【クリニック集患方法】開業医の集客を成功させる9つのポイントとは?
最終更新日:2024年04月03日
クリニック開業医の集患・増患9つのポイント
集患・増患のポイントの一つは、患者さんがクリニックにどのようなことを求めているかを、きちんと理解することです。患者さんのニーズを把握し、それに応える方法を実施する必要があります。
では、患者さんはどのようなクリニックを求めているのでしょうか?
例えば「立地」。家の近所や、通勤の途中など通いやすい場所にあるクリニックを選ぶ患者さんは非常に多いです。
これからクリニックを開業するのであれば、当然駅チカや目の前にバス停があるなど、患者さんの利便性を重要視した場所探しをされることと思います。ただし、いまはそれだけでは不十分です。
以下のようなポイントをおさえておく必要があります。
- 専門の診療科目に関する医師の知見
- 医療提供側の診療姿勢
- コロナ対策などの安全面
- 待ち時間軽減などのサービス面
- オンライン診療などの選択肢
- 土日診療などの利便性
- 「顔の見える」ホームページ
- 来院患者の口コミ
- 患者からの質問に対応するホスピタリティ
コロナ禍の今、病院にはなるべく行かずに、ギリギリまでがまんしてしまうという患者も少なくありません。医者にかかりたくて病院探してするけれど、コロナのクラスターが起きたらどうしよう、という患者さんの本音をしっかり受け止められる診療体制を築き上げていかねばなりません。
大学病院などではなかなか難しい、個々の患者との対話やケアができてはじめて、「選ばれるクリニック」になれると認識してください。
忘れてはならないのは、医療もサービスのひとつである、ということです。
以下にそれぞれの項目について説明していきます。
1.専門の診療科目に関する医師の知見
医師の信頼度を重要視して、通院するクリニックを選択する患者さんも多いです。したがって、自院のホームページ開設は必須の条件です。ネットで病院を探す時代ですから、これは言うまでもありません。院長や担当医の学歴、経歴、所属学会、資格など医師の経歴をきちんと掲載してください。
専門性を裏付ける資格や輝かしい経歴などがある場合は、医療広告ガイドラインを順守したうえで、予備知識のないユーザー(患者)が読んでもわかるように整理して書くように注意しましょう。
そしてできれば、病院のホームページや院長ブログなどで、専門としている診療科目に関する「自分はこう思う」など、たくさんの患者を診てきたからこそわかる知見や情報を発信していくことをおすすめします。
なお医療広告ガイドラインを順守したホームページ制作などについては、キャククル内下記記事でご確認ください。
2.医療提供側の診療姿勢
病院やクリニックは病気の治療をするところですが、精神面でも大きな支えとなる存在です。超高齢化社会におけるプライマリケアが重要視される流れの中で、地域に根差したかかりつけ医の存在は重要度を増していきます。
「よろずやじゃないんだから」という気持ちはもちろんわかりますが、「わたしはこの先生じゃなきゃダメ」と思ってもらうことが、継続的な来院につながります。
専門医としての知見をリテラシーのない患者にていねいに説明しながら、未病予防やQOLの向上を手助けしていけるような診療体制を構築していくことが、集客・集患にむすびつきます。特効薬はありません。地道に継続して認知してもらうことが大事です。
医師と患者は人対人。どんな想いを持って治療しているのか、患者と接しているのか、そういった診療姿勢も病院選びのポイントになります。ネットで情報獲得が容易になったぶん、患者側にも事前にリサーチできる環境があるということを忘れずに。
素人目戦でのリサーチですから間違った認識を持って来院する患者もなかにはいますが、根気よく患者と向き合う気持ちを失わないようにしてください。
3.来院患者の口コミ
インターネット上を探せば口コミや評判を簡単に確認できる現代。クリニック選びの際に口コミをチェックするのも、もはや当たり前です。
どんなに魅力的な強みがあっても、悪い口コミをひとつ見てしまっただけで、患者さんは不安を感じてしまうもの。
なるべくポジティブな口コミが広がるように、常日頃から丁寧な対応や、患者さんが通いやすい環境づくりを意識してください。たとえば…
- 素人にもわかりやすい説明
- 温かみを感じてもらえる言動
- 一人ひとりの患者さんに対し、真摯に向き合う姿勢
- 患者と同じ目線で対話する
- いつでも頼れるという安心感
- 電話や受付などスタッフ教育の徹底
といった、個々の患者の満足度を上げる努力を重ね、やらせではない自然発生的な口コミがネット上に公開されるようになるのが理想です。診察を行う際は、患者さんの立場に立って物事を考えることを忘れず、良いクリニックだと感じてもらえるような診療を目指しましょう。
以下はクリニックに特化した記事ではありませんが、口コミサイトの制作や構築、集客に活かすためのコツなどについて説明しているページです。
4.「顔の見える」ホームページ
