【3分で理解】SDGsをマーケティングに活かすには?事例や施策を簡単解説!

【3分で理解】SDGsをマーケティングに活かすには?事例や施策を簡単解説!
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近年SDGsに対する企業の取り組みへの注目度は集客・採用の両面で高まっています。そのため自社のSDGsへの取り組みを、上手にマーケティングに活かす企業が増えてきました。

この記事では、SDGsへ取り組むメリットやマーケティングで活用した事例などについて解説しています。

あまり意識していなかかった企業にとっては難しさを感じるかもしれませんが、実は新たな事業を始めなくてもSDGsへの姿勢を示せるケースもあります。SDGsをきっかけとした新たな戦略を検討している方はご覧ください。

SDGsとマーケティングの関係性

最初にSDGsについて解説しておきます。ご覧いただいている方の多くは理解しているとは思いますが、持続可能な開発目標「Sustainable Development Goals」の略です。

231の指標をもとに掲げられた17の開発目標が、2015年に国際連合によって採択されました。ざっくりとしたイメージでは、差別なくさまざまなジャンルの社会問題を解決に取り組むための目標です。

採用面接でも聞かれやすいSDGs

採用業務関係を行なった方ならSDGsについて聞いたことがあるかもしれません。学生が就職先を選択する理由のひとつに社会貢献度を求めているケースが増えています。

採用面接の逆質問においてSDGsの取り組みについて聞かれるシーンは当たり前にある状況です。しかし会社側で取り組む準備ができていないために、面接の場では説明できなかったなど困ったケースもあるのではないでしょうか。

SDGsはマーケティングに活かしやすい

SDGsを意識したマーケティングを検討するにあたり、まずは会社全体でSDGsに取り組んでもらう必要があると考える方もいるでしょう。

しかしSDGsの17の目標を見てみると、企業が当たり前に取り組んでいる内容もあります。

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロ
  3. すべての人に健康と福祉を
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全な水とトイレを世界中に
  7. エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  8. 働きがいも経済成長も
  9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
  10. 人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられるまちづくりを
  12. つくる責任つかう責任
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. 海の豊かさを守ろう
  15. 陸の豊かさも守ろう
  16. 平和と公正をすべての人に
  17. パートナーシップで目標を達成しよう

引用元:外務省「持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けて日本が果たす役割」(https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/pdf/sdgs_gaiyou_202202.pdf)

健康企業ならば3の健康と福祉について関連する部分がありますし、教育分野の企業なら4の質の高い教育は必ず意識している内容です。従業員の福利厚生を重視しているならば8の働きがいも該当します。IT関連なら9の技術革新について常に考えている企業ばかりではないでしょうか。

SDGsを取り組むにあたり一から何かを始める必要があるとは限りません。自社の強みと絡められる部分をアピールとして活用できます。自社には難しそう、と構えるのではなく深堀りして知識を深めることが大切です。

231の指標があるため、該当する目標を深堀していかなければいけません。しかし目標を深掘りしてくうちに自社商材における新たなニーズが見つかるケースもあります。

SDGsに取り組むメリット

SDGsに取り組むメリット

企業がSDGsを意識して取り組むことにはいくつものメリットがあります。

有能人材の増加

SDGsへの取り組みは有能人材の確保にもつながるのです。

そもそも単語を知ったのは採用の場で多く聞かれるようになったからという方もいると思います。単純に面接対策として用意しておく質問に選ばれやすい点もありますが、実際に取り組み有無を企業選びの判断基準としている学生も多いのが現実です。

面接官が回答した内容で取り組みが充分と感じられなかったという理由で応募者が働きたい企業の選択から外してしまうことも珍しくありません。

より多くの人材から選ばれる企業となれれば、有能な社員も集まりやすくなります。

エシカル消費による売上UP

SDGsの取り組み内容によっては消費者からの選択も大きく変わります。特に近年エシカル消費を意識した消費者が増えています。人や環境へ配慮した消費がエシカル消費です。

BtoBにおいては、エシカル消費はあまり意識しなくてもよいのではないかと考える方がいるかもしれません。しかし最終消費者が意識しているなら、同じように意識している取引業者が選定されるようになってきます。

例えば食品廃棄の減少を意識している企業が仕入れ業者を選ぶにあたり、気にせず廃棄する業者と廃棄減少の課題に取り組む業者なら、取り組む業者を選ぶのが当然です。

ただし、選ばれるためには商材の対象となる相手にしっかりとSDGsの取り組みを伝えられている状況が欠かせません。認知させるマーケティングを活用しましょう。

実際にBtoBの取引でエシカル消費が重視された事例

大きな有名企業の事例ではMacやiPhoneを販売するアップルが2021年に発表した内容が挙げられます。SDGsにおいて設定されている2030年まで、サプライヤーもすべて含め再生可能エネルギーを100%にするという内容です。

