BtoB事業がインバウンドマーケティングを取り入れるメリットとは
最終更新日:2021年10月25日
対面にしてもWebにおいても、いかに自社の商品・サービスを相手先に理解してもらい、興味を持たせて、ニーズが生まれたときに「この会社に声をかけてみようかな」と思わせられる仕掛けが必要です。
ここではその仕掛けのひとつ、BtoB企業こそ取り入れるべき「インバウンドマーケティング」の考え方について、基礎知識から実践方法、成功のポイントまでを解説しています。
※全研本社が提供するポジショニングメディアについてはこちら(記事の後半へジャンプ)からすぐにご覧いただけます。
インバウンドマーケティングとは
インバウンドマーケティングとは、潜在的な顧客、つまり「見込み顧客」にネット上で自社や商品・サービスを見つけてもらい、認知させることを焦点に置いたマーケティング戦略です。
欲しい情報を探しているユーザーに対し、Webサイトやコンテンツ、ブログ、SNSなどで役立つ情報を提供し、商品やサービスについて理解を深めてもらいます。
そこからリードにつなげ、自社への興味を育てて、顧客になってもらいます。その特徴から、インバウンドマーケティングは自発的な購買を促す「ユーザー主導型マーケティング」であると言われています。
インバウンドマーケティングの考え方は、2009年にアメリカのマーケティング戦略家・David Meerman Scott氏が発表した後に、日本でも知られるようになりました。
一方インバウンドマーケティングに対して、テレビCMや雑誌などの不特定多数に向けた広告や営業活動のことを「アウトバウンドマーケティング」と言います。
特定のユーザーか、不特定のユーザーに向けた情報を発信しているかで両者は大きく異なります。
またインバウンドは見つけてもらう「プル型」なのに対し、アウトバウンドは世間に露出する「プッシュ型」のマーケティング手法です。
インバウンドマーケティングのメリット
インバウンドマーケティングは、商品・サービスを「売り込まない」ため、顧客に受け入れられやすい傾向があります。BtoBの場合、問い合わせや資料請求への誘導するケースが多いですが、営業的なゴリ押し感がないことから、反響が得やすいからです。
ユーザーにコンテンツを読み進めてもらえれば、自社の商品・サービスについての理解を深めてもらえます。コンテンツに興味を持ち、十分に理解した状態のユーザーが見込み顧客となるため、成約に至るまでの確度が上がります。
特定のキーワードでコンテンツへ流入してきた時点で、ユーザーは何かニーズを解決したいと考えていることも多いため、最終的に購買につながる可能性が高いというわけです。
さらに、ダイレクトメールや飛び込み営業など、売り手主体のマーケティングではないため、相手先に良い印象を抱かれやすくなります。
企業の印象を損なわずに自然な営業ができるのも、インバウンドマーケティングの大きなメリットのひとつです。
インバウンドマーケティングの効果
費用対効果の改善
インバウンドマーケティングは、テレビや雑誌、新聞などのアウトバウンドマーケティングよりも、費用対効果が高い傾向にあります。
テレビCMの場合、CMを放映するたびにその都度高額な費用がかかる、雑誌だと掲載期間に限りがあるなど、従来型の広告では、周知を広めようとすればするほどコストがかかります。
一方、インバウンドマーケティングであれば、費用がかかるのイニシャルコストである程度まとまった費用がかかりますが、それ以降は運用費のみでOK。一過性のキャンペーンではなく、一度制作してしまえばで中長期的な見込み客が獲得できることになります。
効果測定・分析でPDCAを回せる
自社のサイトやコンテンツ、ブログ、SNSなどを含むインバウンドマーケティングは、Web上のコンテンツのため効果測定が可能です。
検索されたキーワードや訪問者の行動、問い合わせにつながった数など、解析ツールを導入することでデータを分析して、今後の運用改善に役立てられます。
インバウンドマーケティングの重要性
インターネットの普及と浸透によって、現代の消費者(ユーザー)の行動には変化が生じています。テレビや雑誌などのマスメディアのみに頼らず、スマホやパソコンで「気になる情報」を能動的に調べるようになりました。
インバウンドマーケティングは、従来のテレビCMやダイレクトメール、飛び込み営業など、売り手や企業主体で行われるプロモーションに、顧客が「うんざりしている」という背景から生まれました。
顧客の意思を問わず、望まないタイミングで大量の広告を見せられるアウトバウンドマーケティングが「押し売り」や「売りつけられる」といったイメージを持たれてしまっていたためです。
消費者が情報を取捨選択するようになった今、今後も顧客本位、相手先本位の広告活動やマーケティングが求められていくでしょう。
BtoB企業とインバウンドマーケティング
明確な課題を持つBtoB企業が解決のために情報収集をしていると考えたとき、それに対して自社のコンテンツによって専門的な解決方法やノウハウが記載されていると、貴重な情報発信者として自社の印象が残ります。
さらに、自社の商品・サービスがその課題を解決できると知ったとき、見込み顧客は顕在的な顧客へと「育つ」可能性があるでしょう。
法人の場合、商品の仕入やサービスの導入のたびに細かな予算組みや費用対効果の検証などを行います。
まずは情報を集めてから気になる企業へ問い合わせをするケースが多いので、その点からもBtoBの営業におけるインバウンドマーケティングとの相性は良いと考えられます。
インバウンドマーケティングのポイント
インバウンドマーケティングの必要性を感じられたら、実際にコンテンツを制作していきましょう。ここでは、インバウンドマーケティングを成功させるために考えるべきポイントをまとめました。
ペルソナ設定ができているか
自社のターゲットとなる顧客は、どのような特徴や共通点があるか、具体的なペルソナが描けているでしょうか。
