商社の販売促進施策とデジタル化による成功事例を紹介

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コロナ禍で変化した商社の販売促進状況

急がれる商社の販売促進のデジタル化

減益・赤字となる企業が続出

20202年以降の新型コロナウイルスの感染拡大により、資源価格の下落・コンビニエンスストア事業の不振などが影響し、減益や赤字となる企業が相次ぎました。

2021年5月には、大手総合商社7社の3月期連続決算が出そろい、5年ぶりに利益首位に返り咲いた伊藤忠商事は前期比19.9%の減益に。しかし、化学品や情報・金融事業では4014億円もの純利益を確保しました。

求められる新たな販売促進の施策

前期首位だった三菱商事は、自動車・金属事業が新型コロナウイルスの影響を受け、さらに子会社ローソン関連で純利益が67.8%減という結果に。住友商事や双日など、ほか大手総合商社も同様に新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて減益となりました。

各社首脳からは「V字回復は困難」「エネルギーの需要が蒸発している」と嘆きの声も聞こえていたようです。

商社の販売促進デジタル化

コロナ禍で世界のデジタル化が急加速したことにより、商社のビジネス自体が旧来型モデルに移行。商社はこういった変化する時代に対応し、旧来型ビジネスモデルをデジタル化しなくては生き残ることは難しくなるでしょう。

キャククルが手がけるオウンドメディアとは?

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商社が実施すべきWebを活用した販売促進

コロナ禍以降に減益してしまった商社が実施すべき、Webを活用した販売促進をまとめました。一般的に取り組むケースが多い4つの施策を紹介します。

  • 自社公式サイトの改善
  • Web広告の活用
  • マーケティングオートメーションの活用
  • ランディングページの作成
  • ビジネスマッチングサイトへの掲載

自社公式サイトの改善

自社公式サイトのコンテンツに課題がないか見直してみましょう。問い合わせは多いものの、購入になかなかつながらない場合は、コンテンツに修正すべきポイントがあるかもしれません。

ホームページだけのコンテンツではわかりにくい場合、YouTube動画や写真などで発信するのも一つの方法です。動画コンテンツを利用すれば、自社の技術力の高さや商品の強みを視覚的にわかりやすく顧客にアピールできます。

ホームページコンテンツの見直しと並行して、自社の商品の強みを再確認することが大切です。商品の情報だけでなく、幅広い角度から自社の情報を発信すると、より効果的な販売促進につながります。

Web広告の活用

商社の代表的なWebマーケティング手法の一つに「Web広告」があります。商社も含めた多くの企業がWeb広告に投じる費用は、既にテレビなどのマスメディア広告費を超えています。ここでは、Web広告の中でも特に活用される3つの種類を紹介しましょう。

リスティング広告

リスティング広告とは、ネット利用者がGoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索した際、画面上部に表示されるテキスト形式の「広告」のことを指します。ターゲットとなるユーザーの関心が高いキーワードで自社の広告が表示されるため、紹介したい商品・サービスとの接点を作りやすいのが特徴です。

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告とは、Webサイトやスマホアプリの広告枠に表示される画像や動画広告、テキスト広告のことです。バナーで表示されるケースが多いことから、別名「バナー広告」とも呼ばれています。

SNS広告

FacebookやTwitterなどのSNSツールを活用した広告で、気軽に始められる集客方法として、個人のみならず企業も公式アカウントを作って運用しています。自社商品・サービスの「ファン」を作るのが目的で、アカウント登録したユーザーに対して、商品・サービスに関する情報をスピーディーに拡散することができます。

マーケティングオートメーションの活用

マーケティングオートメーションのアイキャッチ画像

新規顧客の獲得に伸び悩んでいる企業は、マーケティングオートメーション(MA)を導入する方法もあります。マーケティングオートメーションとは、以下のように、見込み顧客(リード)の一連のマーケティング業務を自動化した仕組みです。

  • 獲得(リードジェネレーション)
  • 管理(リード管理)
  • 育成(リードナーチャリング)
  • 絞り込み(リードクオリフィケ―ション)

顧客との関係構築が容易になり、ブランド価値を高めるメリットがあります。さらに、営業生産性の向上・収益の向上が期待できるのも大きなメリットです。

近年、社会環境の変化やテクノロジーの進化などにより、マーケティングオートメーションは事業の成長に必要不可欠なものになりつつあります。

コロナ禍での減益に悩む商社も積極的に取り入れるべき販売促進施策といえるでしょう。売上や利益を高めるSFAと合わせて活用するのも効果的です。

ランディングページの作成

商社が実施すべき販売施策のひとつが、ランディングページの作成です。ランディングページとは、いわばWeb上のチラシのようなコンテンツ。訪問ユーザーのアクション(商品の問い合わせやサービス申し込みなど)を誘導するためにつくられます。

