アウターブランディングとは?事例や戦略、施策を5分で解説
最終更新日:2024年03月23日
商品やサービスが市場で認知されるために必要な施策が「ブランディング」です。ブランディングはユーザーに自社の商品やサービスを知ってもらうだけでなく、企業や商品から抱くイメージを浸透させる目的があります。
ブランディングには「アウターブランディング」と「インナーブランディング」に大別することができ、それぞれ使い分けて戦略を練る必要があります。
この記事では特にアウターブランディングを行うことのメリットを紹介し、事例などを交えながら解説していきます。
また、下記のページにはブランド戦略やブランディングの基礎情報をまとめている資料も用意しております。この記事の内容と合わせて、ぜひこちらもぜひお役立てください。
※Zenkenがつくるブランディングメディアについてはこちら(記事の後半へジャンプ)からでも詳しくご覧いただけます。
アウターブランディングとは
アウターブランディングは「対外的」なブランディングのことです。自社の商品やサービスの市場・ユーザーに対してブランディング施策を行っていきます。
昨今ではブランディングの効果やその重要性が広まり、大手企業のみならず中小企業や個人であっても、ブランディングに力を入れることは珍しくありません。
「〇〇といえば△△」というブランドイメージを持たれることは、それだけで自社や商品を見つけてもらえる・興味を持ってもらえるきっかけになります。
アウターブランディングを行うことで得られるメリットとは
同業他社との差別化が図れる
商品スペックや価格の安さといった数値的なデータではなく、メッセージやこだわり、世界観といったイメージによる差別化が可能になります。
たとえ他社製品より価格が高くても、そのコンセプトに共感したということが購入の最後の決め手になることも少なくありません。
自社ならではのブランドイメージを確立することができれば、必然的に共感するユーザーは自社製品を優先して選んでくれるようになります。
もちろん「激安といえば自社」というブランディングも可能ですが、そういったブランディングはナンバーワンでなければ効果は期待できず、1番になるために消耗戦を繰り返す恐れも。
ナンバーワンではなくオンリーワンを目指す、差別化のひとつの切り口としてアウターブランディングは有効な方法です。
リピーターを確保しながら新規顧客を開拓できる
ブランドに共感し魅了されたユーザーは、その期待を裏切ってしまったり、市場が成熟して魅力が薄まってしまったりしない限りは、自社商品やサービスに常に関心を抱き続けてくれます。
AppleのiPhoneなどは他社に比べて高額であるにも関わらず、新商品を発売するたびに売れ続けています。
そういったブランドイメージが広まることで、興味がなかった・知らなかったというユーザーの目にもとまるようになり、新規ユーザーの獲得にもつながるのです。
長期的には利益率が向上する
アウターブランディングに成功して右肩上がりに業績を伸ばしている企業は多くあります。
Appleをはじめトヨタ自動車やタニタ、セブンイレブンシャパンなどはその代表的な企業と言えるでしょう。
ブランディングを行って自社商品やサービスがユーザーに認知されていくにつれ、ただ知ってもらうためだけに打つ広告費を徐々に削減していくことができます。
そのため長期的には利益率が向上していくことが期待できるのです。
インナーブランディングとの違い
一方で、インナーブランディングは「対内的」のブランディングのことです。
主に社内の従業員へ向けてブランディングを行い、社員一人ひとりのコミットメントを高めます。
更に企業のブランドビジョンやブランドミッション、ブランドバリューが共通認識となることで社員に一体感が生まれます。
自社で働くことのモチベーションにつながるだけでなく、自社の価値が明確になることで、社員ひとりひとりが対外的に発する自社の情報にブレがなくなり、アウターブランディングにも寄与する効果もあります。
アウターブランディングの具体例・効果
具体的にアウターブランディングはどのように行っていくのでしょうか。
アウターブランディングはさらに細かく「コーポレートブランディング」と「プロダクトブランディング」に分けられます。
それぞれやり方や得られる効果、メリットは変わってきますので、戦略に応じて使い分ける必要があります。
コーポレートブランディング