ターゲットに合わせた人物像を細かく設定しましょう。相手がどんな企業か、担当者はどのような人物か、どんな情報を求めているかを細かく設定しておくと、今後のマーケティング戦略も策定しやすくなります。
すでに取引のある顧客を参考に、ターゲット像を決めてみるのもおすすめです。
リアルなニーズが分析できているか
ペルソナを設定したら、必要なコンテンツの方向性が決まります。
それに合わせて、見込み顧客にはどのような課題(ニーズ)があり、どのように解決したいと考えているかを探りましょう。
自社が提供できるニーズと実際のニーズを照らし合わせて、ズレがないかを確認します。
ニーズを満たせるコンテンツか
もっとも大切なのが、そのコンテンツがペルソナ設定に合っているか、ユーザーニーズを満たせる内容になっているか、です。
ターゲットとニーズ、ニーズに則したコンテンツを制作した経験がない場合は、プロの手を借りるべきです。Web広告やメディア制作の実績豊富な専門業者を選びましょう。
インバウンドマーケティングのコンテンツ例
ひと口に「インバウンドマーケティング」といってもコンテンツの種類はさまざまです。
ここでは、インバウンドマーケティングの骨子であるコンテンツをいくつかパターンに分けて説明します。
理解促進系コンテンツ
ニーズが顕在化していない潜在層のユーザーに対し、会社の存在や製品の情報について興味を持ってもらうためのコンテンツです。
ターゲット層が日ごろから関心を寄せている話題や興味のある話題になぞらえながら、ニーズに応えられることを示して商品・サービスの認知度をアップします。
比較・選択コンテンツ
購入する商材は決まっているけれど、具体的にどの会社の商品にしようかまだ決めていないユーザーに対して、競合の製品と予算や機能などを比較検討させるためのコンテンツです。
顕在的な見込み顧客に対して、導入事例や口コミ、FAQを用意するなどして自社の商材を選んでもらえるようにします。
理解促進コンテンツ
解決したい悩みやニーズが顕在化していて、かつ情報収集をしているユーザーに対し、解決策や役立つ情報を提供するコンテンツです。見込み顧客に対し、課題の存在に気付いてもらう役割も持っています。
定着促進系コンテンツ
すでに自社の商品を購入した、サービスを利用したことのある既存顧客に対し、定着を図るコンテンツです。顧客同士のコミュニティを用意したり企業とコミュニケーションをとれるコンテンツで顧客満足度を向上させ、ファンになってもらったりすることでリピーターを創出します。
自社にマッチする顧客を効率的に集客する「ポジショニングメディア」
詳細についてはお問い合わせください
狙ったターゲットを効率的に集客するのはもちろん、ニーズを持つ人だけを自然と集客できるマーケティング戦略があります。
それが、Zenkenが手掛けるポジショニングメディアです。
Webメディアのコンテンツ内で「自社ならではの強み」を競合と比較しながら見せることで、差別化ポイントや競合優位性や独自性、自社ならではの技術などの特徴を顧客に伝えることができます。
Zenkenが10数年前より市場に提供してきたマーケティング手法で、すでに120業種以上の企業様にマーケティング支援を行ってまいりました。その知見や経験をマーケティング施策に落とし込んだポジショニングメディアを、多くの企業様にご導入いただいています。
実際にポジショニングメディアによる施策を採用いただいた企業様からは、以下のような声が届いています。
- 競争力の高い市場で自社に興味を持ってもらい、契約までのリードタイムが3分の1に短縮できた
- 自社の商品・サービスを理解してくれる検討者が増えて商談率が8割以上になった
- 自社商材と費用感の合う検討者が増え、受注単価が2.5倍に増えた
ポジショニングメディアは、狙う市場でまだ自社の存在をアピールできていない、反響はあるものの成約がとれていないという場合の解決策になります。
また、独自のWebメディアで情報を発信し続けることが、ブランドの土台をつくる足掛かりにもなります。
このポジショニングメディアはZenkenが第三者機関として公平な視点で情報提供することを徹底しているため、ユーザーに役立つサイトとして信頼度が高く、Googleからも質の高いコンテンツとして評価されることが多いという特徴があります。
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顧客の状態に合わせて設計できるBtoBのマーケティング戦略
マス広告やテレアポ、飛び込み営業などの施策が必ずしも悪いわけではありません。
しかし、顧客の状態やタイミングを見極めた上での営業でないと、逆に印象を悪くしたりせっかくの顧客を逃してしまったりするおそれもあります。
顧客の視点に立った戦略を打ち出したいなら、BtoBの場合はとくにインバウンドマーケティングが有効です。
ユーザーの課題解決のための打開策や専門的な情報を発信することで、情報を探していたユーザーは、コンテンツを提供している企業に対して良いイメージを抱くはずです。商材だけでなく、企業価値の理解が深まるきっかけにもなります。
興味のある潜在ユーザーを顧客に育て、顕在層や既存顧客をリピーターに育てる。かつ、顧客の状態や目的に合わせて柔軟に対応できるインバウンドマーケティングは、BtoB企業においても導入する価値は大いにありそうです。
BtoBの集客戦略にお悩みなら
Zenkenでは、クライアントならではの強みを軸とした集客・マーケティング戦略をご提案しております。最近ではBtoB企業様、とくに製造業関連の引き合いが多くなってきています。
自社に選んでもらう仕組みをゼロから構築するために、徹底した各種分析や戦略提案、Webメディアの制作・運用までワンストップで対応可能です。
現状の集客施策マーケティング戦略がうまくいっていない、反響があっても契約につながらないといったお悩みや課題があれば、ぜひZenkenまでお気軽にご相談ください。
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