BtoBでリード獲得に繋がるマーケティング手法を大公開
最終更新日:2022年02月09日
この記事では、BtoBビジネスにおいてリードを獲得する方法や、獲得したリードを成約に繋げるための手法について解説いたします。また、すぐにでもBtoBマーケティングの手法を導入したい方のために、実践のヒントや事例を1冊にまとめた「BtoBマーケティングガイド」を差し上げております。ご興味のある方はこちらよりダウンロードして下さい。
リード獲得とは?
リード獲得とは、これから顧客になる可能性が高い「見込み客」を獲得することを指します。リードの語源は、
「先導する」「きっかけ」「手がかり」
などの意味を持つ英語の「lead」であり、マーケティングにおいては「見込み客」が成功の重要な手がかりとなることがわかります。
見込み客のすべてが顧客になるというわけではありませんが、交渉できる相手が多ければ、その分、売上につながる確率も高くなるので、見込み客は多ければ多ければ良いでしょう。また、見込み客には
- 自社のWebサイトを閲覧してくれた人
- イベントに来てくれた人
- 企業同士で名刺交換をした人
など、さまざまな種類があります。リードの種類によって購買意欲も異なりますので、どの媒体を通してリードになったのかを把握しておくことをも重要です。
リード獲得の方法
BtoBビジネスのリード獲得の方法を、オンラインとオフラインに分けてご紹介します。
オンラインでのリード獲得方法
オンライン施策は手法の幅が広く一方通行になりがちな面もありますが、より多くの人の目に留めてもらえる手法がたくさんあるので、リード獲得の入り口として導入することができます。
コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングは、ネット上の記事や動画、Webサイトなどを通して、自社のことを知らない潜在顧客に向けて商品やサービスを紹介する方法です。
「コンテンツ」には「情報の中身」などの意味があり、Web上のさまざまなサイトの内容が含まれます。コンテンツマーケティングには必ずしも専用のWebサイトが必要ではなく、自社のホームページで行うことも可能です。
自社サイトでは業務の内容やサービスについて詳細な情報を伝えることができます。自社の認知度をさらに向上したい場合は、ニュースサイトやまとめサイトなど、不特定多数の人が閲覧するところに自社のコンテンツを情報を載せて自社サイトに呼び込むことが可能です。
外部のサイトへの掲載と同時に、自社でSEO対策も施すことで、自社サイトに多くの人を呼び込みやすくなります。
Web広告
Web広告には、検索エンジンで検索したキーワードをもとに広告を表示させるリスティング広告や、テキストや画像で興味がありそうなターゲットにアプローチするディスプレイ広告などがあります。
テキストや画像以外にも、動画でわかりやすく情報を伝えられる動画広告もあります。
広告を掲載するには費用が発生する場合もありますが、自社の商品やサービスに関連するワードを検索する人など、自社に興味を持ちそうな人が対象になるため、やみくもに情報を発信するより効果的です。
ウェビナー
ウェビナーはオンライン上で開催されるセミナーのことで、「Web」と「セミナー」を組み合わせた造語です。「オンラインセミナー」などと呼ばれることもあります。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、もともとオフラインで対面式のセミナーを行っていた企業や個人が、直接会わずに開催できるウェビナーを導入して一気に広まりました。
ウェビナーは開催者が情報を一方通行で発信する録画配信もありますが、遠隔の人もリアルタイムで参加できる生配信も可能です。
オフラインでのセミナーと比べて会場やスタッフなどを手配しやすく、コストも削減でき幅広い見込み客の獲得につながる施策のひとつです。
SNS
TwitterやInstagram、Facebookなど多くの人が手軽に利用できるSNSを通じて、企業の情報を発信することも、リード獲得には大きな効果を発揮しています。
SNSは情報を発信するとすぐに閲覧してもらえる特徴があり、さらにユーザー同士で情報をやり取りできるシェア機能により拡散力が高いメリットもあります。
なお、SNSによって利用している目的やユーザーの層などに違いがあるため、情報発信する際には、見込み客となる人が利用していそうなSNSを選ぶことが重要です。
オンラインカンファレンス
オンラインカンファレンスは、ネットを通して行われる大規模なイベントで、ウェビナーと比べて参加する人数が多いことが特徴です。音声や映像などで情報を伝える動画配信をしながら、チャット機能や投票機能を利用して参加者と意思疎通することも可能です。
規模が大きいため、複数の企業がスポンサーになり、購買意欲の高い人が積極的に参加する傾向にあるため、顧客となるリードを獲得しやすくなります。
他社へのメディア掲載
