結婚相談所の集客広告方法と人集めのポイント【会員数を増やす】
最終更新日:2022年04月05日
結婚相談所の集客が激化しているという事実
冒頭から結論を申し上げますと、結婚相談所の経営が安定するかしないかの一番大きなポイントは後にも先にも集客にかかっています。
結婚相談所においては利用者である会員がいないことにはどれだけ優秀なサービスや理念を持っていても何もできないのです。
結婚相談所というビジネスモデル
結婚相談所自体は開業するのにそれほど初期費用がかかるビジネスではないからなのか、小さい規模の相談所が増加傾向にあり集客は激化しているといっても過言ではありません。
なぜ、このような状況になっているのか。
その理由は、今の日本の未婚率や離婚件数の増加に関係した再婚率の上昇、そして結婚に至るまでの出会いや交際の多様化が背景にあります。
そしてその傾向は今後も下がるよりも上がる可能性が高いとなれば、ビジネスとして成功を収めようとする人が増えるのも理解できます。
結婚相談所が成功するかどうかの鍵は「集客」する仕組み
開業したものの、現実問題として一番に直面するのが冒頭に話した集客問題。個人がいくら努力しても、同じエリア内に相談所がいくつも存在すれば相対的に集客の難易度は上がっていきます。
あなたが相談所を立ち上げた、もしくは立ち上げたいと思っているエリアはどうでしょうか?その中でどのようにして、強みを作り集客基盤を安定させ、利用者が満足できる相談所として継続できるか、集客という点をテーマに掘り下げていきます。
本記事でわかること
- 結婚相談所の運営における集客広告の課題
- 集客の基本、メディアの特性
- 結婚相談所のもつ社会的な役割
- すぐに実行できるマーケティングの内容
結婚相談所の集客方法
集客方法についてその特性と活用法を紹介します。
結婚相談所を利用する年齢層は20~60代まで幅広い(ボリュームゾーンは30前半~40前半)ので、オンラインとオフラインの両面の集客特性を理解し、自社のサービスの強みとの組み合わせて無駄のない集客戦略を仕掛けていきましょう。
それぞれの手法の特性を見ていきます。
Webによる集客 サイト作成、SNS、オフライン広告
必ず自社サイトを作成し、問い合わせ対応ができる状態を最初に作りましょう。Web経由で問い合わせができないという状態は絶対NG。
集客の基本、自社の強みを表現、アピールできる場所を作成し全ての見込客をそのサイトに誘導します。
Web上での集客対策
ホームページ、ブログといったサイト設計において、以下のものは全て「わかりやすく」作りましょう。
- どのような会員がいるのか
- 料金設定、実施イベント、などサービス内容
- 実績、成婚率
- 電話番号など問い合わせ先
この4つが全てサイトのトップページに集約されているだけで、レスポンスは変わってきます。特にどんな内容のサービスがあるか、どんな会員がいるのかはより具体的に提示すべきです。
シンプルに考えていただきたいのは、サイトは誰のために作っているか。
パートナーを見つけたいと思っているユーザーが、一番知りたい情報がないサイトから集客はできません。サイトの情報は結婚相談所を利用するユーザーにとって、有益な情報であることを忘れないようにしましょう。
リスティング広告とMEOの活用
立ち上げて間もない時や、これから本格的にWebによる集客を行おうとした時、自身によるSEO対策やブランディングの効果がすぐに出てくることは難しいでしょう。
そんな時には、広告費用の上限を考えリスティング広告をつかうか、MEOとよばれるGoogleマップ上に店舗情報を表示するサービスを使います。
MEOはGoogleマイビジネスに無料登録するだけで使えるようになりますので、開業したての時は必ず登録しておきましょう。
SNSによる発信と目的
SNSの目的はメディアへの導線です。それぞれ得意としている特性や年齢層があります。
拡散力は高いですが、不特定多数でエリアも広いこと、さらに利用者のボリュームゾーンが20代にあることから直接的な集客性は低いです。
話題を呼び、そこから自社のブログやサイトへ繋げるポータルとして運用しましょう。
具体例:主に主催イベントのレポートや、サイトの更新などツイート
実名で1アカウントのみ作成できるSNSで、検索エンジンで他のSNSと比べ信頼性の高さから上位表示されやすいという特性を持っています。
