AI-OCRは、読んで字のごとくAI(人工知能)を搭載したOCR(文字認識)です。従来からのOCRも、紙文書やFAXに印刷した文字を読み取りデータ化するのに有効でしたが、AIを搭載したことで、よりスピーディかつ高精度な認識が出来るようになりました。
AI-OCRを導入することで、紙書類の入力業務やデジタル化を効率化し、コスト削減とリソースの創出を実現できます。
この記事では、おすすめのAI-OCR18選をピックアップして徹底比較。各社の特徴や強み、費用、導入事例、口コミなどをまとめました。AI-OCRの導入を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
AI-OCRの一覧表
ここでは、各社が提供するAI-OCRを一覧で紹介しています。AI-OCRは自社に合ったものでなければ高い効果が得られないため、機能性や料金プランを比較して、自社に合ったシステムを見つけましょう。
会社名 | サービスの特徴 |
---|---|
スマートOCR 健康診断書 |
健康診断書のデータ活用に特化したAI-OCRなら
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LAQOOT(ラクート) |
AI×ヒトの技術!どんな手書き文字でも認識精度の高さを求めるなら |
AnyForm OCR |
信頼精度99.97%を実現、変更・修正の回数を最小限に抑える |
DEEP READ |
AI-OCRで読取精度は約98%、コスト削減率も約93%!AI-OCRで読取精度は約98%、コスト削減率も約93%! |
AI-OCRらくスルー |
96.71%の高い読み取り精度で、手書き文字をスマートにデータ化 |
SmartRead |
最先端のAIを搭載し認識精度は99.2%!使いやすいUI/UXも魅力 |
DynaEye 11 |
2つの異なるOCRエンジンを搭載、作業時間をトータルで79%削減 |
AIRead |
傾き・回転補正、拡大・縮小、色の強調・除去など多機能搭載 |
サスケWorks |
1000社以上の導入実績!AI-OCR機能を用いてカルテ管理アプリを作成 |
FROG AI-OCR |
1860年代以降の書籍・雑誌で市販OCRより高い90%以上の精度を達成 |
eas |
AI-OCR読取を補強するオペレーター読取で、99.98%の高精度なデータ化 |
Sakura-Eye |
AI-OCR(技術)×BPO(人)で高精度にデータ化、PDFからのテキスト変換もOK |
invoiceAgent |
5つのOCRエンジン+自動画像補正による認識率向上 |
AI-OCR×BPO |
タイプや得意分野の異なる様々なAI-OCRエンジンに対応 |
デジパス |
帳票を最短2時間でデータ化、業務全体の自動化にも対応 |
DX Suite |
市場シェアNO.1の実績!業界最高水準の読取精度 |
LINE WORKS OCR |
世界的なコンペティションの計6分野で世界No.1を獲得 |
COMITX |
最安コスト&最短3時間でお見積り、最短10分のスピード納品 |
AI-OCRとは
AI-OCRとは、AI(人工知能)とOCR(光学文字認識)を組み合わせたデジタル技術です。画像や印刷物の文字データを認識したり解析したりする文字認識機能はそのままに、そこへAIが加わることで、より高度で精細な文字認識と解析が可能となります。
AI-OCRでは、定型フォーマットだけでなく、手書きの文字や非定型フォーマットの文字データを認識することも可能です。従来のOCRと比べて、認識精度と適用範囲が格段に広がっています。
AI-OCRとOCRの違い
AI-OCRとOCRの違いは、認識精度の高さや柔軟性にあります。例えば、AI-OCRでは機械学習によってAIに大量のデータを学習させることができ、より高度な認識と解析が可能です。しかし、従来のOCRにはこの学習機能が無いため、初期状態から成長させて精度を高めることはできません。
また、適用範囲の広さにも違いがあります。OCRではパターンが安定しない手書き文字の認識は困難ですが、AI-OCRでは手書き文字も正確に認識することができます。
さらに、AI-OCRでは設定にズレがあってもAIが自ら判断して自動で読み取ったり、適切に帳票を仕分けしたりできますが、従来のOCRでは詳細な設定が必要不可欠です。
AI-OCRの導入メリット
AI-OCRを導入することには、以下のようなメリットがあります。
- チェックや修正の作業を削減できる
- フォーマットがばらばらでも読み取りができる
- オフィスのペーパーレス化を実現できる
- データの有効活用が促進できる
チェックや修正の作業を削減できる
スキャナーで文字を読み取ったあとは、データに誤りがないか目視で確認したり、誤りがあったら修正したりする作業が必要です。従来のOCRはもちろん、AI-OCRでもそれは同じですが、AI-OCRは認識精度や解析の性能が高いため、チェックや修正にかかる時間を短縮することができます。
