補助金・助成金を活用した広告・マーケティング戦略
最終更新日:2021年07月29日
商品・サービスを販売している企業や事業者にとって、広告・マーケティング戦略は欠かせない販促活動です。
さまざまな手法が存在しますが、上手く実行すれば売上や顧客数を増やすことができます。ただ、広告費や運用費といったコストがかかってくるため、なるべくコストを抑えて実行したいと考えられている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、広告・マーケティング戦略に関する補助金・助成金について解説していきます。
広告宣伝やマーケティングで使える補助金・助成金があるか
先に結論から述べると、広告宣伝やマーケティングの実行をサポートするための補助金・助成金はあります。
経済産業省をはじめ、公的な機関が中心となって制度を作っているため、信頼性も高いです。特に最近はコロナウイルス問題にともなう補助金・助成金も登場しているので、経営が苦しくなっている企業や事業者はぜひチェックすることをおすすめします。
ただし、手法や地域によって利用できる補助金・助成金は異なっているため、必ず対象になるとは限りません。もらえる金額もバラバラで、20万円程度の制度があれば1,000万円を超える制度もあります。
また、補助金・助成金の制度自体もたくさんあるため、まずは地域や業種なども含めて検索してみるのがおすすめです。
広告宣伝やマーケティングの手法例
広告宣伝やマーケティングと一口に言っても、さまざまな手法が存在します。媒体や目的ごとに例示してみたので、ぜひ参考にしてみてください。
Web広告
近年、主流となっている広告媒体です。ターゲット属性や配信時間など細かく設定して、効果的に訴求することができます。また、アクセス数や表示回数など成果を数値化して、細かくチェックできる点も魅力です。
- リスティング広告
- SNS広告
- ディスプレイ広告
- バナー広告
- アフィリエイト広告
- メール広告
- リードジェネレーション広告
- 動画広告
アナログ広告
紙や看板を用いてアプローチする、昔ながらの広告媒体です。Web広告の台頭により利用率は下がっていますが、地域や業種によっては、まだまだ高い宣伝効果を発揮します。
- ダイレクトメール
- 新聞広告
- 折込チラシ
- ポスティング
- 看板広告
- 店頭POP
- パンフレット
- デジタルサイネージ
Webプロモーション
Web上のメディアを使って販促するマーケティング手法です。Web広告と同じく、成果を数値化してチェックすることができます。自社管理のメディアを活用すれば、コストを抑えて運用することも可能です。
- 自社ホームぺージ
- 自社オウンドメディア
- SEO対策
- MEO対策
- SNS運用
- メールマガジン
- ポータルサイト
- ポジショニングメディア
※補助金を使ったホームページの新規作成はもちろん、ホームページリニューアルにも補助金は活用できます。
広報・PR
自社の情報を広く発信するマーケティング手法です。メディアに取り上げてもらえば、広告費をかけずに認知度を大きく高めることができます。第三者の視点が入るため、信頼性が高いこともポイントです。
- 記者会見
- パブリシティ
- 販促イベント
- プレスリリース
- ニュースレター
- メディアキャラバン
ブランディング
自社のブランド価値を高めるマーケティング手法です。ブランディングに成功すれば、価格競争から脱却したり、リピート率が向上したりするなど、さまざまなメリットを得られます。
- ブランドコンセプト構築
- ブランドロゴ作成
- ブランドカラー設定
- キャッチコピー作成
重要性はわかっていてもコストがネックに
広告宣伝やマーケティングはとても重要な販促活動ですが、広告費や運用費といったコスト面がネックになりがちです。
特にWeb広告やWebプロモーションは大企業向けの手法が多いので、日本企業の大半を占めている中小企業や小規模事業者はなかなか手が出せないかもしれません。
無理して販促活動を行っても、コストに見合った成果を得られることは少ないため、かえって苦しい経営状況に陥ってしまいやすいでしょう。
しかし、利用できる補助金・助成金があれば、コストを抑えて広告宣伝やマーケティングに取り組むことができます。