Twitterと違い投稿日ではなく、評価された投稿が常に上位に上がってくる仕様なので有益な情報発信をすれば目に留まりやすくなります。
利用者のボリュームゾーンは30代以上ということもあって、結婚相談所のビジネスモデルとも相性の良いSNSといえます。
具体例:Facebook内に紹介者のみが入れる限定のグループを作り集客に結びつける
画像や動画などテキストよりも視覚的な情報発信に特化したSNSです。主に女性が中心ですが20~30代の年齢層がメインとなっている傾向があります。どちらかといえばTwitterに近い形で運用するといいでしょう。
具体例:イベントやパーティーの様子、会社やスタッフの紹介など視覚的に自社のブランディングをはかる
YouTube
最近の検索エンジンによる傾向として、何かキーワードいれて検索したらYouTubeの動画が上位表示されることも増えてきています。
特徴として、サイトやブログの記事と違い一方通行ではありますが、直接ユーザーに語りかけるので説得力も増します。
動画コンテンツに時間をかけている相談所が近くになければ取り組んでみるのもいいですが、そもそも上位に上がってくるのまでのハードルが高いため、長期的な戦略で他の媒体と併用するのがいいです。
具体例:サイトやブログ内で発信している内容をYouTubeでも発信する
LINE公式アカウント
LINEは集客後のユーザー管理として使うことができます。LINEで集客するというよりも、様々な媒体に連絡先、問い合わせ先としてLINEのQRコードを使い問い合わせの敷居を下げるツールとして活用しましょう。
会員へのグループチャットで婚活パーティーの日程を案内、1対1トークで個別の相談に答えるなど運営面での効率化に役立ちます。
オフライン広告
チラシやパンフレットといった紙の媒体です。一度発行したらWebサイトのようにリライトすることができません。
Webによる情報収集が主になっていない層も一定数はいますので、その穴をカバーするイメージで活用しましょう。ここにも問い合わせ先として、前述したLINEのQRコードなど抜かりなく記載しておきましょう。
結婚相談所を開業するときに自覚しておきたいこと
集客の手法、活用する目的など紹介しましたが、結婚相談所というサービスの考え方について少し触れておきたいと思います。
集客し利益を出すことが目的ですが、利用者に提供しているサービスは高額なものであると忘れないことです。
結婚相談所の開業自体に他の業種ほど多額の初期費用は必要ありません。IBJやBIUといった連盟に加盟するのに数十万と必要になってきますが、全体的に見れば少ない部類です。
それでいて、一回の成婚で自分に何万~何十万もの利益が入ってくるわけですから、とりあえず頑張ってみようと思う人はいるかもしれません。
ですが、結婚相談所を利用する人が使う費用は
- 入会金 3~10万円
- 登録料 1~3万円
- 月会費 0.5~2万円
- お見合い料金 0.5~1万円
- 成婚料金 ~30万
となり、相談所によって幅はあるでしょうがおよそ40万以上かかります。
怖いのはこの40万という金額が、運営している側からみると「普通」になり利用者の目線から見た時の「高い」という感覚からかけ離れてしまうことです。
「これだけのサービス、サポートを受け、成婚しても40万でできる」そんなことを思ってしまうのは自信ではなく、単なる驕りでしかありません。
そして集客が上手くいかないと強引な勧誘に及んでしまうことも考えられます。
話は変わりますが、例えば「不妊治療」。
近しい人は特に費用をかけず子宝に恵まれました。でも自分たちは何十万もかけ、時間もかけ、労力もかけ、何とか子どもを授かろうとしている。
この時、治療している先生から「これだけの治療なんだから費用はかかって当然」という雑な思いが感じられたらどんな気持ちになるでしょうか。
そんなところで治療を受けたいとは思わない、むしろもう二度と子どもを産もうと思わなくなるかもしれません。
それと同じとはいいませんが、他の人は普通にしていることを、わざわざ高額な費用を払う覚悟までし、サービスを申し込む利用者の気持ちは忘れてはいけません。
連盟に加入することで信頼と安心を獲得
開業時は知名度も低く、登録するユーザーとしても不安なもの。しっかり連盟に加入していることが伝われば、ユーザーの登録への心理的ハードルも少し緩和されます。
こういった大きな連盟へ加入して箔をつける、というのも結婚相談所の開業初期では特に大切です。