コーポレートブランディングは企業に対して行うブランディングです。企業としての価値を高めイメージの向上を目指し、ブランドを構築していきます。
例えばトヨタ自動車やベンツなどはロゴを見ただけで企業が分かりますし、ファミリーマートやドン・キホーテなどはリズミカルなキャッチコピーを聞けば企業名が思い浮かびます。
コーポレートブランディングは最終的に「〇〇といえばこの会社」といったイメージを、ユーザーに認知してもらえるようになるのが目的です。
コーポレートブランディングのメリットは以下が挙げられます。
- 価格競争からの脱却ができる
- 熱狂的ファンを増やせる
- 優秀な人材を確保できる
価格競争からの脱却ができる
コーポレートブランディングができている企業からは、値段の高い・安いにかかわらず商品やサービスが売れていくことが多くあります。
それはユーザーが競合他社の商品では満たすことができない、その企業の価値を買っているからです。
そのため価値に見合う価格設定であれば、他の商品より高くてもユーザーはその商品でしか満たされないニーズがあるため購入していきます。
競合他社との価格競争から脱却することができる、というのもブランディングの効果です。
熱狂的ファンを増やせる
コーポレートブランディングはその企業の熱狂的ファンを増やすことができます。
企業への熱狂的ファン化に成功すると、商品やサービスの枠を超えて、その企業の販売するもの全てに愛着が出てくるユーザーもいます。
つまり長期的な利益を鑑みた場合には、商品やサービスに対するブランディングを行うよりも、コーポレートブランディングを行った方がLTVは高くなるのです。
優秀な人材を確保できる
コーポレートブランディングは優秀な人材を確保する手段にもなりえます。
その企業の販売している商品が素晴らしいと感化されたユーザーが入社を希望するかも知れませんし、企業に魅せられた競合他社の社員が入社を希望するかも知れません。
日頃からコーポレートブランディングで企業の魅力や透明性、企業風土などをアピールしていれば、入社を希望する多く人が集まることになります。
思いもよらぬルートから、優秀な人材確保へつながることも少なくないのです。
コーポレートブランディングを行う方法
コーポレートブランディングを行う方法としては、まずインターネット広告の出稿がメジャーです。
その他にもYoutubeなどに動画を投稿する、ツイッターやインスタグラム、フェイスブックなどのSNSを活用するなどがあります。
中でもオウンドメディアやブランディングメディアを活用するのがおすすめです。
プロダクトブランディング
プロダクトブランディングは商品やサービスに対して行うブランディングのことです。
企業名はいまいちわからないが、商品やサービスを見れば「あっこれか!」とピンとくるユーザーもいます。この場合はプロダクトブランディングに成功していると言えます。
プロダクトブランディングのメリットには以下のようなものがあります。
- 製品に付加価値がつく
- リピーターがつく
製品に付加価値がつく
プロダクトブランディングは商品やサービスに付加価値を付ける目的で行うこともあります。
商品やサービスに付加価値を付けることに成功すると、その商品やサービスの機能以上の評価をユーザーから得られることもあります。
競合他社の商品やサービスより多少劣っていたとしても、好意的に受け取るユーザーも多くなり「自分ならこうして使う」「この製品ここがいいよね」と自分ならではの価値観も見出してくれるようになります。
結果、他社と比較することなく自社商品やサービスを選択してくれるようになるのです。
リピーターがつく
プロダクトブランディングに成功すれば、商品やサービス単体にリピーターが付きます。
企業は特に意識していないが、商品やサービスが良いのでずっと選択し続けているというユーザーも多くなり、新バージョンが出たら試しに購入してくれる、ということも多くなります。
プロダクトブランディングを行う方法
プロダクトブランディングは商品やサービスの良さありきです。
その商品やサービスでは何ができるのか、どのようなメリットがあるのかを詳細に発信していきます。
「原料にこだわっている」「操作性が抜群」など、競合他社より秀でている点や自社独自の点が最も伝えやすい方法を選びましょう。
あわせてパッケージやロゴのデザインを斬新にしたり、キャッチコピーをインパクトのあるものに変えたりすることで相乗効果も生まれます。
