オウンドメディアにおけるコンバージョンとは?基礎から応用まで徹底解説!
最終更新日:2024年01月30日
「オウンドメディアのKPIに顧客獲得は設定していない」という企業もあるとは思いますが、果たしてそれは正解なのでしょうか。
この記事では、オウンドメディアにおけるコンバージョンの考え方や基礎知識について解説していきます。
また、コンバージョンを目的としたオウンドメディア施策である「ブランディングメディア」や「ポジショニングメディア」も紹介しています。
ポジショニングメディアを導入した企業では、「欲しい客が着実に獲れるようになった」や「たった10件のリードで4件成約」といった成果が上がっています。オウンドメディアで着実に成果を上げたいというかたは、ぜひこちらもご覧ください。
オウンドメディアにおけるコンバージョンの定義
オウンドメディアの運用で重要なのは、ブランディングや認知度向上だけでなく、いかにしてコンバージョン(CV)を稼ぐかということです。
ブランディングや認知度向上を行っても、その施策がコンバージョンにつながらなければ、オウンドメディアを運用している意味がありません。
こちらではコンバージョンの意味をはじめ、その種類や基礎知識を改めて学び、オウンドメディアの効果的な運用方法を解説いたします。
そもそもコンバージョンとは
コンバージョンとは、現在展開しているビジネスにおける「最終的な成果」のことを指します。
英語では「Conversion=CV」と表記され、変換や換算、転換などKPIに合わせた成果として設定されます。大枠では、サイト訪問者が購入者、顧客に変わるイメージとして捉えるとわかりやすいです。
オウンドメディアを運用する目的には、企業の認知度向上や製品のブランディング、Web採用活動支援などさまざまなものがありますが、加えて製品購入や資料請求などユーザーを「リード(見込み客)化」するよう運用していくのが理想です。
自社のサービスや商品の購入へとうまく導きコンバージョン数が稼げるサイトほど、オウンドメディアを効率よく運用できていると言えます。
コンバージョンにも種類がある
ひとことでコンバージョンと言っても、なにをKPI(重要業績評価指標)にするかによって、ゴールが変わります。ビジネス形態や自社で展開しているビジネスにおける「成功のカギとなる成果」はそれぞれ異なるからです。
例えば実店舗におけるコンバージョンとは、通常お客さんが商品やサービスを購入することです。
ですが、実店舗への来客までを最終的なコンバージョンとして設定してもよいですし、当店自慢の商品のみの購入だけをコンバージョンとして設定してもよいのです。
一方オウンドメディアでのコンバージョンも成果地点により、その種類や性質は異なります。概ね以下のように分けられます。
- 総コンバージョン
- 直接コンバージョン
- 間接コンバージョン
- ユニークコンバージョン
- クリックスルーコンバージョン
- ビュースルーコンバージョン
以下にそれぞれ簡単に説明しておきましょう。
総コンバージョン
総コンバージョンとは計測期間中に発生したすべてのコンバージョンのことを指します。
例えば一人のユーザーから複数のコンバージョンが得られた場合は、それらがすべてコンバージョンとして計上されます。
直接コンバージョン
直接コンバージョンとは、オンライン広告などを経由したサイト訪問者が、そのサイトを離脱せずに得られたコンバージョンのことを指します。
オウンドメディア運用における最良のコンバージョンと言えるでしょう。
間接コンバージョン
間接コンバージョンは複数回のサイト訪問により得られたコンバージョンのことを指します。
オンライン広告などを経由してきたサイト訪問者からその場ではコンバージョンが得られず、一度サイトを離脱されるものの、その後再訪問によりコンバージョンに結びつくケースです。
ユニークコンバージョン
ユニークコンバージョンとはユーザー単位でのコンバージョンのことを指します。
例えば計測期間中に1人のユーザーから複数のコンバージョンが得られた場合でも、そのユーザー自体は1人ですので「1」として計上されます。
クリックスルーコンバージョン
クリックスルーコンバージョンとはオンライン広告をクリックして来訪したサイト訪問者から得られたコンバージョン数を指します。
同一ユーザーから複数のコンバージョンを得られた場合でも、「1」として計上します。
ビュースルーコンバージョン
ビュースルーコンバージョンとは表示されたオンライン広告経由ではなく、検索エンジンやSNSなど別ルートからのサイト訪問で得られたコンバージョンを指します。
例えば表示されたオンライン広告をクリックせずに、検索をかけてサイト訪問し、コンバージョンにつながったケースなどはこれに該当します。
コンバージョンの基礎知識
コンバージョンをきちんと理解し正しく知ることで、オウンドメディアを効率的かつ効果的に運用していくことができます。
ここではコンバージョンやオウンドメディアKPIの設定方法やKPI・KGIの関係性について解説いたします。
コンバージョンの設定方法
コンバージョンは言わば展開しているビジネスにおけるゴール(達成すべき目標)となります。そのため最終到達地点を明確にして到達するルートを設定する必要があります。
またBtoCの場合とBtoBの場合では目標とするコンバージョンの設定も変わってきます。
BtoCにおけるコンバージョン設定例
