【BtoB向け】SEO対策の効果を高めるための基礎知識
最終更新日:2022年04月19日
自社サイトを制作する際には、内容を充実させるだけでなく、多くの人に見てもらうためのSEO対策も欠かせません。
特にBtoBにおいては、企業が商品(サービス)を導入する際、関心のある企業サイトを詳しくチェックしますので、ビジネスチャンスを拡大する上でも、SEO対策に取り組み、上位表示させる必要があります。
そもそもSEOとは何か、対策することでどんなメリットがあるのか等について解説します。また、SEO対策が必要がサイトの特徴や、成功した事例などについても紹介します。
BtoBにおけるSEO対策の基礎知識
SEO対策とは
SEOとは、「Search Engine Optimization(サーチ・エンジン・オプティマイゼ―ション)」の略であり、「検索エンジン最適化」という意味になります。
SEO対策をすることにより、検索エンジンの評価を上げてWebサイトが上位に表示されるようになり、多くの人の目に留まることに繋がるのです。
検索エンジンにはいくつか種類があり、検索エンジンによっても検索結果が異なりますが、現在のSEO対策は世界的にも、最も利用者数が多いとされる「Google」を対象に行うのが一般的です。
BtoBでSEO対策を取り入れる目的
SEO対策を取り入れる最大の目的は、検索結果にWebサイトが上位に表示されるようにし、より多くの人に閲覧してもらいクリック数を上げることにあります。
自社のWebサイトを見てもらうことで、商品購入や問い合わせなどを増やし、利益を上げて事業を拡大を図ることが可能になるのです。
サイトへの集客は、有料の広告などによっても増やすことができますが、SEO対策は、
「費用をかけずに特定のキーワードで検索したユーザーを自社サイトに呼び込める」
という特徴があります。
SEO対策の価値や効果
SEO対策による集客は、有料の広告と比べて継続的に費用がかからない点に大きな価値がありますが、特筆すべき効果はそれだけではありません。
検索結果画面には、ユーザーが興味のあるキーワードに関連したWebサイトが表示されるため、自社サービスとの相性が良い幅広いユーザーを集客することができます。
また、ユーザーの検索意図に沿って最新の情報を見直す工夫が必要ですが、検索結果画面の上位に表示されるようにSEO対策を行うことで、有料広告のような決められた掲載期限もなく、
「常にユーザーに対して自社の商品(サービス)のPRが可能」
です。
SEO対策が必要なBtoBサイトの特徴
SEO対策は、自社サイトを上位表示させる上で重要な役割を果たしますが、BtoBサイトも例外ではなく、特にSEO対策が必要なサイトには次のような特徴があります。
- 広告を活用した集客はあるが検索結果からの集客が少ないサイト
- 検索される回数が多いキーワードに関わりがあるサイト
- なるべく費用をかけずに集客したいサイト
これらの特徴があるかどうかを知るには、現在のサイトの集客状況や、自然検索からの集客数について分析する必要がありますが、該当するようならぜひSEO対策を検討してみてください。
BtoBでSEO対策を取り入れるメリット
SEO対策は個人を対象にしたサイトにももちろん効果的ですが、法人を対象にしたBtoB企業にとっても、大きなメリットがあります。まだSEO対策を取り入れていないなら、以下の点を踏まえてSEO対策を導入してみましょう。
長期的かつ安定した集客が実現できる
ネットでの検索は一般の消費者や個人だけでなく、法人や企業の担当者にも情報収集のツールとして広く利用されています。
法人向けに商品やサービスを売り込む場合、昔なら飛び込み営業なども一定の効果がありました。しかし、現在では企業担当者もよりスピーディーで質の高いサービスを求めるため、検索結果の上位に表示されるサイトに信頼を置く傾向にあります。
ネット上の広告などによっても、法人向けのサービスを宣伝することは可能ですが、サービスや商品が必要になった時に目に留めてもらうには、検索結果の上位にあることが大前提です。
急いでいる場合は特に、キーワードを検索してすぐに目に付いたところが利用されやすくなるでしょう。
また、SEO対策にはコンテンツ作りや分析のための投資は必要なものの、有料の広告のような費用はかからないため、一度対策すれば、長期的で安定した集客に繋げることができるのです。
ブランディング効果の向上を図れる
個人相手だけでなく法人や企業を相手にする場合でも、自社の商品やサービスの認知度を高めてブランドイメージを印象付けることは、Webマーケティングにおいて大きな成果を上げています。
また、Web上での情報収集は、実際に利用した消費者の意見が直接見られるという特徴もあります。検索結果の表示によって選ばれ、質の良い商品やサービスを提供できた場合、口コミやレビューなどによって更なる高評価を広めることが可能になります。
