工務店がインスタグラムで集客・広告効果を強化する方法
最終更新日:2023年08月22日
工務店・ハウスビルダー市場の集客事情
工務店・ハウスビルダー市場でもインターネットによる集客の重要性が知られるようになった背景から、すでにインスタグラムの公式アカウントをお持ちの工務店も多いと思われます。しかし、インスタに工務店への集客効果があるということに半信半疑だという方もまだまだいるでしょう。このページでは、工務店インスタグラムの集客の仕組みやその相性、集客効果などについて解説していきます。
施工者・物件の情報収集はインターネットが主流に
国土交通省が発表した「施工者・物件に関する情報収集方法の調査資料」によると、「住宅展示場で」と答えた層が過半数を占めています。次いで「知人等の紹介で」と答えた層が24.9%、「インターネットで」と答えた層が18.9%。この約20%という数字を少ないと捉えるのは早計です。
というのも、2020年以降はコロナの影響で外出自粛が余儀なくされ、インターネットでの情報収集がメインとなってきています。実際、オンライン展示場やVR見学という新たな営業手法を取り入れる企業も増加傾向に。
また、SNSからの流入数も増えており、今後もこの傾向が続くと考えられることから、インターネット上に集客の仕組みをもつことがマストだと言えます。
※参照元:国土交通省令和元年度「住宅市場動向調査報告書〜調査結果の概要〜2.1.3 施工者・物件に関する情報収集方法」(https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001348001.pdf?_fsi=oVyaDofb)
工務店の集客にSNS活用はもはや常識
近年の情報収集傾向として、SNSからホームページにたどり着き、資料請求や問い合わせに至るという顧客が増えています。
キャククルを運用するZenken株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:林 順之亮)が調査した結果によると、コロナ禍で「Webでの情報収集に時間をかけるようになった」と回答した人は78.1%という結果が出ています。
またSNSをコミュニケーションツールとして使うだけではなく、情報収集ツールとして使用するユーザーも増加傾向になっています。とくに、不動産市場と相性がよいと言われるインスタグラム(Instagram)を集客に活用する工務店が増えており、数々の事例や戦略手法について垣間見ることができます。
とくに若い世代はこのインスタグラムを検索エンジンとして活用する傾向があり、たとえば注文住宅の施工事例などはGoogleで検索せず、インスタグラム内で検索するユーザーが増えています。
気に入ったデザインやコンセプトの工務店の公式アカウントや住宅デザイナーなどのアカウントをフォロー、自分好みのデザインを探すなど情報収集に役立てています。今や集客の入り口としての役割を担うインスタグラムは、集客施策を投下する優先度の高いSNSになっていくはずです。
また、ホームページやオウンドメディア、LPに加えてインスタグラムを活用すれば、見込み顧客との接点が増えるだけではなく、ブランディングや囲い込みにもつながります。
工務店の集客広告にインスタグラムが有効な理由
前項では、工務店やハウスビルダー集客の場がインターネット上にシフトしつつある点、工務店の集客手法としてSNSを活用する企業が増えている点について解説しました。
この項目では、ポータルサイトや住宅系メディアではなく、「なぜインスタグラムなのか」についてスポットを当てていきます。
とくに検索エンジンとしてのインスタは高価値
「インスタグラム=画像」というイメージを持つ方が少なくないかもしれません。いわゆる「インスタ映え」を狙った写真を撮影し、共有するというものです。しかし2020年には大幅なアップデートがなされ、広告ツールとしての機能も高くなっています。
この点、工務店・ハウスビルダー市場だけでなく、さまざまな業界で利用価値が高まると予測されています。たとえば、以下のような機能があります。
- リール:15~30秒のショート動画を共有できる機能
- ガイド:複数の写真や文章など、まとめ記事のようなコンテンツを発信できる機能
- ショップ:インスタグラム上で商品の売買ができる機能
これだけでもビッグニュースでしたが、2021年のアップデートでは検索エンジンのような「キーワード検索」に対応するとしてさらに話題を集めています。
従来のインスタグラムは、ハッシュタグを使って検索する文化が有名でした。ユーザーが「#インテリア」「#住宅展示場」などと検索すると、タグ付けされている投稿だけが検索結果に表示されるというイメージです。
2021年のアップデートでは、検索キーワードに関連する投稿であればタグ付けされていないものでも検索結果に表示されるようになり、今まで届きにくかった層にも自社のメッセージを届けることが可能です。
キーワード検索が可能になると、画像だけではなく、画像で読み取れない情報=テキストが重要視されることが考えられます。今後、複数キーワードの検索も可能になる可能性が高く、画像に見合うテキストとユーザーのニーズを満たす情報などを盛り込んで上位を狙っていく「インスタグラムSEO」なるものが登場するという予想もあります。
