【3分で理解】ルイヴィトンのブランド戦略について解説

【3分で理解】ルイヴィトンのブランド戦略について解説
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この記事では、フランスの有名なファッションメーカー「ルイヴィトン」のブランド戦略について考察しています。自社のブランド戦略を策定する上て参考にしていみてください。

なお、自社のブランド戦略を打ち出すにあたって、ブランドやブランディングに関する基礎的な知識も必要です。下記のページではブランド戦略の概要やブランディングの流れを詳しく解説している資料を用意しておりますので、ぜひこちらもご活用ください。

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ルイヴィトンのブランド戦略のポイント

ルイヴィトンキャプチャ画像
引用元:ルイヴィトン 公式サイト(https://jp.louisvuitton.com/jpn-jp/homepage)

ルイヴィトンは、ディオールやフェンディ、ブルガリ、ティファニーなどの名だたる高級ブランドを傘下に抱える、ハイエンドブランドの王者ともいえる企業です。そのブランド戦略は、「教科書どおり」といわれるほどベーシックでありながら、最先端を行く攻めの姿勢も持ち合わせています。

4Pをベースにした徹底したブランド戦略

ルイヴィトンのブランド戦略は、マーケティングの基本的なフレームワーク「4P」のお手本そのものといわれています。

4Pとは、Product(製品)・Price(価格)・Place(流通)・Promotion(プロモーション)の4要素について、売る側の視点から整理するものです。

ルイヴィトンは、この4Pを徹底的に追求してきたことで、創業から160年以上経った現在でもなお、ハイエンドブランドのトップに君臨しているといえるでしょう。

ルイヴィトンの4Pは次のように整理されます。

ルイヴィトンのProductとは

ルイヴィトンのProductは、最高の素材を一流の職人が手仕事によって作り出している製品です。どの製品にもそれぞれにストーリー性があり、プロダクトアウト(作り手が良いと思うものを提供する)にこだわった製品を展開しています。

ルイヴィトンのPriceとは

ルイヴィトンのPriceは、すべての顧客に対して同じ価格で販売することを指します。創業から160年以上、一切の値引きセールは行っていません。セールをしないことにより、ルイヴィトンがこだわっているプロダクトアウトの価値が維持されています。また、顧客に対する安心と信頼の約束にもつながるため、ロイヤリティが醸成され、満足度の向上にもつながっているのです。

ルイヴィトンのPlaceとは

ルイヴィトンのPlaceは、流通経路の短縮による直営店のみでの販売体制です。ルイヴィトンが直営店のみで製品を取り扱うことは、中間コストを抑えるというよりも、ハイエンドブランドならではの課題となる「贋物駆除の徹底」という目的のほうが大きいと考えられます。

直営店のみの販売は、顧客に対して安心・信頼という付加価値を与えます。さらには、プレミア感や高揚感にもつながるため、結果としてコアなファンの獲得や、より高いレベルでのブランディングに役立っているといえるのです。

ルイヴィトンのPromotionとは

ルイヴィトンのPromotionでは、あえて広告や宣伝をださないことで、ブランドアイデンティティを守っています。ルイヴィトンのブランド戦略のベースは、プロダクトアウトにこだわった製品を、その価値を理解・支持する顧客に届けることです。

そのため、高品質な製品を低価格で、広いチャネルを活用してプロモーションしていく一般的なブランド戦略とは、一線を画したものとなっています。

広告や宣伝を行わないかわりに、ルイヴィトンでは、マスコミやVIPを招待したパーティーやイベントを開催しています。マスコミが一斉に取り上げるような話題性を提供することで、広告や宣伝以上のプロモーション効果を得ることができるのです。

業界慣習に染まらない8つのポリシー

セカンドラインをもたない

プロダクトアウトへのこだわりや製品のストーリー性を重視しているため、生産はファーストラインのみです。ルイヴィトンの価値を下げてまで普及させるといった考えはありません。

ライセンス契約はしない

ライセンスはブランドの命ともいえるものです。ライセンス契約は、高い利益が期待できる点が魅力とされています。しかし、ルイヴィトンは利益第一主義ではなく、ブランド価値を重視しているため、ライセンス契約は一切行っていません。

アウトレット品を出さない

ルイヴィトンでは、ブランド価値を重視しており、アウトレット品は出していません。アウトレットを出さないために、職人育成や生産管理を徹底しています。

割引セールはしない

ルイヴィトンでは、創業以来割引セールを行ったことがありません。値段を下げて売るような製品づくりはしないポリシーがあるためです。このポリシーは、顧客の安心感や信頼につながっています。

ニーズを先読みする

通常のマーケティングは、顧客のニーズに合わせた製品を作ります。しかし、ルイヴィトンは、あくまでもプロダクトアウトであるため、ニーズになる前の流れを読み、常に最先端の製品を手掛けています。

製作工程に見合っただけの価格設定にする

ルイヴィトンの製品は、最高品質の素材からひとつひとつ職人の手によって作り出されています。高価格帯の製品価格は、素材や工数にかかったコストの分が販売価格に反映されているだけなので、利益を上げるために高額であるということではありません。

CMは打たない

ルイヴィトンは、CMを使ったプロモーションは行っていません。その代わりに、豪華なパーティーを開催し、マスコミへの話題提供を行っています。

直営の販売員しか雇わない

顧客のブランド体験を高め、ブランド価値を維持・向上させるため、ルイヴィトンの販売員は、自社で研修を受けた人のみに限定しています。

ルイヴィトンのブランド戦略まとめ

ハイエンドブランドの絶対的王者といわれるルイヴィトンは、創業当初からプロダクトアウトというこだわりを守り抜くことで、現在のポジションを獲得しました。

その背景には、4Pによる徹底されたブランド戦略があります。自社製品の価値を守りながら、時代の流れを読んだ最先端の製品を生み出す優れたバランス感覚は、ルイヴィトンだからできるブランド戦略といえるでしょう。

一般的なケースとは一線を画しているルイヴィトンのブランド戦略ですが、自社のこだわりを見極め、ぶれずに自社のポリシーに基づいた戦略を貫く点は、どの企業のブランド戦略にも当てはめられるのではないでしょうか。

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