観光タクシーの集客戦略は「比較」と「差別化」が重要
最終更新日:2020年11月24日
観光タクシー業界の現状
インバウンド旅行者数は右肩上がりで伸びている
東アジア・東南アジアの経済的成長などを背景に、日本を訪れる外国人旅行者数は年々増加しています。日本政府観光局(JNTO)によると、2013年に目標であった年間1,000万人を突破、以降は 4 年連続で過去最高を更新しており、2016 年は 2,000 万人を上回りました。
世界中がコロナウイルスの脅威にさらされている現在は、訪日外国人の数が激減しています。ただ日本政府の当初の目標だった「2020年に訪日外国人旅行者数2000万人」はすでに達成しているため、新たな観光推進基本計画では2020年の目標を4000万人に上方修正したほど、海外観光客は増加傾向にありました。コロナウイルスの終息宣言が出されれば、日本に行きたくても行けなかった外国人がどっと押し寄せます。
日本の人口減少傾向で必要不可欠となった「インバウンド市場」
日本政府がインバウンドビジネスに力を入れている理由の中に「少子高齢化と人口減少」の問題があります。
現在人口減少により日本の経済成長率が低下することが懸念されています。そうした中、国内の需要減を補うため、新たな需要を創り出す必要性が指摘されています。インバウンドビジネスは、こうした需要の一つとして期待されているのです。
また、地方各地の過疎化などの問題を解決する一つの糸口として、インバウンドの地方誘致の取り組みにも力を入れています。
インバウンドが増えている理由とは?
訪日観光客は、何故年々増加しているのでしょうか。
近年までは、爆買いを目的に都市部中心に訪れる、中国人をはじめとしたアジア諸国からの観光客が大きな割合を占めていました。
ですが最近の訪日外国人の消費動向では、買い物のほかにも日本特有の文化体験を目的とした、消費の割合が上昇傾向にあります。日本の文化への関心があるということは、1度の観光ですべて堪能することはなかなか難しく、リピート訪日して別の体験を希望する訪日外国人観光客が多いためだと考えられます。
集客できる観光タクシーの特徴
外国人観光客にとっても観光タクシーは魅力的
実際に、海外のお客様が増えたと感じている観光タクシードライバーは多いですし、今後いかにしてコミュニケーションを図ればよいか、言葉の壁も含め各社で研修なども行われていると思います。
電車やバスなどの他の交通機関と比べても、目的地まで連れて行ってくれるタクシーは、外国人観光客にとっても非常に便利な交通手段です。
土地勘がない、言語がわからない国や土地では、電車やバスを乗り継ぐという行動は難しく、不安なもの。その点タクシーなら、乗車し行き先を告げるだけで目的地に到着することができるので簡単で、不安も少ないでしょう。また、キャリーケースやボストンバッグなどの重い荷物を抱えている観光客ならなおさら、観光タクシーは魅力的でしょう。
観光客の集客が売上アップのポイントになりますが、集客のためにはどういった観光タクシーがいいのでしょうか?
多言語での対応
日本語が分からない海外旅行観光客にとっては、コミュニケーションで悩むことでしょう。特にタクシーの場合はドライバーに聞き間違えられたり、伝え間違えたりと、トラブルになりがちです。
- 外国語研修、特に英語の研修をドライバーに行う
- 多言語音声翻訳システムを導入する
多言語で対応することで、トラブル防止だけでなく顧客満足度も向上し、さらなる集客に繋がることが期待できます。
キャッシュレス決済の導入
クレジットカードをはじめとした電子マネーや交通ICカード、Alipay、Wechatpay対応決済端末の導入が進められています。都市圏における法人タクシーは普及されてきているものの、地方部では少し遅れているようです。
外国人観光客の多くは、母国のキャッシュレス決済が当たり前になっている割合が多いため、キャッシュレス決済の導入は、インバウンド集客に有効となるポイントとなります。
観光タクシーの集客方法
観光タクシーの魅力が盛りだくさんのサイトを作成する
基本的に、観光旅行客は旅行の事前にWebで検索し、目的地を決めてくることが大半です。観光タクシーの利用を考えているユーザーは必然的に、「観光地名+観光タクシー」といった検索をすることになります。
そのためホームページやポジショニングメディアを活用し、アクセスを呼び込むことが大切です。SEOやSNSの対策、PPC広告の活用などでネットユーザーを引き込み、ホームページの集客を行います。
そのためにはユーザーが観光タクシーに望むサービス内容などをしっかりホームページに掲載し、興味を引く魅力的なものに仕上げておく必要があります。また海外の方に向けて、ホームページの多言語化なども対応しておくと良いでしょう。
ポジショニングメディアを作成する
観光旅行客は事前に調べる人たちが大半ですが、実際に観光地に来てから観光タクシーの存在を知った、使おうと思い立った、などの理由で「観光地名+観光タクシー」というキーワードを検索するユーザーも一定数います。
そういったユーザーは比較検討の時間があまりないため、あらかじめ比較優位性を示すポジショニングメディアを参考にする傾向があります。観光する前でも現地に来てからでも、どちらの検索でも優位性・差別化を見せられるポジショニングメディアはとても効果的です。
インスタグラムなどの世界的なサービスで観光タクシー集客を
スマホアプリとして提供されている、写真共有のSNS「Instagram」。世界のユーザー数は4億人で、最近ではビジネス利用も期待されており、企業アカウントも増加傾向にあります。
メディアで認知度をあげる可能性が多いにあり、写真という視覚的なものでドライバーとユーザーでコミュニケーションをとることができます。興味を持ったユーザーがホームページにアクセスすることで、集客につなげることがのぞめます。