インスタグラムは、画像や動画を使ったビジュアル面での訴求がしやすいという特徴に加え、検索エンジンとしての潜在能力を秘めています。そのため、工務店・ハウスビルダー市場の集客において欠かせないSNSに成長していくでしょう。
データで見るインスタグラムの最新動向
以下にインスタグラムユーザー属性や利用行動のデータを挙げてみました。
インスタグラムの動向一覧
- 国内月間アクティブユーザー数:3,300万人(2019年)
- 日本の利用者の割合:男性43%・女性57%
- 利用目的:趣味・好きなことに関する情報収集、サービス内容・口コミチェックなど
- ハッシュタグ検索の利用率:日本における利用率はグローバル平均の5倍(2020年10月)
- 企業からの投稿を見ている割合:42%
- ブランドの投稿に対して好意的と回答している割合:57%
- インスタグラムをきっかけに購買行動に至った人:60.7%
- インスタグラムに商品やお店の感想を投稿する人:50.5%
注文住宅は地域性や費用なども重要な要素ですが、意思決定に至る要素として個人の好みやコンセプトの比重が非常に高くなります。
したがって工務店・ハウスビルダー市場の集客でインスタグラムが重要視される理由がおわかりいただけたかと思います。
※参照元:株式会社ハーマンドット【2022年版】数字で見るInstagram(インスタグラム)最新動向まとめ
※参照元:SMM Lab「【2022年版】Instagram(インスタグラム)ユーザー実態が分かる!調査データまとめ」
インスタグラムを集客広告に活用する価値
インスタグラムのMAU数は親サービスであるFacebookに大きく差をつけ、3,300万人を記録しています(2019年)。
上記に引用した画像の通りユーザーの男女差も減り、30代~40代のユーザーも増加傾向にあります。
日本でインスタグラムが普及し始めた頃は「インスタ映え」「キラキラ女子」と呼ばれる文化もありました。しかし、昨今ではサービス内容や口コミなど購買に関する情報収集を行うユーザーも増加し、工務店の集客に利用する価値は大いにあると考えられます。
※下記サイトはインスタの項目にある画像を引用、参照元明記インスタグラムが右肩上がりで成長し続けている点を説明
※参照元:ソーシャルメディアラボ(ガイアックス)「2021年4月更新! 12のソーシャルメディア最新動向データまとめ」
工務店のインスタグラム活用事例
ここまで、インスタグラムを集客に使う価値やメリットについて触れてきました。次に実際にインスタグラムの公式アカウントを開設して成果を上げている、工務店のインスタグラム活用事例をご紹介していきましょう。
カリフォルニア工務店
趣味やファッションデザインなどを活かしたライフスタイルを提案するカリフォルニア工務店。従来の建築業界の常識にとらわれない自由な発想をコンセプトにする同店では、家の外見や間取り、インテリア、イベント風景などをビジュアル面で訴求。
そのほか、コップやTシャツなどオリジナルグッズの販売、仕事風景を映したショート動画など、ありとあらゆるコンテンツを盛り込んでいます。
自由な暮らしを提案することで、「1万いいね」を記録している投稿も散見されます。投稿数991件でフォロワー数は3.9万人を超えており(2021年5月)、インスタグラムが優秀なチャネルに成長した一例だと言えるでしょう。
一条工務店
高性能な家が叶える質の高い暮らしを提案する一条工務店は、あらゆるチャネルから流入を狙っている工務店のひとつ。
そんな同店では、施主や家族自らが投稿する際の「#みてみて一条」というハッシュタグでコミュニケーションを図ったり、家と家族の姿を映した画像を投稿したりと、顧客との親密さをアピールするようなインスタグラムアカウントを運用しています。
「#みてみて一条」のタグを付けて投稿されたもののなかから、同店の公式DM「iikoto(いいこと)」の誌面に掲載&QUOカード2000円分をプレゼントするという企画「みてみて一条週間」の企画も開催。投稿数330件ながらも、フォロワー数6.9万円を突破しており(2021年5月)、差別化やブランディングにもつながる良い一例だと言えます。
安成工務店
山口県・福岡県で、天然乾燥の近県産杉材を用いた人と環境に優しい住まいづくりを提案している安成工務店。投稿数1,178件のインスタグラムアカウントを運用しており、木の家の魅力を打ち出した投稿が豊富です。
近県産杉材を使用した本棚、ウッドデッキ、吹き抜けなど、統一感ある写真とテキストがコンスタントに投稿されており、フォロワー数は7.9万人を超えています(2021年5月)。
また、同店の家で暮らすイメージを発信していくアカウント「やすなりのくらし」も運用されており、その姿勢からブランディングや発信に力を入れていく同店の在り方が学べるでしょう。
Instagram運用代行会社を使ってSNS集客
Instagramを活用することで文字だけでは実現できないさらなる理解を顧客にさせることができます。
しかし、画像を準備したり、そもそもどんな投稿が住宅建設検討層にウケるのかリサーチ、戦略設計をしなければなりません。
もしインスタグラムを活用した集客が初めてなら、Instagram運用代行会社に戦略設計から運用代行を依頼し、運用過程からInstagramを使った集客方法やノウハウを学ぶのも良いでしょう。
下記記事よりInstagram運用代行会社を探すことができますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
インスタで集客力アップ!
