ファシオのリブランディングの戦略ポイントとは?
最終更新日:2024年03月21日
人気コスメブランドである「ファシオ(FASIO)」は、外資系コスメの流行により売上が減少。そこでリブランディングを行い、再びコスメ市場でのブランディングに成功しました。
この記事では、ファシオのリブランディングのポイントや実施の狙いについて解説しています。自社のブランディング戦略の参考にしたい、リブランディングについて学びを深めたい方は、ぜひご一読ください。
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ファシオのリブランディングで行ったこと
マイナビニュース:https://news.mynavi.jp/article/20210511-1886571/
化粧品メーカーのコーセーが手がけるコスメブランド「ファシオ(FASIO)」は、誕生から20年以上続く人気ブランドです。リブランディング前には、しっかりとメイクしたモデルを起用し、華やかなブランドイメージを構築していました。
しかし、国内に次々と進出してきた外資系コスメの煽りを受け、直近は売上が減少。そこでコーセーは、ファシオの大規模なリブランディングを実施しました。
ファシオは、新しいブランドコンセプトを「なじむ、らしさ、つづく。」として、メイクの落ちない機能はそのままに、肌にやさしくなじむ、ありのままの美しさを引き出す商品を主力としたブランドに生まれ変わりました。
ロゴ・パッケージデザインの変更
ファシオのリブランディングに当たって、コーセーは流行よりも「等身大の自分」や「自分らしさ」を大事にする価値観に目を向け、20代にとって魅力的なデザインを追求しました。
パッケージに淡いピンクやくすんだ色合いのグリーンなど「ニュアンスカラー」を取り入れ、リラックス感のあるやさしい雰囲気に変更。ロゴもシンプルで、スマホやSNSで視認されやすいフォントやデザインに刷新されています。
20代向けのプロモーションを実施
ファシオは商品開発だけでなく、店頭デザインやプロモーションなどのマーケティングにおいても、20代の価値観に合致したリブランディングを行いました。
若年層の化粧品売り場が「緊張する」という声を受け、店頭発売より前にECで先行発売を開始。店頭の売り場にも大きな鏡を設置して、自分の部屋でリラックスしてコスメを選ぶようなイメージの空間を演出しました。
また、SNS上でユーザーとのコミュニケーションも積極的に展開し、話題づくりにも注力しています。
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ファシオのリブランディングの狙いとは
ここ数年の「韓国コスメ」や「中国コスメ」のブームによって、競合の数が一気に増えたことがファシオの伸び悩みの要因となりました。そこで、これまでは年齢によるターゲティングをしないことを強みにしていたファシオも、ブランドターゲットの見直しに舵を切りました。
若年層の獲得
当初は年齢層を問わず購入されていたファシオも、今では10~20代の女性の手には取られていないことが分かりました。そこで、これまでの購入層に加えて若年層の購入者の獲得を目指します。
ブームとなっている韓国コスメや中国コスメは、いわゆる「映えコスメ」。SNSなどで発信され、「かわいい」と若い世代からの支持を受けています。コーセーはこの状況を受け、ブランドのターゲットを20代に設定し直し、ブランドを根底から見直すことで再生を図ったのです。
ブランド価値のイメージをくつがえす
リブランディングの準備段階でブランド調査で、ファシオを購入していない理由として「メイクが落ちないのは当たり前」「母親のブランドというイメージ」という消費者の声がありました。
これまで、ファシオが掲げていたブランドコンセプトは「きれい、ずっと、つづく」。洗練されたイメージにするためにシルバーや黒といったモードなパッケージ、落ちにくいといった機能性を謳って、そのブランド価値を構築してきたのです。
しかし、消費者の調査から、「落ちない」機能性はもはやコモディティ化していました。これまで打ち出してきたスマートなデザインは若い世代に価値を感じてもらえないことを発見します。これを受け、これまでのブランドイメージを覆すことを狙ってリブランディングを実施しました。
ファシオのリブランディングまとめ
ファシオは市場の状況からブームの要因を探り、消費者のニーズや価値観が変化している点に気づいてリブランディングを実施しました。消費者の行動変化からニーズの変化に気づき、競合よりも自社ブランドが選ばれるにはどうすれば良いかを考えることは、自社のブランドを見直すにあたり非常に重要です。
リブランディングを検討する際は、まず自社が考えるターゲットユーザーのニーズと実際のニーズにズレがないかを確認しましょう。ファシオのようにニーズが「ブランドが選ばれる理由」と合致しているかどうかを調べる調査から始めると、リブランディングのための重要なヒントを手に入れることができます。
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