カテゴリーエントリーポイント(CEP)とは?重要性と活用方法を解説
最終更新日:2024年06月11日
この記事では、マーケティングの売上アップに活用できる「カテゴリーエントリーポイント(CEP)の概要と活用方法を紹介しています。より戦略的なマーケティングを行いたいと考えている方は参考にしてみてください。
【コンテンツマーケティングに困っている方へ】 キャククルを運営しているZenken株式会社では、120以上の業界でクライアントをサポートしてきた経験をもとにコンテンツマーケティング支援サービスを提供しています。「カテゴリーエントリーポイントを活かしたWebマーケティングを提案してほしい」「自社で手間をかけずリード獲得につながるコンテンツを作りたい」という場合は、ぜひ下記の資料をご確認ください。
\ サービスの詳細は資料でチェック! /
売上アップのカギはカテゴリーエントリーポイント(CEP)にあり
ブランド力のある製品やサービスには、カテゴリーエントリーポイント(CEP)が多いという特徴があります。自社製品の売上を上げるために、カテゴリーエントリーポイントの考え方を取り入れ、活用していきましょう。
カテゴリーエントリーポイントの意味と重要性
カテゴリーエントリーポイントとは、ある製品やサービスを思い出す「きっかけ」になるポイントのことです。これが多ければ多いほど、ブランド力が強い製品だといえるでしょう。どういうことなのか、例を挙げながら解説していきます。
カテゴリーエントリーポイントは記憶連想の接点
人は、日々の暮らしを送る中でさまざまな“連想”をします。
たとえば、好きなアイドルがいる人は、折に触れてそのアイドルのことを思い出すでしょう。「去年ロケをしていた海岸だ」「○○がよく着ているブランドだ」「疲れたから○○のライブ映像を見てリフレッシュしたい」というように、見たものや自分の状態に応じてアイドルを連想します。このように、特定の製品やサービス、対象などを思い出す記憶の接点を「カテゴリーエントリーポイント」と呼びます。
カテゴリーエントリーポイントは、「××といえば?という質問に対する答え」という風に考えることもできます。この時の「××」が、答えを思い出すためのカテゴリーエントリーポイントになっているということですね。マーケティングでは、ユーザーにこのような質問をすることで自社製品や競合製品のカテゴリーエントリーポイントをさぐります。
強いブランドほどカテゴリーエントリーポイントが多い
カテゴリーエントリーポイントが多ければ多いほど、日常の生活の中で該当の製品を思い出す機会が多くなります。そうすると、自然と消費者の中のイメージは強化されていくことになるでしょう。
たとえば、Aボールペンというペンがあったとします。このペンのカテゴリーエントリーポイントが「筆記用具」「テレビCM」だけだと、イメージが固まっておらず、購買意欲にまではつながらない可能性が高いでしょう。そこで、「書きやすい」「エコ」「デザインがシンプル」「○○とコラボしていた」「にじみにくい」といった多くのカテゴリーエントリーポイントを作り、イメージの強化と売上アップを目指すのです。
さまざまなカテゴリーエントリーポイントを作ることは、「多くのシーンで自社製品を選んでもらいやすくなる」というメリットを持っています。ただし、やりすぎるとブランドの方向性がぶれる可能性もあるので注意しましょう。
事前の情報発信も大事
カテゴリーエントリーポイントを効率よく作っていく方法に、情報発信があります。
製品を実際に使用し、ポジティブな体験をしてもらえれば、強固なカテゴリーエントリーポイントにつながるでしょう。しかし、「宣伝のためにターゲット層すべてに商品を渡して使ってもらう」というのは、現実的ではありません。そこで、「自分の体験」ではなく「他者の体験」でカテゴリーエントリーポイントを作るのです。
企業のSNSアカウントによる発信でブランドイメージを構築するとともに、カテゴリーエントリーポイントにつながる口コミを促進して、多くのユーザーにブランドイメージを印象づけましょう。そうすることで、自然と記憶との接点が増えていきます。
カテゴリーエントリーポイントの活用方法