大企業と同じとまではいかないかもしれませんが、少なくとも「予算がない」という理由で販促活動を諦める必要はなくなるはずです。
何もしなければ、経営状況が改善することもありません。「現状を変えたい!」と考えているなら、補助金・助成金を視野に入れながら、どんな販促活動ができるか検討しましょう。
広告宣伝やマーケティングで使える補助金・助成金例
ここまでの内容を踏まえながら、実際どのような補助金・助成金があるのか紹介していきます。すでに募集が終了している分もありますが、参考情報としてご覧ください。
IT導入補助金
- 提供元:経済産業省
- 補助率:通常枠は1/2、特別枠は最大3/4
- 上限金額:450万円
「IT導入補助金」は、経済産業省が主体となって提供している補助金制度です。全国の中小企業や小規模事業者におけるITツール導入の負担を軽減し、IT化を推進させることを目的としています。通常枠のA類型・B類型、およびコロナウイルス問題にともない創設された特別枠のC類型-1・C類型-2があります。
製造業・建設業・宿泊業・介護業など、さまざまな業種に対応しているため、自社のIT導入状況に不安を感じているなら要チェックです。制度を利用している企業の半分以上は従業員20人未満なので、条件さえ満たせば小さい会社でも利用できます。
ものづくり補助金(一般型)
- 提供元:経済産業省
- 補助率:通常枠は最大2/3、特別枠は最大3/4
- 上限金額:1,000万円
「ものづくり補助金(一般型)」はIT導入補助金と同じく、経済産業省が提供している補助金制度です。全国の中小企業や小規模事業者を対象としており、革新的な商品・サービスを開発したり、生産プロセスを改善したりするための費用補助を目的としています。こちらも通常枠に加えて、コロナウイルス問題への対抗策として創設された特別枠があります。
特別枠の場合、広告宣伝費も補助金対象となるため、各種広告やWebプロモーションを活用するなら、ぜひ利用したいところです。また、業種別のガイドラインに従って感染予防対策を実施すれば、プラス50万円が「事業再開枠」として上乗せされます。
共同・協業販路開拓支援補助金
- 提供元:経済産業省
- 補助率:2/3、もしくは定額
- 上限金額:5,000万円
「共同・協業販路開拓支援補助金」も、経済産業省が提供している補助金制度です。全国の中小企業や小規模事業者が取り組む販路開拓事業の経費を一部補助して、地域経済の活性化や商品展開力・販売力の向上を図ることを目的としています。展示会・商談会型と催事販売型、Webでの販路開拓に対応しているマーケティング拠点型の3種類があります。
経費区分によって補助率が変わり、広報費や展示会等出展費などは2/3以内、人件費や委託・外注費などは定額となっているので、事前によく確認しておきましょう。
小規模事業者持続化補助金
- 提供元:経済産業省
- 補助率:2/3、コロナ特別対応型(B・C)は3/4
- 上限金額:50万円、コロナ特別対応型は100万円
「小規模事業者持続化補助金」はその名の通り、小規模事業者の経営をサポートするための補助金制度です。非対面販売に向けたホームページ作成・改善や広告掲載などの経費を一部補助して、小規模事業者の持続的発展を図ることを目的としています。一般型のほか、コロナ特別対応型(A・B・C)があります。後者はAとB・Cで補助率が異なるため、注意が必要です。
また、ものづくり補助金と同じくプラス50万円の「事業再開枠」も提供しています。クラスター対策が求められる特例事業者については、上限がさらに50万円上乗せされることもポイントです。
展示会への出展等に関する助成
- 提供元:東京都中小企業振興公社
- 補助率:小規模事業者は2/3、その他中小企業は1/2
- 上限金額:150万円
「展示会への出展等に関する助成」は、販路拡大や経営基盤強化につながる展示会への出展費を助成する制度です。公益財団法人の「東京都中小企業振興公社」が提供しています。
各種申請要件を満たしていることに加えて、事前に「申請者向け説明会」することも必要です。説明会では助成金の概要だけではなく、マーケティングコンサルタントが展示会のノウハウを解説するセミナーも行われます。
大規模展示商談会活用事業(出展支援事業)
- 提供元:大阪府
- 補助率:1/2
- 上限金額:25万円
