【5分で理解】工務店のブランディング戦略のポイントとは
最終更新日:2024年03月11日
お客様に選ばれる工務店になるために、ブランディングは必要不可欠です。注文住宅やリフォームを検討しているお客様は、数あるハウスメーカーや工務店を検索し、比較して自分に合った会社を選択します。
インターネットで手軽に情報が得られる昨今、こちらから営業アプローチをするのではなく、「お客様から選んでもらうブランドづくり」が必要になっているのです。本記事では、ブランディング戦略の必要性を説明するとともに、ブランディングのメリットや成功事例などをご紹介します。
工務店のブランディング戦略が必要な理由とは?
選ばれる工務店になるために、なぜブランディング戦略が必要なのでしょうか。その理由は、今後の住宅市場が、少子高齢化や単身生態の増加の影響を受け、将来的に縮小が見込まれる業界であるためです。
類似した資材や設備を取り扱う工務店では競合相手との差別化が難しく、お客様は同じものなら出来るだけコストを抑えたものを選ぶ、という価格競争へと発展します。
そうなった時、価格競争に巻き込まれないために、自社にしかない価値の創造――ブランディングが必要になるのです。
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ブランディングの目的とメリット・デメリット
ブランディングとは、ブランドの認知度を高め、自社の強み・ポジションを明確化して信頼感を高めるマーケティングのことを指します。
ブランディングの目的
ブランディングの目的は、他社製品との差別化を図ることです。例えば、「ブドウといえば巨峰」「うどんといえば讃岐うどん」「チョコレートは明治」など、市場に広く浸透している商品・企業名があります。
シンボルマークや企業ロゴ、商標、キャッチフレーズなどでターゲット市場で愛着を感じてもらい、浸透させるのがブランディング活動の目的なのです。
ブランドといえば仰々しく聞こえてしまうかもしれませんが、中小工務店がブランドを持つのは、決して難しいことではありません。
全国展開の工務店であっても、地域密着型の工務店であっても、工務店としての品質に対するこだわりを明確にすることが大切であり、独自性を持つことが重要なのです。
ブランディングのメリット
メリット1:価格競争を回避して収益を確保
ブランド商品は、単に価格やスペックだけではなく、ブランドが持っている「信頼性」がお客様にとって価値を判断する基準となります。
特に、何十年も使い続ける住宅の場合、ただコストパフォーマンスが良いだけではなく、安全性や快適さ、機能性、アフターサービスなどにおいて、建設する工務店が信頼できるかどうかがお客様にとって重要となります。
決して安くはない買い物になりますので、お客様はじっくりと慎重に吟味します。
信頼と実績を積み重ねたブランド工務店の商品は、その価値に見合っていれば競合に比べて高くても納得して購入してもらえるので、価格競争を回避することができ、収益を確保することが可能になります。
メリット2:マーケティング、販促効果
ただむやみやたらに広告を打ち出し、チラシやテレビCMを流しても、信頼しがたい工務店には、お客様は問い合わせをしません。お客様のほうからアプローチを受けるために、その工務店のブランド力、ひいては「信用力」が、重要な要素のひとつとなります。
そのため、コツコツと信頼を積み上げてブランディングに取り組んできた工務店のほうが、マーケティングや販促でも高い効果を得られます。
また、ブランディングが確立されていれば、既存顧客が企業や商品に対して「愛着」を覚えるようになります。
そういった自社のファンを作ることができれば、競合他社の商品と比較することなく購入してもらえる、真っ先に相談してくれる、周りの人に自社のことを宣伝してくれる、といったポジティブな効果が期待できます。
メリット3:社内の意識・モチベーションの向上
ブランディングの効果は、社外のお客様だけでなく、社内の従業員にも及びます。
ブランド力には社員の帰属意識を強める効果もあり、結果として工務店のブランドを守るため自律的に行動することを心がけるようになり、モチベーションの向上が期待できます。
また、採用の際も、ブランド力を持った工務店のほうが、良い人材が集まる傾向にあります。
Aさん「地元の工務店で営業の仕事をしたいと思い、応募しました」
Bさん「御社の○○という理念、〇〇のブランドに魅力を感じ、応募しました」
という二人の求人応募者が居た場合、AさんよりもBさんのほうが、明確な目標や意思を持って業務に取り組む良い人材である可能性が高まります。
このためにも、ブランドは選考基準の分かりやすい指標のひとつになり得ると言えます。
ブランディングの懸念点・注意点
ブランドの成立までは時間がかかる
ブランドは一朝一夕には構築できず、販促手法としては即効性がないので、実績と信頼をコツコツと積み上げることが重要です。
日々研鑽し、商品力や接客力などを高めて認知度の向上を図ることが大切であり、効果が出にくい時期にあっても、諦めず地道に取り組むことが必要となります。
不祥事が起これば信頼はすぐに崩壊する
ブランド構築には長い時間がかかりますが、その反面、積み上げた信頼が崩壊するのは一瞬です。
近年ではインターネットやSNSの普及により、企業の不祥事や不誠実な対応は発信力のあるユーザーによって瞬く間に取り沙汰され、あっという間に情報が伝播します。
一度炎上すると信頼回復は難しく、ブランドが悪いイメージを持たれると、経営にも響いてしまいます。
ブランドを持っている工務店だからこそ、後ろめたさのないクリーンな商売をすることが求められるのです。
工務店のブランディングの進め方
工務店のブランディングの進め方について、ブランディングを行う際は、
- コンセプトにこだわりを持つこと
- コンセプトからサービスまで、一本筋を通すこと
- ブランドに信頼を積み重ねること
