訪問しない営業を実現する方法!Web活用した営業戦略まとめ
最終更新日:2022年01月18日
コロナウィルスの影響により、それまでごく当たり前に行っていたフィールドセールスは自粛を余儀なくされ、インサイドセールスに移行する動きが各業界で広がりを見せています。
これに伴い「訪問しない営業」が企業の間で注目を集めています。
政府により発表された「新しい生活様式」に対応するべく、各企業は徐々に勤務形態をリモートワークに切り替えを実施。
Web会議システムなどのITツールの導入にも踏み切っています。
今後コロナウィルスの蔓延が落ち着いたとしても、「訪問しない営業」がひとつのスタンダードとなるのは間違いありません。
この記事では「訪問しない営業」のメリットや、必要となる集客施策などを紹介。インサイドセールスを行う上での営業戦略について解説いたします。
「訪問しない営業」が注目される理由
「訪問しない営業」は、自社WebサイトやSNSをはじめとした「オウンドメディア」を以前より導入していた企業は、インバウンドマーケティングの一環としてすでにに行っていました。
コロナウィルスの感染拡大により、フィールドセールスが行えなくなったことによる代替策として、その手法があらためて注目された形です。
これにより「今まで企業へ訪問する以外に営業の方法はない」または「実際に訪問しなければ営業の成果はでない」と思っていた企業も「このような方法でも営業は行えるのか」とインサイドセールスを改めて知るきっかけともなりました。
訪問しない営業はなぜニーズがあるのか
「訪問しない営業」は文字通り、企業へ訪問することなく営業を行う手法です。そのため社外に出る必要がなく、従業員の手間や労力がかかりません。
時間もそれほど取らずに1件あたりの営業を行えるため、足を使って実際に訪問営業していた時よりも多くの顧客と接触できるようになりました。
実際に訪問する営業では、物理的な移動時間が発生するため、一定の費用や時間のコストがかかります。当然訪問可能な件数にも限定的になってしまうわけです。
一方で「訪問しない営業」がうまくいくのであれば、簡単なご案内であれば1件数分で終えられることもあるため、1日数十件単位で営業活動をこなすことが可能になります。
訪問しない営業のメリットとは
訪問しない営業にはさまざまなメリットがあります。それが以下の項目です。
- 交通費や宿泊費などの出張費用がかからない
- ターゲットによってツールを使い分けられる
- 顧客と常にアクセスできる環境にある
- 不可能な採用を可能にする
交通費や宿泊費などの出張費用がかからない
訪問しない営業に切り替えると、それまで経費に重くのしかかっていた交通費や宿泊費などの出張費用がかからなくなります。
コスト削減はもちろん、コストの使い道を集客や広告などに変更して、より反響を獲得するような戦略転換も可能でしょう。
また移動がないため、気候や天候で大変な思いをすることもなく、渋滞や事故といったトラブルに巻き込まれることもありません。
予想だにしないトラブルで顧客に迷惑をかけるという場面も少なくなり、営業スタッフだけでなく顧客側のストレスも軽減できます。
ターゲットによってツールを使い分けられる
訪問しない営業では電話やメール、Web会議システムなど、使用するツールを選んで営業を掛けることができます。
またコミュニケーションツールも組み合わせながら活用ができるため、幅広い世代のターゲットに対応ができます。
顧客にリアルタイムで応対できる
訪問しない営業により、Web会議システムが導入されていると、営業マンは顧客からの連絡にリアルタイムで応対することができます。
スムーズに担当の営業が応対してくれる体制は、顧客側から見ても気分が良いものです。
一方で訪問営業を基本としている企業では、常に営業は出払っているため、社内では「終日外出中」となることも多く、担当の営業に顧客からの連絡を取り次ぐにも一苦労です。
時間がかかればかかるほど、先方が抱く印象も悪くなってしまいます。素早く応対できることで、営業機会の損失を防ぐことが可能です。
不可能な採用を可能にする
こちらは人材採用に関してのメリットとなりますが、訪問しない営業に営業スタイルを切り替えている企業は、本社と離れた場所に住んでいる人材も採用することができます。