見込み客に商品やサービスの情報を詳しく伝えるには、自社サイトを閲覧してもらうのが確実ですが、そのためには検索結果で上位に入る必要があります。
SEO対策がまだ不十分でサイトへの導線ができていない場合には、他社が運営しているサイトなどのメディアに、記事や広告などを掲載してもらうのが近道です。
他社のメディアに掲載してもらう場合には、メディアの閲覧者がターゲットとマッチしているかどうかが最も重要です。メディアの運営元が自社の商品やサービスと関連性のある企業やサイトか吟味してください。
メルマガ
メルマガは、メールアドレスを登録しているユーザーに、定期的に商品やサービスの情報などを配信するサービスです。
イベントや新商品のお知らせなども有益ですが、事業内容に関するお役立ち情報のコラムなど内容を充実させると、社名を覚えてもらい見込み客との関係性を深めることに役立ちます。
毎回新しい情報を更新するために手間がかかりますが、毎週決まった曜日など定期的にメルマガが届くと信頼性もアップしますので、長期的に継続して取り組むことをおすすめします。
オフラインでのリード獲得方法
リード獲得のためには、ネット以外で見込み客に訴えかけるオフライン施策もあります。オンライン施策と組み合わせて行うとより効果的です。
テレマーケティング
テレマーケティングは、顧客になり得そうなターゲットをリスト化し、電話をかけて、
- 商品やサービスの紹介
- 資料送付の案内
- 営業マンによる説明のためのアポ取り
などを行います。昔から行われてきたマーケティングの手法ですが、最近では無理にアポ取りをするよりも、自社の商品やサービスに興味がある層に向けて、資料送付の案内をするほうが主流になってきています。
商品やサービスの情報を伝えるだけでも、企業名を知ってもらい認知度を上げることにつながりますし、電話での営業は、インターネットを使用しない層に直接働きかけることが可能です。
交通広告
交通広告は、電車やバス、タクシーなど交通手段となる車両や駅などを媒体とした広告です。電車の場合は、
- 社内の中吊り広告
- ステッカー
- デジタルサイネージによる動画広告
などがあります。車外にも車両の外側のステッカーや車体ラッピングなどの広告があり、電車待ちの時間に見てもらいやすい広告になります。
ほかにもバスやタクシーの車内に貼るポスターやステッカー、車内放送など、交通広告は交通機関を利用するさまざまな人をターゲットにできます。
BtoBの場合は、ビジネスでタクシーを利用する層をターゲットにすることが多くなると想定できますが、見込み客が利用する交通機関によって広告の掲載を使い分けると効率的です。
看板広告
街中にあふれる看板広告は不特定多数の人の目に留まり、多くの見込み客を獲得するチャンスになります。ただ、どこに看板広告を掲載するかによって広告を目にする層は変わってくるので、ターゲットがよく利用する場所を特定することから始めましょう。たとえば、電車の利用者をターゲットにする場合は、
- 駅構内のポスター
- サインボード
- デジタルサイネージ
などによって、多くの人の目に留まる広告を採用することができます。看板の大きさや掲載する場所によって広告費用も異なるので、費用対効果もあわせて検討してみてください。
リード獲得後はリードナーチャリング
リードナーチャリングとは、直訳すると「見込み顧客の育成」。つまり、獲得した見込み顧客の購入意欲を高め、将来的に受注に繋げるための活動を意味します。
特にBtoBマーケティングにおいては、購入に至るまでに検討期間を要するなど、ある程度時間がかかりますので、その間、購入への温度感を高めるアプローチが大変重要です。
リードナーチャリングのメリット
リードナーチャリングを行うことで、マーケティングにおいて大きなメリットを得ることができます。
機会損失が防げる
獲得したリードはあくまで見込み客であり、本当の顧客になるかどうかはまだわかりません。BtoBの場合は、相手が企業であることから商談が長期的になりがちで、放っておいても勝手に商談がまとまることはなく、購入機会を失い損失となってしまうこともあります。
継続的にリードナーチャリングを行うと見込み客を放置せず、常に購入してもらう機会を与え続けることができ、「営業をかけたタイミングが悪かった」などの機会損失を防ぐことにつながります。
営業効率が上がる
新規顧客を獲得する営業活動は、一から始めると大変な時間と労力がかかり、ほとんど成果が上がらないことも少なくありません。
リードナーチャリングを行うと、すでに獲得している見込み客に営業をかけることができ、営業効率を上げることができます。
見込み客だけでなく、過去に購入実績があるものの現在はやりとりがない休眠顧客についても、リードナーチャリングを行えば再び顧客となる可能性が高いので、営業活動もしやすくなります。
リードナーチャリングの方法
リードナーチャリングを行う際には、リード獲得と同じような手法を用います。
メール
見込み客としてメールアドレスを入手したら、新商品やセミナーなどの案内メールを送りましょう。
