【3分で理解】Googleの経営戦略のポイントを分析
最終更新日:2022年07月21日
2021年11月時点での世界における検索エンジンシェア率9割以上を占めるGoogle。インターネット関連のサービスを提供するIT企業として世界的に成功を収めたのは誰もが認めるところでしょう。
そんな世界的大企業にまでのぼりつめたGoogleが成功した背景にはどのような経営戦略があったのでしょうか。この記事ではGoogleの経営戦略のポイントを分析してご紹介いたします。
Googleの経営戦略のポイント
数々のインターネット事業におけるイノベーションにチャレンジし成功しているGoogleは、2021年時点でのビジネスモデルは非常に多様化しています。
しかしビジネスモデルが多様化する以前から、変わらず収益の柱となっているのが広告事業です。
安定した収益を上げる広告事業がある
イタリアに本社を置く調査会社「FourWeekMBA」の調べによりますと、Google純売上高の8割以上を広告収益が占めている結果を発表しています。
出典:FourWeekMBA | How Does Google Make Money In 2022?
(https://fourweekmba.com/how-does-google-make-money/)
これらの広告収益を稼ぎ出す広告ビジネスモデルは以下があげられます。
Google AdSense
Googleの広告収益の中でも特に多くを占めるのが「Google AdSense」。アフィリエイトで報酬を得ようとするブロガーやサイト運営者にはおなじみの報酬システムです。
Google AdSenseによる世界規模での広告ネットワークを構築したことにより、世界中でエンゲージメントのあるユーザーを獲得できるようになりました。
Google広告(海外名:Google Ads)
2018年7月に「Google広告」にサービス名が変更される以前は、Googleアドワーズ(AdWords)という名称でサービスを提供していました。
上述の「Google AdSense」は、Googleの提供する広告を一般のブロガーやサイト運営者の所有するWebサイト上に表示させます。それに対し「Google広告」はGoogleの検索エンジンの検索結果上に広告主の広告を表示させるスタイルです。
広告を表示させる場所が異なるものの、どちらもユーザーの目に止まりやすい位置に広告を表示させることができます。
動画広告(YouTube)
もともとアメリカのベンチャー企業だった「YouTube」。2006年10月に16億5000万ドルでGoogleに買収されGoogle傘下となりました。
動画上に広告を表示させたり、動画を活用したアプローチによって広告ページへと導いたりするなど、動画は様々な広告戦略に活用でき、かつわかりやすいという利点があります。
今後まだ発展の可能性がある動画広告。一大動画サイトのYouTubeを抱えているのは大きいです。
Googleの経営戦略の要である「検索エンジン」
グーグルが安定した広告収益を上げるために欠かせないメインサービスとなるのが検索エンジンです。
一時は強力なライバル企業であるアメリカのyahoo!の存在もありましたが、現在ではすでにインターネット事業を売却し、事実上Googleの一強となっています。
それではなぜGoogleは検索エンジン事業を成功させることができたのでしょうか。いくつかの事例を挙げてみました。
- Googleの経営戦略を勝利に導いた「あいまい検索」
- ユーザーの検索ワードから広告を最適化
- AIを導入することにより動画の中身も検索可能に
Googleの経営戦略を勝利に導いた「あいまい検索」
あいまい検索はGoogle独自の発想から生み出された機能の一つです。
Google検索窓にキーワードを入れるとそれに付随して、そのキーワードに関連する言葉や文章がいくつか出てきます。これがあいまい検索機能です。
ユーザー自身でも気づかなかった言葉や内容が出てくることもあり、一気にユーザーの注目を集めることができました。
ユーザーの検索ワードから広告を最適化
検索エンジンを通して得られたユーザーによる膨大なキーワードからユーザーニーズを洗い出し、広告を最適化させることに成功しました。
この施策によって、ユーザーが検索窓に入力したキーワードから自動で最適な広告を表示させることができるようになりました。
AIを導入することにより動画の中身も検索可能に
GoogleはAIを検索エンジンに導入することで動画の中身までも検索できるようにしました。その技術が「Cloud Video Intelligence API」です。
この技術により動画内の情報を言語化でき、検索窓にキーワードを入力することで動画内における検索も可能となりました。
Googleの経営戦略に貢献する新事業やイノベーション
これらインターネット事業であげることができた多額の収益を、さらに別の事業やイノベーションにも積極的に投資することにより、Googleはさらに飛躍的に収益を伸ばすことにも成功しています。そのうちのいくつかの事例を紹介いたします。
- Googleパートナー構築に力を入れる
- アプリ開発を急拡大
- Googleクラウドサービスを開始
Googleパートナー構築に力を入れる
Googleは積極的に異業種な組織や企業とも協力関係を構築しています。これら協力関係を構築できた組織や企業をパートナーと呼んでおり、各種バッジを付与しています。
このGoogleパートナーバッジを取得すると「Google Partnersプログラム」に参加できるようになり、Googleから自社を成功させる為のさまざまなサポートが受けられるようになります。
アプリ開発を急拡大
Googleはテック企業のM&Aに力を入れており、アプリ開発を急加速させています。
AndroidをはじめとしたOSから、Googleアース、Googleマップ、ChromeなどのWebブラウザ、翻訳、ゲームなどあらゆる方面のアプリを手掛けています。
Googleクラウドサービスを開始
Googleは企業向けクラウドサービスにも躍進しています。しかしまだまだ規模は小さく、AmazonやMicrosoftなど競合企業ほどのサービスにはなっていないのが現状です。
しかしそれでも「低コスト」や「選択の自由度」だけに注目した場合の評価は一定数得ており、今後の伸びは期待できます。
Googleの経営戦略まとめ
スピード感をもってニーズに応えるサービスをつくったGoogle。先行者優位を勝ち取り、その地位に甘えず投資を続け着実に事業を成長させていった代表的な企業のひとつといえるでしょう。
Googleのように世界規模は難しいかもしれませんが、特定のニーズに対してナンバーワンになることができれば、持続的な経営・成長の第一歩となります。
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