検索結果で上位に表示されると、それだけで目に留まる機会が増え、社名を覚えられやすくなりますし、さらに評価も高いとなれば、信頼度が増しブランディング効果も期待できます。
コンペ依頼先の情報収集源として見つけてもらいやすい
BtoB企業は、相手の企業に検索されるのを待つだけでなく、コンペ先の一つとして検索されることもあります。
その場合、コンペ依頼先としてどのような商品やサービスがあるのか、Webでの検索で情報収集されることも増えるため、ライバル企業に打ち勝つためには、検索結果で上位表示させることで優位性をPRすることが可能です。
その際には、検索結果だけでなく、自社サイトの商品やサービス内容を詳しく閲覧されますので、内容もしっかり充実させておく必要があります。
サイトの内容を充実させることもSEO対策の一環になりますので、他社と比較されても見劣りしないようなサイトを運営しましょう。
BtoBにおけるSEO対策のポイント
それでは、BtoB企業がSEO対策を取り入れる際には、どういうことに気を付ければいいのか、押さえておきたいポイントについて詳しく説明します。
各種キーワードの検索ボリュームが比較的小さい
BtoBにおける検索キーワードは、一般の消費者や個人を対象にしているBtoCと比べると、比較的検索ボリュームが少ない傾向にあります。
基本的に企業や法人よりも、BtoCの対象となる個人の方が圧倒的に数も多く、検索ボリュームもそれに比例することになるので、BtoBのSEO対策はBtoCとは別に考えた方が良いでしょう。
そのためには、SEO対策の要となるキーワード選定が非常に重要になります。多くの人が検索しているキーワードでは、BtoC向けのサイトが上位に表示されやすくなるため、検索回数の多いビッグワードだけで上位を目指すのは難しいでしょう。
そこで、複数のキーワードによる対策や、競合の少ないスモールワードなどによる対策を検討してみることをおすすめします。
また、すでにどんなサービスや商品を探しているか決まっている相手を対象にした顕在層向けのキーワードだけでなく、今は必要なくてもいつか目的になるかもしれない潜在層向けのキーワードも選定しておくといいでしょう。
直接的なサービスや商品名をキーワードにするのはもちろんですが、顧客となる対象がどんな悩みを抱えているかにも着目してキーワードを選んでみてください。
キーワードの種類の特性を理解しておく
すでに説明したように、キーワードには顕在層向けのものと潜在層向けのものがあります。さらに、自社の商品やサービスを販売するためのCVに近い直接的なキーワードと、幅広く情報収集するためのキーワードという括りも存在します。たとえば、
- 「〇〇サービス 比較」
- 「〇〇 外注 価格」
などのように直接的なキーワードで検索され上位表示されると、BtoB企業として選ばれる確率も高くなります。しかし、ライバル企業の多くが対策しているキーワードでもあるため、上位表示されるのが難しいという問題があります。
それに対して、一見関係なさそうなキーワードで情報収集している場合でも、いずれは顧客となる可能性もあるので、さまざまなワードで検索結果に表示されるよう対策しておくこともSEO対策の一つです。
自社のサービスや商品の中でも、特に力を入れたい分野に合わせた市場やキーワード選定を心がけるようにしましょう。
Webサイト運営の目的を明確化する
SEO対策においては、Webサイトの運営をしっかり行うことも重要です。BtoB企業のWebサイトは検索結果から選ばれたとしても、それが直接売り上げに繋がるというわけではありません。
まずは、詳しい話を聞くために問い合わせをしたり、見積りを取ったりすることから始まるので、Webサイトでは商品やサービスについて紹介すると同時に、法人や企業から問い合わせしやすい形式にしておく必要があります。
カタログなどがあるなら、資料請求しやすいようにする、メールの問い合わせフォームを入力しやすくするなど、目的に応じたWebサイトの運営を目指してください。
ターゲット顧客企業の悩みを洗い出す
BtoB企業のSEO対策には、キーワードやサイト運営のほかに、ターゲットとなる顧客企業のペルソナ設定も必要です。ペルソナとは、
「自社の商品・サービスを購入してくれる顧客像」
のことを言います。自社の商品やサービスを必要とするのはどんな企業か、具体的に対象となる企業を想定し、検索するキーワードからどんな悩みを抱えているのか洗い出してみましょう。
ペルソナ設定が明確になると、相手がどんなものを求めているのかが見えてくるので、キーワード設定やサイト運営の目的が明確になってきます。
ただ、BtoBの場合は相手も法人や企業となるため、検索する人物が複数になることもあります。
仕事上、情報収集するのはどんな部署のどんな担当者なのか、いくつかのペルソナを想定し、それぞれに適した対策を講じてみてください。
