ブランディング企画書の作り方は2種類!書き方の注意点やうまくまとめるポイントを紹介
最終更新日:2024年03月19日
企業や商品・サービスの認知度を高め、売上アップにつなげたいと、ブランディングを実施したいと考えている担当者様は多いのではないでしょうか。
ブランディングは、しっかりとした企画をもとに行えば成功につながりやすくなります。このページでは、ブランディングの企画書の作り方とうまくまとめるためのポイントをまとめました。ブランディングの実施を検討している方はぜひご参考ください。
また、業界内で自社をポジショニングし、売上につながる成約率の高い集客を実現するためのポジショニングメディア戦略についてもご紹介しています。
- 自社コンセプトにマッチした見込み顧客が増え、契約単価が1000万円向上した
- 商材の強みや特徴を理解した上で反響に至るため、価格競争から脱却し受注単価が2.5倍になった
- 数ある競合から自社に興味を持ってもらえるようになり、反響獲得後から契約までの期間を3分の1に短縮できた
といった成果があるWeb施策についてご興味のある方は、以下で詳しく解説しております。ぜひご確認ください。
ブランディングに企画書は必要なの?
ブランディング戦略をはじめるとき、企画書がなくても社内に稟議が通るのであれば、必ずしも作成しなければならないわけではありません。ただし、社内やチーム全体がブランディングに対する共通意識を持ち、ブレのないプロジェクトを進めるためには、企画書があるのが理想的です。
ブランディングで企画書を作成しておくと、以下のような効果を得られます。
社内全体のプロジェクトにできる
ブランディング戦略の企画書があると、社内全体に共有してブランディングという取り組みの重要性を理解してもらうことが可能です。全体で共通認識を持てるため、ひとつの目標に向かってそれぞれが役割を自覚して動けるようになります。
ブランディングは、担当者の誰か1人が施策をしただけで達成されるものではありません。たとえ小さな部署でも、一見、関わりのない業務を行う人であっても、企業理念やコンセプトを業務に反映させる必要があります。
企画書によって企業理念やコンセプトを実務に落とし込んでいくことができるので、社内全体のプロジェクトとして進行できるようになるのです。
効果を分析しやすくなる
ブランディングでは、顧客の頭の中に自社に対して抱いてほしい「イメージ」を定着させなくてはなりません。しかし、このような抽象的な目標だと定量化しにくく、効果が見えにくいのが問題です。
一方、企画書の作成時に数字化した具体的な目標を定めて企画書沿って施策を打っていけば、ブランドがどのくらい認知されたか、以前と比べてブランド価値が上がったかなど、効果を分析しながら進行できるようになります。
実際に商品・サービスを利用している人の数や販売個数、1時間に〇個売れているなど、実際の顧客の消費行動からブランドの認知度や浸透度を計測すれば、他のマーケティング施策にも活用が可能です。
ブランディング企画書は2種類作成するのが理想
ブランディングの企画書は1つにまとめるのではなく、2種類作成するのが理想です。
社内で理解してもらうフェーズと実際にブランディングを実施するフェーズと分けて企画書を作成することで、戦略全体が伝わりやすくなります。
ブランディング戦略の必要性を理解させる企画書
自社のブランディングの必要性について社内全体に理解してもらうために、戦略の概要や目標、検討している施策のおおまかな内容をまとめる資料です。
スタート前の時点で「ブランディング」と聞いて、社員が理解している度合いやイメージはそれぞれ異なります。認識を統一されるためにも、ブランディングがどのようなものか、実施することでどんな効果を得られるのかを企画書で明確にしてください。
目指す方向性や目的、達成したい目標を共有することで、ブレのないブランディング戦略ができるようになります。
自社の製品やサービス、企業ブランディングに関する企画書
ブランディングを実施する段階で、どのような施策を打ち出すのか、具体的に示した企画書をつくります。施策の低量目標や計測の仕方を明確にすることも重要です。
ブランディングの必要性や目的を伝えた上で、ブランドコンセプトやストーリーを記載し、最後に効果測定の仕方について説明するのが大まかな流れです。また、ブランディングの必要性や目的を論理的に理解してもらうためには、具体的な調査結果などを盛り込むのもおすすめです。「PEST分析」や「3C分析」のようなマーケティングの分析シートを作成しておきます。
各分析やブランドコンセプト、効果測定の仕方については、後に詳しく解説しますので併せてご覧ください。
業界内でブランドポジションを確立できる集客メディア
Webの集客方法を探している、競合他社と差別化したい、アプローチできていない層に自社の名前をアピールしたいといった集客の課題を持っている企業はぜひ資料をご覧ください!