カテゴリーエントリーポイントを意識的に作り出せば、売上を効率よく伸ばせます。具体的にどのような施策を取っていくべきなのか、カテゴリーエントリーポイントの活用方法をまとめました。
フレームワークからカテゴリーエントリーポイントを探して対策
自社製品のカテゴリーエントリーポイントがどこにあるのか、ユーザーの思考をたどるフレームワークを使って考えてみましょう。
まず、5W(Why、Who、When、Where、What)について、自社製品が想起されるシーンを書き出します。たとえば、前述の「ペン」であれば、以下のようなシーンが考えられるでしょう。
- Why(なぜ)……書類を記入しなければいけない、明日持って行かないといけない
- Who(誰が)……ユーザー、子ども、家族
- When(いつ)……書類記入を求められたとき、夜に翌日の準備をしているとき
- Where(どこで)……カフェ、自宅、役所、学校、職場
- What(なに、どんなシーンで)……テレビを見ながら、同僚と話しながら、風呂上りに
次に、この時のユーザーの感情や状況についても考えていきます。
- 感情……困惑、どこでペンが買えるだろう、あのペンが欲しい
- 状況……子どもが前日に必要なものを言って来た、家の中にペンがあるはずなのにどこにあるかわからない
こうしたひとつひとつの要素は、すべてカテゴリーエントリーポイントになり得るものです。たとえば、これらの問題や状況に関するコンテンツを作成して発信すれば、同様の状況にユーザーが陥った際に思い出してもらえる可能性が高まるでしょう。
カテゴリーエントリーポイントを意識した新しい戦略を作る
ある製品につながり得るカテゴリーエントリーポイントは、数多く存在しています。
「ペン」の宣伝コンテンツを考えた際、「書きやすいペンの特徴」や「ペンの使い分け方」などは多くの人が思い浮かぶことでしょう。しかし、実際には「子どもの宿題」や「忘れ物」なども、ペンにつながるカテゴリーエントリーポイントになり得るのです。これを意識することで、これまでアプローチできていなかった層まで宣伝効果を広げることができます。
従来のマーケティングでは、細かい設定を作ったペルソナを作成し、それに合わせた宣伝を行うケースが多く見られました。しかし、ユーザーが必ずペルソナと同じ特性を持っているわけではありません。現実には、より多くのユーザーが、さまざまな場面で製品を思い出し、顧客となっています。同様に、ペルソナに合致している顧客が常に自社製品を選ぶとは限りません。
このように、特定ユーザーを設定したブランド戦略は、顧客の幅を狭める可能性があります。より広いターゲットにアプローチをかけて売上アップを目指すのであれば、カテゴリーエントリーポイントを意識した戦略を取る必要があるでしょう。
新しいカテゴリーエントリーポイントで1位を狙っていく
とはいえ、すでに業界内での勢力図が出来上がっている場合、それを覆すのは非常に困難です。「書きやすいペンといえば?」という質問に対し、多くの人が思い浮かぶ定番製品が決まっているのであれば、そこを狙うのは分が悪いでしょう。
このような場合は、別のカテゴリーエントリーポイントでの1位を目指すのがおすすめです。「エコなペンといえば?」「スタイリッシュなペンといえば?」「持っていると自慢できるペンといえば?」など、カテゴリーエントリーポイントの数は無数にあります。その中から、自社ブランドのイメージに合うカテゴリーエントリーポイントで1位を狙いましょう。
カテゴリーエントリーポイントでブランド認知を向上
カテゴリーエントリーポイントを意識することで、ターゲットとなる顧客の間口が広くなります。より多くの人に対してアプローチをかければ、ブランドの認知度アップにもつながるでしょう。これは、既存顧客とのつながりを深めていくためにも、安定的に新規ユーザーを獲得するためにも効果的です。
Zenkenでは、メディア運用を行う際にカテゴリーエントリーポイントの考え方を重視しています。ユーザーとの接点を想定してコンテンツマーケティングを仕掛けることで、より効果の高いメディア運用が可能になります。Webマーケティングの手法にお悩みの方や、効果を上げていきたいと考えている方は、お気軽にご相談ください。
Web集客のご相談はこちら