BtoCでは自社商品やサービスの購入をコンバージョンに設定するのが一般的ですが、無料体験や無料ダウンロード、初来店が達成された場合などをコンバージョンに設定するケースもあります。
BtoBにおけるコンバージョン設定例
BtoBでは自社サービスの契約が主なコンバージョンに設定される他、資料やソフトのダウンロード、システムのお試し導入などもコンバージョンに設定されるケースがあります。
中間コンバージョンの設定も有効
ユーザーを最終到達地点に到達させるためには、前段階において多くのステップを踏む必要があります。
自社商品やサービスの良さを知ってもらうために広告をいくつも出稿し、浸透させるために幾度となく宣伝を繰り返さなければなりません。
そのため、なかなかコンバージョンに到達しないこともあります。このような場合は中間コンバージョンを設定することも有効です。
例えば商品を購入してもらうための前段階として、無料お試し商品の請求がされた段階で中間コンバージョンとする、ソフト購入の前段階としてお試し無料ダウンロードがされた段階で中間コンバージョンとする、というのも有効です。
オウンドメディアKPIの設定方法
コンバージョンを設定する前に、オウンドメディアをどの指標で成功に導きたいか、「これだけは絶対に達成したい」という、カギとなる要素を明確にする必要があります。これがKPIです。
KPI(重要業績評価指標)の達成に向け、オウンドメディアのコンバージョン向上施策を打ち続け、改善のPDCAを継続的に実施していきます。
ただしオウンドメディアKPIの設定は、複雑になりすぎないようにするのがポイント。なぜなら、オウンドメディアは即効性のある広告ではなく、中長期的な広告戦略だからです。
おすすめのKPI設定としては、2年程度3段階のフェーズに分ける方法です。
オウンドメディアの立ち上げから1年程度経過
オウンドメディアを立ち上げて半年程度で徐々に検索エンジンからのターゲット流入が見込めるようになります。
グーグルからサイトが徐々にインデックスされるようになり、評価が上がってきます。
この時期に設定するKPIとしては集客に着目したものとなります。主にキーワードでの検索順位や、ページビュー数、ユニークユーザー数などが挙げられます。
半年から2年程度経過
このフェーズではコンテンツの中にも上位表示されているものが散見されるようになります。
次に行うことはユーザーへの自社定着とさらなる浸透です。コンテンツを繰り返し見てもらえるようにPDCAを回していきます。
主に設定するKPIとしては定着率や滞在時間の他、回遊率や遷移数にも着目します。
1年以上経過
1年以上経過した段階で、同時にメルマガ登録数や資料のダウンロード数などの数値もKPIとして設定していきます。
BtoB向けのオウンドメディアであれば、具体的な商談数や成約数をKPIとして設定するのが理想です。
コンバージョンとKPI・KGIの関係性
コンバージョンを考察する上で重要なKPIの他にKGIという指標もあります。
KPIは「Key Performance Indicator=重要業績評価指標」ですが、一方でKGIは「Key Goal Indicator=重要目標達成指標」です。
つまりKGIは最終的なゴールとなる目標を達成するための指標となります。そしてKPIはその「ゴール=KGI」を達成するための経過目標と捉えることができます。
オウンドメディアのCV率を上げる方法
オウンドメディアから一向にコンバージョンが発生しない場合は、コンバージョン率を上げる施策を講じる必要があります。
オウンドメディアではコンテンツマーケティングの実装だけでな不十分であり、コンバージョン率向上のために導線の改修やコンバージョンボタンのABテストなど、さまざまな改修が必須なのです。
具体的には以下のような施策を行い、コンバージョン率を徐々に改善していきます。
- ABテストの実施
- ヒートマップを活用
- 訴求ポイントの見直し
- 商品やサービスの変更
- 潜在層でもコンバージョン出来る導線の準備
ABテストの実施
マーケティングにおけるABテストの実施は必須項目と言えます。
「ABテストの検証のみで売上をあげることができる」と断言しているマーケターもいるぐらいABテストを実施することは重要なのです。
広告や訴求ポイントを複数用意し、オウンドメディア内でPDCAを回しながらコンバージョン率を改善していきます。
ヒートマップを活用
オウンドメディアにヒートマップを導入し、それらを解析しながらコンバージョン率を改善していきます。
ヒートマップはサイト訪問者の目線を可視化する解析ソフトです。サイト訪問者がどこを集中的に読んだか、どこを読み飛ばしたが解析できます。
ヒートマップ上で読まれていない部分に広告や訴求ポイントを設置していないか、逆に読まれている部分にも関わらず施策が何もされていないかを確認していくことができます。
訴求ポイントの見直し
訴求ポイントを見直すこともコンバージョン率改善には必要不可欠です。サイトを訪問してくるユーザーに的外れな宣伝やアピールを行っている場合もあります。
しっかりとサイト訪問者の欲求やニーズ、疑問を分析し、それらを解消してあげられる訴求ポイントを提示する必要があります。
商品やサービスの変更
そもそも扱っている商品やサービス自体が売れない場合もあります。
それらは市場においてニーズが少ないか、もしくはサイト訪問者との属性が合致していない可能性もあります。
