CDPツールは、顧客データを収集分析しマーケティングに活かすためのツールです。Webサイトやアプリなど、さまざまな場所に顧客データが散らばり管理できない企業にとって大変便利なサービス。しかし、「どのツールが自社に最適かどうか判断できない」と悩んでいませんか?CDPツールを上手に活用することで、顧客情報を詳しく把握し、最適なマーケティング施策を練りたいものです。
本記事では、CDPツールの口コミ、評判を比較して紹介いたします。自社にとっての最適なツール探しにぜひお役立てください。
CDPツールの一覧表
以下の早見表では、顧客データを収集し統合・分析できるCDPツールを紹介しています。一つ一つのツールの特徴を比較してまとめていますので、自社に適したツールを見つける手助けになれば幸いです。
会社名 | サービスの特徴 |
---|---|
Omni Data Bank(オムニデータバンク) |
散らばったデータを統合管理!シンプルな機能で低価格を実現
|
カスタマーリングス |
生成AIを活用した顧客プロフィール機能やメール件名の自動生成機能が搭載 |
Adobe Real-Time CDP |
特許取得済みのデータガバナンスツールを活用した効率的なデータ管理が可能 |
goline CDP |
ELT機能付きで複数のソースからデータを抽出し変換・統合が可能 |
b→dash |
SQLを使用せずにノーコードでデータの取得、統合、抽出、活用が可能 |
Flipdesk Data Union |
カゴ落ち防止やカート内商品リマインドなど、EC向けの機能が充実 |
Treasure Data CDP |
オフラインデータも収集できる実装済みの連携コネクタが活用できる |
Tealium AudienceStream CDP |
特許技術ビジタースイッチングがデータを自動的に繋ぎ合わせる |
Rtoaster insight+ |
直感的で使いやすいUIで、データの可視化や分析をノーコード・ローコードで簡単に処理可能 |
INTEGRAL-CORE |
顧客の行動や興味関心といった顧客データをリアルタイムで収集・処理可能 |
CDPツールとは?
CDPツールとは、顧客属性や行動データの収集、統合、かつ分析を実施できるプラットフォームです。CDPとは「Customer Data Platform」の略称であり、顧客の名刺や問い合わせフォームから入手した
- 氏名
- メールアドレス
- 電話番号
- 企業名
などの属性を収集できることが特徴です。また、氏名や電話番号だけでなく、嗜好や行動履歴を収集できることが強みで、電子メールやアプリ、Webサイトから顧客の行動履歴を取得し、全体像を把握することができます。
CDPツールを活用することで、顧客それぞれに応じて、効率よくアプローチすることが可能となります。例えばマーケティング部門では、顧客別に新企画を立案でき、カスタマーサービス部門では、それぞれに最も適したサポートを行えます。
またCDPツールとよく似ている、DMPというプラットフォームがありますが、CDPとはデータの収集方法が異なっていることが特徴です。
DMPは外部サイトから獲得した匿名データを使用するため、CDPよりも正確でない可能性があります。しかしCDPのデータは。自社が集めたデータを用いるため、正確かつ詳細に顧客情報を獲得することができます。
CDPツールの主な機能
CDPの主な機能は、「データの収集」「統合」「分析」の3つです。
データの収集
データ収集機能では、顧客の好みや属性、行動履歴を集めることができます。氏名や性別といった基本的なデータだけではなく、顧客がWebサイトやアプリを閲覧した際にどのような行動を行ったかを把握できることが特徴です。
また、購入品や買い物かごの中身まで、詳しく把握することができ、実店舗に来店して購入した商品をPOSデータと連携して集められます。
データ統合
データ統合機能では、様々な場所から収集したデータを、顧客IDと紐づけることでデータを一つに統合することができます。顧客の行動履歴や嗜好データをまとめてしまうことで、ニーズをより正確に把握できるようになります。
データ分析
データ分析機能では、収集し統合されたデータをもとに、顧客が一体どんなサービスや商品に関心を持っているかを分析することが可能である機能です。そのためそれぞれに適した商品やサービスを紹介でき、購入へと促すことが可能です。
CDPツールのメリット

