クラウドPBXとは、オフィスに設置していたPBX(主装置)の機能をクラウド上に設置し、インターネット回線を通じて電話機能を利用するシステムのことです。クラウドPBXを導入すれば、オフィスの外でもスマホなどの端末から会社の電話番号での発着信や、遠隔地などで働く従業員同士の内線通話ができます。
クラウドPBXを導入する際は、初期費用や運用コスト、トラブル時のサポート体制に注目です。この記事ではクラウドPBXを提供している会社の中から、キャククル編集部が厳選したサービスを紹介しています。各サービスの特徴や費用、口コミ、会社情報などを詳しくまとめているので、導入を検討している際はぜひご活用ください。
クラウドPBXサービス
テレワーク・外出に対応!
スマホで利用できる
通話業務を効率化する
豊富な機能を搭載
ひかりクラウドPBX

専用のアプリケーションによって、手持ちのスマホをビジネスフォンに代替可能。1台のスマホで内線番号・代表番号・携帯番号の3つの電話を受電できます。
ドリームクラウドPBX

転送機能や不在時のメール通知機能、無条件転送など電話業務に関する機能により、取りこぼしを防止。オペレーターのスキル向上を支援するモニタリング機能も搭載します。
楽天コネクト Speed

「Call Center ライセンス」では、10~100席程度の中規模コールセンターのクラウド化が得意です。契約は1ヶ月単位からなので、オペレーターの増減に柔軟に対応します。
クラウドPBXサービス一覧表
会社名 | サービスの特徴 |
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CLOUD PHONE |
誰でも使えるシンプル設計!導入から運用まで手厚いサポート
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ドリームクラウドPBX |
電話の取りこぼしを防止!安心と効率を追求したクラウドPBX
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03plus |
複雑な手続き不要!ワンストップ契約で簡単導入 |
Arcstar Smart PBX |
国内外に複数の拠点を展開!グローバル企業も安心 |
MOT/TEL |
エリア別クラウドサーバーで高品質・高安定を実現 |
SmartCloud Phone |
数千から数万規模の企業にも対応 |
BIZTEL |
システムに縛られない快適な電話環境を構築 |
モバビジ |
総務省の判定基準「クラスA」の通話品質を提供 |
Voice X |
総務省認可の通話音質を誇る次世代型クラウドPBX |
まとめてクラウドPBX |
初期費用無料!分かりやすいワンプライス |
ひかりクラウドPBX |
スマホ1台で3種類の番号を使い分けできる |
TramOneCloud |
多様な言語に対応したグローバル仕様 |
トビラフォンCloud |
専用アプリで通話内容を見える化できる |
T-Macss |
オフィスからコールセンターまで対応する多機能サービス |
GoodLine |
低価格と機能性を兼ね備えたクラウドPBX |
Comdesk Flat |
PBXの機能をアプリに集約!即日導入が可能 |
ソクコム |
一目で分かる専⽤管理画面で瞬時に対応 |
Zoom Phone株式会社 |
電話からWeb会議へシームレスに移行できる |
telmee |
ニューノーマル時代に適した豊富なチャンネル |
クラコールPBX |
柔軟な契約スタイルで導入ハードルを低減 |
Re:lation |
グッドデザイン賞を受賞した確かなユーザビリティ |
楽天コネクト Speed |
最短2週間で構築できるコールセンターシステム |
COLLABOS PHONE |
ローコストで必要な機能を提供 |
Cloco クラウドPBX |
最大5回線まで同時通話ができるサービス |
クラウドPBXとは
PBXとは組織内の電話通信を管理し、内線通話や外部の電話回線への接続を行ってくれる電話交換機のことです。企業や組織内での電話サービスを提供するため、電話回線だけでなくオフィス内に専用機器を設置する必要があります。
しかし、クラウドPBXであれば、これまで電話交換機が行っていた機能を全てクラウド上に設置することが可能。電話線ではなくインターネットを経由して、内線や外線、転送といった電話機能が利用できます。PBXをクラウド化することにより自社でサーバの構築や運用を行う必要がなく、ネット環境があれば利用できるのでコストを抑えられるところも特徴です。
クラウドPBXの主な利用シーン
- 電話業務をテレワーク対応していきたい営業会社やコールセンター
- 社用スマホから私用スマホ(BYOD)を業務に活用させたい
- オフィス新設や移転に合わせて、電話環境を見直し整備したい
- 運用コストや通話料金、社用端末の削減を目指したい
クラウドPBXの導入に関するよくある質問
Q1.クラウドPBX導入のメリットとは?
初期費用や通話コストを削減できる
従来のPBXと異なり、クラウドPBXは導入工事が必要ないため、初期費用として大きな投資が不要になります。複数拠点の電話環境構築も各拠点ごとにPBXを構築せずに済むので簡単です。私用のスマホで会社の固定電話番号の発着信が行えるため、社用スマホを貸与しなくていいので、大幅にコストを削減できます。
また、クラウドPBXはIP回線なので会社の通話料金を抑えられるだけでなく、専用アプリをインストールしたスマホやPC同士であれば内線扱いになり、通話料金が発生しないのが魅力。事務所外の従業員との通話や離れた拠点との通話をすべて内線化することが可能です。
テレワーク対応など業務効率化が図れる
インターネット回線があれば場所を問わず電話環境を構築可能なため、テレワークやリモートワークに対応できるのが大きなメリット。会社にかかってくる電話をどこからでも保留・転送・滞留することができるので、電話の取次などの電話業務の利便性がアップし、効率的に行えるようになります。
また、クラウドPBXのサービス会社によっては、電話番号から顧客情報を検索し画面に表示したり、通話中の会話を録音することが可能。顧客とのトラブル回避としてコールセンターやヘルプデスク、カスタマーサポート、テレアポなどの受電業務にも活用できます。録音したデータを社内で共有したり、研修資料や営業電話のリフレクションなどの用途にも役立てられます。