結婚相談所の集客はWebによる地域マーケティングが最も効率的
最後はすぐに実行できる具体的なマーケティング方法をご紹介します。
大手とは違う、地域密着を攻める
激化する結婚相談所の集客において、狙うべきは「地域名+結婚相談所」の検索市場です。
テレビや電車内で広告を打ち続けている大手とは違う、この地域でパートナーを探している人、更に○○な条件を求めている人は自社のサービスがマッチするということを知らせることです。
そして会員になるための条件やサービス内容を利用者目線で明らかにしましょう。ある都内の相談所が、男性会員は平均年収1,400万以上の人しかいないとしていました。所在地も表参道にあり、それもこだわりの一つとしてアピールされています。
これは「渋谷 高年収 結婚相談所」といったキーワードで検索すると上位に表示されます。
このように、エリア+自社の強み+結婚相談所で上位検索を取れるようにすれば、明確な目的をもった会員が集まりやすくなります。
いくつか集客の手法をお伝えしてきましたが、その中でこの具体例を挙げた理由はWeb上でずっと宣伝してくれる自社の看板を作るためです。
リアルな店舗の看板も当然必要ですが、Web上の看板は検索上位となればそのPV数と流入度合いは間違いなくWebの方が効果的です。
繰り返しになりますが、理由は目的の明確な人がマッチする相談所に巡り合えるからです。
みんな、うちがイチバンと言っている
地域密着で攻めるために、セグメントされたキーワードでGoogle上位表示を狙うと説明しました。これは王道のWeb戦略ではありますが、一方で難しさもあります。
同じエリアに競合がどれだけ存在しているかにもよりますが、ユーザーは企業が発信する情報を信用しません。
例えば、とある相談所が「うちは高年収の男性ばかりです!」と公式ホームページで発信していたとします。そして、その相談所は本当に高年収の男性会員が多数在籍しています。
(さらに「地域名 高年収 結婚相談所」で上位表示していたとします)
それでも、公式ホームページを見たユーザーは、一発で信用することはありません。なぜなら、どの相談所も「ここの分野ではうちがNo.1だ」と発信しているからです。
自社のポジショニングを打ち出す
ポジショニングメディア事例 詳細はお問い合わせください
本当に自社に(ユーザーのニーズに則した)強みや特徴があるならば、市場におけるポジショニングを明確にしたメディアを展開するべきです。
これはポジショニングメディアと呼ばれる新しい形の情報メディアで、自社の立ち位置をユーザーに浸透させることを目的としています。
メディアを制作するには、圧倒的な市場および競合調査が必須です。さらに3C分析などのマーケティングフレームワークを最大限に活用。自社が市場のなかでどんなポジションにいるのかを把握します。
ポジショニングメディアをWebで展開すると、競合他社と比較した自社の特徴や強みがハッキリします。
そして、ポジショニングメディアを閲覧したユーザーは、自分に合った相談所を的確に選ぶことができます。
相談所から見れば、自社の特徴にマッチしたユーザーが集客できる仕組みなのです。
ポジショニングメディアの紹介資料
Webマーケティング戦略のひとつである、当社のWebサービス「ポジショニングメディア」について、結婚相談所業界のものを資料にしました。すでに導入されたお客様の声や、一般的なWeb集客手法の課題もまとめています。
結婚相談所の集客広告方法まとめ
結婚相談所の集客ということをテーマに取りあげましたが、いかがでしたでしょうか?
ここまでの内容をおさらいしてみましょう。
- 結婚相談所の集客が激化している理由は、社会のニーズに合うビジネスモデルであること、そして開業費用も比較的少なくできることから参入者が多い。
- 集客媒体の基礎をおさらい、一般論ではなくこの業界においての効果を考えて適切な広告戦略と集客をする必要がある。
- 集客をするならエリアマーケティングという観点はもちろん、自社の立ち位置とユーザー心理を踏まえた集客施策を思考する。
- 扱っているサービスの内容はもちろん、高額なサービスを提供しているということ再認識しておく。
本記事が、事業者の目線と利用者の目線、その両方を客観視できるところからマーケティングを考え、利用者にとって本当に有益な相談所が増える一助となれば幸いです。
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