展示会に出展における料金相場と効果を高めるためのポイント
最終更新日:2024年04月23日
最近の展示会事情と目的
展示会は商品やサービスなどを展示し、宣伝するためのイベントです。展示会には様々な人が集まるので、新規顧客獲得につなげられるケースもあります。
従来の展示会と比較して、少しずつ事情や目的などが変わってきているので、出展を検討しているのであれば、近年の展示会事情や、何を目的として出展するのか理解しておくことが重要です。
案件獲得からリード獲得に変化している
近年、展示会に出展している企業の大きな目的は「リード獲得」です。リードとは見込み顧客のことで、リード獲得とは名刺交換や連絡先を登録してもらうなどして、見込み顧客の情報を集めることをいいます。
以前は、展示会の中で直接商談につながるような取り組みを行い、契約の獲得を目的としていた企業が大半だったのですが、近年は展示会からの直接的な顧客の獲得が難しくなり、少しずつリード獲得を重視した形に変化してきました。
もちろん顧客獲得が可能であれば、そのためのアプローチを行いますが、リード獲得のみを目的に展示会を行う企業も増えています。
顧客との関係を築く目的も大きい
展示会は新規顧客獲得のためだけでなく、既存顧客との関係を良好に築いていくための取り組みの一つとして行っている企業が増えています。新商品やサービスの紹介を行うことにより、更なる関係を構築する目的も大きいです。
情報収集だけを行う来場者が増えている
展示会の来場者は、展示会で商品やサービスを見極めてすぐに契約するケースが多かったものの、近年は情報収集のためだけに来場している方が増えています。
こういった変化により、企業は中長期的な視点で商品やサービスをアプローチしていくことが求められているといえるでしょう。
展示会にかかる費用は?
展示会に出展するにあたり、費用について十分に理解しておく必要があります。具体的に何にどのような費用がかかるのかについてご紹介しましょう。
出展料金
展示会やイベントに出展する際には、出展する広さに応じて料金がかかります。多くの展示会において広さは「1小間(コマ)という単位当たりいくら」と設定されており、多くの展示会やイベントでは、1小間あたりの広さは「3m×3m」です。展示会やイベントによって1小間いくらかかるのかが異なりますが、30万円前後が相場となります。
また、地方自治体が主催するものについては、相場に比べて大幅に安い料金設定のものも多いです。できるだけ費用をかけることなく展示会やイベントに参加したいのであれば、地方自治体主催のものから検討してみてはいかがでしょうか。
出展料金の中に小間使用料しか含まれないものもあれば、床工事や電気工事費用が含まれている場合もあります。
ブース装飾などにかかる料金
魅力的なブースにするため、装飾が必要ですが、そのための費用がかかります。例えば、ポスターやパネルなどを設置する場合は、それらの製作費用について考えなければなりませんし、ブースの装飾をするのに必要なものがあれば、そういったものの搬入・搬出費用もかかります。
出展料金の中に電気工事費用・電気代、床工事代などが含まれていない場合は、これらも別途用意する必要があるので、総合的な金額をよく確認しておきましょう。
できる限り自分たちで行うことにより、数万円~数十万円で抑えることも可能ではありますが、見栄えやデザイン性を重視する場合は、外注が必要になってくることも多いです。
告知料金
展示会やイベントに出展することを、顧客にお知らせするためにかかる費用です。SNSでの告知やメールであれば無料で送付することができますが、入場券付きの案内状を送り、招待の形にしたほうが来てもらえる可能性が上がるケースが多いです。
他にも告知用のホームページを制作し、そこに情報を掲載する方法もありますが、告知用のページの制作費がかかります。
運営料金
大人数のスタッフや関係者が参加する場合、スムーズに進めていくためマニュアルを作成することが多いです。マニュアルを作成するとなれば、その分の費用がかかります。
またスタッフの宿泊費や交通費、昼食代などについても考えておきましょう。イベントで配布物がある場合は、それらの製作費用についても明確にしておかなければなりません。
さらにアンケートをとる場合は、用紙を作成する費用のほか、用紙をはさむボード、記入に必要な筆記用具の費用もかかります。
展示会の効果と指標は?
