採用広報の事例と成功のポイントを紹介
公開日:2021年09月14日
採用広報とは
「採用広報」とは、人材に対して自社の強みやメリットを発信し、就職・転職を検討してもらうための広報を指します。
従来の採用活動で開催される説明会やセミナーでは、会社の事業・働き方などの説明に加えて質疑応答を行いますが、採用広報では自社の製品・サービス・アピールポイントを紹介する広報活動が加わります。
広報活動では顧客と同様に応募者に対しても情報発信を行い、求職者や今後求職を検討している人にアプローチし、採用活動へ繋げていきます。一部の業界を除けば、現在も多くの業種が売り手市場となっており、採用の難易度は上がっています。
求職者離れを防ぐためにも、企業側は積極的な情報発信とともに必要な人材を募集し、「働くメリット・意味」を伝えなければなりません。
SNSやテレビ電話によるリアルタイムなやり取りも活用し、オリジナリティのある情報発信を行いましょう。
採用広報の手法で情報収集をしたいならこちらの記事もチェックしてみてください。
採用広報をはじめる! 目的や広報手法・ツールまとめ
採用広報の成功事例
ここからは採用広報の成功事例について、企業ごとの成功理由とポイントをみていきましょう。
LINE株式会社
LINE株式会社は2019年より、社員が友人や知人を人材として紹介する「リファラル採用」を実施。従来の人材会社経由での入社割合は50%~60%程度でしたが、リファラル採用を強化した結果、応募から入社までのパーセンテージが約10倍となりスムーズな採用に繋がりました。
LINE株式会社に勤める社員が自社に見合う人材を直接集めるので、ミスマッチが少なく求職者側も納得したうえで雇われるという、リファラル採用ならではの強みが活かされたことがポイントといえるでしょう。
参考:LINEの採用活動が変わります、「Build Lean and Exceptional Teams」への飽くなき挑戦 : LINE HR BLOG
(https://line-hr.jp/archives/53545106.html)
freee社
会計ソフトのfreee社では、採用ブログなどを活用して自社を広く発信。エンジニアブログでも社内における高い技術力とノウハウを中心に紹介し、積極的な採用広報を実施しています。
freee社ではCEO自身も社内SNSで書き込みを行い、社員と考えを共有するなどコミュニケーションに熱心な風土があります。採用チームも自らTwitterなどのSNSで情報を発信し、求職者を募っています。
情報に敏感でコミュニケーションが得意な求職者は、自分自身でもSNSで情報を集めたり人と繋がったりするため、SNSを活用することで自社にふさわしい人材とのマッチングが行われています。
株式会社サイボウズ
グループウェアなどのソフトウェア開発を行う株式会社サイボウズでは、採用広報の一環として社員一人ひとりに焦点を当てたコンテンツを、自社で運営するオウンドメディアに掲載しています。
会社の表面的な部分だけではなく、社員の生き方や働き方、考え方に至るまでをコンテンツを通して知ることができるので、自社と社員のマッチングを行ううえでもコンテンツが重要な役割を果たしています。
株式会社サイボウズの事業を理解し、共感できる求職者を募るために対談やインタビューなどのコンテンツも掲載し、さまざまな角度から自社を取り上げています。
ナイル株式会社
デジタルマーケティング・モビリティサービス事業などを手掛けるナイル社では、組織内でのリファラル採用を実施中。さらに採用サイト兼採用のためのオウンドメディア「ナイルのかだん」を運営し、幅広いコンテンツを通じて自社をPRしています。
オウンドメディアの中には各サービスへのリンクや採用サイトに繋がるボタンが設置され、自社に興味をもった人が気軽に企業情報をチェックし、応募までのアクションが取れるように工夫をしています。
日本オラクル株式会社
ソフトウェア開発・クラウドサービスの提供で知られる日本オラクル株式会社では、採用広報の一環として公式SNSを開設しています。YouTubeチャンネルでは自社製品の紹介を、Twitterではスマートシティなど次世代に向けた取り組みを中心に取り上げ、それぞれのSNSの特性を活かしたPRを行っています。
日本法人であるオラクルジャパンでは独自のポータルサイトを運営し、自社製品が活用されている事例を最新のニュースとしてピックアップ。会社の「今」を多角的にチェックできるよう配慮しながら、自主的に情報を取捨選択し、自社製品の開発や販売に関わる人材を募集しています。
株式会社サイバーエージェント
ABEMA TVやアメーバブログなどのエンターテインメント関連事業を幅広く展開する株式会社サイバーエージェントでは、採用広報として採用に特化したオウンドメディア「FEATUReS」と公式Twitterを活用しています。
サイト内ではよくある質問や選考についての情報のほか、サイバーエージェントの新卒採用情報をまとめたメディア「サイブラリー」など独自性のあるコンテンツが満載。
シンプルな会社概要にとどまらないサイバーエージェントならではの取り組みや強みを、さまざまなコンテンツから知ることができるため、好奇心が旺盛で自主的に情報を集められる人材とのマッチングが実現しています。
三井住友カード株式会社
株式会社三井住友フィナンシャルグループの傘下でクレジットカード事業を行う三井住友カード株式会社では、独自の採用サイトのほかにInstagramでの新卒採用アカウントも開設しています。
Instagramでは内定者・社員それぞれへのインタビューのほか、新決済プラットフォームや他業種とのコラボレーションプロジェクトなど、採用・事業のそれぞれを知ることができるコンテンツを掲載しています。
Instagramの活用によって新卒者などの若年層に狙いを絞り、金融業界に興味を持つ若い人材の採用に成功しています。
キャディ株式会社
製造業界初の受発注プラットフォームを提供し、金属加工部品製造企業と加工会社のマッチングを行うキャディ株式会社では、採用広報にTwitter・Wantedly・noteを活用。外部からの応募はもちろんのこと、社内のリファラル採用も実施しています。
Wantedlyでは企業サイトに掲載されていないキャディ社の魅力や事業ごとの概要がPRされ、noteでは製造業の概要から自社のプラットフォームの紹介までを網羅的に掲載しています。
株式会社リジョブ
美容・ヘルスケア・介護に特化した求人メディア事業を手掛ける株式会社リジョブでは、オウンドメディア「REJOB RECRUTING INFORMATION」とWantedlyの双方で採用広報を実施しています。
応募先は企業の事業活動や募集職種についての情報を提供し、新卒・アルバイト・キャリア・エンジニアの4種類を用意。気軽に話を聞きに行ける「カジュアル面談」への応募フォームをサイト内に設置するなど、わかりやすく自社の魅力を伝える工夫がみられます。
株式会社スペースマーケット
会議室などのレンタルスペースを1時間単位で提供する株式会社スペースマーケットでは、LinkedIn・Wantedly・facebookで自社の情報を発信しています。CEOが自らTwitterのアカウントを持ち、SNSでレンタルスペースの重要性について発信するなど、積極的な事業展開がみられます。
他業種との提携情報は公式サイト以外でもチェックできるので、初めてレンタルスペース事業を知る人も気軽に情報を集められることが特徴的です。
自社に合う手法で採用広報を実施しよう
業界の最大手からベンチャー企業まで、企業の多くが自社に合う方法で採用広報活動を行っています。自社製品やサービスをどのように発信すべきか、各SNSや動画サイトの特徴を踏まえながら検討していく必要があるでしょう。
キャククル運営元のZenkenでは数多くの集客実績を手掛けており、オウンドメディアなどの活用も踏まえて企業にふさわしい戦略を提案します。Webマーケティング施策にお困りの方は、ぜひこの機会にZenkenへお問い合わせください。