「マクドナルド」の市場浸透戦略を解説
最終更新日:2024年03月29日
「既存の製品が売れず、新製品を開発したいが難しい」とコスト面で問題を抱えていませんか。ここでは、既存市場・既存製品でチャレンジできる市場浸透戦略と、マクドナルドの事例について紹介していきます。
新しい市場への参入や新製品の開発が難しい場合は、市場浸透戦略を実施してみましょう。
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市場浸透戦略とは
市場浸透戦略は、既存市場に対して既存製品でアプローチする方法のことです。新規製品の開発や新規市場を開拓するよりも、労力とコストがかからないため、比較的検討されやすい戦略の一つだといえます。
また、既存製品に飽きてしまった顧客の離反を防げるほか、リピーター・客単価を増やせるので、多くの企業から注目されています。
マクドナルドの市場浸透戦略とは?
マクドナルドが実施している市場浸透戦略について解説していきます。2014年・2015年と続いた赤字経営を、どのようにして黒字に転換させたのか、マクドナルドの戦略をみていきましょう。
マクドナルドの市場浸透戦略のポイント
朝マックでハンバーガーの抵抗感をなくす
朝マックが定着する前は「朝食にハンバーガーを食べるのはどうだろう」と抵抗感を持つ人は少なくありませんでした。朝からハンバーガーを食べる文化が根付いていなかったため、モーニングにハンバーガー店を利用する発想に繋がらなかったのです。
しかし、マックが「朝マック」と宣伝したことで、ハンバーガーは朝食べても良い、と人々の認識が大きく変わり始めました。今では朝マックを目当てに利用する客もいるほど、広く認知されています。
朝に全種類出すのは難しい?逆転の発想で希少価値を持たせる
マックといえば朝マックが目玉ですが、実は朝マックを提供しているのには理由があります。オープンと同時にすべての調理に入るのは難しいため、朝は売り出す商品を限定しているのです。
マックでは朝マックに希少性を持たせて、朝マックのリピーターを増やすことに成功しています。その時間にしか味わえない商品だと銘打ち、提供商品を絞ることに希少価値を持たせたのです。
ハッピーセットでいつ訪れても子供が喜ぶ場所に
マクドナルドでは、ハッピーセットを売り出していますが、セットのおもちゃは定期的に変更されています。定期的に変えることで、いつ訪れても子供がワクワクしながらおもちゃを選べるように仕掛けをしてあるのです。
既存市場にハッピーセットは定期的に内容が変わっていると、度々広告を打って認識してもらうことで、子連れが訪れやすい店だと浸透しています。
時間帯に合わせた音楽で居心地の良さを演出
マクドナルドが提供しているサービスの一つとして、店内放送があります。マクドナルド店内でしか聞けない音楽を流すことで、いつ行っても居心地の良い店内だと認識してもらうのに役立っています。
新たなサービスを提供するよりもコストが抑えられる施策でありながら、今店を訪れている既存顧客に対して効果的にアピールできます。
ちょいマック
ちょいマックは、元からあるサイドメニューの呼び方を変更したものです。有名人をCMに起用し、小腹が空いたときに食べられるメニューとして訴求しています。それまでマクドナルドを軽食だけで利用するのを控えていた人を、呼び込むことに成功しています。
また、軽食を取り扱っていると広く認知してもらい、ランチ・ディナーの利用客に次いで買いを促す効果も発揮しています。
自社のイメージを確立することが大事
既存市場に既存製品の利用を促すなら、自社のイメージを確立することが大事です。マクドナルドは自社メニューに希少性を持たせ、自社オリジナルの演出で他社競合と差別化を図っています。自社のイメージを確立させて、集客力をアップさせましょう。