再生可能エネルギーへの振り替えにあたり協力するという点もありますが、今後は企業間取引においてもSDGsに該当する内容が取引条件のひとつとなるケースは増えてきます。

企業が継続する

根底に持続可能という点があるSDGsを企業が意識すると、ビジネスモデルなども持続性が高まります。

製造系なら素材をただ消費して加工するだけではなく、素材そのものを持続させられる工夫が不可欠です。将来的に素材がなくなるまたは減少するなどの理由で起きる物価上昇を防ぎ、結果として企業活動の継続につながります。

人材面においても継続する可能性が高まります。環境を意識した取り組みが流出防止につながるためです。

新規顧客の開拓

SDGsへの取り組みは新規顧客の開拓にもつながります。SDGsを目標に掲げたことにより経済活動において不足している部分がはっきりとしてきました。環境省ではSDGsにもたらされる市場機会と示した数字は年間12兆ドルです。

エシカル消費を意識した顧客の開拓規模は大きい市場です。

SDGsをマーケティングに活かしている事例

SDGsをマーケティングに活かしている事例

具体的にSDGsへの取り組みをマーケティングに活かした企業事例をご紹介しますので、自社で戦略を立てる際の参考にしてください。

サステナビリティ・リンク・ローン

サステナビリティ・リンク・ローン

画像引用元:滋賀銀行公式サイト(https://www.shigagin.com/about/sdgs.html)

会社名

滋賀銀行

SDGs目標

全般

施策ポイント

  • SDGsやESGに取り組む企業向けプランを展開
  • 達成状況に合わせて金融条件緩和
  • 定期的に指標を開示

SDGsに取り組む企業の状況に合わせて融資の条件が連動するローンプラン。将来的にも取引先がSDGsへ取り組むことを見越しての差別化戦略です。

エコポイントや割引のマーケティングは割引率やラインなどを設定する必要はありますが、新たな商品開発の手間をかけずに始められます。

tabeloop

tabeloop

画像引用元:バリュードライバーズ株式会社公式サイト(https://tabeloop.me/page/sdgs/)

会社名

バリュードライバーズ株式会社

SDGs目標

  • 2:飢餓をゼロに
  • 12:つくる責任つかう責任

施策ポイント

  • 本来は食べられるのに破棄される食品をシェア
  • 出品情報はメルマガで登録
  • 売り手と買い手の中間に立つ
  • マンションなどで限定販売し知名度を高める

通常食品業界において製造から納入や販売までの期間が定められている1/3という暗黙のルールに沿った廃棄はせず、すぐに消化可能で必要とする業者へ販売する事業。現在では一部加工商品を一般消費者にネットで販売しています。

SDGsの内容自体を事業として展開しているケースです。本来は食べられる農作物なのに廃棄されてしまうという農家の悩みも解決しています。

SDGs未来都市

SDGs未来都市

画像引用元:北海道ニセコ町公式サイト(https://www.town.niseko.lg.jp/chosei/sdgs/)

会社名

北海道ニセコ町

SDGs目標

  • 7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  • 8:働きがいも経済成長も
  • 9:産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 11:住み続けられるまちづくりを
  • 15:陸の豊かさも守ろう
  • 16:平和と公正をすべての人に
  • 17:パートナーシップで目標を達成しよう

など他複数

施策ポイント

  • 自治体がSDGsに合わせた政策を展開
  • 住民へもSDGsの意識を呼びかけ
  • 地域の学校とも連携
  • 街に古着回収ボックスを設置

地域に根付いて活動している企業に向いているのが、地元を巻き込んでSDGsに取り組んでもらう作戦です。新設事業所数など各分野において具体的な目標を掲げており、関係者の意識も高まります。

例えば衣類リサイクル関連ならば店舗に古着回収ボックスを設置してもらう、省エネにつながる告知活動を実施するなど、企業でも簡単に真似できる事例ばかりです。

HAKKI AFRICA

HAKKI AFRICA

画像引用元:株式会社HAKKI AFRICA公式サイト(https://hakki-africa.com/)

