3C分析とは?競合分析での使い方とポイントについて
最終更新日:2022年02月14日
この記事では、マーケティングを考えるときに重要なフレームワーク「3C分析」の概要と目的、または分析を行う際のポイントを紹介しています。マーケティング施策に一貫性を持たせ、より集客力を強化したい方は参考にしてみてください。
なお、3C分析をさっそく試してみたい方のためには、下記のページにて無料でダウンロードできるワークシートを用意しております。記入するだけで3C分析が進められますので、ぜひダウンロードしてみてください。
3C分析とは
3C分析は、Customer(市場・顧客)・Company(自社)・Competitor(競合)の3つを分析するものです。それぞれの頭文字を取り、3C分析と呼ばれています。はじめに、3C分析で分析する市場・顧客、自社、競合について解説していきます。
市場環境・顧客
1つ目の市場・顧客は、競合他社のトレンドや変化を知るために重要なポイントです。周りの状況を把握できなければ、自社の強みや競合にはどのような隙があるのかといった点を把握しにくくなってしまいます。
市場を分析する際には、マクロとミクロという2つの視点から見る必要があります。マクロは景気の変動・政治の動き・法律の改正などの幅広い領域、ミクロはマクロをより細分化したもので業界全体がどのような動向になっているか示す指標です。そのため、マクロとミクロ、両方の視点から市場を分析すると市場の成長性を踏まえた分析がしやすくなるといえます。
顧客を分析する際には、ミクロ経済に着目する必要があります。業界内のトレンドを把握することにより、顧客のニーズを掴みやすくなるからです。
競合環境
2つ目の競合環境は、競合他社の状況を把握するための分析です。競合分析することで、弱みや強みをあぶりだすことができます。そうすることで、自社と比較できるようになり、優位に立てるか否かを知るための指標になります。
自社と競合相手の弱みや強みを理解できれば、これまでに成功できた事例があるのはなぜかという点も分析しやすくなるのです。失敗した事例に関しても、失敗理由がより明確になります。それが新たなビジネスモデルを打ち立てる際にも役立ちます。
自社環境
3つ目の自社環境は、自社の強みや弱みを把握するための分析です。顧客や競合を分析した後に自社環境を分析すると、顧客のニーズにフィットする部分、競合の隙を突ける部分が明確になります。これにより効率的に成長できるビジネスモデルを構築しやすくなるのです。
3C分析のマーケティングにおける目的
3C分析は、マーケティングにおいて事業の方向性を決めるといった重要な役割も担っています。続いては、マーケティングのおける3C分析の目的について解説していきます。
事業戦略を決定する際の軸
3C分析を行った結果は、事業戦略を決定するための軸になります。マーケティングにおける最初の一歩は、客観的な情報を集めることです。客観的な情報を集めることによって、成功する要因を導き出す事につながり、将来的な事業戦略を決定するための軸として役立ちます。
自社分析だけではなく、競合分析や顧客分析も合わせて行うことによって、多角的な視点で状況を把握できるようになります。競合他社や顧客との関係性がはっきりすると、自社の強みや弱みも把握しやすくなり、マーケティング戦略も立てやすくなるのです。
成功要因を見つける
成功要因を見つけることも3C分析の目的の1つです。マーケティングは、いくつもある施策の中で最も効果的なものを見つけ出し、人材やコストをかけます。そして、魅力的な商品やサービスだと顧客に感じてもらい、売上をアップさせるために行われます。
しかし、情報収集と施策をくり返しだけでは思ったような効果が得られない可能性が高いです。しっかりと効果を出すためには、3C分析で市場・顧客・自社・競合について把握しなければいけません。分析結果から成功要因を見つけられれば、事業の方向性も明確になります。
改善点を明らかにする
改善点を明らかにするという目的もあります。改善すべきポイントが明らかになれば、市場に適応しやすくなります。また、競合他社が市場の変化に対してどのような対応策を講じているか知ることもできるため、より効率的なマーケティング方法も見出しやすくなるのです。
3C分析のやり方のポイント
最後に進め方と注目すべきポイントについて、スターバックスの具体例とあわせて解説していきます。
市場環境・顧客
市場環境・顧客を分析する際には、景気や消費の動向、トレンドの動向などに注目する必要があります。また、自社が業界に与えている影響を把握するためにも、3C分析を行うことが有効です。
分析の具体例
- 喫茶店業界における市場規模が1994年の時点で1.4兆円
- 従来の喫茶店のメニューが少ないことに不満を持つ人が多い
- テイクアウトできるコーヒーの味に不満を持つ人がいる
競合環境
500店舗を有する店の売上が100億円、100店舗を有するB店の売上が9億円など、競合環境を分析することも重要です。競合分析によって、競合他社の隙を見つけられます。
分析の具体例
- ドトールなどのカフェは多くの場合コーヒー1杯あたりの価格が200円ほどの低価格
- 一般的なカフェ店はコーヒーの種類が少ない
- 一般的なカフェ店はフランチャイズが主流なので店舗によって質にばらつきがある
自社環境
自社環境を分析することにより、他社とは違う強みを見出せます。また、弱みも明確になるため、改善点も把握しやすくなります。
分析の具体例
- 直営店を展開している
- 豊富なメニューがあり、カスタイマイズができる
- マニュアルを徹底した品質管理を行っている
競合分析の手法は他にも
競合分析をするためには、3C分析が有効だとされています。しかし、その他にも競合分析に最適な手法はあります。さらに競合分析をしたければ、こちらの記事をチェックしてみてください。
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