Sky株式会社の経営戦略・マーケティング戦略とは
最終更新日:2023年08月03日
2020~2025年の国内IT業界の成長率が2.4%※と予測される中、売上前年度比が約75%と、驚異的な成長を見せた企業があります。自社開発のパッケージソフトウェアや業務系システム開発事業を行うSky株式会社です。
本ページでは、Sky株式会社の経営戦略・マーケティング戦略から、その成長のヒントを探りました。経営の在り方を見直したい、新たな戦略を策定したいと考えている方は、ぜひご覧ください。
また、記事に合わせて自社と競合他社の分析を通じてマーケティングを成果に繋げるためのワークシートも提供しています。シートに記入するだけでマーケティングに活かせる分析が進められる内容になっていますので、ご興味のある方はぜひご一読ください。
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Sky株式会社の経営戦略のポイント
1985年創業のSky株式会社は、これまでOA機器や携帯電話、カーナビ、家電製品などを動かすシステムを開発する「組み込み系開発」を主軸に事業を行っていました。
ところが、2008年のリーマン・ショックによって、取引先である顧客メーカーの業績が次々に悪化。会社自身にも影響が飛び火し、厳しい経営状況に陥ってしまいます。
Sky株式会社は、経営の根本的な見直しを求められざるを得なくなりました。
事業領域の拡大
リーマン・ショックの煽りを受け、「組み込み系開発だけでの生き残りが難しい」と考えたSky株式会社は、企業や団体の生産管理や販売管理、在庫管理、給与システムなどの開発を行う「業務系システム開発」を開始。
これまでに組み込み系開発で培った経験とノウハウを活かして、事業領域の拡大を図ります。
主力であった自社パッケージ商品の開発・販売「ICTソリューション事業」に、企業の業務系システム開発を担う「クライアント・システム開発事業」を加えて事業を拡張。
2つの事業を軸にする戦略に事業方針を転換したところ、みごと業績回復を果たします。2020年3月期にはついに売上高1300億円※を達成し、たちまち大手企業へと成長しました。
どちらか一方の事業に依存しすぎない方針で安定した経営を実現し、今では全国に拠点を広げています。
※参照元:Sky株式会社「企業データ」(https://www.skygroup.jp/company/data/)
特定分野に偏らない戦略
上記で述べた1つの事業に依存しすぎない経営方針もそうですが、Sky株式会社は特定の分野に偏らない戦略で成長を遂げています。
自社パッケージ商品においても複数のシリーズを展開し、さまざまな顧客ニーズに対応できるようにしました。
また、働き方改革や自動運転技術、GIGAスクール構想などの「旬の領域」にも積極的に取り組んで事業を展開しています。
社会全体のDX化の流れを見極めつつ、元々の自社の強みであった組み込み系開発のノウハウを活かそうという姿勢が、成長を後押ししていると言えるでしょう。
多方面にわたるプロモーション
Sky株式会社は、IT企業としての知名度や認知度を高めるために、積極的なプロモーション展開をしています。有名俳優を起用したテレビCMやデジタルサイネージ、交通広告など、さまざまなメディアへの露出を強化。
ラジオ番組やスポーツ、舞台などのイベントにも積極的に協賛して、企業としての存在感を高めています。
他にも、月面探査プログラムのコーポレートパートナーやスポーツクラブとのパートナー契約、プロゴルファーとの所属契約など、多方面でプロモーション活動を実施。
ニュースとして話題になる仕掛けづくりで、ブランドイメージの向上を目指しているようです。
Sky株式会社の経営戦略まとめ
Sky株式会社は、1つの事業に依存せず、多方面の領域に事業を展開することで安定した経営と成長を続けています。さまざまなメディアを活用したプロモーション戦略も行って知名度アップに注力し、新たな顧客層の発見と獲得につなげている企業です。
主力事業で伸び悩んでいる、生き残りが難しく新たな戦略を模索している方は、自社の持つノウハウや強みを活かしつつ、広げられる事業領域がないか目を向けてみてはいかがでしょうか。
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