コンテンツマーケティングのプランニングとは?効果的な進め方を解説
最終更新日:2022年01月28日
コンテンツマーケティングをより効果的なものにするためには、事前のプランニングがとても重要です。
計画が不十分だったり、曖昧なままで進めてしまうと、時間をかけたのに効果が出ないコンテンツマーケティングになってしまうリスクが高まります。
そこでこの記事ではコンテンツマーケティングのプランニングの進め方や、戦略策定に必要なポイントをまとめて解説しています!
自社にとって効果的なコンテンツマーケティングを実施したい方、失敗しないように進めたい方など、ぜひご一読ください。
コンテンツマーケティングとは
コンテンツマーケティングとは、自社が見込み客とする属性のユーザーに対して、価値ある有益な情報を提供し、興味を抱いてもらうマーケティング手法です。
自分にとって価値ある有益な情報を継続的に受け取ったユーザーは、次第にその情報の発信者に信頼を寄せるようになります。
そのようなユーザーに対して、コンテンツやメール等を通じて継続的にコミュニケーションを取ることで、顧客化・ファン化してもらうことが可能です。
自社で出稿する広告などと違い、ユーザー側から興味を抱いてもらうことで、スムーズに自社のことを認知してもらいやすくなります。
コンテンツマーケティングには計画と戦略立案は必須
冒頭でも述べたように、コンテンツマーケティングを行う前に、まず行うべきなのがプランニングです。
コンテンツプランニングを立案しないことで、施策開始後に以下のような弊害が出てきます。
- 誰に向けた情報発信なのかわからなくなり、方針が目的から外れてしまう
- 効果測定ができない
- 改善やさらなる効果向上へのアクションがとれなくなる
コンテンツプランニングを考えないままにコンテンツマーケティングの運用を開始してしまうと、作業工程に無駄が生じたり、途中でターゲットが曖昧になってしまったりします。
施策の方針が、目的から外れてしまう
コンテンツマーケティングを運営するにあたって、重要な項目のひとつにターゲットの設定があります。後述しますが、コンテンツマーケティングにおいては、ペルソナ設定が非常に重要です。
コンテンツプランニングの段階で、このペルソナをしっかりと行い、ターゲットを厳選する必要があります。そうしないと運営開始後にターゲットがブレはじめ、誰にどのようなコンテンツを配信してよいか分からなくなってきます。
そうなってしまえば、テーマがばらついたコンテンツが並ぶなど施策全体として統一感がなくなり、想定していた成果にもつながりません。
効果測定ができない
プランニングの中で目的を明確に定めない場合、そもそも何がどうなったら成功なのか・効果があったのかと判断するのかも曖昧になります。
結果、何を指標(KPI・KGI)として施策を進めるのかがわからず、コンテンツ発信などを実施したものの、その効果がどうだったのかが測れないという失敗に陥ります。
コンテンツマーケティングにおける主なゴール(目的)となるのは「コンバージョンの発生」です。コンバージョンの発生をどの数値で測るのか、また測れる仕組みができているかをチェックしましょう。
コンテンツの改善や成果アップができなくなる
上述のように効果の測定方法が定まらなければ、結果としてコンテンツの改善も成果のさらなる向上に対するアクションも起こせません。
コンテンツマーケティングは、長期的に運用しながら効果測定→改善というアクションを繰り返すことで、成果(コンバージョン)を生み続けます。
施策が上手くいったときに、なぜ上手くいったのかを分析することで、別の施策に活かせます。またただの季節要因や時期的な要因だった場合、同じことをやり続けてもやがて効果が出なくなります。
成功も失敗もコンテンツマーケティングにおいては重要です。その結果を分析し活用できるような運用体制をつくっておきましょう。
コンテンツマーケティングプランニングの手順
コンテンツマーケティングを効率よく行っていくためには、以下のような手順でプランを立案していきます。
- 目的を決める
- ターゲットのペルソナを決める
- カスタマージャーニーを考える
- 競合するコンテンツを分析する
- 発信する方法・チャネルを決める
- スケジュールを決める
- 運用体制をつくる(リソースの確保)
- PDCAをまわす(継続的に運用する)
- KPIやKGI等を決め効果測定できるようにする
目的を決める
まずコンテンツマーケティングを実施する目的を決定します。
例えばオウンドメディアを通じて情報発信をするのであれば、コンテンツに触れたユーザーにどう感じてもらい、どんな行動につなげたいのかを定めましょう。