データ分析・施策の検証を効率化できる
CDPツールを活用すると、データ分析や施策、検証といった業務を効率よく行うことができます。手作業で全て行うとなると、かかる時間は計り知れません。
CDPツールを導入することで、データ分析を数分で終了させ、分析結果を参考に次の施策考案へと進むことができます。より短い期間やサイクルでPDCAを回すことができるため、施策の改善を図ることが可能となります。
顧客に適した施策を考案可能
それぞれの顧客に適した施策を考案できることも、CDPツールを導入する上でのメリットの一つです。顧客情報を統合し、好みや関心事を的確に把握することが可能。その結果、顧客に最適な情報発信が可能となります。
また、リアルタイム処理に長けたCDPを活用すれば、顧客の行動に合わせたクーポンを発行することもでき、顧客に寄り添った施策を実施できます。
社内でデータを共有することができる
顧客のデータを一括で管理できるため、社内で分析結果を共有することが可能です。その結果、社内での業務効率化を図ることができ、かつ業務改善を行えます。例えば小売業であれば、顧客が興味を持っている商品と関連した商品の購入を促すことにも繋げられます。
CDPツールのデメリット

最適なツールを選定することが難しい
CDPツールは仕組みが複雑であり、自社にとって最適なツールかどうかを一概に判断することが難しくなっています。
また会社ごとに、CDPツールの活用目的は異なり、実際に使用してみて、感覚を掴むことが必要となります。そのため導入する際には、事前のサポートを利用し、自社に本当に適したツールかどうかを確認することが重要です。
個人情報の漏えいリスクがある
もう一つのデメリットは、顧客の属性だけでなく、購入履歴、好み、閲覧サイトなどの個人情報が漏えいする可能性があることです。
CDPツールはクラウド環境で動作が可能で、外出先でデータを閲覧し編集することができてしまうため、もし万が一スマホやPCを忘れてしまった場合に顧客の個人情報が漏えいしてしまったら、企業の信頼を落としてしまうばかりか、経営の危機に陥りかねません。
そのため、社員に対してのセキュリティー教育をこまめに実施し、厳重に個人情報を守るための施策を行う必要があります。
CDPツールの選定ポイント

費用対効果を確認する
CDPツールは機能が充実しているものを選ぶと、比較的高額になってしまうことがあります。また導入してすぐに結果が出るというものではないため、長期的なスパンで運用していくことを視野に入れておかなければいけません。短くても1年以上を見越して、費用対効果を検討することが大切です。
導入するにあたっての目的を明確化する
導入するツールを選定する際には、機能を比較するだけでなく自社がCDPツールを用いて行いたい目的を明確化させることがポイントです。その目的を達成できる機能があることと、将来必要になるであろう機能が搭載されているツールを選択することをおすすめします。
サポート体制が充実しているかを確認する
CDPツールは使いこなすことが難しくなっており、充実したサポート体制があるかどうかを確認することはとても大切なポイントと言えます。導入後に使用方法でわからないことがあったり、トラブルが発生したりした際に、迅速にサポートしてくれるかどうかを確認することがとても大切です。
既存システムとの連携の可否
CDPツールは、自社のデータを1つのIDに統合するため、多数のシステムとの連携が必要となります。オンラインだけでなく、オフラインのあらゆるデータを統合するので、顧客のデータを整理している既存システムとうまく連携させられるツールを選ぶことが重要です。
CDPツール導入の際によくある質問

Q1.CDPツールの導入メリットを教えて下さい
CDPツールを導入するにあたって得られるメリットは、顧客の属性だけでなく、年齢、嗜好、行動履歴までを収集し、統合・分析することができるため、それぞれに応じた施策を練ることが可能となることです。
また社内で情報を共有し合えるため、一つの商品を買い物かごにいれている顧客に対して、関連商品をおすすめする施策を練ることが可能。その結果、顧客に寄り添った施策を行うことができ、売上向上へと繋げられます。
Q2.CDPツールの選び方を教えてください
CDPツールを選ぶ際は、自社の目的を明確化し、その目的を達成できるだけでなく、将来のために拡張性があるかどうかを確認することが大切です。
また、比較的活用することが難しいツールであるため、サポート体制が充実しているかを確認することも重要です。
導入後に手厚いサポート体制が整っていると、何かトラブルがあった際に、助けを求めることができるからです。詳しくは「CDPツールがひと目で分かる早見表」をご覧ください。
CDPツールまとめ
CDPツールは、顧客の属性や性別、嗜好、行動履歴のデータを収集し、あらゆるデータと統合することで、分析できるツールです。
しかし導入する際には、サポート体制が充実しているか、自社の目的を達成してくれる機能が搭載されているかどうかを確認することが大切です。
加えて、将来に向けた拡張性があることをチェックすることも重要なポイントです。本記事によって、自社にとって最適なCDPツールを見つける手助けができれば幸いです。
- 免責事項
- 本記事は、2023年8月時点の情報をもとに作成しています。掲載各社の情報・事例をはじめコンテンツ内容は、現時点で削除および変更されている可能性があります。あらかじめご了承ください。