場所にとらわれず、全国各地に散らばる優秀な営業マンを採用することができるのは、企業にとっては大きなメリットと言えるでしょう。
訪問しない営業で成約までたどりつくために必要なこと
「訪問しない営業」とは、営業戦略の用語としては、インサイドセールスという手法になります。
今までフィールドセールスで営業を行ってきた人から見ると、訪問せずに本当に物が売れるのかという不安を、インサイドセールスに感じてしまうかもしれません。
しかし「訪問しない営業」で、フィールドセールスを行うことなく成約までを完結させてしまうことは十分可能です。
そのためには下記のような体制を構築しておくことが重要となります。
- 集客施策
- インサイドセールス体制
- 追客施策
集客施策
まずは事前準備として「集客」できる仕組みを構築することです。
「訪問しない営業」を行うために必要な集客施策としては、Web・インターネットでの集客施策が必要になります。
例えば自社WebサイトやSNSをはじめとしたオウンドメディアや、メルマガやリスティング広告などのWeb広告などです。
インサイドセールス体制
次にインサイドセールスが行える体制を整備することです。
電話やメール、チャットなどを使いやすくカスタマイズしておくほか、Web会議システムなどの導入を検討します。
追客施策
商品は売ったら売りっぱなしではいけません。その後の顧客フォローである「追客施策」を行う必要があります。
追客施策はリアルで商品を売ったときよりも、オンラインで売った時の方が施策はしやすく、リピート効果も出しやすいのが特徴です。
訪問しない営業で集客に活用する媒体
訪問しない営業で集客を行うために活用する媒体としては、以下のものが挙げられます。
- 電話
- ダイレクトメール・チラシ
- Web広告
- コンテンツマーケティング
電話
ターゲットにアプローチするための昔ながらの手法が「電話」です。
営業では王道ともいえますが、最近では「電話に出ない」「ブロックされる」ことも多く、新規営業において成果を上げるのは難しくなってきています。
紋切型のトークスクリプトではなく、電話をする相手のニーズや悩みをある程度想定した上で、興味を引くような内容を考える必要があるでしょう。
ダイレクトメール・チラシ
ダイレクトメールやチラシなども、集客の定番手法としてビジネスではよく活用されています。
しかしダイレクトメールは相手方に承認された場合にしか、基本的には配信はできません。チラシも、郵送や折り込みではなくポスティングする場合は、許可などが必要な場合もあるので注意しましょう。
ただターゲットを絞り込み、有益な情報を載せることでダイレクトメールやチラシもまだまだ有効な集客手法です。
Web広告
リスティング広告をはじめ、ディスプレイ広告、リターゲティング広告、SNS広告なども「訪問しない営業」ではなくてはならない媒体です。
リスティング広告などは費用がかかりますので、費用対効果には注意して進める必要があります。
コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングは、自社WebサイトやSNSなどのオウンドメディアにターゲットを惹きつける質の高いコンテンツを継続して投入することにより、自社を見つけてもらうマーケティング手法です。
インサイドセールスとコンテンツマーケティングは相性がよく、これらを連動させて運用することにより相乗効果を生み出すことができます。
ポジショニングメディア
より成約を重視したコンテンツマーケティングとして、ポジショニングメディア戦略があります。
ポジショニングメディアは、競合と比較しながら自社の強みを明確にすることで、その市場内でどのような価値提供をしているかという立ち位置を示すことができます。
それを見たユーザーは「自分にあった会社はここだ!」と納得して自社を選んでくれるため、契約に対する温度感の高い状態のユーザーを集客することが可能です。
インサイドセールス体制の構築
インサイドセールスは、以下のような各種ツールを導入して業務を効率化することができます。
主にインサイドセールスで使用されるツールには以下のようなものがあります。
- Web会議ツール
- MAツール
- SFAツール