これらの3つが重要になります。下記でこの3つのポイントを詳しくご紹介します。
ポイント1:コンセプトに「こだわり」を持つ
工務店のコンセプトは、ブランドが成功するか否かを決める重要な要素となります。
コンセプトは、自社の強み(独自性)と競合他社の強みとの差、自社の家づくりに対する理念などによって決まります。一度コンセプトを決めてしまうと急に変更するのは大きな負荷がかかりますので、じっくりと吟味する必要があります。
また、「子どもを持ちたいと思う25~35歳の中所得層の夫婦」「ヨーロッパ風のお洒落な家で暮らしたい30代の女性」など、そのコンセプトのターゲットは具体的にどのような人物になるのか、いわゆるペルソナも設定するべきです。
ペルソナを的確に設定することで、潜在ニーズを持つユーザーへのピンポイントなアプローチがしやすくなり、お客様獲得に繋がりやすくなります。
ポイント2:コンセプトからサービスまで、一本筋を通す
ブランドのコンセプトというのは、様々な要素に影響を及ぼします。例えば、モデルハウスを標準性能とし、同じ規格の家を立てることで低コスト化を実現していたとします。
当然問い合わせをしてくれるお客様は、安く家を建てたいというニーズと合致しているからこそ、自社を選んでくれている状態です。
しかし問い合わせの後に、営業担当から高額のフルオーダーの注文住宅をおすすめされたらどうでしょうか。
お客様のニーズに応える形で提案したならまだしも、少しでも売上を上げたい気持ちから、要望(ニーズ)とずれた提案をしてしまっては、お客様は不信感を抱きます。
このようにコンセプトに反した営業をすると、「あの工務店で〇〇だと聞いて家を建てたけど、実際は××だからあまりおすすめしない」というマイナスイメージの口コミが広がり、ブランド力が落ちてしまいかねません。
お客様から信頼されるブランドを作りあげるためには、そのコンセプトからサービス内容まで、一貫性を保たなければならないのです。
大切なお客様ではありますが、自社のコンセプトとは合致しないニーズを持たれている場合は、会社のブランドを守るために「恐れ入りますが、弊社では承りかねます」と断ることも大切です。
ポイント3:ブランドに信頼を積み重ねる
ロゴやキャッチコピーなど、ブランドの外見を作っただけではブランディングとは言えません。そのブランドの認知度を高め信頼を蓄積することによって、お客様に支持されるブランドへと昇華することができるのです。
信頼の積み重ねには時間がかかる一方で、積み上げた信頼を失うのは一瞬であるというリスクを背負うことにもなるので、それを肝に銘じて日々経営に取り組む必要があります。
キャククルが手がけるオウンドメディアとは?
120業界・8,000サイト以上の実績があるキャククルのオウンドメディア。
認知度向上、他社との差別化、従来と異なるターゲットにアプローチしたいなど、様々な目的で制作することができます。詳しくは以下のページでご確認ください。
Zenkenが手掛けた工務店のブランディング成功事例
これまでの工務店のブランディング成功事例として、3つの工務店の例をご紹介します。
高級住宅の実績が豊富なA社
高級住宅の設計力とデザイン力が高いA社。リスティング広告やポータルサイトに掲載していましたが、自社の良さを理解してくれるお客様の集客に困っていました。
その打開策として、A社が得意とする設計力・デザイン力の高さを富裕層に伝えるWebメディアを制作。富裕層の理想の家づくりに応えるコンテンツを用意した結果、「高級住宅ならA社」というブランドイメージが定着。
1億円以上の案件を次々と受注しており、中には10億以上もする超高級住宅の受注獲得にも成功しています。
ヨーロッパ風の家づくりが得意なB社
B社は、ヨーロッパ風の家づくりを得意とする工務店。しかし、これまで自社の得意分野をアピールできる最適な集客媒体がありませんでした。そこで、「ヨーロッパ風の家づくりといえばB社」とブランド認知させるWebメディアを導入。
ヨーロッパの家を建てたい施主だけを集め、B社の魅力に賛同するお客さまの集客に成功しました。200件の資料請求に対して1件のアポがやっとだったのが、10件の問い合わせで6~8件の商談アポを獲得。
アポ率0.5%から60~80%に上昇しました。商談からの契約率も上がり、コロナ禍でも安定的に契約を獲得。ここ数年は、毎月1~5件の着工を毎月継続しています。
高性能な家づくりが得意なC社
長期優良住宅、太陽光発電、高気密・高断熱、白アリ保証などが全て標準装備された「高性能な家づくり」がセールスポイントのC社。ポータルサイトで集客していましたが、自社が販売したい住宅にマッチしたお客様が集まらず、資料請求は増えても商談や契約に繋がらない状況が続いていました。
自社とマッチしたお客様を獲得すべく、C社が得意とする断熱性能や気密性能、太陽光発電が標準装備を売りにした「高性能な家づくり」を施工エリア内で認知させるWebメディアを立ち上げました。
その結果、毎月の反響獲得数の目標を達成。以前のような自社とマッチしない問い合わせではなく、C社の家づくりの特徴を理解した、高性能な家づくりを求める反響のため、商談率アップにも成功しています。
ブランディングと売上を両立するWebブランディング施策
通常、ブランディングをする場合は何千万単位の制作費や広告費、そして時間を掛ける必要があります。しかしブランディングに失敗してしまえば、効果が出ず莫大な費用を失うだけでなく、間違った印象がついてしまう可能性も。
そこで、自社商材と親和性の高いユーザーには認知度を上げ、成約につながるユーザーはしっかり集客をするWebブランディング施策を行うことで、知る人ぞ知るブランドとして認知度と売上を上げることが可能です。
そのWebブランディング施策がZenkenが提供する「ブランディングメディア」です。ブランディングメディアを導入した結果、
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