折り込みチラシ集客は本当に効果がある広告手法なのか
最終更新日:2020年12月14日
折り込みチラシ集客は新聞に広告を挟む昔ながらの手法ですが、広告媒体が増えている現代社会の中で、果たして本当に効果があるのかや、他の広告手法と比べて優れているのかを検証してみましょう。
折り込みチラシ集客のメリット
今日に至るまで折り込みチラシ集客が行われてきたのはメリットがあるからこそですが、折り込みチラシによる集客には以下のようなメリットがあります。
住まいに応じて選べる効率の良さ
折り込みチラシは新聞と一緒に消費者の自宅のポストに投函する手法なので住まいに応じた広告展開が可能です。
ある程度の見込み客に対しての訴求になりますので、反響に繋がりやすいとされています。
広告を見た際、まったく関係ないものであればすぐに捨てられてしまいますが、自宅周辺であれば多少なりとも気に留めてもらえるからです。
予算に応じた広告展開が可能
事業者によって広告にかけられる予算は異なります。
そのため、本来行いたい広告手法があったとしても諦めざるを得ないケースもあることでしょう。
その点折り込みチラシ集客の場合、フレキシブルに選べます。
発行枚数や発行エリアを選べますので、自分たちの予算に応じた広告展開が可能です。
折り込みチラシ集客のデメリット
折り込みチラシはメリットもあれば、デメリットもあります。
メリット・デメリット双方を理解することで、自分たちにマッチした広告展開が見つけられます。
「チラシ」として無碍に扱われる可能性が高い
一番のデメリットは「見られない」という点です。
新聞に挟んでポストに投函しても、チラシを見ようともしない消費者もいます。
むしろチラシの中身を必ず吟味しているという消費者の方が珍しいほどで、中には中身を見ずに「チラシは全て捨てている」という消費者もいます。
せっかくお金をかけても消費者にとって文字通り「ゴミ」にしかなっていない点はデメリットです。
掲載できる情報量に限界がある
折り込みチラシはある程度自由にデザインできますが、容量が限られていますので掲載できる情報に限界があります。
そのため、どうしてもインパクト勝負にせざるを得ません。
経営理念や主義主張等よりも、とにかくファーストインプレッションで「ここにしたい」と思わせなければならないため、値段や数字など分かりやすい訴求が求められます。
折り込みチラシ集客の反響率
メリット・デメリットがあるのは落ち込みチラシだけに限った話ではありませんが、広告として展開する以上、気になるのは反響率です。
デメリットがあるとしても高い反響率があると分かれば試す価値はあります。
しかし、折り込みチラシの反響率は数字に表すと「低い」と言わざるを得いません。
折り込みチラシの反響率
一般的に、折り込みチラシの反響率は0.01%から0.3%とされています。
仮に0.3%で計算するとしても1,000枚折り込みチラシを発行して3人食いついてくれるかどうかという数字です。
この数字を高いとみるか低いとみるかは価値観次第ではありますが、端的に言えば99%以上が「ゴミ」「ムダ」になっていることが分かります。
新聞の発行部数が減少している点
決して高いとは言えない発行部数ですが、さらにもう一つ問題があります。
それは新聞の発行部数の減少です。
日本新聞協会の数字によると、2017年の新聞発行数は一般紙がおよそ3,800万部です。
2000年にはおよそ6,300万部だったことを考えると、17年で2,500万部程減少しています。
我が国は人口が減少傾向にあるとはいえ、人口減少の速度よりもはるかに猛烈な速度で新聞の発行部数は減少しています。
ネットの普及により、わざわざ新聞を読む必要がなくなっているからこそですが、新聞を取らない人が増えているという事実は、「折り込みチラシを見てもらえる相手」が減少していることも意味しています。
ただでさえ低い反響率の折り込みチラシですが、ターゲットの分母そのものが減少している点もデメリットです。
時代に合わせた広告が求められている
優れたサービスを持っていても、知ってもらわなければ意味がありません。
だからこそ広告や宣伝はとても大切ですが、時代の進化の中で広告・宣伝・集客の方法は変わります。
特にネット時代に突入した現代ではネットを活用することが求められています。
オウンドメディアによる自社発信
オウンドメディアとは自らホームページを作成し、情報を発信する手法です。
自社でメディアを持てば、お金をかけずに宣伝が可能になります。
かつては広告・宣伝の種類が少ないため、少しでも集客できるならと決して反響率が高い訳ではない手法に頼らざるを得ませんでした。
しかしネットさえあれば他のメディアに頼ることなく、自社のみで宣伝が可能になります。
スマホ利用者増加による広告市場の拡大
新聞の発行部数が減少傾向にあるのはネットの影響が大きい点は言うまでもありません。
総務省の統計でも2010年から2015年にかけて爆発的にスマートフォンが普及していることが分かりますが、スマートフォンの普及はネット利用者の増加を意味しています。
新聞だけではなく、書籍など紙媒体の影響力が減少している一方でネットの影響力は高まっています。
消費者の意識も変化しつつあります。
何か疑問があればスマートフォンで検索する時代です。オウンドメディアを持つことで、多くの人に見てもらえると共に、広告戦略にも幅が出るのです。