ブランディング企画書の作り方
ここからは、ブランディングの企画書のつくりかたについてまとめています。はじめてのブランディング施策で上司や上長を納得させるためにも、参考にしながら作成してみましょう。
(1)ブランディングの必要性を示す
自社の商品やサービスに、なぜブランディングが必要かを明確にします。論理的に理解してもらうためには、分析シートを活用するのがおすすめです。
PEST分析
自社を取り巻く外部環境が今どのような状況か、将来的にどのような影響を与えるかを把握・予測するためのフレームワークです。
「政治(Politics)」「経済(Economy)」「社会(Society)」「技術(Technology)」という4つの外部環境で考えていきます。
ブランディングは、世の中の変化や流れ、トレンドを味方につけることで成功率がアップします。外部環境の変化について理解してもらうことで、ブランディングの重要性を意識してもらえるようになるでしょう。
時代のニーズを明確にする
4P分析テンプレート
をダウンロードする
3C分析
3C分析は、「Customer(市場・顧客)」「Competitor(競合)」「Company(自社)」の3要素の経営環境を分析するフレームワークです。
3C分析では、自社の強みと弱みが分かるようになり、市場での優位性が明確になります。また、市場や競合と比較しながら分析できるため、どんなブランディングで差別化できるかの企画を立てやすくなるのも特徴です。
市場での優位性がわかる
3C分析のワークシート
をダウンロードする
SWOT分析
SWOT分析は、自社の状況を「強み」「弱み」「脅威」「機会」の4つに整理して、考えられる可能性やリスクを分析するフレームワークです。脅威を減らして機会を増やすためにブランディングが必要と説くことで、企画書に説得力が生まれます。
リスク分析ができる
SWOT分析テンプレート
をダウンロードする
(2)ブランディングの目的を決める
自社が置かれている環境や自社ならではの強みが整理できたあとは、ブランディングの目標を定めましょう。目標としては、たとえば下記のようなものが考えられます。
- 認知度を上げる
- Webサイトの訪問者数を増やす
- リピート購入をしてくれる顧客を増やす
- 会員登録を増やす
- マスメディアに取り上げてもらう
目的は、できるだけ具体的な数値で示せると効果的です。たとえばリピート購入が目的であれば、「ブランディング施策を通じて、6か月で既存顧客の購入総額を15%増やす」といった数字を目標としてください。
また、目標はなるべく細分化し、最終目標(KGI)の達成に必要となる月々の目標(KPI)を設定してください。(例:購入総額を15%増やすために、既存顧客のECサイトへのアクセスを月々、〇〇件増やす)
(3)ペルソナを作る
上述した3つの分析によって、自社の商品・サービスを利用する顧客の特徴や競合他社が明確になります。そこから「ブランドを伝えるべき顧客像」を想定していきましょう。自社にとって最良の顧客となる「ペルソナ」を設定し、戦略設計とすり合わせていきます。
ペルソナは具体的に作り上げられていればいるほど、ブランディング施策が的を得て成功する可能性がアップします。たさし注意しなければいけないのは、都合が良すぎる(実在しない)ペルソナを作ることです。最良の顧客像であっても、自社で持っているデータを活かして作成するなど現実性を持たせる工夫が必要です。
(4)ブランドコンセプト・ストーリーを作る
ブランドコンセプトでは、ブランディングを通じて顧客に何を伝えたいかを明確にします。そして、ブランドにどのような価値をつけるか、ユーザー(顧客)にどのようなイメージを持ってもらうのかを記載しましょう。
また、顧客の心を動かすには、モノやサービスができるまでの「物語」が効果的です。ブランド創設の背景や開発者の想いなど、ブランドに関わる「ブランドストーリー」を企画します。
(5)ブランディング後の自社のポジションにを決める
近年は競合との差別化を図るべく、多くの企業がブランディングに取り組んでいます。せっかく作り上げたイメージが競合他社と被ると、ブランディング効果が弱まるため、ブランディングを行ったあとの競合に対するポジションも明確しましょう。
