レストラン・飲食店経営を黒字化!立て直しのポイント解説
公開日:2020年02月26日
レストラン・飲食店の立て直しのチェックポイント
レストラン経営がなかなか黒字化できない、そのような状況から中々抜け出せず厳しい状況にある、そのような状況を打開するヒントになれば幸いです。
直すべきポイントは
- 売り上げ、経費など資金面の管理
- 顧客が定着しない集客の問題
- 料理、接客以外の仕事による工数圧迫
- 人的余裕がない(マンパワー不足)
大きく分けるとこのように分類できます。
資金面の問題、業務量や人の問題はレストラン特有ではなくどの業種にもいえることでしょう。集客についてはレストラン独自の問題なのかそれ以外の問題なのかをしっかりと見極める必要があり、マーケティングによる分析は必須です。
レストランの経営再建・黒字化へ「問題点の抽出」
まずは「資金面」の問題点をみていきましょう。経営が厳しくなると、それ以外の施策やメニューの見直しと開発、人材の育成など資金面の圧迫から余裕がなくなってしまうからです。その次に「営業面」の問題。集客や料理、メニューの開発、店舗の接客など実務に関係するところでの問題点をピックアップします。
【資金面の問題点】
- 会計がどんぶり勘定、売り上げだけを気にして経費への意識が低い
- 支払い日への認識が甘い
- そもそも個人用と店舗用の金銭管理を分けて考えていない
- 借入金の返済に追われる
資金面の問題は抽象的ですが、意識一つで変わることが多いです。数字や日付を「だいたい」把握しているのと、月、週、日と数字の見直しは何よりの行動の見直しにつながります。
今日は働いたと思っても、売り上げ構成はどうでしょうか?利益率の高いメニューはどれぐらい販売できたでしょうか?そのような考えでみると、時間単価はきっと変わるはず。営業利益の目安を10%とするならば、その目標をクリアしているかどうか。このような売り上げに対する考えをもち対策を繰り返すことで利益は増えます。
同様に支払日への意識も改善すれば、「お手上げ状態」になる前に問題点をひろいあげて対処を考えることができるはず。このようなキャッシュフローは分類わけし、状況によっては外注して税理士に頼るのも手です。実際に小さなお店を少数で経営する人が収支計画書などは税理士に任せているという事例も多数あります。
【営業面の問題点】
- メニューを過信しすぎている、マーケットを間違えている
- そもそも十分なマーケティングをしていない
- 集客活動ができていない、認知されていない
- リピーターがいない
- 人材育成ができない、スタッフが定着しない
資金面の問題は外注できますが、実務についてはそれができません。集客や商品の開発にはマーケティングがかかせず、人材の育成やスタッフの定着にはマネジメントの考えが必要です。資金面同様、なんとなくしているという意識の改善からはじめましょう。
レストラン経営で重要なのはお金・サービス・人
運転資金
店舗ビジネスには初期投資から経営が安定するまでを見越した数か月分の運営資金を見積もることが肝心です。いきなり黒字経営になることの方が稀なので、収益がなくても店を存続できるのが最大で何カ月までなのか?予定よりも上手くいかなかったときにどのようにして資金調達をするのか?といったことをはじめに計画しておく必要があります。
サービス
レストランに求められているのは料理の質もですが、そのレストランでしか体感できない「時間」も満足度をあげるポイントです。いわゆる「コト消費」と呼ばれるもの。
接客サービスにおいての工夫もしましょう。もしもの時の対処をスムーズに全スタッフが対処できるようにしておくなど、例えば、料理に異物が入っていた場合、新しいものに取り換えるのはもちろん、それでも、もう一度いってみようと思えるぐらいのフォローができるかどうかまで考えることです。
人
人材の育成がままならないと、当然人はやめていきそうなると常に新しい人材の教育におわれて仕事どころではありません。安心して任せられるスタッフが、継続勤務してこそ安定した売り上げにつながります。
人材の育成には上手くマニュアルを活用すること、そして育てた人材がさらに次の新しい人材を育てる仕組みを作ることが重要。仕組みの中には、従業員の満足ややりがいにつながるよう、言葉だけでなく待遇や報酬も見直して実利につながる仕組みを構築しましょう。
サービス・人はマーケティングによる差別化も意識
サービスや人に関することは、エリアマーケティングをして競合との差別化やオンリーワンとなる個別化をはかり、その特徴を持って広告戦略を考えることで優位性をつくります。
エリアマーケティングの重要性は、前述してきた資金面以外の全ての項目に深く関係すること。マーケティングをし、しっかりと分析すれば、エリア内における店舗の特徴と魅力を確立することができます。そしてそれは、利用者の満足につながり、更には人材の採用にも影響します。
資金面の問題は専門家への外注で客観的な目をいれて改善し、サービスと人の問題点にオーナー自身が全力で注力できるようにすることが、黒字化への大きな一歩となるのではないでしょうか。