例えば
- 自社商品やサービスの売上を発生させたい
- ソフトウェアや資料の無料ダウンロードをしてもらいたい
- 自社のブランドイメージを認知してもらいたい
など、オウンドメディアを運用してなにをコンバージョンとするのかは、その目的によって変わります。
ターゲットのペルソナを決める
コンテンツマーケティングでは、内容を一貫させた運営を行っていくために、ペルソナの設定が非常に重要になります。
ペルソナは自社商品やサービスを売り込みたいターゲットとなる人物像のことを指します。
名前や年齢、性別をはじめ趣味や性格、居住地に至るまで、詳細に設定していきます。
最終的には「その人」ひとりにまで絞り込み、実在している人をリアルにイメージしながら、コンテンツを発信していきます。
主に以下のような項目を設定していきます。
ペルソナ設定項目例
- 名前
- 年齢
- 性別
- 居住地
- 居住形態(一軒家or集合住宅)
- 家族構成
- 趣味
- 性格
- 休日の過ごし方
など
カスタマージャーニーを考える
カスタマージャーニーマップはマーケティング戦略ではよく活用されるフレームワークです。
ユーザーの行動を可視化させて効率的にマーケティングを展開し、成果につなげるために必要不可欠です。
ユーザーの購買プロセス「認知」「興味・関心」「比較検討」「購入」を横軸とし、縦軸に「行動」「タッチポイント」「思考」「感情」「課題」の項目をそれぞれ設定します。
これによりユーザーの行動や心理、感情を可視化したうえで、それぞれの段階でどのようなコンテンツを発信するべきかを判断しやすくなります。
競合するコンテンツを分析する
ターゲットやコンテンツの内容が定まってきたら、同じようなテーマで競合するコンテンツやメディアを分析しましょう。
例えばあるキーワードで検索上位に表示されているコンテンツは、そのキーワードに対する最適な答えが書かれているGoogleに評価されていることがわかります。
そういった情報はしっかり自社のコンテンツにも組み込んでいきましょう。ただしまったく同じ内容を流用してしまうと、コピーコンテンツとして逆に評価を下げることになりますので注意してください。
またある程度競合をチェックしてみて、自社ならではの情報やコンテンツが発信できれば、コンテンツの差別化につながります。競合にはないオリジナリティのあるコンテンツを目指しましょう。
発信する方法・チャネルを決める
コンテンツマーケティングでは、まず基本となるのはオーガニック検索です。そのためSEO対策を視野にいれた、オウンドメディアの構築がメインとなります。
ですがチャネルはそこだけにとどまりません。TwitterやFacebook、LINEといったSNSやブログなどさまざまな媒体もチャネルとして見込めます。
重要なのは自社がターゲットとする属性やオウンドメディアを運用する目的に合わせて選択することです。
例えば優良顧客を得る目的であれば、SEO対策を強化した、自社の専門性を打ち出せるオウンドメディアの構築が適しています。
「20代スイーツに興味のある女性」「30代投資に興味がある男性」など、ある程度アバウトなカテゴライズで攻めたい場合には、SNSでのチャネル構築も有効です。
スケジュールを決める
コンテンツマーケティングで効果を実感するまでには、ある程度の期間を要することが一般的です。
そのためいつまでになにをするのか、コンテンツを発信するタイミングやその効果を分析するタイミングを定めたり、いつまでにどのくらいの成果を目指すのかといったゴールから逆算したスケジューリングが重要です。
スケジュールを決めておかないと、施策の実施が遅れたり、効果につながらない施策を継続してしまったりなど、時間やコストを無駄にしてしまうことにもつながりかねません。
運用体制をつくる(リソースの確保)
上述の通り、コンテンツマーケティングは継続することで成果を生むため、運用体制の構築も重要なファクターとなります。運用体制とはいわゆるリソースの確保です。
コンテンツマーケティングは業務工程を細分すると実にさまざまな担当者が関わっていることがわかります。
プロデューサーやディレクター、エンジニアやデザイナーそしてライターなど、全ての業務工程をひとりで行うのは大変です。
そのため、これらの業務工程をスムーズに回していける運用体制をあらかじめ構築しておかないと手が回らなくなり、効果的なコンテンツマーケティングの実施が難しくなります。
PDCAをまわす(継続的に運用する)