展示会の効果を測定するためには、リード数、商談数、受注数の3つの指標が用いられることが多いです。それぞれどのようなものなのかを知り、自社の目的を設定しましょう。
リード数
リードとは見込み客のことであり、どの程度リードを獲得できるかは、出展の成功と深く関わっています。検証する際の方法としては「何枚名刺を渡せたか?」で考えてみると良いでしょう。
その商品やサービスに全く興味がない人から名刺を渡されても、受け取らない人が多いです。つまり「名刺を渡せた数=自社の商品・サービスに興味を持ってくれた人の数」ということになるので、一つの参考にしてみてはいかがでしょうか。
ただし、敵情視察のためにやってきた人と交換した名刺については数えないようにしましょう。それから中にはノベルティ目的でブースを訪れる人もいますが、競合他社の関係者と同様カウントには含めないほうが良いです。
購入や契約について前向きだったかなどから、リード数としてカウントしても良いか検討すると良いでしょう。
商談数
BtoBの場合、契約の金額が大きくなることからその場で即決、受注してもらえることはほぼありません。そのため「どれだけ契約が取れたか」よりも「何件商談できたか」で効果を検証しましょう。
注意点として、複数の担当者で効果測定を行う場合、どこからどこまでを「商談」とするのかについては、あらかじめルールを決めておかなければなりません。
担当者によって認識が異なると、接客しただけで商談数にカウントする人もいれば、後日詳細な商談をするためのアポイントまで取れた人だけカウントする人もいるなど、効果検証のためのカウントが正しく行えない可能性があります。
受注数
商品やサービスの中には、展示会の最中に話がまとまり、その場で売れるようなものもあります。こういった商品・サービスを取り扱っているのであれば、どれだけ受注数を獲得できたかで効果検証するのも良いでしょう。
ただ、取り扱う商品やサービスが1つであれば良いのですが、販売価格が大きく異なる商品を取り扱っているような場合は、全体の受注数で考えるのではなく、商品ごとに分けて受注数を確認する必要があります。または受注した数ではなく、受注額を基準として考えてみるのも良いでしょう。
効率的な展示会にするためのポイント
展示会は、ただ行いさえすれば確実な効果が期待できるものではありません。そこで、効果的な展示会にするためにおさえておきたいポイントについて解説します。
魅力的なブースにみせる
展示会には様々な企業が出展しているため、他の企業と比べられてしまいます。ライバル企業に比べてブースが魅力的なものでなければ、来場者はライバル企業のほうを選択してしまうでしょう。
これを防ぐためには、できる限り魅力的なブースにできるように工夫が必要です。例えば、遠くからでも目を引くような看板を掲げるなどして、どのようなものを販売・提供しているブースなのか、わかりやすくアピールしましょう。
来場者の中には、興味があってもなかなかブースの中に足を踏み入れられない人もいるため、興味を持ってくれた方がブース内に入りやすいようにする工夫も重要です。しかし、ブースを魅力的にするためといっても、費用がかかり過ぎる方法は費用対効果について考えておかなければなりません。
期待している効果を実現するためには、どのような装飾が必要なのかをよく検討したうえで、できる限りコストを抑えられる方法を選択しましょう。
コンテンツは誰でもわかりやすいものに
興味を持ってブースを訪れてくれた来場者が、すぐに商品やサービスの魅力を理解できるようなコンテンツを用意することが重要です。分厚い資料を渡されたとしても、それを読み込んでくれる人はなかなかいません。
それよりも、ブース内に動画を流したり、簡潔でわかりやすいパンフレットを用意したりするなどして、魅力を伝えるようにしましょう。
アフターフォローも丁寧に
展示会の最中に、具体的な商談まで進めることはなかなか難しいです。商品やサービスを選んでもらえるかどうかは、アフターフォローにかかっているといえるでしょう。
名刺についてはデータ化して保管したほうがわかりやすいです。その際、どれくらい契約に結びつく確率があるのかで優先度をつけ、格納することをおすすめします。
例えば、商品やサービスを契約する決定権を持っており、なおかつ展示会でとても反応が良かった担当者に対しては、いち早くアフターフォローを行うことが大切です。その日のうちにお礼や商談をアポイントのメールを送り、可能であれば翌日には電話をかけましょう。
直接的な決定権はないけれど、商品に強い興味を持ってくれていた担当者に対しても同様であり、あまり時間が経過しないうちに、お礼や商談アポイントの連絡をしておくと効果的です。
有意義な展示会にするために
展示会への出展を行う目的、出展するにあたりかかる料金などについて解説しました。出展するだけであれば最低限な費用で抑えられます。
しかし、魅力的なブース作りをし、適切なコンテンツを置くことができれば、新規顧客の獲得や、リード獲得が期待できるので、役立ててみましょう。ただ、出展しても自社ブースにきてくれるお客さんが少なければ、効果を最大化することはできません。
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