「大規模展示商談会活用事業(出展支援事業)」は、大阪府が主体となって提供している補助金制度です。国内の展示商談会を通じて販路拡大を図ろうとする、大阪府内のものづくり中小企業を対象としています。出展ノウハウが学べる講習会を開催するとともに、出展にともなう経費補助も行うなど、手厚いサポートを受けることが可能です。
また、出展における議題解決のアドバイスも受けられるので、展示商談会による販促活動を行うなら。利用する価値は大いにあります。
経営革新補助金
- 提供元:わかやま産業振興財団
- 補助率:2/3
- 上限金額:300万円
「経営革新補助金」は、和歌山県内の中小企業が行う新商品開発や販路拡大、人材養成に関する事業の経費を一部補助する制度です。公益財団法人の「わかやま産業振興財団」が提供しています。
この補助金制度を利用するためには、経営管理能力や技術力を向上させるために行う「経営革新計画」を作成して、なおかつ県知事の承認を受ける必要があります。
中小企業旗艦製品創出支援事業
- 提供元:大分県産業創造機構
- 補助率:2/3
- 上限金額:100万円
「中小企業旗艦製品創出支援事業」は、大分県のものづくり中小企業を活性化させるため、企業の顔となる旗艦製品(フラッグシップ)の開発や販路拡大にかかる経費を一部補助する制度です。公益財団法人の「大分県産業創造機構」が提供しています。
他にはない独自技術を持っている企業や事業者なら、新たな商品・サービスを創出したり、新分野に参入したりするきっかけとなるため、特に注目したいところです。
中小企業ホームページ作成事業補助金
- 提供元:京都府丹波市
- 補助率:1/2
- 上限金額:15万円
「中小企業ホームページ作成事業補助金」は、京都府丹波市が提供している補助金制度です。販路拡大や新規顧客獲得のために新しくホームページを作成する中小企業へ経費補助を行い、商工業の振興および環境整備を促すことを目的としています。
対象となる経費は外部委託費のみであり、パソコンなどの設備導入費やドメイン取得費は含まれないため、注意が必要です。
海外販路開拓支援事業(外国語版ホームページ整備)
- 提供元:石川県金沢市
- 補助率:1/2
- 上限金額:30万円
「海外販路開拓支援事業(外国語版ホームページ整備)」は、石川県金沢市が提供している補助金制度です。商品・サービスの海外販路開拓を検討している中小企業に対し、外国語版ホームページの整備費用を一部補助します。
ホームページ改修委託費やドメイン取得費、外注翻訳費などが対象です。ただし、外国語版ホームページの整備内容が軽易だった場合、補助金交付決定後でも取り消しになる可能性があります。
【補足】補助金・助成金申請は煩雑な部分も
補助金・助成金は大いに役立つ制度ですが、全般的に申請要件がややこしく、手続きにも時間を要しやすいという難点があります。
特に初めて申請する場合、数週間ほど時間がかかるケースもあるため、途中でやめてしまった方も少なくないでしょう。
そこで、注目して欲しいのが「補助金・助成金の申請代行サービス」です。
制度に詳しい社会保険労務士やコンサルタントが代わりに申請してくれるので、面倒なチェックや手続きをすべて任せることができます。もちろん、サービスの対価を支払う必要はありますが、対応時間を大幅にカットできる点を踏まえれば、高い買い物ではありません。
- 何から手をつければいいのかわからない
- 申請書の書き方がわからない
- 申請要件を調べることが面倒くさい
- 申請対象に含まれているかどうか判断できない
- チェックや手続きに時間をかけたくない
多くの企業や事業者がこのような悩みやニーズを抱えているため、申請代行サービスはビジネスとして成立しているのです。
お金と違って時間は後から取り戻すことはできないので、補助金・助成金を利用したいなら申請代行サービスの利用も検討してみてください。
補助金・助成金を活用した広告・マーケティング戦略をZenkenが支援
補助金・助成金を活用すれば、広告・マーケティング戦略を実行しやすくなります。しかし、期待通りの結果が出るかどうかはまた別の話です。どの手法を実行するにしろ、しっかりしたノウハウが必要となってきます。
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