一般的なサイトとは異なり、ランディングページは他ページへのリンクが少ないのが特徴。ユーザー離脱を最小限に抑えながら、商品注文やお問い合わせへと導きやすいのがメリットです。

そして、顧客に必要な情報が1ページに集約されており、求める情報を簡単に手に入れられます。

商社がランディングページで成果を出すためには、戦略的に施策を練る必要があります。具体的には、「検索意図」「製品の強み」「競合他社はどこか」などについてよくリサーチしましょう。

ランディングページを作成後は、リスティング広告やメルマガなどを併用しアクセス数を増やすことがポイントです。

ビジネスマッチングサイトへの掲載

ビジネスマッチングサイトとは、仕入れ先と発注先をWebサイト上でマッチングするサイトです。様々な業界に特化したサイトが続々登場しており、製造業、建設業、システム開発、情報システムなどがあります。

自社商品・サービスとの相性が良ければ、サイトに広告を掲載し新規の販路開拓に役立てることができます。代表的なビジネスマッチングサイトには、次のようなものがあります。

  • 比較ビズ…日本最大級規模のサイト(20業種・224業務を紹介)
  • アイミツ…毎月3,000件を超える大型のBtoB一括見積サイト
  • ビジネスチャンスナビ…東京都中小企業振興公社が運営するサイト
  • ミツモア…登録事業者数20,000件以上のBtoBだけでなくBtoCも多数掲載
  • 発注ナビ…システム開発に特化したマッチングサイト
  • イプロス…ものづくりを支える企業を中心としたBtoBマッチングサイト

キャククルが手がけるオウンドメディアとは?

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120業界・8,000サイト以上の実績があるキャククルのオウンドメディア。
認知度向上、他社との差別化、従来と異なるターゲットにアプローチしたいなど、様々な目的で制作することができます。詳しくは以下のページでご確認ください。

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「成約の見込み顧客が集まらない…」商社の販売促進のご担当の方へ

コロナの影響をきっかけに、新たな集客施策として、Webマーケティングに力を入れる企業が急増しており、商社においても例外ではありません。

ここまで紹介してきたように、Web集客と一口に言っても、どの手段が自社にとって最適なのか分からないほど、種類もさまざまです。

しかし、すでにWeb集客に取り組む企業の中には、「問い合わせして来る見込み顧客はいるものの、成約に繋がらない見込み顧客ばかり…」と困っている企業も少なくありません。

それは、問い合わせる目的が「情報収集」であり、多数の競合他社の中の1社に過ぎないためです。はじめての問い合わせが来る段階で、すでに成約への温度感が高まっている状態だったら、どんなにその後の営業が効率的に進められることでしょう。

そのような、「成約に繋がる見込み顧客だけを集めたい!」というWeb集客ご担当者の方へおすすめしたいのが、ポジショニングメディアという方法です。

成約に繋がる見込み顧客
だけを集める方法とは?

成約に繋がるWeb集客施策「ポジショニングメディア」

ポジショニングメディアとは?

「企業の強み」に焦点を当てたWebメディア

ポジショニングメディアとは、「貴社から商品を購入したい」という意欲が高い見込み顧客だけを集客する、企業が持つ「強み」に焦点を当てたWebメディアです。

現状の主なWeb集客方法には、リスティング、ポータルサイトなどを活用するケースがあります。検索キーワードで上位表示させたり、アクセス数の高いメディアに広告掲載したりなど、自社の存在を「知ってもらう」には効果的です。

しかし、だからといって、すぐに商社へ成約の問い合わせをするわけではありません。あくまでも、購入前の「情報収集」の手段として利用するケースが実に多いのが現状です。

見込み顧客は「どの商社を導入すべきか」が分かる

ポジショニングメディアは、例えば「納入実績の高さ」「納入スピードの速さ」「取り扱い商品点数の豊富さ」など、見込み顧客が商社を選定する際に求める「条件」に合わせたWebメディアを独自に開設。その条件に関心を持つ見込み顧客だけを集客します。

たとえ、業界知識があまりなくても、求めている条件に合致した商社をスピーディーに探し出せます

<ポジショニングメディア導入前と後での問い合わせの「質」の違い>
ポジショニングメディアのコンバージョンフロー

掲載する企業にとっても、見込み顧客に自社の「特徴」や「強み」をしっかりと理解してもらいながら、認知度の向上や資料請求をはじめ、成約率の高いリードを獲得することができます。