前者である場合は市場調査をしっかりと行いニーズのある商品やサービスに変更しなくてはなりません。
またサイト訪問者との属性が合致してない場合は、サイト訪問者のニーズを分析し、疑問や欲求を解消できるような商品やサービスに変更する必要があります。
潜在層でもコンバージョン出来る導線の準備
潜在層でもコンバージョン出来る導線の準備することでオウンドメディアの全体的なCVRを高めることができます。その潜在層からコンバージョンを取るための施策の1つとしてページデリバリーというツールがあります。
ページデリバリーとは、Webサイトのコンバージョン率を高めるためのサービス。特にコンバージョン率が頭打ちになっているサイトに対して、新たな角度からの訴求をするランディングページを作成します。
従来のお問い合わせや資料請求といったコンバージョン導線に加えて、新しい導線を設計することで、異なる視点から潜在顧客にアプローチし、より多くのコンバージョンを生み出すことが可能になります。
詳しくは下記よりダウンロードしてみてください。
ZenkenはオウンドメディアのCVをこう考える
Zenkenが多くの中小企業に提供しているオウンドメディアの施策にに「ブランディングメディア」というメディア戦略があります。
クライアント企業や製品に興味関心が強いユーザー層に向け、デザインやストーリーでサイトを構築、ブランドの世界観や特定ジャンルを深掘りしたコンテンツを盛り込み集客とブランディングを同時に実現する独自のオウンドメディアで集客するマーケティング施策です。
市場のなかで「〇〇といえばこの会社!」と第一想起されるようになれるようブランドを確立しながら、中長期的に成果を追求し続け、コンバージョン重視で改善のPDCAを回しながら運用していきます。
「ブランディングメディア」とは
ブランディングメディアとは自社で運営する独自のオウンドメディアの一種で、いますぐ客への訴求というよりは、自社ブランドの認知度向上や専門性のアピールなど、ある程度時間をかけてファンを育てていくためのメディア戦略です。
ブランディングメディアと聞くと、コンバージョンは二の次といった印象があるかもしれませんが、Zenkenのマーケティング施策はすべて「反響を最大化する」ことに特化しています。
貴社が専門家として中立な立場で解説、顧客の疑問にていねいに「答え」を提供することによって、「〇〇〇のことはこの会社に相談してみよう」と第一想起される会社として認識してもらえるようになります。
中長期の施策ではありますが、いますぐ客を獲得する施策と並行して運用するメリットは大きく、ブランディングメディアを経由した顧客は非常に顕在性が高いことがわかっています。
ブランディングメディアのメリット
自社の広告を全面に押し出すのではなく、ターゲットが悩んでいることを専門家の視点で情報発信して解決しつつ信頼関係を構築し、自社の認知度浸透とファンを獲得できる点が最大のメリットです。
このあと説明するポジショニングメディアとは異なり競合他社との比較は行いませんが、競合他社との差別化が図れるコンテンツマーケティングも実装できます。
ユーザーファーストの立ち位置で、専門家が発信する信ぴょう性の高いコンテンツはSEOでも評価され上位表示されやすくなる傾向が強い点もメリットです。
ブランディングメディア(オウンドメディア)の事例
ブランディングメディアの事例として、下記サイトを紹介させていただきます。特定のテーマに絞り込んだメディアとして、イメージの参考になるかと思います。
こちらの「音と、暮らす。〜防音室のある家〜」というオウンドメディアは、音響防音事業に圧倒的なこだわりを持つクライアント企業が、防音室をつくりたいと考えて検索しているユーザーに対し、専門家として有益なコンテンツを発信しています。
「防音室のことはここに聞いてみよう」と思わせる設計とストーリーで、クライアントの認知度・信頼度を向上させるメディアを制作いたしました。
実際、公開してからあまり時間が経過していないにもかかわらず、問い合わせからの成約といった成果が出始めています。
現役の設計士6名が、それぞれ設計にこだわったポイントについて解説。ユーザーが自分好みの注文住宅を13のタイプから選べるような構成となっているため、画像を見ながら「こういう家が建てたい!」と具体的なイメージが描けるようなブランディングメディアになっています。
この2例のほかにもさまざまな業界、BtoVC向けのブランディングメディアを提供しています。ホームページとブランディングメディアの相乗効果で、企業のブランド力を向上させ、売上アップにつなげることができます。
ディレクター、デザイナー、アナリスト、ライターなど、それぞれ専門のプロがチームでメディア制作にあたっています。貴社がオウンドメディアを通じて伝えたい、メッセージや強み・価値など、ぜひお聞かせください。
ブランディングメディアに関するくわしい解説資料も、下記ボタンより無料でダウンロードいただけます。この機会にぜひお目通しください。
オウンドメディアのコンバージョンまとめ
オウンドメディア運用に関しては常にコンバージョンを意識することが重要となります。
オウンドメディアにもホームページやSNS、ブランディングメディアやポジショニングメディアなどの独自メディアなど、
オウンドメディアのコンバージョンに課題がある、オウンドメディアの運用やリニューアルの相談がしたい、新たなオウンドメディアを作成したいといったご相談は下記よりお願いいたします。