定期的に情報を発信するメルマガの一斉配信もいいですが、見込み客の興味の対象が判明したら、特定の商品の情報や使い方など、より興味を惹くような内容で個別にメールを送るのも効果的です。
見込み客に対して段階的にメールを送るステップメールや、特定の相手だけに絞ってキャンペーンメールを送るセグメントメールなど、メールの配信にもいくつかの手法があります。
しかし、それらのメール配信をすべて手動で行おうとすると工数が高くなります。そこで、マーケティングオートメーション(MA)ツールを使った自動化も可能です。
SNS
SNSは対個人でのマーケティングで特に有効とされていますが、BtoBにおいても相手の企業に対して信頼度を上げるためのツールとして利用できます。
リードナーチャリングでは、直接見込み客へ情報を発信するだけでなく自社のブランド力やロイヤリティを向上するために用います。
BtoBの場合、相手企業も複数の企業の中から取引先を選出する場面が多く、より知名度やブランド力が高い企業が選ばれやすくなります。
SNSで見込み客に示すことができるのは、フォロワー数やいいねの数など多くの人から認知され支持されているという証であり、ライバル企業より優れていることを表す指標になります。
オウンドメディア
見込み客は商品やサービスを検討するために、自社の運営するサイトを閲覧するようになります。自社サイトでは商品やサービスの詳細な情報を掲載できるので、特徴や魅力を最大限にアピールしましょう。
単なる商品情報だけでなく、わかりやすくアクセスしやすいページ作りや顧客にとって役に立つ情報など、購入を検討している見込み客の背中を押すような内容にすることが重要です。
「自社独自のメディアを導入したい」という方には、企画から制作、運用までわかる「オウンドメディアの教科書」を差し上げます。
- オウンドメディアの制作や運用するメリット
- オウンドメディア立ち上げの流れ
- オウンドメディア事例と売上アップ事例
などがわかります。ご興味がある方は、こちらよりダウンロードして下さい。
リード獲得の成功事例
最後に実際にリード獲得に成功した事例を2社ご紹介します。
日本電気株式会社(NEC)
日本電気株式会社(NEC)では、社会ソリューション事業におけるBtoBビジネスの拡大に力を入れており、一環としてデジタル・マーケティングの基本的なオペレーションの自動化に取り組んでいます。
これまで手作業で行ってきた見込み客へのメール配信を自動化することで、クリック率を7倍以上に高め、PDCAサイクルを2分の1に速めるなどの効率化に成功。
さらに自社のビジネス情報サイトから見込み顧客を抽出し、関心度の高い見込み顧客に積極的に営業をかけるなど、営業社員が戦略的業務に注力できるシステムを構築しています。
結果的に、以前と比べて30件以上の商談機会を獲得できるとの見込みがあります。
数値的な面だけでなく、リードナーチャリングを行うことで見込み顧客のデータが分析でき、デジタル・マーケティングにおいて無駄のない営業活動ができるようになったことは大きな成果と言えます。
参考:製造業ユーザー向けにBIのリードナーチャリングを実施。今後獲得できるRFP見込みは30件以上|ネクスウェイ(https://www.nexway.co.jp/case/scene/new_case23.html)
株式会社シンフィールド
「マンガマーケティング」を主要事業とする株式会社シンフィールドは、展示会やセミナーなどで獲得したリードの名刺を活かしたリードナーチャリングを行って成果を上げています。
直接対面できる展示会では、見込み客の名刺を入手することが容易であり、名刺の内容から見込み客が必要とする「お役立ち系コンテンツ」のメールを送信。
それぞれのメールに記載されたURLをクリックした見込み客に対して、電話でのフォローを実施することでアポイントの獲得率を大幅に上昇させました。
相手の需要に合ったメールの内容と適切なタイミングでのアポ取りによって、成約率も高くなっているそうです。
参考:【リードナーチャリング事例】メールマーケティングに「ちょい足し」で成果をあげるシンフィールドの取り組み|メルラボ(https://mailmarketinglab.jp/case-study-of-leadnurturing-shinfield/)
BtoBマーケティングでリード獲得ができずお困りの方へ
BtoBマーケティングで営業効率を上げるには、リード獲得からリードナーチャリングを行って顧客を増やしていくことが重要です。
リード獲得にはいろいろな手法がありますが、自社の顧客となるターゲットの絞り込みや、どんな手法を用いればいいかなど、実際に取り組む前に検討することもたくさんあります。
しっかり自社のマーケティング戦略に取り組んだうえで、必要なマーケティング施策を導入しましょう。
もしも現在、リード獲得が上手く行っていないなら、
成約に繋がるBtoBマーケティング実践のヒントや実例が分かる「BtoBマーケティングガイド」
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