アウトバウンドCTIとは、電話発信業務を効率化・最適化するためのシステムです。発信前に顧客情報の管理や確認ができるので、業務の効率化を図ることができます。
主な機能では、次の顧客に自動に発信を切り替える「オートオール機能」、発信ボタンを押すだけでかけられる「プレビュー発信機能」、オペレーターに自動で転送する「プレディクティブコール」があります。
この記事では、アウトバウンド型CTIシステムの特徴や機能、サービスの特徴をまとめました。システム導入を検討する際の参考にしてください。
アウトバウンドCTIシステムの一覧表
会社名 | サービスの特徴 |
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AmeyoJ(アメヨジェイ) |
アウトバウンド・インバウンド両方に強い!現場のニーズに合わせた運用が可能
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lisnavi(旧:List Navigator.) |
発信から振り返りまでをワンストップで効率化
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ドリームコールネクスト |
初心者にも安心!シンプル操作と充実サポートで業務効率を最大化
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Mostable(モスタブル) |
架電状況をリアルタイムで管理できるアウトバウンドCTIシステム |
楽天コネクト Speed |
月額1,980円で利用できるコンタクトセンターシステム。5営業日で導入可能 |
BlueBean365 |
契約の縛りなし。1契約で複数窓口の管理ができるCTIシステム |
CT-e1/SaaS |
自社の利用環境に合わせて柔軟に構成カスタマイズできるシステム |
インフィニトーク |
クラウド版・オンプレミス版から選べるCTIシステム。規模拡縮に対応できる拡張性も |
Genesys Cloud CX |
カスタマーエンゲージメント、従業員エンゲージメント、ジャーニー管理を網羅 |
MiiTel |
2,500社以上の取引実績を誇る音声解析AIシステム |
OpenDialer |
システムの利用料金がかからないお試し導入プランも提供(最初の100日が無料) |
アウトバウンドCTIとは?詳しく解説!
アウトババウンドCTIとは、電話発信業務システムのことです。架電業務の効率や電話をしながらの顧客情報管理のしやすさが求められます。ここでは、CTIについての基礎とインバウンドCTIとアウトバウンドCTIの違いについてご紹介します。
CTIとは
CTIとは、電話とパソコンを連携させるシステムを指します。ここでいう電話とは、「PBX」のこと。PBXとは、「Private Branch eXchange」の略で、内線電話の交換機のことを言います。社内のPBXとパソコンを連携させることで、発着時に顧客情報が表示することができます。
また、CRMシステム(顧客情報管理システム)との連携を行うことで、顧客情報をリアルタイムで検索し表示することが可能なため、顧客情報のデータ分析や架電情報の共有ができます。
インバウンドCTIとアウトバウンドCTIの違い
「インバウンドCTI」とは、電話受付業務に特化しているシステムを指します。お問い合わせの多いコールセンターの場合は、着信の件数が多いため、インバウンドCTIに特化したシステムを導入することが業務効率化に必須です。
インバウンド型CTIの特徴は「PBX機能」の内線や外線の発着信を行うものや、着信した電話に自動音声で応対する「IVR機能」、着信した電話をオペレータに自動分配する機能「ACD機能」などがあります。
「アウトバウンドCTI」とは、インバウンド型とは反対に電話発信業務に特化しているシステムを指します。架電を多く行うため、よりスピーディに架電を行える機能と電話をしながら顧客情報の管理を行えることが重要となります。
アウトバウンド型CTIの特徴は架電リストに自動発信する「オートコール」、自動発信して繋がった電話をオペレータに転送する「プレディクティブコール」、そして、発信前に顧客情報を確認し、簡単操作で発信できる「プレビューコール」などがあります。
クラウド型のCTIとオンプレミス型のCTIの違い
事業内容や業務の種類によっては、クラウド型のCTIかオンプレミス型のCTIか選ぶ必要があります。ここでは、クラウド型CTIとオンプレス型CTIの違いを見ていきましょう。
クラウド型のCTIとは
クラウド型のメリットは3つあります。
- 導入コストが抑えられる
- 導入後の稼働がスムーズ
- 人数によって柔軟に対応できる
クラウド型のCTIの場合、サービスを提供している企業のサーバを使って業務を行うため、自分でサーバ手続きをする必要がありません。
したがって、インターネット回線とパソコン、ヘッドセットさえあれば業務がすぐに行えます。また、人数によって柔軟に変更することもできるのでスムーズに業務をスタートし、導入コストを抑えたいと考えている企業におすすめです。
ただし、電話件数や通話時間ユーザー数によって月額料金が変わる場合が多いので、繁忙期に数が極端に変わる事業者は、繁忙期と閑散期の月額料金差に注意しましょう。
次にクラウド型のデメリットは「ネット障害時には、業務稼働の心配がある」と「セキュリティ強度の問題」が挙げられます。
クラウドCTIの場合、インターネット回線を使っての業務となるので、ネット障害があると稼働が停止になる恐れがあります。また、顧客情報が提供元のサーバに送られるため、サイバー攻撃が起こった場合、顧客情報の流出が心配であり、安全対策をそれぞれの企業で行う必要があります。
オンプレミス型CTIとは
オンプレミス型CTIシステムとは自社にサーバを設置し、システムを構築する提供形態を指します。オンプレミス型CTIのメリットは2つあります。
- 月額費用が安くなる
- カスタマイズ機能が柔軟に行える
クラウド型に比べ導入費用は高いですが、月額料金は電話料金のみ。長期的にCTIを使うと初めから分かっている状況で、ランニングコスト面を重視するのであれば、オンプレミス型CTIの方が安く済むでしょう。また、オンプレミスの場合は、自社内での運用のため、必要な機能を自由にカスタマイズすることが可能。業務の効率化や使いやすさを重視して変更することができます。
次に、オンプレミス型CTIシステムのデメリットを見ていきましょう。デメリットは2つあり、「システムの構築に時間がかかる」「人数の変化に柔軟に対応が難しい」ことが挙げられます。一般的にゼロからサーバーを立ち上げるためには3ヶ月以上かかることがあるため、すぐに導入し、稼働したいと考えている企業にとってはすぐにスタートは出来ないという懸念材料があります。
また、システムの改修には時間と費用がかかるため、簡単に人員の増減に対応することができません。従って、季節やキャンペーンなどで増員を考えたときにはシステム改修から行うことを考えなければならないため、対応に苦しむことが考えられます。
アウトバウンドCTIのまとめ
アウトバウンドCTIは、電話発信業務に適しているシステムで、発信前に顧客情報の管理や確認ができます。「架電業務がメイン」「顧客リストを効率よく分配できるシステムを使いたい」「顧客発信をクリック1つで行いたい」など架電メインでの効率化を考えている場合は、アウトバウンドに特化したCTIを検討していくのが良いでしょう。
それぞれのCTIシステムでは、「顧客リスト分配に特化している」「架電までの時間がワンクリックで行える」など、それぞれの製品によって特化している機能が変わってくるので注意しましょう。アウトバウンドCTIの導入を検討する前に、大切なことは「自社が何に問題を抱えているのか明確にすること」。架電量が多くてスピードアップしたいのか、リスト情報が複雑なため、ターゲットを絞っての架電を行いたいかで、選ぶCTIシステムは変わってきます。自社の架電業務がどのCTIを使えば改善できるのかを重視したシステム選びをおこなっていきましょう。
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- 本記事は、2023年10月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。