また、読み取った文字をデータ化する際、手入力で行うとヒューマンエラーが発生しますが、AI-OCRを導入することでミスを最小限に抑えることが可能です。
そして時間の短縮とミスの低減により、業務を効率化&自動化してリソースを節約できます。さらにその節約したリソースを、主力業務に集中できるようになるのもメリットです。
フォーマットがばらばらでも読み取りができる
帳票毎にフォーマットが変わる非定型文書に関して、もっと効率よくデジタル化できないかと思った方も多いでしょう。AI-OCRを導入することでそれを叶えることができます。
従来のOCRは、あらかじめフォーマットが定まった定型文書の認識は得意ですが、非定型文書の認識は不得意でした。帳票毎にフォーマットが変われば、それに合わせて柔軟に対応しなければならないからです。
AI-OCRでは、AI(人工知能)が働いて柔軟に対応するため、領収書や申込書などフォーマットがばらばらでも問題なく読み取りができます。このように状況に応じて対応する対応力と柔軟性こそが、AI-OCRの最大の強みです。
オフィスのペーパーレス化を実現できる
AI-OCRのメリットは高精度な文字認識や効率の良いデータ化に加えて、ペーパーレスの実現というのもあります。AI-OCRでは、定型・非定型、手書き文字も含めてあらゆる文書を電子データ化できるため、従来のように書類を印刷する機会が少なくなり、オフィスのペーパーレス化を実現できます。
ペーパーレス化によって、これまで必要だった書類の保管スペースを縮小したり、用紙代や印刷コストを削減できたり、文書管理にかかる作業時間や人的コストを低減できたりするなど、さまざまなメリットがあります。
ペーパーレス化で文書の整理や管理をスムーズにし、かつさまざまなコストを節減することで、会社の業務効率化と売上向上も期待できるでしょう。
データの有効活用が促進できる
AI-OCRの導入によってあらゆる文書を電子データ化することで、データの有効活用が促進できます。例えば、文書のデータ化によって一元管理することで、必要なデータをスムーズに検索して見つけ出し、それらを解析、分析することで、マーケティングや新規サービスの創出につなげることが可能です。
紙ベースで保管していた時代と比べると、社内での情報共有もしやすく、検索もスムーズ&スピーディ、新たな帳票作成や設計、それらを用いた報告や提案もスムーズになります。
AI-OCRの選定ポイント
AI-OCRの選定ポイントにはさまざまなものがありますが、以下の4つは特に重要なのでチェックしましょう。
- 対応可能な帳票フォーマット
- 認識できる文字
- セキュリティ
- サポート
対応可能な帳票フォーマット
AI-OCRは、あらゆる帳票フォーマットに対応できるのがメリットですが、製品によっては対応できないフォーマットというのもあります。そのため、定型帳票・準定型帳票・非定型帳票など自社で認識させたい帳票フォーマットに合わせて、最適なAI-OCRを選ぶことが大切です。
認識できる文字
AI-OCRの強みは、活字から手書きまであらゆる文字を認識できることです。とはいえ、その性能や精度の高さは製品によって差があります。そのため、自社で認識させたい文字に対応できるかチェックする必要があります。
セキュリティ
AI-OCRのサービス提供形態は、オンプレミス型とクラウド型に大別されます。このうち、クラウド型では自社でセキュリティ体制を構築できないため、あらかじめ環境をチェックする必要があります。情報漏洩などの心配がない万全のセキュリティ体制をとっているAI-OCRサービスを選ぶことが重要です。
サポート
AI-OCRは、製品のクオリティが高くても、使い方が分からなくて上手く運用できなかったり、十分な効果が得られなかったりする可能性があります。そのため、導入や使い方に関して丁寧に教えてくれる、サポート体制の充実した業者を選ぶことが大切です。
AI-OCRのまとめ
AI-OCRは、従来のOCRにAI(人工知能)を搭載したハイブリッドな文字認識技術です。高精度な文字認識とスピーディなデータ化により、文書管理にかかる業務を効率化したり、コストを削減したりできるメリットがあります。データの有効活用により、ビジネスを加速できるのも大きな利点でしょう。
しかしながら、AI-OCRはどれも同じというわけではなく、製品によって性能やサービスに違いがあるため注意が必要です。導入の際は、各社製品の性能や強み、費用などを十分に比較検討する必要があります。
自社のニーズにマッチした納得のできるAI-OCRを探している方は、ぜひ本記事の内容をご活用ください。
- 免責事項
- 本記事は、2024年3月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。