宴会の集客で居酒屋が売上をつくる広告宣伝術
最終更新日:2020年10月09日
宴会メニューは居酒屋・飲食店の収益の柱
宴会メニューは通常のメニューで注文してもらうより、店舗側にとって多くのメリットがあります。その理由を簡単に紹介しておきます。
客数&客単価アップ
飛び込み客やグループ客の場合、多くて1組4~5名程度。たいがいは2~3人の少人数での来客になります。人数が少なければ当然注文する料理も飲み物も少なく、売上単価も低くなります。
さらに女性の二人連れなどの場合、あまり注文しないのに長く居座られることも多く、店の回転率も下がってしまうため居酒屋にとってあまり好ましい客とは言えません。
その点宴会となれば、10名以上の予約も多いため売り上げも担保できます。客数が増えることにより、店舗は人件費を割かれてしまうような印象を持つかもしれませんが、実際のところそんなことはありません。むしろ店員ひとりでさばける人数が増えるため、オペレーション的には効率的です。
さらに基本的にはコース料理のため、オーダーは飲み放題のドリンクのみ。食事のオーダーを取る必要もありません。このような点も店舗側にとってメリットです。
来店・退店時間が読みやすい
宴会メニューの場合、来店時間や退店時間を読みやすいというメリットがあります。通常予約よりも決まり事を主張しやすく、お客さんも納得させやすい。幹事さんに「次の予約が入っていますので」とスムースに退店を促すことも比較的簡単です。
食材のロスが少ない
コースメニューのため、事前に食材を決めておくことができます。アラカルトの注文はまず入らないと考えることができるため、食材のロスを少なくすることが可能です。食材ロスを減らすことができれば、そのぶん利益率が上がります。
年末年始や卒業シーズン、企業の期末などは宴会の予約が立て込む繁忙期。いかに効率よく多くの宴会を呼び込み、売上を最大化するかが勝負の分かれ目でもあります。
居酒屋の宴会集客で肝となるのは「幹事視点」
宴会の幹事が悩むのは、予約する店のセンスやメニュー、味や店舗の雰囲気を参加者が喜んでくれるかどうか、ということ。せっかく幹事を引き受けたのですから、よい評価を受けたいと思うのは当然です。
ですから、幹事さんが何を求めて居酒屋を探しているのか、幹事視点でメニューや企画を考えることが大事です。
集客につながる宴会メニューの考え方とアイデア
ではそんな幹事の目に留まりやすくするためには、どのようにすべきなのでしょうか。以下にいくつか事例を紹介していきましょう。
ユニークで魅力的な宴会メニュー名をつける
ユニークでわかりやすいメニュー名をつければ、幹事さんの目を引きやすい傾向があります。ただ名前だけ面白ければよいというのではなく、店の強みや人気の料理、若い女性向けなのか男性向けなのか、アピールしたいポイントとメニュー内容が合致していなければなりません。
メニュー数と量は料金ごとに増やす
メニュー数のミニマムは通常3~5種類程度が目安です。メニューのバリエーションはコストに直結しますのでよくよく検討しなければなりませんが、男性向けであればボリューム、女性向けであればデザートはしっかりというように、メニュー数だけでなく提供する料理のボリュームにも工夫が必要です。
できれば幹事さんにだれが主役の宴会なのかをお聞きして、その主役が喜ぶような提案をすると、さらに幹事さんの印象がよくなるはず。会が盛り上がれば、幹事さんだけでなく参加者からもリピートに繋がる可能性があるため、細かい気配りを怠らないことです。
お得感を持ってもらえる工夫を
お得感を感じてもらう方法にはいろいろな方法があります。元の値段から大幅に安くなっていることはもちろんですが、メニューが増える、グレードアップするなども効果的です。
「デザート1品追加」「幹事様1名無料」「次回ドリンク半額券」など、目に見て分かりやすい特典が幹事の心に刺さるはず。グルメサイトのクーポンを利用するお客さんが多いのも、このような幹事メリットがあるからです。
さらに、既存メニューや金額との対比画像を作成することも効果的です。文字で書かれるよりも、やはり目で見た方が誰もが分かりやすいのではないでしょうか。そのような工夫をしつつ、メニューやプランを見直していくことをおすすめします。
平日利用を促進するプラン設定
宴会のように大人数で利用する場合には、金曜日などの週末利用の場合が多く、曜日を分散しにくいという特徴があります。しかし店舗としては、曜日が偏ることなく宴会予約が入ることが理想です。そこで、平日利用を促進するプランを考えてみましょう。
月~木だけのお得プランをつくる
週末以外の曜日に特典がつくプランはいかがでしょうか?特に月曜日や火曜日と言った週のはじまりには、宴会を実施しにくいものです。そこで、お得感を感じやすいプランを作ることで効果を見込むことができます。
宴会の費用負担は個人だからこそ、せっかくなら幹事1名無料などの特典よりも、全員の金額が均等に下がったり、メニューが増えるなどの工夫がウケると思います。また、デザートや飲み放題を少しグレードアップすると言った文言も効果があります。
重要なのは幹事に「敢えてこの曜日を選ぼう」と思ってもらうことです。なかなかに工夫が必要ですが、自店舗の特徴を全面的に押し出す形で検討してみると良いでしょう。
居酒屋の宴会集客に効く広告手法
近年では、スマートフォンでの飲食店検索がほぼ100%になっています。そのためWeb集客を中心に考えていくことが賢明です。掲載料が高くてもクーポンサイトに掲載するのは、やはりスマホでの集客に強いからです。