病院やクリニックのホームページ開設は当たり前のようになってきてはいますが、そのホームページの内容が「無機質でわかりにくい」という印象を持つものも存在します。
プロに任せていれば問題ないかと言えばそうではなく、やたらデザイン性ばかりが強調されて知りたい項目が探しにくかったり、画像が重くて固まってしまったりする公式サイトが散見されます。
さらに院長の顔が少しと、あとはクリニックの受付など内観が少しだけわかる写真しか掲載されていない場合も少なくありません。
病院に通う患者からすれば、待合室の広さや雰囲気はどうなのか、医師やスタッフ、看護師さんはどのような方々なのか、が知りたい。顔の見えるホームページにすることで、集客・集患に役立ちます。
テンプレートに画像を入れただけの簡素なものでもかまいませんが、極力病院内の雰囲気が伝わるように工夫することが大事です。
5.コロナ対策などの安心安全環境の整備
これまでの集客であまり意識していなかったことと言えば、なんといっても安心して診察を受けてもらえるかということ。検温、マスクの着用義務、手指消毒は当たり前のことですが、高齢者や子どもは必ずしもルール通りには動いてくれません。
病院として来院する患者たちにどのようにして安全な環境を提供するか。3密は避けられるのか。ホームページ上でアピールしているクリニックが増えてきてはいますが、来院患者に向けその趣旨が徹底できているかどうか、改めてチェックしてください。
マスクを忘れた人にはマスクを用意して着用を促す、手をかざすだけで手指消毒できる自動消毒液噴霧器を用意する、受付に検温モニターを設置するなどの対策を取ることで、患者が安心して通院できる環境を整えることができます。
安心安全も集客施策のひとつであると認識して、改善することをおすすめします。
6.待ち時間軽減などのサービス面
大学病院や総合病院で患者を苦しめるもののひとつに、診察や処方箋受け取り、会計までの待ち時間があります。何時間も待たされた挙句、診察時間は5分にも満たない、ということも多々あります。
これはなにも大病院だけに限りません。予約した時間に行っても、1時間待ちというケースも少なからずあるはずです。長い待ち時間のあいだにコロナやインフルエンザにかかってしまうのではないか、と不安を感じる患者もいるはず。
予測不能な部分は致し方ないとして、待ち時間が事前にわかるシステムなどを活用して患者の来院スケジュールを管理するなどして、できるだけスムースに診察が受けられるように改善したいもの。
それが実現すれば、「当院は待ち時間がありません」といったクリニックの強みにもなります。
診療科目によって時間のコントロールが難しい病院もあるとは思いますが、来院患者の待ち時間でクレームを受けたことがあるのであれば、改善策を検討したいところです。
また足の不自由なかた、車椅子のかたなどに対応できるバリアフリーの設計になっていれば、それを病院の強みとしてアピールすることもできます。
7.オンライン診療などの選択肢
画像引用元:LINEドクター公式サイト(https://linehealthcarecorp.com/ja/lp/common/recruit/clinic-202009)
菅総理大臣誕生で、もっとも注目されている「デジタル庁」の新設ですが、今後システムのデジタル化はどんどん進みます。さらに診療にも「オンライン診療」というものが身近なものになりつつあります。
LINEでは、2020年11月より「LINEドクター」というオンライン診療サービスが開始される予定です。
このほかにもオンライン診療のシステムにはいろいろありますが、今後世の中がどのように推移していくか不透明である以上、オンライン診療についても検討すべきだと思います。
それ以外にも、ホームページにチャットボットという、短い言葉でリアルタイムに会話ができる自動返信プログラムの搭載を検討するのもひとつの手段です。
チャットボットに関してはキャククル内に開設したページがありますので、興味があるドクターは、こちらをご覧ください。LINEの公式アカウントを解説すれば、チャットボットの導入コストも比較的抑えられます。
8.土日診療などの利便性をわかりやすく提示する
ホームページのファーストビュー(最初に表示される画面)には、どのような項目が並んでいるでしょうか。問い合わせの電話番号、アクセス、診療時間などが書いてあるか、リンクが設置されているか。
クリニックの公式サイトを見ていて感じるのは、患者がすぐに知りたいと思う基本情報がどこに書いてあるのか、ひと目でわかりにくいという点です。
トップページの下までスクロールしないと出てこないサイトや、情報が盛りだくさんすぎてリンク導線がわかりにくくなっているサイトもよく見かけます。
患者が真っ先に知りたいことは下記のような項目です。
- 診療時間や休診日、土日祭日に診療が可能か
- 電車やバスなど最寄駅からのアクセス
- 自費診療の場合、いくらかかるのか
- 検査できる項目にはなにがあるか
- 問い合わせのメールやフォーム
