DICOMとは、医療施設で、CD ・ MRI ・内視鏡・超音波などの画像診断装置を使用し、デジタル画像データの通信や共有、保存をする方法を定めた国際標準規格です。医療画像機器のメーカーや機種に関わらず、診断画像や付随情報の相互通信ができて、DICOMシステムを導入すれば診療効率アップの向上が期待できます。
この記事では、DICOMシステムを提供している各社のサービスを紹介。さらに、DICOMシステムの費用相場や選び方もご覧いただけます。ぜひ、参考にしてください。
DICOMシステムの一覧表
ここでは、各社が提供するDICOM システムを一覧で紹介しています。システムごとに異なる特徴があるため、費用と合わせて比較し、自施設にあったものを見つけてください。
会社名 | サービスの特徴 |
---|---|
LOOKREC |
保管検査画像数280万人分以上!医療情報共有をリアルタイムで |
Array AOC |
快適な操作性をコンセプトとした総合管理ワークステーション |
リベルワークス |
DICOM画像ビューアと画像サーバの開発・医療機器プログラム認証を実現 |
SYNAPSE QA |
周波数処理・ダイナミックレンジ、圧縮処理など高度な画質調整も対応 |
Abiertoシリーズ |
院内用の医療情報統合システムと診療・カンファレンスを支援するシステムを提供 |
DICOM Manager |
全機能が利用できるお試し版が用意されている |
GATEWAY |
ストリーミング方式を採用。高画質のまま動画の視聴ができる |
Sonic DICOM |
汎用的な機能を中心に搭載することによって低コストを実現 |
DICOMシステムとは
DICOMとは、CD ・ MRI ・内視鏡・超音波などの画像を関連施設に送付したり、保存したりする方法を定めた国際標準規格です。1915年にACR (北米放射線学会)とNEMA (米国電気工業会)によって制定され、1993年に新しい規格としてDICOMと名付けられました。
DICOM規格の製品には、画像ネットワークで必要となるさまざまな機能がありますが、主に画像受送信・画像プリント・画像検索などの分野にまとめられています。
DICOMシステムの選び方
DICOMシステムを選ぶ際は、まずDICOMサーバーとWebベースのDICOMビューアー機能を備えたソフトかどうかを確認しなければなりません。また、医療画像の共通規格であるDICOM形式に対応しているかどうかも大切なポイントです。さらに複数のモダリティから取得したデータの保存ができ、診断や研究に必要な情報の書き込みができるものがオススメです。
DICOMシステムには、患者情報のセキュリティ対策も必要であるため、患者データの暗号化やアクセス制御ができるものを選んでください。また、将来的なニーズの変化に対応できるよう、拡張性の有無も重要なチェックポイントです。
DICOMシステムの費用相場
DICOMシステムの接続に関する一般的な費用は、1接続あたり15万円〜50万円が相場です。これは、送信側依頼端末と院内PACS側の双方の接続が発生するため、このような金額になります。
また、DICOMシステムの実装に関する価格は、具体的なプロジェクトや業者によって異なるため、見積もりが必要です。自施設にとってメリットのある業者が見つかった際は、詳しいヒアリングを依頼し、見積もり査定を受けてください。
DICOMシステムのまとめ
DICOMシステムは、医療施設間でデータ交換をする際に定められている国際的な規格です。画像の取得保存・送信・共有を効率的に行い、医療診断や治療に大いに貢献することが期待されています。
診断精度を向上させつつ、患者情報のプライバシーが守れるシステムを選び、医療分野における画像データの安全な管理の実現・ヘルスケアの品質向上に寄与する現代医療に欠かせないツールといえます。
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- 本記事は、2023年10月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。