STP分析から導き出すマーケティング手法とは【化粧品業界編】
最終更新日:2022年01月18日
化粧品業界はつねに競争にさらされる業界なので、STP分析に関するこのページを見ているということは、マーケティング手法に迷いや課題があるということだと思います。
化粧品の広告には薬機法や景表法などの規制があり、さらにアフィリエイトなども厳しく罰せられるようになったことで、クリエイティブに苦労することが少なくありません。
この記事では、マーケティング分析の基礎中の基礎であるSTP分析を通して、いま化粧品のマーケティングになにが必要なのかを解説していきます。
そのなかでも注目いただきたいのは、
- 自社コンセプトにマッチした見込み顧客が増え、契約単価が1000万円向上した
- 月に150万を越える売り上げを毎月ポジショニングメディア経由で売り上げが発生しており、施策の成果を実感している
- 数ある競合から自社に興味を持ってもらえるようになり、反響獲得後から契約までの期間を3分の1に短縮できた
などの実績がある、競合化粧品との差別化が図れるWebメディア施策「ポジショニングメディア」についても解説しています。
※Zenkenが提供するポジショニングメディアについてはこちら(記事の後半へジャンプ)からすぐにご覧いただけます。
STP分析で自社化粧品に合ったマーケティング手法を見極める
STP分析をマーケティング分析のフレームワークとして取り入れている企業は多いと思いますが、STP分析の結果を効果的に販売戦略に落とし込めているでしょうか。
競合商品が多いレッドオーシャンである化粧品は、つねに供給過多な状態が続いているマーケットです。しかも大手化粧品メーカーの社会的影響力は強く、中小の化粧品メーカーが後発化粧品を消費者に選んでもらうのは簡単ではありません。
ここでは化粧品のマーケティング戦略に有効なSTP分析について、着眼点や注意すべきポイントなどを中心に説明していきます。いまさら解説するまでもないかと思いますが、念のためSTP分析について簡単に整理しておきたいと思います。
STP分析で明確にするどこで・だれに・なにを届けるか
STP分析は、商品やサービスのマーケティング戦略を策定するために、「どこで・だれに・なにを届けるか」を見定め、差別化するために行ないます。マーケティングの父と呼ばれるアメリカの経営学者、フィリップ・コトラーが提言したフレームワークのひとつです。
商品やサービス内容、価格などを決める際、STP分析で競合他社や競合商品とどのようにして差別化すれば勝てるを導き出し、販売戦略を練り上げます。
STPは、以下キーワードの頭文字をとっています。
- Segmentation:セグメンテーション
- Targeting:ターゲティング
- Positioning:ポジショニング
それぞれの項目について、もう少しくわしく見ていきましょう。
化粧品のセグメンテーション
セグメンテーションとは、市場を細分化することです。セグメンテーションの際に主に使用されるのは以下の4項目。
- デモグラフィック変数(人口動態変数):性別、年齢、職業など
- ジオグラフィック(地理的変数):国、居住地など
- サイコグラフィック変数(心理的変数):性格、価値観、趣味など
- ビヘイビアル(行動変数):購買パターン、購買回数、購買頻度など
化粧品のSTP分析を行なう際は、肌質、年齢層、コスパ重視、品質重視といった軸を取り、市場を分類します。
最近の潮流として目立つのは、AIを使ってで肌質や肌色を診断したり、輪郭や目鼻立ちに適したメイクアップ商品を提案したりするプロモーションがよくニュースで取り上げられています。
広告費用やプロモーション費用が潤沢にない中小メーカーにはなかなか採用できない手法ですが、メイク診断によるレコメンド機能がある美容系アプリなどへの広告であれば、消費者の目に留まる可能性があります。
化粧品のターゲティング
分類された市場の中で、狙いを定める層を決める作業のことをターゲティングといいます。
自社が取り扱っている商品に興味を持ってくれる人たち、自社の商品を必要としている人たちをターゲットに定めます。たとえば、20代で敏感肌の女性や、経済力があって高級ブランドの化粧品を好む40代女性といった感じです。
ただしこのターゲティングはそもそも商品のコンセプトや設計時にある程度絞り込まれているはずですので、よりターゲットを明確化する意味合いが強いです。
化粧品のターゲティングは年齢層や肌質といった大枠だけでなく、よりパーソナライズされる傾向が強くなっています。都市部に暮ら中間層のママ、というように、より具体的なペルソナ設定をしている化粧品もあります。