アウターブランディングの事例
アウターブランディングで業績を伸ばし続けている企業はたくさんあります。
Appleや無印良品、トヨタ自動車などは成功企業例として有名です。
他にもセブンイレブンジャパンやユニクロなどもアウターブランディングで成功した企業として知られています。
セブンイレブンジャパン
セブンイレブンに限らずですが、近年ではコンビニエンスストアが本物志向にこだわり、原材料費を多く費やした商品を販売することが多くなってきています。
ユーザーからも「再現度が高い」「現地の味」などのレビューも見かけるようになり、競争は激化しています。
中でもセブンイレブンジャパンはそんな真摯な姿に高評価を得たのか、好感度が高い企業として2020年11月の「企業好感度の高い企業トップ300社」でトップとなっています。
ユニクロ
ユニクロもアウターブランディングに成功した企業として知られています。
ユニクロは当初安物ファッションのイメージが根付いており、おしゃれなイメージはありませんでした。
ですがその後、経営戦略を転換し「海外の著名なデザイナーのデザインを取り入れる」「ヒートテックやエアリズムなどの新技術を導入する」など、ユーザーのことを第一に考えた新商品を次々と販売。
この発想の転換によってブランディングを確立させることに成功しました。安くて高品質という企業ブランディングを勝ち取ることに成功した事例と言えます。
アウターブランディング向けのWebメディア戦略
自社のブランディングに特化したオウンドメディアを持つことは、ブランド戦略として非常に有効です。
デザインやストーリーなどを自由な形で発信することができるメディアがあれば、興味を持ってくれたユーザーに対して詳細に自社の魅力を伝えることが可能になります。
もちろん既存の広告の活用も可能ですが、掲載する情報量に制限があったり、掲載期間が限定的になったりすることも。
ブランド戦略の基盤として自社メディアを持つことは、検索すれば常にそのメディアにたどり着く状態になり、ユーザーにブレないブランドイメージを浸透させる効果が非常に高いです。
Zenkenがつくるブランディングメディア
デザインやストーリー・構成にこだわり自社サービスや商品のブランディングイメージを表現。
それだけでなく問い合わせや成約などの成果も可能にするのが、弊社が制作している、ブランディングメディアです。
ブランディングメディア事例
画像引用元:Zenken「音と、暮らす。〜防音室のある家〜」(https://www.living-withsound.net/)
音響防音事業に圧倒的なこだわりを持つクライアント様が、「防音室をつくりたい」と考えて検索しているユーザーに対し、専門家として有益なコンテンツを発信するブランディングメディア。
「防音室のことはここに聞いてみよう」と思わせる設計とストーリーで、クライアントの認知度・信頼度を向上させるメディアを制作いたしました。
Zenkenのブランディングメディアでは、ブランディングを確立し市場内に浸透させるとともに、しっかりと成約につながるコンテンツ設計をいたします。
貴社のブランド価値を高める戦略と、それを実現するデザイン・ストーリーのあるメディアを制作いたしますので、ブランディングメディアにご興味がございましたらぜひご相談ください。
まとめ
アウターブランディングは大企業だけが行うものではなく、会社の規模を問わず集客などに有効な方法です。
むしろ中小企業こそ、市場内で大手に負けない存在感を示すためにもブランディングが重要になってくるでしょう。
自社に対してどのようなイメージを持ってもらいたいのかという点を意識して、できることから施策を始めてみてください。
ブランディング戦略でお悩みなら
キャククルを運営するZenkenでは、クライアント様の強みを徹底分析し、その強みを軸とした集客・マーケティング戦略のご提案を得意としています。
いままでに120業種,8000件を超えるクライアント企業を支援してまいりました。
そのノウハウを活かし、貴社ならではの集客戦略やブランディングのためのメディア制作を行うことが可能です。
自社のおかれている状況が分析できず戦略立案に困っている、これからブランディングに力を入れていきたい・集客力を強めたい…、そのようなお悩みや課題がありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。