たとえば、自社が業務管理システムを提供している場合は、競合との差別化ポイントを特定して、違いがわかるようなブランディングを考えましょう。自社も競合も機能が豊富なら、「このような課題を解決する機能なら自社」と、競合に負けないニッチを確保しましょう。
STP分析
自社のポジションを決めるのに便利なのが、STP分析です。市場を細分化する「Segmentation(セグメンテーション)」、狙うべき市場を決める「Targeting(ターゲティング)」、自社の立ち位置を見極める「Positioning(ポジショニング)」を分析するフレームワークです。
自社が狙うべき市場を定め、どのポジションに立つべきか、ブランディング戦略がどう有効に働くかを把握できるため、市場での「勝ちポイント」が見えるようになります。
業界のポジションがわかる
STP分析のワークシート
をダウンロードする
(6)顧客満足度・評判づくりの設計
ブランディングによって、顧客満足度をどのようにしてあげるかを具体的に解説しましょう。また、どのように顧客との絆を深めていくか、評判を広げていくかを設計します。
例えば、カスタマレビューを獲得して評価を上げるのが目的であれば、「〇〇業界の人にとって使いやすいアプリのインタフェーズをアピールして、試しに無料で使ってもらう」といった施策が考えられます。
(7)想定される結果を示す
ブランディングの結果、自社にどのような効果をもたらすのか、事業活動にどのように貢献するかを説明します。顧客との絆や評判、顧客満足度がどのように変化するか、それによって自社の収益にどう貢献するか、コスト削減に効果があるかなど、想定される成果を明確にしましょう。
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BtoBのブランディング企画書作成の注意点
BtoB商材のブランディングを行う際さいには、企画書作成において注意すべき点があります。それは、企画書を確認した管理者や意思決定者に「OK」と言わせる必要がある点です。
BtoB商材の多くは、社内で関与する人が複数になります。ひとつの企画書がシェアされることを想定し、伝わりやすいよう、要点がすぐに分かるようにしなくてはなりません。情報を詰め込み過ぎず、話がスムーズに伝わるよう簡潔にまとめましょう。
また、BtoB商材は「課題解決型」の商材です。合理的な面が重視されることが多いので、BtoCでよく見かけるブランドのわくわく感を増幅させるような感情に訴える提案ではなく、課題解決につながる論理的な提案が求められます。BtoB商材のブランディングを企画する際には、これらに注意して取り組みましょう。
ブランディング企画書をうまくまとめるポイント
企画者の意図をしっかりと込める
さまざまなアイディアを詰め込み過ぎた企画書は、薄っぺらくて存在感のないものになってしまいます。また、情報がバラついてしまい、実現したい肝心のブランドイメージが伝わりにくくなると、仮に通せたとしてもあとにトラブルが起こりやすくなります。
アイディアは必要最低限のものに絞り、説得したい相手に企画者の意図がしっかりと伝わる重みのあるものにしましょう。
デザインにこだわりすぎない
企画書のそもそもの目的は、自社の問題点や課題を提起し、解決策や改善策を提案することです。
矢印やフローチャートなどを多用しすぎたり、フォントやデザインなどの見栄えにこだわりすぎたりしてしまうと、要点が伝わらない企画書や読む人によっては分かりにくい企画書になってしまいます。デザインにこだわりすぎず、「企画の意図を伝える」ことを重きにおいて作成するようにしましょう。
無理にまとめようとしない
伝わりやすさや要点に注意して企画書を無理矢理1ページにまとめようとすると、まとめることだけに意識が向いてしまい、肝心の伝えるべき要素が入りきらなくなってしまいます。情報を詰め込み過ぎて、読む相手を混乱させてしまう原因にもなるので注意が必要です。
簡潔にまとめて伝えたいときにも、起承転結の流れが分かる3~5ページ程度におさめるようにしましょう。