通常は消費者のニーズと市場サイズ、地域性、経済事情や生活様式など、さまざまな指標でターゲットを絞り込んでいきますが、化粧品の場合は機能性や品質だけでなく、香りやテクスチャー、容器やブランドイメージなどが購入動機になることもあります。
商品を発売したら狙った層には受けず、想定外の消費者層から受け入れられることもあるので、マーケティング分析が非常に難しい分野です。
化粧品のポジショニング
狙いを定めた市場で、自社のポジションを明確にすることをポジショニング、もしくはポジショニング戦略といいます。ポジショニング戦略のポイントとなるのは、優位性や独自性、強みといった自社商品のポジションを確立させ、競合商品・競合他社と差別化を図ることです。
化粧品業界のSTP分析でとくに大事なのは、このポジショニング戦略です。なぜなら、自社の化粧品に関心を持ちそうな層をターゲットに定めていても、競合他社が多数いる市場でビジネスを成功させることは難しいからです。
ポジショニングについて理解するためには、図にしてみるとわかりやすいと思います。
どんなにいい化粧品でも、競合商品と同じであったり自社商品に優位性がなければ、認知度の高い大手化粧品メーカーの化粧品に勝てません。
よく「勝ち易きに勝つ」という言葉で説明するのですが、初めから負ける市場で戦わないようにするためには、競合商品にはなくて自社商品にはあり、消費者が価値を感じるものはなにかを探すのです。
ポジショニングマップを使って分析してみたら、そもそも勝てるポイントがない、ということもあり得ます。
ポジショニングマップを使用することで、自社の立ち位置やブルーオーシャンを見つけ出すことができるかもしれません。
競合が多い化粧品業界STP分析の注意点
ただ漫然とSTP分析しても市場セグメントやポジショニング確立の正しい分析はできません。そこで、STP分析の際に意識すべきポイントについて解説します。
本当にそのセグメンテーションでいいのか
今現在行なっているセグメンテーションが正しいやり方なのか、今一度確認してみてください。セグメンテーションを行なう前に、市場の全体像を把握しなければなりません。また、競合他社のターゲット層について理解しておく必要があります。
アンケートを実施したり、国が発表している統計を調査したりすることで、ターゲット層や市場への理解を深めることも重要です。
また実際に売り出してみたら思わぬ客層から支持を集めることもあります。たとえばメンズコスメ市場でもスキンケア化粧品が増えていますが、まだまだアイテム数が少ないため、女性用のアイクリームや保湿クリームを購入する若い男性が多いのだとか。
机上のマーケティング分析だけではわからない、消費者の反応も確かめながらプロモーションの軌道修正をしていきましょう。
6Rによる絞り込みができているか
「6R」による絞り込みができているか、確認してみてください。6Rとは、以下の6つの項目のこと。
- 市場規模(Realistic Scale):細分化したセグメントの市場規模をチェック
- 成長性(Rate of Growth):狙いを定めた市場の成長性を確認する
- 競合性(Rival):セグメント内に存在する競合を確認し、分析
- 優先順位(Rank):ターゲット市場に優先順位をつける
- 測定可能性(Response):それぞれの市場における規模や成長性などについて、把握できるか確認する
- 到達可能性(Reach):ターゲットにアクセスできるのかを確認し、十分に到達できない市場への参入は検討する必要がある</li>
正しく競合のベンチマークができているか
前述した6Rにも含まれていますが、競合の分析は重要です。競合を分析する際は、競合の売上や広告費、営業方法、販売ルートなどをチェックしてみてください。
競合についてしっかりと分析・理解した上で、自社と他社を比較し、自社が有利な市場を探し出しましょう。
ポジショニングマップで勝てる市場が明確になっているか
メイクアップ化粧品の売上は、外出の機会が減った影響を受け、総じて減少傾向にあります。消費者の行動変容やニーズの変化に応えられる化粧品しか売れない時代になってきています。
たとえばマスク荒れ対策などのスキンケアコスメも、そのポジショニングを間違えればまったくヒットしません。
化粧品業界はレッドオーシャン市場で難易度が高く、マーケティングのプロやコンサル会社にマーケティング戦略の設計から依頼するメーカーも増えてきています。
商品開発時のマーケット分析やターゲットのペルソナ設定、競合製品の調査などには時間も分析スキルも必要なため、社内での対応に限界があるからです。
ポジショニング戦略に則したメディア施策
価格が安く強いこだわりのない製品であるマス製品の人気は下降気味で、原料や製法にこだわるなど消費者のニーズが細分化されてきています。