ポジショニングメディアを
もっと詳しく知る

デジタル化による商社の販売促進事例

デジタル化による商社の成功事例

デジタル化により成功した商社の事例をいくつかご紹介しましょう。成功事例を取り入れて、効果的な販売促進施策を練ってみてください。

SFAの導入で成約数が2倍に成長

自動車機械メーカーの成功事例です。このメーカーでは、SFA(営業支援システム)の導入により成約数が2倍にまで成長しました。施作を行う前は、受注が増えた新興国で同じ顧客への営業活動がバッティングする問題が発生していたことが課題でした。

ダブルブッキングやトラブルなどの対応に時間がとられてしまう事態となり、営業業務が中途半端に。ブランドイメージが損なわれてしまう課題を抱えていたのです。

その後、事業内容に合わせてシステムをカスタマイズできるSFAを導入。顧客情報を一元管理できるようになり、営業活動でバッティングが発生する事態をなくしました。

さらに、チーム内で目的・施策をデータで可視化できるようにすることで、PDCAサイクルが効果的に回るように。1年後には成約数が2倍に伸び、SFA導入の成功事例となりました。

マッチングサイトを活用し売上が1.5倍に

自動車系商社の成功事例。超大型シーリングファンの輸入販売をスタートした豊田通商株式会社。しかし、当初日本での知名度はほとんどゼロで、Webサイトやカタログ販売を活用しても購入にはほとんど結びつきませんでした。

このとき豊田通商株式会社が行った施策は、製造業向けマッチングサイトの活用。施策前までは、カタログの郵送作業や顧客先への営業などがあり、あまり効率的ではありませんでした。

施策後はWebサイトから顧客がカタログを自分でダウンロードできるようになり、販促活動を効率的に行えるようになったのです。この施策以降、毎年1.5倍ずつ売上をアップし続けています。

顧客データ統合ツールで1ヶ月約170件の案件化に成功

顧客データ統合ツールを活用したIT機器メーカーの成功事例です。見込み顧客にテレマーケティングを実施していたこちらのメーカーですが、ある課題を抱えていました。顧客が買いたいタイミングでのアプローチが出来なかったり、膨大な顧客に対する人員が不足したりしていたのです。

そこで、外部の顧客データ統合ツールを活用することに。既存の顧客・新規の見込み客をそれぞれ整理し対象企業を簡単に絞り込めるようにしました。

さらに、ツールの機能を活用し、見込み客の中で自社のホームページを閲覧している企業を特定しテレマーケティングを実施。発注につなげられるようになりました。施策後、1ヶ月で168件の案件化に成功。受注数は43件にまで伸びました。

Webサイトを活用した営業で売上が前年比3割増

直接的な営業からWebサイトを活用した営業に切り替えた、簡易金型製造会社の成功事例。展示会での営業をメインに行っていたこちらの会社。展示会のテーマなどによって成果にばらつきがあるため、受注売り上げ見込みが立てにくい課題を抱えていました。

課題を解決するために、専門家のWebマーケティングサポートを受けることに。学んだWebマーケティングの知識を活かし、Webサイトを営業ツールとして活用し始めます。すると、新規顧客の売上が増加。前年比3割増の売上を生み出すことに成功し、新規顧客に効率的にアプローチできるようになりました。

マーケティングオートメーションの導入で新規顧客1.7倍に

最後は、マーケティングオートメーションを導入した電子計測機器メーカーの成功事例です。こちらの電子計測機器メーカーは、対面営業で新規顧客を獲得していました。顧客との密な関係性を築くことが難しかったのが、抱えていた課題です。

マーケティングオートメーションを導入し、マーケティングからフィールド営業までをワンストップでつなげるように。結果的に、新規顧客が1.7倍にまで伸びました。

自社の強みに合った販売促進施策を考えよう

自社の強みに合った販売促進施策を考えよう

コロナ禍で減益傾向にある商社。大手総合商社も減益に悩まされており、時代の流れに合ったビジネスモデルのデジタル化が必須になりつつあります。

新型コロナウイルスの感染収束を現在のビジネスモデルのまま耐えるのではなく、販売促進施策を練って状況に応じ対策を講じることが大切です。

具体的な販売促進施策としては、ホームページの見直しやマーケティングオートメーションの活用、オウンドメディアの活用、ランディングページの作成、ポジショニングメディアの運用など。業種や顧客のステータスなどを考慮し、自社の強みに合った販売促進施策を練る必要があります。

販売促進施策の考案や集客方法などにお悩みの方は、120業種以上の集客支援実績を持つZenkenまでご相談ください。

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