会社名

株式会社HAKKI AFRICA

SDGs目標

9:産業と技術革新の基盤をつくろう

施策ポイント

  • 独自のスコアリングシステムを活用
  • 商材が未発達である地域へのアプローチ
  • 必要としているターゲットへ限定

貧困層が多い国では無担保のローンを借りるにあたり審査システムなど金融サービスの発達が充分ではないため、先進国のような金利で借りられません。

しかしHAKKI AFRICAは電子マネーの利用状況など独自システムを使った審査で、アフリカの事業融資において先進国に近い金利でローンを提供しました。

タクシードライバーへの中古車ファイナンスとターゲットを限定しています。アフリカのなかでも特に厳しい労働環境ながらも賃金が見合っていない事業者です。自社が提供できる商材の価値をきちんと把握しているからこそ可能なターゲティング事例といえます。

モリナガ・サステナブル

モリナガ・サステナブル

画像引用元:森永製菓株式会社公式サイト(https://www.morinaga.co.jp/sustainability/)

会社名

森永製菓株式会社

SDGs目標

複数

施策ポイント

  • 既存商品をベースにアイディアを募集
  • 目標17種類のどれかにつながればOK
  • 募集して賞を決めるコンペ形式

大手の森永製菓は、自社が販売する商品においてSDGsの目標に合わせて解決する案を募集するキャンペーンを実施しました。案に加えて気になる問題なども掲載するのが条件です。

個人向けではありますが、SDGsにこれから取り組みマーケティングとして利用するのが難しい企業において、募集するマーケティングは始めやすい施策です。

社内外への認知向上にも向いています。

Zenken株式会社「SDGsへの取り組み」

Zenken「SDGsへの取り組み」

画像引用元:Zenken株式会社公式サイト(https://www.zenken.co.jp/company/sdgs/)

会社名

Zenken株式会社

SDGs目標

複数

施策ポイント

  • 給付型の米国大学奨学金留学プログラムの実施
  • 業務効率改善のためのAI搭載プロダクト開発・導入支援
  • 海外IT人材事業の推進

Zenkenは長年教育系事業を手掛けておりますが、返済義務のない給付型の米国大学奨学金留学プログラムの提供にも力を入れています。

そしてグループ会社ではAI搭載のプロダクトを多数開発し、新型コロナのワクチン接種予約システムでは多くの自治体に採用いただくなどの実績を積み重ね、持続可能な業務効率改善ソリューションを提供しています。

さらに法務省と文部科学省から正式認可を得て、日本企業で就業できる実践レベルのビジネス日本語習得を目的とした「リンゲージ日本語学校」を2017年に開校。

人材不足が深刻化する介護業界にも参入し、海外人材の介護士育成および就労支援、インドの高度IT人材の日本企業への就労支援などグローバルインバウンド事業にも投資し続けています。

Tebiki

画像引用元:Zenken株式会社 高度外国人材雇用推進総合サイト「Tebiki」(https://tebiki-jp.com/)

高度外国人材活躍推進に向けた取り組みのひとつとして、官民合同で「Tebiki」というポータルサイトの運営も官民共同で行っております。

SDGsのマーケティングは将来的にも求められる

SDGsのマーケティングは将来的にも求められる

意識していなかった企業にとっては、SDGsをマーケティングと絡めるには難しいと考える方もいるでしょう。しかし実は自社が普段から取り組んでいる内容にプラスアルファすることで、SDGsに沿った取り組みとして表明できることも少なくありません。

以前から環境を意識している事業者の場合、下記の2点では顧客の印象が大きく異なります。

  • 環境を意識しているというメッセージのみ
  • SDGsにおける目標と合わせて解説

また企業全体として目指すべき目標も定まりやすく商材開発や顧客獲得につながります。社会から見た企業姿勢など、ブランディングに大きく影響する点も見逃せません。

目標の設定は、一般的な商品マーケティング戦略を決定する場合においても軸になる点です。商品の販売戦略を考える機会においても、方向性を決めやすくなります。

社会的責任を果たすだけではなく将来的にも戦略を検討しやすくなり、イメージから有能人材が集まりやすくなるなど企業の持続性が高くなるのも取り組む利点です。

自社の取り組みを伝えるマーケティング戦略を展開したい

せっかくのSDGsへの取り組みも、マーケティング戦略もセットで考えておかないと、世の中に伝わらずもったいないことになってしまいます。

キャククルを運営しているZenkenでは、クライアントの強みに則したマーケティング戦略を提案しており、いままでに120業種を超えるクライアントの集客・マーケティングを支援してきました。

制作・運用してきたWebサイトは述べ8,000件以上、分析、戦略提案、メディア制作・運用、すべてワンストップで対応ができますので、SDGsの取り組みだけでなく、自社のマーケティング戦略にお悩みの場合は、ぜひご相談ください。

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また弊社が培ってきたコンテンツマーケティングのノウハウをお教えしながら、集客を支援するプランもございます。自社内で集客やマーケティングができる体制を構築していきたいという場合には、ぜひ以下の資料もご覧ください。

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