Instagram運用代行会社を探す
工務店集客もデジタルマーケティングの時代
かつてはアウトバウンドセールスが主流だった工務店・ハウスビルダー市場。テクノロジーの発展や頃なの影響などから、デジタルマーケティングを活用したインバウンドセールスへと移行しています。デジタルマーケティングとは、
- 検索エンジン
- SNS
- Webサイト
- アプリ
- メール
など、あらゆるテクノロジーを活用するマーケティングのこと。さまざまなチャネルを展開することで、顧客との接触機会を増やしつつ、多様化する顧客のニーズに応えていけるというメリットがあります。
検索エンジン、SNS、Webサイトなどは、どれも優秀なチャネルとして成長する可能性を秘めているものです。しかし、ひとつのチャネルにリソースを割くより、それぞれの相乗効果を狙っていくデジタルマーケティングが有用であるということは、言うまでもありません。
そのためインスタグラムの運用だけではなく、工務店の集客に役立つコンテンツマーケティングの優先度を上げていきましょう。
工務店集客にインスタグラムが広告効果を発揮する理由まとめ
このページでは、工務店の集客にインスタグラムが効果的である理由について、スポットを当ててきました。
インスタグラムは、あらゆるアップデートを経て、集客やブランディングにおいて欠かせないツールのひとつに成長しました。国内月間アクティブユーザー数は2019年の時点で3,300万人に到達。2021年には「検索エンジン化」が進むため、アクティブユーザー数はますます増えていくでしょう。
そんなインスタグラムで集客を行い、実際に数万人のフォロワー獲得やブランディングに成功している工務店は豊富にあります。また趣味・好きなことに関する情報収集、サービス内容・口コミチェックなどにインスタグラムを活用するユーザーも増加しています。
うまく差別化を図っていくことで、今までアプローチが困難だったユーザーへの接触や双方向のコミュニケーションを活性化することで、リード獲得の確立も着実に上がっていくはずです。
また、インスタグラムだけで集客を完結させる必要はありません。他の広告媒体なども使いながら、多角的にアプローチすることを心がけましょう。
以下では、インスタグラムやフェイスブックなどを使って自力で集客していたものの、フォロワーがなかなか増えずに困っていたある企業が、SNSに頼らない「あるWeb集客施策」を導入したことで、問い合わせ数が以前の3倍に急増した事例を紹介しています。SNS以外の手法も検討中の方は、こちらもあわせてご一読下さい。
公式ホームページやLPの最適化もセットで
工務店の広告をインスタに出すなど工務店集客の戦略を立てる際、忘れてはいけないのが、公式ホームページやLPの最適化です。
インスタを見て流入してきたユーザーを顕在化させたり、相談会や展示会場見学につなげたりするには、本丸の公式サイトやLPが魅力的かつ効果的に次のアクションに遷移させる場になっている必要があるためです。
とはいえ、工務店社長や営業担当は「どこから手をつけていいのかわからない」という悩みを抱えていることも少なくないでしょう。
そのような場合、専門分野でないところにリソースを割くのではなく、Web集客やホームページ制作、リニューアルなどに強みを持つ会社に任せることをおすすめします。
弊社には、工務店・ハウスビルダーの集客に携わった実績が豊富にあり、LP制作や公式ホームページのリニューアルにも強みを持つ会社です。
もしお困りのことがありましたら、下記より気軽にお問い合わせください。