BtoBにおけるSEO対策案
「自社でもSEO対策に取り組みたいが、どのように進めたら良いのか知りたい」という方もいらっしゃることでしょう。そこで、SEO対策の具体的な進め方について、事例を紹介しながら解説します。ここでは、水や機能性飲料水などの製造を請け負う(OEM)のBtoB企業「五洲(ごす)薬品」様を例にして紹介します。(キャククルが実際にご提案したものではありません。)
画像引用元:五洲薬品公式サイト(https://www.goshu.co.jp/)
五洲薬品様では、自然豊かな環境が生み出すこだわりの素材を活かして、オリジナル飲料水の企画から開発、生産、品質管理までを一貫して行うOEM事業に注力している企業様です。自社サイトを通じて、より多くのユーザーに閲覧してもらうため、特定のキーワードを選定したSEO対策が考えられます。
同サイトは、すでに「水 OEM」「飲料水 OEM」といったキーワードで上位表示がなされています。一方、同商材のOEMを検討するユーザーが検索する可能性が高い、
- 「水 OEM 価格」
- 「ミネラルウォーター OEM 小ロット」
- 「ペットボトル 水 OEM」
では、圏外あるいは10位以内に入っておらず、実際に検索してみると、検索ニーズを満たす適切なコンテンツが存在していませんでした。そこで、検索ニーズに応えるコンテンツを用意しSEO対策で上位表示を狙うことで、自社サイトに呼び込み、結果、「この企業に問い合わせみよう」と新規開拓のチャンスも広がります。
また、実際にSEO対策を行う場合は、基本的には、次のような流れに沿って進めていきます。
実際にSEO対策を行う場合の流れ
- 企業の商材やペルソナ(顧客像)のヒアリング
- ペルソナに沿ったキーワード抽出と絞り込み
- キーワードの決定
- 競合サイトの調査(キーワードに対する上位サイト)
- キーワードに対応したサイトマップ、サイト構造、コンテンツ案の計画
- サイトおよびコンテンツのディレクションと制作
- 公開
- 公開後の計測(専用ツールを利用)
- 改善策の提案(PDCAの実行)
さらに、「コンテンツから資料や問い合わせをしてもらいたい」という場合は、コンバージョン(ユーザーに起こして欲しい行動)に繋げる情報設計の提案も行います。社内でSEO対策のノウハウもない中、これらの業務を全て一から行うのは難しいかもしれません。
キャククル運営元のZenkenでは、これまで120業種・8,000件以上のサイトを運用して参りました。そのノウハウを活用した、SEO対策を含めた「コンテンツマーケティング支援サービス」をご提供しております。
- 自社サイトの順位や流入を増やしたい
- 自社に合う顧客獲得ができるコンテンツマーケティングを実現したい
- オウンドメディアの立ち上げからコンテンツ運用まで依頼したい
といったお悩みを持つ企業様向けのサービスです。詳しくは支援プランを紹介した資料をご用意しましたので、貴社の今後のWebマーケティング活動にご活用下さい。
BtoBでのSEO対策の成功事例
ここでは、BtoBにおいて自社商材を必要とするユーザーへ的確に伝え集客に成功したサイト事例を紹介します。工場の床面や、壁面の目隠し材に使われるBtoB商材「有孔鋼板」に特化した専門サイトの事例です。
現場も発注者もよろこぶ設計に。有孔鋼板を知ろう
画像引用元:五洲薬品公式サイト(https://www.perforated-steelplate.net/)
「現場も発注者もよろこぶ設計に。有孔鋼板を知ろう」は、工場や倉庫の床、天井の目隠し材に使われる「有孔鋼板」をBtoB用に紹介。「有孔鋼板」のキーワードでSEO対策を行い、現在1位を獲得しているサイトです。(2022年1月現在)全14種類ある有孔鋼板を「歩きやすく安全性の高い床」「通気性・採光性のある床」「デザイン性のある外壁」など、発注者の用途に合わせて紹介。有孔鋼板を探しているユーザーがどの製品を購入すべきか、一目瞭然で分かりやすいサイト内容とコンテンツで構成されています。
弊社サイト制作サービスはこちら
社内でSEO対策が上手く行かないWebご担当者の方へ
SEO対策は、あらゆる企業のWeb担当者にとって最も重要な施策の一つです。どのように実施すれば良いのか、ネット上にはあらゆる情報が溢れています。
しかし、多くの企業が社内で時間と労力をかけてコンテンツを制作しているものの、「順位が上がらない」「流入が増えない」と困っている担当者も少なくありません。せっかく時間をかけて一生懸命作ったコンテンツですので、相応の結果が欲しいと思うのは当然ですよね。SEOノウハウを学び、将来はコンテンツマーケティング内製化を目指したい
といった要望がございましたら、Zenkenにお問い合わせ下さい。120業種および8,000件以上のWebコンサルティング実績から培ったノウハウをベースに戦略的なコンテンツ作りをご提案します。