いまではPCR検査なども、調べている人が増えています。さらに自宅でテレワークをするようになって、平日に通院しにくくなっている人も増えています。したがってとくに土曜日に診察が受けられるかどうかはとても重要。土曜日の午後は何時まで、休憩時間は何時から何時まで、と書いてあるのが理想です。
週によってイレギュラーもあると思いますので、臨機応変に変更できるような仕組みを採用することを推奨します。駐車場・駐輪場の有無、ベビーカーの制限、授乳室の有無なども、明記してあると親切です。
病院のホームページをリニューアルしないと無理だ、集客・集患のランディングページ(LP)を用意したいと思っていた…という場合は、クリニックサイト制作・運用実績が豊富な弊社までお問い合わせください。
またホームページ制作やLP制作に関する記事もご用意していますので、後程ご覧いただければと思います。
9.患者に対するホスピタリティ
先ほど紹介したようにモンスターペイシェントが誕生する背景には、過剰なまでの「患者様本位」があるともいわれています。医療はサービス業だ、患者ではなく患者様だなどという論調もあるにはありますが、何事にもボーダーラインというものがあります。
ただし、あまりの忙しさに患者に対して塩対応をする受付スタッフは存在しますし、医師の言葉に傷ついてしまう患者もいます。
その患者は医師を、看護師を、スタッフを頼りにしていて、心の内にはだれにも相談できない不安を抱えているかもしれません。過剰なサービスは必要ありませんが、対応する際には患者に不快な思いをさせないように、ホスピタリティの意識を忘れないようにしたいものです。
ただし、いわゆる「モンスターペイシェント」によるいやがらせの口コミといったリスクもあり、口コミ活用は両刃の刃になり得るというリスクもあります。患者のクレームに関しては、医師や看護師が対応しきれないケースもままあります。
そんなときのために、いつでも弁護士に相談できる環境を整えておくことも推奨されています。
※参照:モンスターペイシェントとは?対策の基本5つを弁護士が解説!(https://kigyobengo.com/media/useful/1518.html)
病院・クリニックの集客・集患を成功に導く「プライマリケア」とは
プライマリケア(プライマリ・ケア)の重要性については説明するまでもないと思いますが、超高齢化社会においてコロナ対策やインフルエンザ対策など、ますます地域医療の重要度が高まっています。
かかりつけ医、なんでも相談できるクリニックとして、患者ひとり一人に向き合う診療スタイルは手間も苦労も多いものですが、美容クリニックなどの一部の医療サービスを除けば、どの科目の病院でも、集客を見すえて取り入れていくべきジャンルです。
訪問看護師や訪問看護ステーションとの連携、大学病院や総合病院との連携を含め、地域で患者を診ていく必要性を強く感じているクリニックも多いはずです。
日本におけるプライマリ・ケア質評価指標開発研究班による「プライマリ・ケア医を選ぶための5か条」にはこのように明記されています。
「プライマリ・ケア医を選ぶための5か条」
- 診療時間外に体調が悪くなった場合も、相談ができる
- 患者としてだけでなく、あなたという人をよく理解してくれる
- 専門医の受診が必要になったときに、十分な手助けをしてくれる
- 必要なときに、幅広い内容の相談ができる
- 地域全体の健康問題に関心を持ち、その解決に取り組んでいる
医療関係者の連携によるチーム医療で、病気にならない予防医療を目指すというのは、国の方針でもあります。
クリニックの集客・集患を見直す際に、自院ではどのようなことができるかを考え、取り組んでいくことも必要かもしれません。
開業医が集客するなら認知してもらえるようなコンセプトによる差別化
新規開院したばかりでは、まずは自院の認知を広げたいと思うのは当然です。マーケティングを行う上で、「認知」はいちばん大切なことです。患者さんがクリニックの存在を認知していなければ、来院してもらうこともできません。
しかし、ひとことに「認知」といっても、何を知ってもらうかが重要。認知が重要であることは確かですが、認知数がイコール来院患者数にはならないからです。
先ほどからクリニックのホームページなどWeb集客をメインに説明してきましたが、ほかの広告媒体でも同じです。
開院したという事実だけでなく、どういう特徴を持ったクリニックが開院したのかを知ってもらうことが大切。
ほかのクリニックではなく、自院を選んでもらえるだけの差別化ができているかどうか。ご自身が買い物やサービスを受けるときに、どうしてその店やサービスを選んでいるのかを考えてみてください。
そこには選択するだけの理由が存在するはずです。
患者に選んでもらえるクリニックのコンセプトとは
クリニックのコンセプトを決めるためには、診療方針や医師としてのポリシー、クリニックとしてどうありたいか、という指針が明確になっている必要があります。
- どのようなクリニックにしたいのか?