ユーザー追加などの設定変更が容易に行える
システムを利用していく上で変更が生じた際に、業者を介さずに自社で自由に設定の変更ができるところもクラウドPBXの便利なポイント。保留や内線転送、外線転送、メモ録音の設定もオンライン上で簡単に行えます。
緊急時の通信手段としても高い効果を発揮
インターネット上に構築されたPBXなので、万が一オフィスが被災した場合でもインターネット環境さえあれば、電話機能が利用できます。また、番号宛の着信を一時的に別拠点に転送することも可能。ベンダーのサーバーに問題が起きない限り通話が行えるため、事業停止を防ぐためのBCP対策としても役立ちます。
Q2.クラウドPBX導入のデメリットは?
通話品質はサービスやインターネット環境によって異なる
クラウドPBXは、一般的にインターネットを利用したIP電話が用いられるため、インターネットがない環境では利用できません。クラウドPBXを提供する会社や個々の携帯キャリア、インターネットプロバイダーなどの通信状態が不安定だと、ノイズや音声の途切れといった音声の質が悪くなったり、通話中に切断したりする恐れもあります。
また、クラウドサーバーが弱いと、多少の負荷で安定性が損なわれてしまう場合もあるので要注意。音声品質や安定性を重視する場合には、口コミや実績などを参考に安定した通話品質を提供しているサービス会社を選ぶことが大切です。
クラウドPBXサービスの提供会社によっては、無料トライアルなどを実施しているところもあるので、自社のインターネット環境が通話を行うのに十分な回線品質になっているかをチェックするのにも役立ちます。
サービスによっては現在の電話番号や市外局番が引き継げない
日本で使用されている電話番号には「03(東京)」「06(大阪)」などで始まる市外局番のほかに、IP電話の「050」や携帯電話の「090」「080」、着信課⾦電話サービス(フリーダイヤル)の「0120」「0800」といったさまざまな種類が存在します。
そのため、クラウドPBXサービスによっては、既存の電話番号や市外局番を継続利用することができない場合もあるので注意が必要です。ただし、光回線を利用した一部のサービスでは、固定電話番号ポータビリティに対応しているため、今使用している会社の代表番号をそのまま利用することができます。
特定の電話番号に発信できない
クラウドPBXはインターネット回線を利用したIP電話なので、位置情報の取得が必須になる警察や消防、救急といった緊急通報や、時報や電報、ナビダイヤル等の特殊番号へ発信できません。しかし、クラウドPBXに切り替えてもスマートフォンから緊急番号や特殊番号へ発信することができるので、それほど気にする問題ではありません。
心配な場合は万が一に備えて、スマートフォンに緊急通報アプリをインストールしたり、最寄りの交番や消防署の連絡先などを登録しておくと、いざという時に落ち着いて対応できます。
Q3.クラウドPBXの比較ポイントは?
クラウドPBXを上手にビジネスで活用していくためには、クラウドPBXを提供している会社であればどこでも良いというわけではありません。そこで、サービス会社を比較検討する時のチェックポイントを紹介します。
対応している導入規模
クラウドPBXは、一般的に小規模事業者向けのタイプであれば、数人~数十人程度を上限としているサービスが主流です。中規模から大企業に対応しているものであれば、数百人から数千人規模までを想定したサービスがあります。
気になるクラウドPBXサービスがあった場合は、どれぐらいのチャンネル数や席数に対応しているのかをチェック。これまでの導入実績などから把握することもできます。
提供サービスの内容や搭載している機能
クラウドPBXはビジネスフォンの機能がほとんど搭載されていますが、製品ごとに多様な機能を備えているため、解決したい課題や目的達成につながる機能を装備しているということも大事な要素のひとつ。同じ機能でもプラン内で標準仕様になっている場合と、追加費用が必要なオプション機能になっている場合があるので注意しなければなりません。
企業によって必要なサービスは異なるため、自社で使いたい機能やこれまで使っていた機能などをピックアップしておくと、スムーズにクラウドPBXサービスを選定しやすいです。業務の効率化を目指すのであれば、電話機能の他にどんな特徴やビジネスツール機能が備わっているかを見比べておくことをおすすめします。
価格と通話品質をチェック
クラウドPBXを導入するにあたり、価格や通話品質も比べておきたい項目です。料金体系はサービス会社ごとに違いがあるため、利用する回線数や人数といった会社の規模や、追加するオプションなどによっても価格が変わります。そのため、サービスの質や搭載している機能の使い勝手、サポート体制などの費用対効果を比較してみてください。
また、重要な取引先や顧客とやり取りするため、通話品質も重要です。低価格を売りにしているようなクラウドPBXサービスだと、通話品質が劣ることも考えられます。無料お試しやトライアルなどを利用できるサービスも多いので、上手に活用することで事前に使い勝手や通話品質を確認できます。
クラウドPBXの導入を考えている方は、本ページに掲載している「クラウドPBXサービス会社一覧」をご覧ください。
クラウドPBXサービスのまとめ
ここ数年のワークスタイルの自由化に対応するために、クラウドPBXは現代のビジネスで欠かせない存在になりつつあります。クラウドPBXは安価でスピーディーに導入することができるので、小規模事業者から大企業まで幅広い会社で取り入れられており、ますます需要が高まっています。
クラウドPBXサービスを提供している会社はたくさんあるので、導入する際には自社の業務形態や事業規模に合わせて適切なシステムを選定することがとても重要です。各サービスの資料請求を活用しながら、システムごとの特徴や機能を確認しておくと安心です。
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- 本記事は、2024年1月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。