ただ最近はSNSからの集客にシフトしている感があります。特に若い層はTwitterやLINEの公式アカウントなどをチェックして、お得に宴会ができる店を探す傾向があります。女性の場合はInstagramの位置情報などからも検索を行います。
そのことを踏まえて、幹事が何を見て予約を行うのか、自店舗の雰囲気にマッチする施策なのかを検討し、広告を実施する必要があります。ただしSNS上の口コミの影響は大きいため、片手間ではなく担当者を決めて、管理しながら運用していくように注意しましょう。
グルメポータルサイトへの掲載
「食べログ」「ぐるなび」「ホットペッパー」などへの掲載は、幹事が検索しやすいというユーザー視点でメリットが多く、日付はもちろん、人数や開始時間で検索を行うことができます。そのため幹事としては予約可能な店舗のみを確認できるため非常に便利ですし、クーポンなどのメリットも魅力があります。
しかし店舗数が多く競合がたくさん掲載されているエリアでは、なかなか検索結果の上位に表示されません。この掲載順については操作があるのかないのか物議をかもしたことが何度もあり、場合によっては掲載料を支払う価値があるのか、疑問を感じるケースも出てきます。
インフルエンサーマーケティング
宴会シーズンにTwitterやInstagramを活用し、インフルエンサーにPRしてもらうという選択肢があります。フォロワーを多く抱えるインフルエンサーを活用したアプローチは、幹事となり得る人の目に留まれば効果を得られます。実際のメニューを写真などを駆使して伝えてくれるため、リアルな声を伝えてもらうことができるでしょう。
ただしインフルエンサーの起用にはそれ相応の費用がかかります。フォロワーが多ければ多いほど発信力や波及力も大きくなりますが、インフルエンサーに支払う費用はその影響力に比例して高くなりますので、慎重に判断しましょう。
Googleマイビジネスでお店を地図に載せる
宴会を行う場合、気のおけない友人と実施することもあるかもしれませんが、基本的には会社の人と行なう場合が多いはずです。その際に優先されるのは立地です。
友人同士であれば味や、ポータルサイトなどの評価が優先されるかもしれませんが、年齢や役職が異なる会社と言う組織の場合、重要視されるのは会社からアクセスがしやすい場所かどうか。
会社からの距離を最も簡単に測る手段として、Googleマイビジネスがあります。これはGoogleのマップ上に店舗情報を記載することを指します。記載できる情報は決して多くはありませんが、会社の近くにこのお店があるのかどうか、ということは伝えることができます。
スマートフォンで検索したり、会社PCからアクセスする場合には、近隣店舗が優先的に表示されます。このマップ上位に掲載することができれば、認知されるという観点ではかなり有効です。ただGoogleマップだけでは予約に至るだけの十分な情報は提供できないため、実際の予約には直接つながらないかもしれません。
しかしここに表示されれば、その店名で検索してくれるため、公式サイトやグルメサイトなどに遷移して、予約してもらえる可能性はあります。
お店の「バリュー」を最大化する
活用すべき集客手段はいくつもありますが、やろうと思えばどの店でもできる施策もあります。ただ、もしもあなたのお店にしかない強み、競合店がかなわないような優位性を持つ居酒屋であるならば、そのバリューを最大化する「ポジショニング戦略」というものがあります。
コロナ感染対策など安全面に関しても、一人前ずつの鍋や間仕切り、空気の循環システム、宴会の人数制限、完全個室の空調システム、テラス席での小規模宴会など、お店がどこまで対応しているか、幹事さんは知りたいはず。
このような他店にない強みをバリュープロポジションと言いますが、それが伝わるような情報発信が今後ますます重要になります。
バリュープロポジションを活かした集客方法については、図なども用いてわかりやすい資料にまとめています。宴会を手掛ける同業者のお客様の声なども紹介していますので、ぜひお読みください。
ポジショニングメディアの紹介資料
Webマーケティング戦略のひとつである、バリュープロポジションと弊社のWebサービス「ポジショニングメディア」について、わかりやすい資料にまとめました。すでにポジショニングメディアを導入されたお客様の声や、一般的なWeb集客手法の課題もまとめています。
Web上でエリア戦略をしっかり立てる
大手居酒屋チェーンは別として、小規模居酒屋や飲み屋などが最も意識すべきはエリア戦略と競合との差別化です。新宿と渋谷では客層が異なるように、エリアごとにターゲットとなる相手も違うはず。
ご自身の街のお客さんは会社員が多いのか、シニア層が多いのか、女性が多いのか…。売る相手を知らずして商売で成功することはまずありません。
Webで集客する場合は、潜在顧客(もしかしたらお客さんになってくれるかもしれない人)のニーズと、ターゲットにしたいお客さんの絞り込みの両方を意識したメニュー開発やプラン作りがカギを握ります。
まずたくさんのライバル店からあなたの店を選んでもらえる特徴や強みをアピールすること、さらにエリア属性を分析してターゲットを絞り込むことが宴会の集客にも有効です。
宴会の集客でお困りの方、また今後Webでの集約に力を入れていきたいと考えている店長さんがいらっしゃいましたら、下記お問い合わせフォームよりZenkenまでお問い合わせいただければと思います。