- CRMツール
Web会議ツール
Web会議ツールを使用すれば、インターネット回線を通してビデオ通話ができるようになります。
こちら側と相手側のPCにWebカメラとマイクをつけることによって、お互いの顔を見ながら話すことができます。
キャプチャー機能など多用な機能も付いていますので、会話の内容を録画したり、録画した内容を配信したりすることもできます。
MAツール
MAはマーケティングオートメーションのことで、本来人間が行うマーケティング作業の一部をオートメーション化できるツールです。
例えばセミナーや展示会などで獲得したリード(見込み客)に対してステップメールを自動配信したり、顧客ごとに違う内容のメールを配信したりできます。
またリードを管理する機能やランディングページなどの自動作成機能が付いているツールもあります。
SFAツール
SFAはセールスフォースオートメーションのことで、営業の進歩状況を可視化し、分析ができるツールです。
一人ひとりの営業活動を履歴として記録し、部署内で共有できます。
このツールを活用すれば、営業で失敗したときに「どこが悪かったのか」が一目瞭然でわかり、業務の改善を図ることができます。
このように蓄積されたデータを元に業務を改善しながら営業活動を行っていくことで、効果的かつ効率的な営業ができるようになり、成約率を飛躍的に高めることができます。
CRMツール
CRMはカスタマーリレーションシップマネジメントのことで、顧客情報を一元管理できるツールです。
顧客との良好な関係を構築・維持する目的で作られたツールで、顧客とのやり取りの履歴、購入履歴、問い合わせ履歴、アンケート結果などあらゆる顧客情報を保持でき、それらの情報を社内の異なる部署間で共有ができます。
さらに情報を蓄積していくと、顧客の購買周期の分析やバスケット分析、LTV計測などもできるようになります。
訪問しない営業では追客をしっかり行う
訪問しない営業では「追客」を行うことがとても重要となります。
営業を行っている人であればご存知だとは思いますが、追客とは商品を一度でも購入してくれた顧客に対して、再度購入してもらうために施策を行うことです。
フィールドセールスと違い訪問しない営業では、こちらから積極的にセールスを仕掛けることはあまりありません。
そのため購入してくれた顧客を放っておくと、こちらのことを忘れてしまい再度購入してもらえる確率は日を追うごとに下がっていってしまいます。そうならないためにも追客を行う必要があるのです。
MAツールなどを導入していれば、顧客管理・追客も自動で可能になることもあります。他にもメールを使用した追客の他、「SNS」や「ブログ」などを活用した追客も可能です。
受注はなくとも反響は大切にする
自社に興味がある顧客から見つけてもらい、反響を漏らさずに対応しても受注につながらない場合もあります。
しかしいますぐ受注にはつながらなくても、しっかりコミュニケーションを続けるようにすることで、いざ必要になった際に思い出してもらうことができ、後々の成約へとつながる可能性が高まります。
入り口となる集客施策は特にWebがポイント
入り口となる集客施策はWeb上で行うのがポイントです。
集客施策でメインとなる媒体は自社Webサイトです。自社Webサイトにユーザーにとって有益かつ興味のあるコンテンツを投入し続けることにより、集客を行っていきます。
ユーザーはWeb上で比較検討をするようになったので、営業後の追客においてもWebで自社の強みや選ばれる理由を伝えらえるようにしておくと効果的です。
前述したポジショニングメディアも、集客施策はもちろん営業後に検索された際に「この会社は○○が強いんだったな」と認知し続けてもらえるため役立ちます。
この記事のまとめ
コロナの影響もあり訪問営業の自粛が余儀なくされる中、その重要性が日に日に増していく「訪問しない営業」というスタイル。
訪問される側も、対面することに躊躇してしまう昨今では、インサイドセールスへ切り替えた営業を行うことが喫緊の課題となっています。
訪問しない営業活動でも、戦略を立て事前準備を行えば、しっかりと成約までつなげることができます。
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