コンテンツは一度投稿したらそれで終わり、ではありません。また過去に投稿したコンテンツも定期的に見直していく必要があります。
例えば「アクセスの来ないコンテンツ」「直帰率・離脱率の高いコンテンツ」「滞在時間の短いコンテンツ」などを見直し、再度アクセスが来るように手直ししてあげるのです。
そのためにはPDCAをまわし、効果の分析と改善を継続的に運用していく必要があります。
KPIやKGI等を決め効果測定できるようにする
効果があったのかなかったのかの基準として、KPI・KGIとしての数値を定めておきましょう。
オウンドメディアを運用する目的はコンバージョンを得ることです。
例えば購入してもらうことがコンバージョンであれば、測定するのは簡単です。
ですがコンバージョンを発生させることは非常に難しく、発生までの途中経過において、さまざまな施策を講じる必要があります。
そのため最終的な効果測定だけでなく、コンバージョンにいたるまでの途中段階にも指標を設けて測定できるようにすれば、どこでユーザーが離脱してしまっているのかこともわかり、細部の改善が可能になります。
コンテンツそれぞれにもプランニングが必要
コンテンツマーケティング全体としてのプランニングが必要なのもさることながら、個々のコンテンツそれぞれにもプランニングが必要です。
それぞれのコンテンツごとに、ターゲットユーザーと目的・ゴールを定めて、コンテンツを見たユーザーにどのような行動をしてほしいかを考えた上で制作を進めましょう。
コンテンツマーケティングのメリットとは
これまで紹介してきた通りコンテンツマーケティングを実施する前段階から工数がかかります。
しかしそれに見合うメリットがあるからこそ、多くの企業のマーケティング施策として取り入れられているのです。
コンテンツマーケティングのメリットとして、以下のようなものがあげられます。
- コストを抑えやすい
- ブランディングができる
- 顧客ロイヤリティの向上が期待できる
コストを抑えやすい
会社のホームページや、無料で利用できるSNSやブログなどであれば、基本的にはコストはかかりません。
無料で提供されているものを有効活用することで、コストを抑える事ができます。
まずは自社の予算に合わせた施策を行ってみましょう。
より効果的なコンテンツマーケティングを行うためには、自社でコントロールできるオウンドメディアの制作がおすすめ。
無料で始められるものは、コンテンツのボリュームや内容に制限があるものがあります。
この後に上げるメリットである、ブランディングやロイヤリティ向上を狙う際や、集客力の強化を目指すのであれば、自社に最適なコンテンツを展開できるオウンドメディアを検討してみましょう。
制作運用を外注する場合はそれなりに予算がかかりますが、コンバージョンの精度や質が上がることで、費用対効果も良くなっていきます。
ブランディングができる
効率よく見込み客にブランディングができるのも、Webを活用したコンテンツマーケティングならではの特徴です。
またSNSでの「拡散」をうまく利用すれば、いっきにブランディング効果を加速させることもできます。
しっかりとテーマを絞った情報発信をすることで、「〇〇といえばA社」「〇〇に詳しいA社」といったイメージを持ってもらいやすくなります。
文章だけではなく、動画や写真などコンテンツ表現を変えることで、抱いてほしい自社のイメージを明確に伝えることができます。
顧客ロイヤリティの向上が期待できる
ユーザーにとって有益かつ興味深いコンテンツを継続的に提供することにより、顧客ロイヤリティが高まる可能性があります。
ユーザーの企業に対する信頼感や愛着心が根付き、LTV(顧客生涯価値)も同時に高まることが期待できます。
この記事のまとめ
コンテンツマーケティングは中長期的に得られるメリットが多く、いままで接点の持てなかったユーザー層を顧客化できる可能性があります。
ただし効果的・効率的なコンテンツマーケティングを行うには、この記事でご紹介したようにプランニングが重要です。プランニングを丁寧に実施することで、望む効果や成果につながりやすくなります。
あわせて自社ならではの強みや特徴を伝えることができれば、他社との差別化なども可能です。まずは計画を可視化して、コンテンツマーケティングの道筋を明確にしてみてください。
以下の資料では、コンテンツマーケティングを効率よく実践できるように、手順や考えるべきことをまとめています!
「早速を計画を考えてみよう!」「ざっと考えるべきことを把握したい」といった際には、ぜひこちらもご活用ください。
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