社内全体が動きやすい企画書づくりを
ブランディングの企画書づくりは、社内での認識を統一し、全体のプロジェクトとして効率よく進めるために必要な工程です。ブランディングは経営理念に始まり、コミュニケーションに使う媒体の活用に至る大きなプロセスなので、取り組む前には自社の強みや競合に対するポジションを明確にしましょう。
そのうえで、取り扱う商材の特性や企画書を手に取る人に合わせて、分かりやすい企画書を作成してみてください。
【必読】企画書作成で終わらない!最終成果に繋がるWebマーケティングの考え方
上記ではブランディングに有効な企画書の作り方を紹介しましたが、実はこの考え方に落とし穴があります。
というのも、企画書はあくまでも手段になります。これをやれば必ず成果やブランディングに繋がるものではありません。
では、どうすれば成果に繋がるかというと、この施策の前段階として、
自社の商品やサービスは誰にとってナンバー1なのか
を考え、その市場を作り上げることに成功の秘訣があります。
私たちが普段商品を購入するときも、無意識に何かしらの条件でナンバー1の商品を選んでいます。
家電であれば、価格が安いもの、性能がいいもの、新しいモデルのものなど、ある条件の中でナンバー1の商品を選んでいる経験は誰もがあるのではないでしょうか。
大切なのは、どんなニーズを持っているユーザーに対してのナンバー1かを明確にすることです。
- 費用を押さえたい…料金の安さナンバー1の企業
- 質で選びたい…対応力ナンバー1の企業
- スポットで利用したい…最短依頼ナンバー1の企業
このように、誰のためのどんな要望においてナンバー1なのかをブランディングして他社と差別化を図ることで、自社にマッチした顧客だけを獲得することができます。
これは、ニッチトップマーケティングという考え方に基づいた戦略となります。
ニッチトップマーケティングとは
自社の強みがあり、ニッチな市場で他の企業が追随できないシェアを独占していく戦略のこと。
ニッチとはもともと生物学用語。地球上の生物や植物は生息する環境の中でナンバー2やナンバー3になると生き残ることはできず、ナンバー1になる必要があります。
ナンバー1になり生き残るためには、生きる環境(市場)を変えたり、自分が変化したりすることでナンバー1を築く必要があり、この考えを基にしたマーケティング手法がニッチトップマーケティングです。
当メディア「キャククル」の運営元のZenken株式会社では、このニッチトップマーケティングを取り入れた「WEBマーケティング支援」で120業種以上の支援実績があります。
「自社も誰かのナンバー1になれるかな?」とお考えの際は、ぜひ一度ご相談ください。
成果に繋がるWeb戦略
ニッチトップマーケティング
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ブランディングメディアとは、キャククルを運営するZenkenが制作する、ブランド認知の向上と売上につながりやすい親和性のあるリード(見込み顧客)が集客ができるオウンドメディアです。
通常、ブランディングをする場合は何千万単位の制作費や広告費、そして時間を掛ける必要があります。しかしブランディングに失敗してしまえば、効果が出ず莫大な費用を失うだけでなく、間違った印象がついてしまう可能性も。
ブランディングメディアとは、親和性の高いユーザーに絞った認知度の向上を行い、ニーズが顕在化した際の第一想起されるブランドとして広めていきます。
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ブランディングメディアとは?
また、購買意欲や利用意欲のあるユーザーにも同時にアプローチができます。その顕在的なユーザーにはなぜそのブランドや企業を使うべきかを解説し、さらに成約や購入につながるよう温度感を上げた集客が可能です。
ブランディングメディアを導入した結果、
- 1ケタ分受注単価が増える売上を獲得できた
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