ミズノのマーケティング戦略・経営戦略を分析
公開日:2023年02月14日
この記事では、100年以上続く日本のスポーツ用品メーカー「ミズノ」のマーケティング戦略について解説しています。
競争の激しいスポーツ用品業界でも、根強いファンを獲得しているミズノ。その背景には、創業当時から変わらない「地味さ」を大切にした経営体制がありました。
自社のマーケティング戦略を検討する際に、ぜひ参考にしてください。
なお、この記事に合わせて自社と競合の分析を通じてマーケティングを成果に繋げるためのワークシートも提供しています。シートに記入するだけで3C分析が進められる内容になっていますので、ご興味のある方はぜひチェックしてみてください。
ミズノのマーケティング戦略とは?
ミズノは、1906年に大阪で創業した日本のスポーツ用品メーカーです。国内のスポーツ用品メーカの中でも、ミズノは海外でも認知度が高く、グローバルに展開しています。
そんなミズノは創業当時からスポーツ用品の販売を行っており、戦後の苦しい経営状況を乗り越え、事業を継続させてきた「100年企業」です。
現在も、世界中に多くのファンを持つミズノはどのようなマーケティング戦略でとっているのでしょうか?
「モノを売る」企業ではなく「共に歩む」企業
ミズノはこれまでに社会に貢献する事業やプロジェクトに数々取り組んできました。
過去には、人口約7,000人の朝日町とコラボしたアイテムを販売。オリジナルのコラボロゴが入ったアイテムを複数リリースし、結果として朝日町の住民のほとんどがミズノとのコラボアイテムを購入し身につけるようになりました。
大手メーカーであるミズノからすると、7,000人という規模は大きなプロジェクトとはいえません。しかし、結果的にはこのプロジェクトによって、高齢者もミズノのアイテムを身につけるようになるなど、長期的に見て新規顧客の獲得に繋がっています。
顧客開拓だけでなく、最終的には利益も生み出していることから、ミズノにとってプロジェクトは成功だといえます。
ミズノが単に「モノを売る」企業ではなく、社会と「共に歩む」企業体制だからこそ、プロジェクトを成功に導けたのです。
「地味さ」と「ミズノらしさ」を大切にした経営
ミズノブランドの特徴として、他ブランドの製品と比較すると製品デザインが地味であることが挙げられます。ミズノは派手なものを好まず、機能面では優れていても、デザインは地味な製品を展開してきました。
しかし、他ブランドのスポーツ用品の価格が高騰する中でも、ミズノは学生や子どもが手に取りやすい価格で商品を販売し続けています。
どれだけ競合他社が様々な戦略で急成長していたとしても、ミズノは「ミズノのやり方」を徹底し、「地味さ」を貫いてきました。このミズノのブレない経営方針こそが、100年以上ファンに愛されている要因なのです。
ミズノの経営に学べること
ここまで見てきたミズノの経営から、下記のようなことが学び取れます。
自社の理念を貫く経営体制
ミズノは、「企業が継続するためには成長・収益・インフラ投資のバランスが大切である」と考えており、一方で「急成長はこれらのバランスを崩す要因である」とも考えています。
業界内で成長している企業がいると、ついその企業の戦略や経営体制を自社にも取り入れようとしてしまいます。しかし、何でも他社のやり方を取り入れるのではなく、「自社らしさ」を徹底することの大切さが、ミズノの経営から分かります。
「自社らしさ」を貫くことで、長期的に愛される企業へと成長するのです。
スポーツをする人に寄り添うメーカーを目指す
サッカー分野で、ミズノは2016年から「JAPAN SPIRIT.」というキーワードを掲げています。この言葉は、「ミズノがどのようなブランドなのか」ということを示しており、ミズノがどの企業よりも選手に寄り添うメーカーでありたいという願いが込められているのです。
この願いは選手にも伝わっており、選手からは「最後のインターハイではミズノのスパイクを履く」と言ってもらえました。ミズノは日々、スポーツをする人が「選びたい」と思える商品作りを目指しているのです。
ミズノ 会社概要
- 会社名:美津濃株式会社
- 創業:1906年4月1日
- 所在地:大阪府大阪市住之江区南港北1-12-35
- 電話番号:06-6614-8000
ミズノのマーケティング戦略まとめ
今回は、世界的なスポーツ用品メーカーであるミズノのマーケティング戦略について解説しました。ミズノは100年以上に渡って、国内だけでなく、海外でも多くの人に愛されているブランドです。
そんなミズノの背景には、スポーツをする人に寄り添う「ミズノらしさ」を大切にした経営体制があります。
下記より、キャククル運営元のZenkenが8,000サイト以上のWebサイト制作を通しクライアントの強みを抽出したノウハウをワークシート化した、マーケティング分析資料が無料でダウンロードいただけます。改めて「自社のマーケティング戦略を分析してみたい」という企業の方は、ぜひご活用ください。