- どのような患者さんに来院してもらいたいのか?
- クリニックを開業してなにを実現したいのか?
- 地域でどのような存在になりたいのか
- どのような医療サービスを提供したいのか
- 医師として譲れないものはなにか
といったことを自問自答しながらまとめます。コンセプトを設定することで、「当院はこのようなクリニックです」ということを明確に表すことができます。
また、コンセプトは自院を選んでもらう理由そのものになります。わかりやすい言葉で、患者さんの心にも響くような表現を目指してメッセージを伝えてください。
パンフレットやホームページなど、医療広告ガイドラインに抵触しないように気をつけながら、自院のコンセプトをより広く認知してもらえるようにしましょう。
コンセプトがもたらす効果とは
前述しましたとおり、コンセプトは患者さんが自院を選ぶ理由になります。そのほかにも、コンセプトはさまざまな副産物をもたらします。
たとえば、コンセプトがしっかり定まっていなければ、理念なきなりゆき経営に繋がる恐れもあり、結果的に経営が失敗してしまうことがあります。コンセプトは、経営判断をする際にいちばん大切な指針にもなります。
そのほかにも、
- 立ち返る原点となる
- 共に働くスタッフに方向を示す指針となる
など、コンセプトはあらゆる役割を果たします。まだコンセプトが設定されていない場合、または設定はしたがあいまいである場合は、しっかりとしたコンセプトを考えるようにしてください。
そうすれば集患だけでなく、経営方針の明確化やスタッフのモチベーション向上など、複合的な効果をもたらしてくれます。
クリニックを認知してもらう方法
しっかりとしたコンセプトを設定したら、より多くの人たちに認知してもらうための方法を、実施していく必要があります。まず自院のホームページの開設は必須です。前述しました医師の信頼度やコンセプトを伝える手段にもなります。
また、若い世代の患者さんはホームページを確認し、クリニックを決定する傾向にあります。ホームページの開設は、若い患者さんの集患にも繋がるのです。ホームページを制作する際は、検索結果で上位に表示されるよう、SEO対策などもしっかり行ってください。
そのほかにも、以下の方法を組み合わせて行うことで、たくさんの人たちに自院を認知してもらいましょう。
- 看板
- チラシ
- 口コミサイトの活用
- TwitterやFacebookなどのSNSによる宣伝
ただしくどいようですが、ホームページも広告とみなされますので、くれぐれも消費者(患者)の優良誤認を招くような文言を使わないように注意してください。
開業医のクリニック集客には差別化マーケティングが不可欠
クリニックの集患を成功させる上でここまで説明してきた中で最も重要なのは、同じ地域に開業している競合他院との差別化です。差別化するためには、そのクリニックのコンセプトや診療方針、診療科目、サービス体制、診療時間など、詳細をリサーチしなければなりません。
競争相手を知らずして、差別化戦略は練り上げられないからです。
- 競合クリニックが取り入れていない
- しかし、ユーザーには求められていること
それはなにか、を知る必要があります。なぜなら他院にはない強みを自院が獲得できるからです。これをマーケティング用語で「バリュープロポジション」といいます。差別化した強みが獲得できれば、「勝ち易きに勝つ」ことができます。
バリュープロポジションについても、別ページでくわしく解説しています。漫画でわかりやすいものになっていますので、よろしければお読みください。
クリニック開業医向け集客・集患戦略まとめ
弊社はクライアントのバリュープロポジションに則した戦略的コンテンツマーケティングを強みとしております。競合分析から市場の設定、ホームページのリニューアルやLPの制作など、お悩みや課題に合わせたご提案が可能です。
とくに医療広告ガイドラインや薬機法など関連法規を踏まえたコンテンツ制作やLP制作などについては、下記よりお気軽にご相談ください。
日々の業務で忙しく、競合他院の分析や患者さんのニーズ分析をするための時間を確保できない、集客・集患のためにいま以上時間をかけることができないなど、どのようなことでもかまいません。
下記緑色のボタンより該当するものを選んで、ご遠慮なくご相談ください。
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