Webプランニングとは?具体的な進め方と外注する場合のポイントを紹介します
最終更新日:2022年04月18日
Webプランニングとは
Webプランニングとは、Webサイトやインターネットに公開するコンテンツを制作するにあたって、全体の企画・設計を行うことです。
Webサイト制作といっても、サイトの目的や目標によってどのようなサイトを、どれくらいの規模で制作するかは異なります。
Webプランニングでは、Webサイトの目的や目標設定、サイトのターゲットなどをヒアリングなどにより抽出し、Webサイトの構造やコンテンツ内容、制作スケジュールや予算、運用体制など、全体を設計していきます。
Webプランニングの重要性
Webプランニングは、Webサイト制作やコンテンツマーケティングを成果に繋げるために必要不可欠です。
なかなか意識しないことが多いのですが、Webサイトは突き詰めると「自社の広告」です。そして、効果に繋がらない広告は掲載する意味がありません。Webプランニングによって、自社Webサイトを費用しかかかっていないネット上の看板から、売上に貢献するツールに変えることができます。
Webプランニングができていないと、受注実績がどこにあるかわからない、各コンテンツから資料請求ページや問い合わせページに誘導されないなど、最終的な目標を達成できないサイトになってしまいます。
一方Webプランニングができていれば、より多くのユーザーが自社にとって望ましい行動を取る状況が作り出せます。それさえできれば、売り上げも自然に上がるはずです。
Webプランニングは顧客となりうるユーザーをサイトに呼び込み、問い合わせや商談、予約などへと導く設計をしていくことであり、非常に重要な役割を果たしています。
自社でWebプランニングを行う場合の手順
自社でWebプランニングを行う場合の手順は以下の通りです。
- 制作の目的・目標設定
- 制作の目的・目標設定
- 公開までのスケジュール設計
- 市場調査
- ターゲット設定
- 制作・編集・公開
それぞれ詳しく見ていきましょう。
制作の目的・目標設定
はじめに必要なのは制作の目的・目標設定です。制作・目標設定はWebプランニングを進めるうえで軸となる最も重要なものですから、十分に検討したうえで決定するようにしてください。
Webサイトの主な目的としては、以下のようなものが考えられます。
- 新規顧客・潜在顧客の発掘
- 企業ブランディング
- 人材採用
- 顧客の囲い込み・ファン化
目標・目的によって、サイトで発信するコンテンツ内容、サイト全体の構成、デザインなどが大きく異なります。
例えば「新規顧客・潜在顧客の発掘」を目的とした場合、ターゲットとなるのは自社とまだ取引がない、自社(商品)のことを知らない人たちになります。コンテンツ内容としては、自社(商品)の魅力を伝えるコンテンツ、顧客となりそうなユーザー層が検索しそうなキーワードを設計することが必要となります。
一方、「優秀な人材を採用したい」が目的であれば、会社の待遇、職場の雰囲気、先輩社員のインタビューなどのコンテンツが必要となります。
目的が決まれば、次は目標設定です。
新規顧客の獲得が目的なら、サイトへの流入数、資料請求・問い合わせ数などが具体的に目標となるでしょう。目標を設定しておくことで、サイトの規模や予算も決まります。運用開始後の改善策なども検討しやすいでしょう。
公開までのスケジュール設計
目標・目的が決まったら、次に制作開始から納品までのスケジュールを設計します。
Webサイトの制作には主に以下のような工程が必要となります。
- 市場調査
- ターゲット設定
- キーワード選定
- デザイン作成
- 実装・コーディング
- テスト・デバッグ
- コンテンツ制作
これらの工程を踏まえて、スケジュールを作成します。
スケジュールを作成する際の注意点は、工程ごとに進捗状況の定期的な確認をするポイントを決めておくことです。
スケジュール設計ができていないと、仮に想定外の事態が起こって進捗が遅れていても気づけず、最悪の場合必要な時期にサイトが制作できない可能性もあります。また制作途上での確認ができていなければ、完成直前で修正が発生してしまうこともあります。
スケジュール設計は、進捗状況によって体制を増員したり、修正・改善を効率的に実行したりしていくために非常に重要な役割を担うものと言えるでしょう。
