建設現場において、必需品となる黒板を電子化できる工事用黒板アプリ。
工事用黒板アプリには電子黒板に特化したタイプと、電子黒板を含めた豊富な機能で建設プロジェクト全体をDX化できるタイプの2種類があります。
特化型のアプリは電子黒板に特化したさまざまな機能で電子黒板の作成を効率化できる、初期費用を抑えられるといったメリットがあります。
一方で包括型のシステムは、電子黒板の作成を含め写真台帳の作成や写真の管理、スケジュール管理など建設プロジェクトに必要な情報を一つのシステムで管理できるため、データの一貫性が保たれ、業務効率が向上します。
搭載機能・特徴・費用を比較したうえで、自社に合った工事用黒板アプリ選定の参考になさってください。
会社名 | サービスの特徴 |
---|---|
ANDPAD |
業界シェア7年連続No1!(※)建設に関わるすべての業務をDX化できる
|
現場ポケット |
現場の声から生まれたシンプルで使いやすい機能 |
KANNA |
40,000社を超える導入実績 |
蔵衛門クラウド |
現場写真の撮影から台帳管理までワンストップ |
ミライ工事アプリ |
現場のスマートフォンから電子小黒板の作成や写真整理が出来る |
Photoruction |
カスタマイズ性に優れた工事用黒板アプリ |
電子小黒板 PhotoManager |
電子小黒板機能に特化したツール |
工事写真 |
基本機能は無料で使える工事用黒板アプリ |
現場DEカメラLITE/PRO |
iOSのみ対応の電子小黒板に特化したツール |
どこでも写真管理Plus |
EX-TREND武蔵との強力な連携機能 |
sitebox |
土木工事での現場写真撮影のための工事用黒板アプリ |
工事用黒板アプリとは?
工事用黒板アプリとは、現場写真の撮影で使われている黒板を電子化した「電子小黒板」を利用するためのアプリです。
木製の黒板を使う場合には、黒板をそれぞれの現場に持ち運び、工事名や工種、施工状況、写真の撮影日、立会者といった情報をチョークで書き込み、撮影した写真をバインダーやファイルで保存する…といった手間がかかりますが、工事用黒板アプリを導入すれば、こうした作業が一切必要なくなります。
2017年に国土交通省の直轄工事で使用されて以来、工事用黒板アプリは、
- 現場管理者の負担を軽減
- 人的エラーのリスクを軽減
といった目的で、全国で導入が進んでいます。
工事用黒板アプリを導入するメリットとは?
工事用黒板アプリを導入することで得られるメリットとしては、主に以下の3つがあります。
大量の写真でも簡単に整理・管理できる
木製の黒板を使用する場合、現場写真は1枚ずつバインダーやファイルで管理しなければなりません。写真の枚数が増えれば管理は煩雑になりますし、また、大量の写真を補完するための場所も必要となります。
工事用黒板アプリなら、現場写真をデジタルデータとして管理することができます。そのため、大量の写真でも簡単に整理することができ、また、検索機能を使えば、昔の写真をすぐに見つけることが出来ます。
作業工程・時間の短縮
木製の黒板を使う場合、黒板を準備し、必要な情報を書き込み、写真を撮影する…という手順で現場写真の撮影を行いますが、工事用黒板アプリなら、必要な情報をスマートフォンやタブレットに入力し黒板を作成すれば、あとは写真を撮影するだけです。
また、あらかじめフォーマットを用意しておけば、黒板の作成もあっという今です。
現場写真の撮影に必要な人員の数が減る
木製の黒板で現場写真を撮影する場合、黒板を持つ人と写真を撮影する人とで最低2名の作業者必要です。
しかし、工事用黒板アプリなら、必要なのは写真を撮影する人のみ。現場撮影の作業効率がよくなるのはもちろん、足場が安定しない現場など、2名での撮影が難しい現場でも写真を撮影することが出来ます。
工事用黒板アプリの種類と選び方
工事用黒板アプリの種類
工事用黒板アプリには、主に以下の3種類があります。
業務全体のDX化をサポートするモデル
電子小黒板機能に加えて、台帳・報告書作成やスケジュール管理、図面作成、検査業務の管理といった機能を搭載したモデルです。さまざまな業務をまとめてDX化したい会社や、既存のDX化支援システムからの乗り換えを検討している企業にはおすすめのタイプです。
電子小黒板機能にデータ共有機能がついたモデル
撮影した写真を社員間で共有するための機能が充実したモデルです。社員同士の連絡のチャンネルを一本化したいという場合や、現場で「やった・やってない」のトラブルを予防するために、写真およびメッセージの送受信の履歴を残したい場合にはおすすめです。
電子小黒板機能に特化したモデル
必要最低限の機能を省き、電子小黒板に特化したモデルです。
このモデルに分類されるアプリは比較的安価なものが多いため、予算の限りがあるという場合や、そもそも多機能なツールは必要ないという場合におすすめのタイプです。
工事用黒板アプリの選び方
上記のように、工事用黒板アプリには大きく分けて3つの種類があり、一般的に、機能が多くなればなるほどアプリの導入費用や利用料金も高くなる傾向にあります。
「多機能のアプリの方がいいだろうと思って導入したが、実際には使わない機能ばかりだった」というアプリや、「機能が足りず、不便さを感じてほとんど使わなかった」というアプリのために余計なコストを掛けるのは避けたいもの。工事用黒板アプリを選ぶにあたっては、「業務に本当に必要な機能」を明確にしつつ、機能の過不足がないものを選ぶようにしましょう。
工事用黒板アプリの導入に関するよくある質問
Q1. 無料で利用できるアンドロイド対応の工事用黒板アプリは?
ほとんどの工事用黒板アプリはアンドロイド搭載端末に標準対応しています。また、多くのアプリで無料体験版、および、機能が制限された無料プランが用意されており、まずは機能を試してみたいという場合にも、気兼ねなくダウンロード・インストールすることが出来ます。
なお、上記の早見表で挙げたアプリのうち、Androidに対応し、かつ、無料プラン(体験版も含む)が用意されているアプリは、
- KANNA
- 蔵衛門クラウド
- ミライ工事アプリ
- Photoruction
- 電子小黒板PhotoManager
- 現場ポケット
- sitebox (サイトボックス)
Q2. 工事用黒板アプリの相場は?
工事用黒板アプリは、買い切り版とクラウド版で相場が異なり、また、クラウド版の場合、クラウド上に保存できる写真の枚数や同時に利用できるアカウントの数ごとに料金が変わるというケースがほとんどです。
したがって、一概に相場を示すのは難しいものの、料金・費用の幅としては、
・初期費用:無料〜数十万円 ・月額利用料金(クラウド版の場合):無料〜数万円となり、その他、オプション費用がかかるケースもあります。
工事用黒板アプリの導入を考えている方は、本ページに掲載している「工事用黒板アプリの早見表」をご覧ください。
まとめ
工事用黒板アプリには、アプリごとに、建築業の業務をまるごとDX化してくれるもの、データの共有機能が充実しているもの、特定での用途に特化したものなど、さまざまな特徴があります。条件に合うアプリはみつかりましたでしょうか?
なお、多くのアプリは無料で利用できるトライアル版を用意しています。気になるアプリが見つかった場合、気軽に機能を試すつもりで、トライアル版をダウンロードしてみると良いでしょう。
- 免責事項
- 本記事は、2024年4月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。