ターゲットや目的別にセグメントされた化粧品市場が今後も増えれば、その化粧品のこだわりポイントにスポットを当てたポジショニングメディアが制作しやすくなります。
ポジショニングメディアとは、ユーザーのニーズを徹底的に分析して構築され、ターゲットのニーズを満たす商品を根拠と共に紹介するWebメディアのこと。
ただ自社製品を認知してもらうだけでなく、製品をユーザーに選んでもらえるサイト構成で購買意欲の高いユーザーを集めることができるという特徴があります。
「ポジショニングメディア」による差別化戦略
その施術に対応している競合他院も紹介しつつ、自院の強みや他院との違いを第三者の立場、つまり制作会社であるZenkenが客観的視点でサイトを設計し、制作・運用を行ないます。
ポジショニングメディアでは、ホームページやポータルサイトではできなかった「差別化・効率的な集客・ブランディング」を図ることができます 。
大手が運営している美容クリニック系ポータルサイトでは、どうしても大手のクリニックが目立ち、自院の情報にたどり着く導線が遠くなってしまいます。
一方、ポジショニングメディアでは、自院の商圏エリアで自院の治療内容が他院と比べてどうすぐれていて、なにが違うのかといった「強み」や、院長の診療ポリシー、患者に対するホスピタリティなどをわかりやすくコンテンツ化できます。
美容整形や美容外科の評価や評判を調べているユーザー(患者候補)からの共感や支持が得られるよう、ユーザーの頭の中にある欲求や要望に応える記事を更新し続けることで、リードを獲得し続けてくれるという特徴があります。
ポータルサイトに比べるとアクセス数は劣りますが、「自院との親和性が高いお客様(患者)」つまり、「来院の可能性が高い」顧客がポジショニングメディアには集まってきます。
ポジショニングメディアを導入した企業さまからは、
- ウェブのみで販売している商品が月に1000個売れそのうち新規が500個とコンスタントに売れている
- 対策キーワードが上位表示されてからはサイトを見た方からの成約率が50%にもなった
- ポジショニングメディア導入前と比較すると都内店舗の売上が3倍になった
といった効果を実感していただいているとのお声を多数頂戴しております。
化粧品はつねに数えきれないほどの競合製品が存在する中で
- 大手化粧品の露出度が高く勝つのは無理とあきらめがち
- 薬機法などの制約で商品の良さが伝えきれていない
- クリック単価が高く広告の費用対効果が悪い
上記のような悩みや課題を抱えて化粧品のマーケティング戦略にお困りであれば、新しいデジタルマーケティング施策として、ポジショニングメディアを検討されてはいかがでしょうか。
貴社製品の独自性や特徴など、消費者が求めている価値をを届けるべき人に届けることができるのが、ポジショニングメディアという施策の優れている点です。
このポジショニングメディアの資料が下記よりダウンロードできます。導入した企業様の事例も多数ご紹介しています。
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STP分析から導き出すマーケティング手法・化粧品業界編まとめ
今回は、化粧品業界のSTP分析とマーケティング戦略の捉え方などについて説明してきました。STP分析はあくまで市場を分析するためのフレームワークなので、その先にどのよな戦略を立てるかが大事です。
今一度本記事を参考にし、自社で行なっている分析に抜け漏れがないか確認してみてください。
なお、先ほどもお伝えしましたが、化粧品業界のSTP分析で重要なのが、ポジショニングです。化粧品業界は他の業界とは異なり、ニッチな市場であれば必ず成功するという業界でもありません。
現在、化粧品業界ではマス市場とニッチ市場はシームレスになりつつあり、スモールマス市場が注目され始めています。スモールマス市場とは、顧客のこだわりや嗜好性を反映した商品設計が主流となる市場です。
たとえば、自分の肌にあった成分が配合されているオーダーメイド化粧品や、オーダーメイドシャンプーというように、より進化したパーソナライズが勢いを増す可能性があります。
スモールマス市場で勝負を勝つためのWeb戦略であれば、Zenkenが手掛けるポジショニングメディアがマッチすると思います。
消費者に選んでもらえる強みが確立されている化粧品であれば、一度試す価値はあります。
認知拡大や顕在層の獲得に多くの成果を届けてきたメディア戦略にご興味があれば、下記フォームよりお問い合わせください。
これまで120業種以上の企業に提供してきたマーケティング支援の知見をもとに、化粧品プロモーションのマーケティング施策をご提案をさせていただきます。
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