市場調査
目的・目標とスケジュールが決まったらいよいよサイト設計を進めていきます。
はじめに行うのは市場調査です。市場調査では、Webサイトのターゲットとなる顧客層がWeb上でどのような情報を必要としているかを確認します。
例えば新規顧客の獲得を例とした場合、自社の商品が必要だと思う顧客が何に困っているのか、どのような検索キーワードで検索をするのかを想定します。
ユーザーがどのような状況でWebサイトを訪れ、どうすれば満足するかを知っておけば、提供するコンテンツの内容、サイト構成などの判断基準を明確にできるでしょう。
ターゲット設定
次はターゲット設定です。
ターゲットとは、自社のWebサイトに誘引する顧客の具体的なイメージです。Webサイト制作においては、ターゲットをしっかりと設定し、想定している顧客像に刺さるコンテンツを作成することが重要です。そうしなければ、問い合わせや予約など具体的なアクションを起こしてもらいづらくなってしまいます。
Webサイト制作におけるターゲット設定では「ペルソナ」が用いられます。ペルソナとは、ターゲット顧客を1人の人間として認識できるほどに具体的な項目まで想定したものをいいます。
具体的には年齢・性別、職業、趣味、家族構成などの属性情報だけでなく、現在の状況や価値観やどのようなときに購買意欲が湧くかなど、定性的な情報も含めて具体的に想定します。
ペルソナに向けてWebサイトをプランニングすることで、ターゲット層により刺さるサイト制作、コンテンツ制作が可能となります。
キーワード選定
ペルソナが決まったら、サイトで対応する検索キーワードを洗い出します。
Webサイトの場合、ほとんどのユーザーがGoogleなど検索エンジンの結果ページから自社サイトへ流入します。問い合わせや成約などに繋がるサイト訪問を実現するには、自社ならではの強みや魅力と繋がっている検索キーワードで自社サイトを検索結果の上位に表示させる必要があります。
たとえば自然素材にを使った注文住宅が自社の強みであれば、他の注文住宅の対応をしていても「注文住宅 自然素材」のようなキーワードを狙った方が良いでしょう。「注文住宅」だけだと競合が多すぎて、自社サイトが上位に表示されない可能性が高くなるからです。
一回絞り込んでも競合が多い場合、たとえば「注文住宅 自然素材 さいたま市」や「注文住宅 自然素材 おしゃれ」など、自社の商圏やターゲット顧客のニーズ・特徴をもとにさらに絞り込みましょう。
キーワードは検索数ではなく、検索するユーザーと自社とのマッチ度で選定することが重要です。
自社サイトへ多くのユーザーがアクセスしても、サイト訪問が具体的なアクションに繋がらないと意味がありません。「冷やかし」も多く呼び込むよりも、本気度の高いユーザーだけを狙ったキーワード選定を行ってサイト制作・運用の費用対効果を上げましょう。
制作・編集・公開
「目的・目標設計」「スケジュール設計」「市場調査」「ターゲット設定」「キーワード選定」とこれまでの工程が設計できたらいよいよ制作・編集・公開になります。
Webサイトの制作において、注意しておくべきポイントはターゲットが読みたくなるコンテンツの制作と、ユーザビリティの高いページ構成です。
コンテンツ制作では、市場調査の結果とターゲット設定を合わせ、どのようなキーワードに合わせてコンテンツが必要かを検討し、制作します。
例えば注文住宅メーカーが「30代の住宅購入を検討しているユーザー」をターゲットとした場合は、以下のようなコンテンツが考えられます。
- 注文住宅・建売住宅の土地面積別の相場情報
- 注文住宅の成功例や失敗例
- 注文住宅発注時に注意すべき点
- 自社での住宅イメージ作成コンテンツ
上記のようなターゲットとなる顧客層が知りたいことをメインにコンテンツ制作できれば、自社のことを認知していない人にWebサイトを訪れてもらうことも可能になるでしょう。
ページ構成については、上記のようなコンテンツに訪問した人が、自身の知りたい情報や企業側が見てほしいコンテンツにたどり着きやすくなるように、サイトの構成を考えます。コンテンツのカテゴリ分けや各ページのリンクなどを検討していきましょう。
Webプランニングは自社で行うべきか?
