが、「3C分析」と呼ばれる方法です。3CとはCustomer(顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の頭文字を取って名付けられた手法になります。顧客・競合・自社について深く理解できると、以下のメリットが得られます。
- 顧客…需要に合わせて商品・サービスを提供できるため、集客率も上がりやすい
- 競合…競合の動向が分かれば別路線からアプローチできたり、市場における自社の立ち位置が見えやすくなったりする
- 自社…同業他社にはない、自社ならではの強みが見えてくる
3C分析を基に経営戦略を練っていけば、集客はもちろん売り上げの向上も目指せます。また、どんな顧客が多く利用しているのかわかることでホームページやSNSなどに掲載する情報・デザインなどを合わせられ、ターゲットを絞り込んだ効率の良いアプローチも行えます。
建設業で成功する営業方法
建設業では現在、顧客もオンラインで発注先を探す人が増えてきています。では、具体的にどのような方法が建設業の営業として成功しやすいのでしょうか?オフラインとオンラインの営業方法に大きく分けて、特徴をご紹介していきましょう。
オフライン
建設業でも新しい営業方法を取り入れていくべきですが、従来の営業方法でも成功するケースはみられます。「昔のやり方」だと軽視せず、自社に合う営業方法を探してみましょう。
電話によるマーケティング
顧客に直接電話をかけてアプローチをかけるのも大切な営業方法です。電話は顧客や見込み客に直接アプローチが掛けられるため、ターゲットを絞って集客につなげられます。
しかし、電話によるマーケティングはクレームが来やすいというデメリットもあります。とくに電話営業を内作で行っていると従業員の精神的負担も大きくなり、疲弊する可能性が高いので注意が必要です。
ダイレクトメール
ダイレクトメールはチラシと似ていますが、チラシよりある程度ターゲットを絞ったうえで送付するためレスポンス率に期待できる方法となります。ダイレクトメールを送る際には顧客であっても許可を取っておいた方が苦情も来にくくなり、ポジティブな反応が返ってくることも多いです。
チラシに比べるとメリットは多いものの、コストが多くかかってしまうのがネックとなります。郵送料だけでなく、ダイレクトメールを作成する費用や人件費もかかってしまうため、費用対効果を考えると割に合わない場合もあるでしょう。
オンライン
オフラインでの営業方法も行いつつ、これからの建設業にはオンライン営業も重要となってきます。オンライン営業にも多種多様な方法があり、メリット・デメリットが異なるため導入を検討する前に特徴を把握しておきましょう。
自社ホームページの制作
まずは見込み客がネットで検索したときに見つけてもらえるよう、自社ホームページを制作しましょう。ホームページを制作する際には自社の強みをアピールしつつ、悩みや不安を解消するための有益な情報を掲載する必要があります。
また、施工実績や事例を紹介することでホームページを閲覧している人は施工に対する具体的なイメージがしやすくなります。しかも施工実績の数が多ければその分「多くの人から選ばれている」という安心感につながるので、過去の実績も含めホームページには施工事例を随時更新していきましょう。
SNSの運用
ホームページだけでなくこれからの時代はSNSの運用も重要となります。とくに建設業の場合はInstagramの運用が人気です。
Instagramは主に画像投稿がメインとなるため、施工事例や建設中の風景なども併せて紹介できます。女性ユーザーが多いInstagramにオシャレな内装デザインなどを公開していけば、顧客の増加にもつながるでしょう。
オンラインセミナーの開催・参加
オンラインセミナーには「開催が難しそう」「セミナーを開催するほどの専門的な知識を有していない」というイメージから、取り入れていない企業も多いです。しかし、オンラインセミナーは見込み客が集まりやすく、顔を合わせてコミュニケーションが取れることで信頼感も得やすいことから、新規顧客を獲得するのに絶好の機会です。
開催が難しそうに思えますが、基本的にはネット環境とカメラやマイクの機材を準備すれば行えます。さらに自社開催が難しければ他社と共同で行う「ウェビナー」という方法もあります。
また、専門的な知識を有していなくてもセミナーという形式ではなく、テーマを緩くした「交流会」という形で開催すればハードルもそれほど高くなりません。このように顧客獲得に効果的なオンラインセミナーも、あらゆる工夫を取り入れて自社に合う形で開催してみてはいかがでしょうか?
ポジショニングメディア
ポジショニングメディアとは、ユーザーが建設を依頼する際に参考にできる建設業者の選び方や建設業者を選ぶ前に知っておきたい情報をまとめたWebメディアです。
ポジショニングメディアを展開することで、自社の特徴や魅力、どんなユーザーが自社を選ぶべきなのかを伝えることができます。
そのため、ユーザーは自分の場合はどこに依頼をすべきかがわかり、自社としても自社が受けるべき案件を集中的に獲得することができます。
やはりどうしてもSEO対策やチラシなどをはじめ露出度を上げたとしても、ユーザーは結局どこの建設業者を選ぶべきかという比較検討をすることから外れることはありません。
狙ったユーザーを効率的に集客していきたいという方針があれば自社ホームページとポジショニングメディアを両方運営することで、成果の出るオンライン営業につながります。
ポジショニングメディアに興味を持ち、より詳しく知りたい方はポジショニングメディアについてまとめた資料も別途ご用意しています。ぜひダウンロードしてご活用ください。
リスティング広告
リスティング広告はGoogleなどの検索エンジンでキーワードを検索した際に、上位表示される広告を指します。わざわざSEO対策をしなくても上位表示されるため、自社ホームページやランディングページへのクリック率を高めたい場合におすすめです。
ただし、リスティング広告は効果的な反面コストがかかりやすく、長く上位表示させるためにはそれなりの予算を準備しておかなくてはなりません。もし集客コストに余裕があれば活用を検討してみても良いでしょう。
営業方法をプロにサポートしてもらう
これからの建設業の営業方法は、オフラインだけでなくオンライン営業も取り入れることが重要となってきます。まずは自社や競合、顧客の分析を行いつつ、どんなオンライン営業が自社に適しているのか見極めていきましょう。
新しい営業方法を導入する場合、これまで営業に携わってきた担当者では知識やスキルが十分でない場合もあります。プロに依頼した方が日頃の業務にも支障が出にくくなるでしょう。
キャククル運営元のZenkenでは建設業をはじめ120業種以上へのWebマーケティング支援実績があります。
もし、下請け依存の状況から案件が確実に増やせるオンライン営業体制のための集客経路を整えたいという考えがありましたら、お気軽にご相談ください。