実際にWebプランニングを行う場合、自社で行うよりもプロに依頼するほうが格段に成果につながりやすくおすすめです。
Webプランニングの際には、これまでにお伝えした通り、ユーザーの調査やそれにあったコンテンツ作成、サイトの目的にあったデザインやサイト設計、SEO対策、ユーザビリティなどさまざまなことを検討・対応をしなければなりません。
上記で説明したプロセスをを効率的・効果的に設計するには、知識や経験が必要です。「Webサイトの企画を立てればいいだろう」という意識でとりかかった場合、あとからよくわからないことが出てきてプロセスが滞ってしまいます。また、必要なステップは形式的に踏めていても、具体的な進め方を間違えてしまうとWebプランニングが成果に繋がらない可能性が大いにあります。
一方、Web制作を多く経験してきたプロであれば、1発で効果を最大限引き出すプランニングをしてもらえます。Webサイト制作は成果をしっかりと出せれば、長期的に企業にメリットをもたらす資産となります。かけたコストを回収できる可能性が高まるので、特に自社にWeb制作に関するノウハウがない場合はプロに依頼することをおすすめです。
Webプランニングを専門家に依頼する際のポイント
Webプランニングを専門家に依頼する際のポイントについて、解説します。
目的・目標を共有する
まず重要なのは、目的・目標を依頼先としっかり共有することです。
ご説明した通り、目的・目標はWebプランニングにおいて、すべての検討の基礎となる非常に重要なものです。「Webサイトを通じて採用候補者の母数を増やしたい」「新商品の販売数を増やしたい」など明確な目的を伝えることによって、専門家も目的・目標にあったWebサイトを設計しやすくなります。
現状課題を事前に共有する
現状の課題を事前に共有することも重要です。
例えば
- 今の自社Webサイトは訪問数が少ない
- 訪問数は多いけど資料請求や問い合わせにつながらない
- Webサイトへの滞在率が低い
などです。
Webプランニングの専門家は、これまでの経験や知識からさまざまな課題の要因がどのようなことにあるのかを推測でき、課題に合わせた対策を知っています。目標・目的とともに、現状の課題を共有すれば、Webサイトの現在の問題点について分析しやすくなり、より効果的な対策を打つことができるでしょう。
丸投げしない
最後のポイントは丸投げをしないことです。
専門家に依頼した場合でも、進行状況のチェックなど定期的に打ち合わせをする、一緒にコンテンツ内容を検討するなど、積極的に関与することをおすすめします。専門家と連携し、自社の狙いや思いをWebサイトに反映することで、オリジナルの自社サイトの制作ができるでしょう。
またWebサイトは制作したらそれで終わりではありません。Webサイトを公開した後も、サイトの訪問数やCV率などを注視しつつ、運用と改善を繰り返していかなければならないものです。
作ってもらったWebサイトの構成や狙いなどを把握し、Webプランニングのノウハウを吸収していきましょう。はじめは難しいかも知れませんが、運用・改善がいずれ自社でできるようにしておくことをおすすめします。
Webプランニングは専門家に依頼して最大限の成果を
今回の記事ではWebプランニングの概要、進め方やポイントについて詳しく解説しました。Webプランニングは、自社がWebサイトを制作する目的・目標、ターゲットを明確にし、それにあったサイト設計をすることで、成果を最大化するための取り組みです。
Webサイトが成功するかどうかは、Webプランニングにかかっているといっても過言ではありません。しかしWebプランニングを正しく行うためにはSEOやコンテンツマーケティングなどさまざまな知識やノウハウ、経験が必要です。
そのためノウハウや知識がない場合、専門家に依頼するのがおすすめです。
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